GOD SPEED BAKA   作:アクアマン

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敵側にあの人が登場です


第23話

明久サイド

 

『お前らうるせぇんだよ!!』

 

召喚獣による妖怪大戦争の最中、突然教室の扉が開き誰かがなだれ込んできたが・・・

 

「どちらさんですか?」

 

ずこっ!

 

僕のいの一番に発した声でなだれ込んだ人は全員ずっこけた

 

「てめえ、前回まで引っ剥いといてそれはないだろう!!」

 

「冗談ですよ。変態先輩ですよね?」

 

「やっぱり忘れているだろ、てめえ!!」

 

「常村と夏川だ!いい加減名前くらい覚えろ!」

 

そうか、常夏コンビか

 

「それで常夏変態。どうしたんですか?」

 

『まとめたあげく結局変態かよ!!』

 

そっちのほうが言いやすいし

 

「でもあっていると思いますよ。ほら後ろ」

 

僕はそう言って後ろのほうを指さした。常夏コンビもそれにつられて後ろを見るとほかの先輩たちがうんうんとうなずいていたり笑っていたりした。

 

「こら、お前ら。吉井の言葉を真に受けるな!!」

 

「ていうかここに来た理由忘れているだろう!!」

 

そういえばそうだね

 

「ところで先輩達、話が進みません」

 

『お前が原因だろ!!』

 

「あーストップ。明久の言うとおりだ。漫才は終わってからやれ」

 

ピークに達したのか雄二が止めてくれた

 

「好きで漫才してたわけじゃねえのに・・・」

 

「っていうかお前らうるせぇんだよ!俺達への当てつけかコラ!」

 

「そうそう。夏期講習に集中できねぇだろうが!」

 

そういうとさっきまで僕たちの天然漫才で笑っていた他の先輩たちも「そうだそうだ」と騒ぎ立てた。そうかこの人たち一応受験生だったね

 

「すいません。上の階まで響いているとは・・・」

 

「おいおい先輩方。そいつは酷い言いがかりじゃないか?」

 

僕が謝ろうとした矢先、雄二が口を挟んできた。

 

「え? 雄二。言いがかりってどういうこと?」

 

「口実を設けて難癖をつけることだ。いちゃもんとも言う」

 

誰も言葉の意味は聞いていないしちょっと今のは頭きた。

 

「霧島さーん。雄二がもう一回姫路さんの召喚獣を見たいと・・・」

 

「悪かった明久!!頼むから翔子に変な嘘を言わないでくれ!?」

 

わかればいい

 

「で、どういうこと」

 

「俺達が騒がしいのは認めるが、これだってれっきとした試験召喚獣を使った勉強の一つだ。学園長だってそれは認めている」

 

そりゃそうだ

 

「それに何より、ここは新校舎だ。古くてボロイ旧校舎ならともかく、試召戦争という騒ぎを前提として作られた新校舎で、下の階の騒ぎ声が上の階の戸を閉めた教室の中にまで聞こえるわけがないだろう?」

 

そういえばそうだな。試召戦争のために防音はばっちりだし。

 

「要するに、だ。先輩方は勉強に飽きてフラフラしているところで俺達が何か楽しげなことをしているのに気がついて、八つ当たりをしにきたってワケだ」

 

図星なのか常夏コンビや他の三年生はバツが悪そうに目を逸らした。でもこんなことで八つ当たりに来るなんてずいぶんと器が小さいね。

 

「それじゃあ言わせてもらうが坂本よぉ!お前らは迷惑極まりないんだよ!学年全体での覗き騒ぎに、挙句の果てには吉井を除く二年全員が停学だぞ!?この学校の評判が落ちて俺達三年までバカだと思われたらどうしてくれんだ!内申に響くじゃねぇか!」

 

そういうと2年男子全員が目をそらしたが

 

「そこについては否定はできないが少なくとも常夏コンビは文化祭の件でもう下がっている気がするがな」

 

「たしかにそうだね」

 

「てめえら人が気にしていることを遠慮なく言って・・・」

 

「てめえら一度お灸をすえたほうがいいようだな」

 

トラウマをえぐられたのかさらに常夏コンビの怒りが増した。しかも

 

「手伝うぜ。先輩。俺も戦争の件で坂本達に恨みがあるからな」

 

「豚野郎どもに手を貸すのは癪ですが美春もお手伝いしますわ」

 

さらに根本君とさっきカブトゼクターの一撃で昏倒した清水さんも加わった。

 

「いいぜ。相手になってやるよ」

 

「それじゃあ、外でやろうか」

 

そこで逃げると見せかけカブトに変身して文字通り瞬殺する。うーん我ながら完璧だ

 

「そこまでだよ。くそジャリども」

 

そういって学園長が入ってきた

 

「こんなところまで来てどうしたんですか学園長?今ちょっと忙しいのですが・・・?」

 

「ああ。ちょいと二年生に伝えておくことがあってね。坂本はいるかい?」

 

「ん?何だババァ?」

 

学園長は雄二に声をかけた

 

「この肝試し、学園側が援助してやろうじゃないか。大掛かりな設営も召喚の為の教師も応援する。せいぜい派手にやるこったね」

 

「そいつはまた、随分と気前がいいな。どういうことだ?」

 

「その代わり、作ったものはそのままにしておくこと。盆休みあたりに一般公開でもしてやろうかと思っているんでね」

 

「イメージアップ戦略か。涙ぐましいことだな」

 

「どっかの誰かがどんどん評判を下げてくれるからねぇ。こっちも苦労するさ」

 

どうやら宣伝効果を狙っての援助らしい。学園長も大変だ。どうでもいいけど

 

「元々この召喚獣の変更はそれが目的だったからね」  

 

そして学園長が念を押すように強調した。確かにそういうことにしておかねば肝試しが中止になってしまう。そうなったらまたあの地獄(補習)がやってくる。

 

「それと・・・。折角だからね。三年もこの肝試しに参加したらどうだい?こんなところで小競り合いをしているよりはその方が有意義さね」  

 

そう言って学園長が水を向けると、先頭に立っていた常夏コンビが鼻を鳴らして答えた。

 

「冗談じゃねぇ。こんなクズどもと仲良く肩を並べて肝試しなんてやってられるか」

 

「だよな。胸くそ悪ぃ」

 

「参加したらあんたたちの内申のこと水に流そうと思ったんだがね」

 

『参加します!!』

 

現金な先輩だ

 

「決まりだね。それとこれはあくまで補習と夏期講習の仕上げということで補習と講習の参加者は余す事無く全員参加すること。いいね」

 

『もちろんです!!学園長!!』

 

そう告げたら先輩たち(主に常夏コンビ)が返事をした後学園長は満足したように颯爽と教室を出て行った。

 

「やれやれ・・・。ま、そういうわけだ先輩。楽しくやろうぜ」

 

「うるせぇ!俺はお前らなんざと仲良くやるつもりはねぇ!」

 

「だろうな。俺もアンタらは気にくわねぇ。・・・ってことで、こういうのはどうだ?」

 

「あぁ?」

 

「驚かす側と驚かされる側に分かれて勝負をする。適当な罰ゲームでもつけてな」

 

「二年と三年で分かれて、ってことか」

 

「ああ。それなら仲良くやる必要はないだろ?」

 

確かに僕だって常夏コンビと一緒にやるのは嫌だからね。でも終わった後更に溝が深まると思うな

 

「悪かねぇな。当然俺達三年が驚かす側だよな?俺達はお前らにお灸を据えてやる必要があるんだからな」  

 

相手を怖がらせて笑おうって魂胆か。だが、雄二の性格上、驚かす側を譲るとは思えない。

 

「ああ。別にそれで構わない」

 

「え?」  

 

雄二が譲るなんて予想外だ。もしかして雄二の目的は補習から逃れる事だから、この際肝試しはどうでもいいということかな。

 

「決まりだな。・・・ルールと負けた方への罰は?」

 

「コイツが最初俺達が予定していたルールだ。文句があれば一応聞くが」  

 

そう言って雄二はA4サイズのプリントを取り出した。道理でさっきから雄二の姿が見えなかったと思ったらルール表を作っていたのか。そう思いながら僕も紙を受け取り目を通した。

 

 

 

 

・二人一組での行動が必須。一人だけになった場合のチェックポイント通過は認めない( 一人になっても失格ではない)。

 

・二人のうちどちらかが悲鳴をあげてしまったら、両者ともに失格とする。

 

・チェックポイントはA~Dの各クラスに一つずつ。合計四箇所とする。

 

・チェックポイントでは各ポイントを守る代表者二名(クラス代表でなくとも可)と召喚獣で勝負する。撃破でチェックポイント通過扱いとなる。

 

・一組でもチェックポイントを全て通過できれば驚かされる側、通過者を一組も出さなければ驚かす側の勝利とする。

 

・驚かす側の一般生徒は召喚獣でのバトルは認めない。あくまでも驚かすだけとする。

 

・召喚時に必要となる教師は各クラスに一名ずつ配置する。

 

・通過の確認用として驚かされる側はカメラを携帯する。

 

 

 

 

「へぇ〜。結構凝ったルールだね。面白そうだよ」

 

「あとはこれに設備への手出しを禁止するって項目を追加する予定だ。学園長がうるさそうだからな」

 

確かに。肝試しが終わったら一般公開するので、壊れていたら困るからね

 

「坂本。この悲鳴の定義はどうなっている?」

 

モヒカン先輩がプリントを見ながら雄二に尋ねた。確かに悲鳴というだけでは曖昧な気もするからね

 

「ん?そこの部分か。そうだな・・・。そこは声の大きさで判別するか。カメラを携帯させるわけだし、そこから拾う音声が一定値を超えたら失格ってことでどうだ?」

 

「そんなことができんのか?」

 

「……問題ない」

 

そういいながらムッツリーニが自信満々に言った。確かに彼にかかればこんなこと朝飯前だ

 

「チェックポイントの勝負科目はどう決める?」

 

「それについてはお互いに一つずつ科目を指定ってことでどうだ?」

 

「一つずつ? 二つずつじゃないのか?」

 

「ああ。もう既に科学と現国の教師には話をしちまったからな。受験で選択されやすいその二つならそこまで有利不利もないし問題ないだろ?」

 

さすが雄二。抜かりはない

 

「坂本よぉ。それよりさっさと負けた側の罰を聞かせろよ」

 

と坊主先輩がいやらしい声で言った。ほんと変態なんだから

 

「てめえ、やっぱりあとでぶっ飛ばす!!」

 

「やめろ夏川!!話が進まん!!それより坂本、早く罰を教えろ!!」

 

モヒカン先輩が坊主先輩を抑えつつ雄二に罰のことを聞く

 

「そうだな。負けた側は二学期にある体育祭の準備や片づけを相手の分まで引き受けるってことでどうだ?」

 

雄二にしちゃずいぶん簡単な罰だ。もっとひどい罰を考えるのかと思ったよ。

 

「おいおい坂本。お前にしちゃ随分ヌルイ提案じゃねぇか。さては テメェ、勝つ自信がねぇな?」

 

どうやらモヒカン先輩も僕と同じ気持らしい。雄二のことだから何か目論見があるのかな?

 

「アンタらと勝負するって話自体、皆に知らせてないからな。勝手に決める罰ゲームとしてはこの程度が妥当だろ?俺も、アンタも」

 

なるほど。そういうわけか。確かに今回の状況だと雄二の言うとおり、片付け程度が妥当だね。

 

「・・・・・・けっ」

 

「そう逸るなよセンパイ。勝負がしたいのならアンタらはチェックポイントにいてくれたらいい。そうしたら、俺と明久が個人的な勝負をしてやるからさ」

 

なんで僕まで・・・。

 

「チェックポイントで直接勝負か・・・。面白れぇ。その話、 乗ったぜ」

 

「そんじゃ、勝負は明日ってことで。楽しみにしてるぜ、先輩?」

 

「クズどもが。年上の怖さを思い知らせてやる」

 

そういって先輩たちは教室から出ていった

 

 

 

 

ナレーションサイド・・・

 

肝試しの提案を終え、その日の夕暮れの帰り道。そこに常夏コンビ、根本、清水がいた

 

「明日が楽しみだ。どんな手を使っても構わねぇ。絶対に勝ってあいつらに身の程ってモンをしてもらおうじゃねえか」

 

「そうだな、文化祭の恨みもついでに晴らそうぜ。常村」

 

「俺も手伝うぜ。俺もあいつらにはムカついていたから」

 

「豚野郎どもと協力するのは癪ですが吉井に復讐できるなら我慢します。」

 

「約一名、先輩に対し失礼なことを言っているがまあ置いといて、いいのか?あそこにはお前らと同じクラスの連中もいるんだろ?」

 

「別にあんなやつらどうでもいい。俺は吉井と坂本が苦しめばそれでいいからな」

 

「美春もあの豚野郎を葬ればそれでいいのです」

 

「はっ。言うじゃねえか。気に入ったぜ!」

 

笑い合いながら4人が帰り道を歩いていると突然目の前に喪服を着た女が立っていた

 

「あなたたちちょっといいかしら?」

 

「あ、誰だよ!?」

 

常村がその女に声をかけると女は答えた

 

「失礼。けどいいことを聞かせてもらったわ。」

 

「なんだよ?」

 

「あなたたち。吉井って子に復讐したいのでしょ?私は生徒ではないので裏方から指示を出すことしかできないけど私の言う通りにすれば必ずうまくいくわよ」

 

「あんた、吉井のなんなんだよ!!」

 

常村が女に問いかける

 

「私はあなたと同じ彼を憎むもの。まあ、憎むというより敵といったほうが正しいかもしれないわね」

 

「あんたと吉井がどんな因縁を持っているかは知らねえが、気に入った。あんたのゆうとおりにするぜ。」

 

「おい、常村いいのか!?こんな得体のしれない女信じても!?」

 

「味方は一人でもいいからな。それで名前は?」

 

常村は女に向かい名を聞いた

 

「私の名は間宮 麗奈(まみや れな)よ。それでは彼に最高のレクイエムを聞かせてやりましょう」

 

麗奈と呼ばれる女はそういうと薄ら笑いを浮かべた




バカテスよりカブトのほうが登場人物の性格を再現するのが難しいです。だからカブトファンのみなさん、「間宮 麗奈はこんな性格ではないぞ!!」類の苦情はやめてください。何度も言いますけどこの作品に対する苦情は誤字のみです。感想もお待ちしています
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