サヨが斬る!   作:ウィワクシア

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第二十五話

   こんにゃくを斬る

 

 

7月15日朝

 

ナイトレイド一同は朝食を食べていた、レオーネはこんにゃくの田楽を指さして。

 

「おい、サヨ、知っているか、村雨はこんにゃくを切れないことを」

 

「嘘っ!」

 

サヨはとてもレオーネの言うことを信じられなかった。

 

「嘘だと思うのなら試してみな」

 

本当かな、とても信じられないけど、でも、私、村雨のこと全然知らないのよね、そう思いサヨは決心した。

 

 

 

「そこまで言うのなら試そうかな」

 

その瞬間スサノオの顔が一変した。

 

 

「待て、何をする気だ」

 

「うん、村雨でこんにゃくを切ろうと思って」

 

「駄目だ」

 

「ほんの小さな切れ端でいいんだけど」

 

「切れ端でも駄目だ」

 

「いいじゃん、切れ端ぐらい」

 

レオーネが軽いノリで言った瞬間、スサノオは鬼神の如き形相になった。

 

 

「食材を粗末にする奴は誰であろうともこの俺が許さんぞ」

 

 

ゴゴゴゴ

 

 

スサノオから凄まじいオーラが溢れ出ている。

 

 

「ご、ごめん・・・」

 

「わ、悪かったよ・・・」

 

 

サヨとレオーネはスサノオの迫力にたじたじしている。

 

「どうせさっきのことは嘘なんだし」

 

「やっぱり嘘だったんじゃない」

 

サヨはおもいっきりレオーネにつっこんだ。

 

「まさか、真に受けるとは思わなかったよ」

 

「うん、実際私、村雨のことほとんど知らないから」

 

「まあ、アカメも村雨のこと全て把握していたかわからないって言ってたし」

 

「そうなの!?」

 

「ああ、そもそも帝具自体わからないことも多いからな」

 

 

「そうね」

 

千年前に造られた超兵器「帝具」、私達って帝具のことよく知らずに使っているのよね・・・

 

 

 

「ところでボス、話が変わりますが」

 

「なんだ?」

 

「革命軍って食糧大丈夫なのですか、数万人の兵士を食べさせないといけないんだし」

 

 

ナイトレイドと違って狩りとかで食糧を調達するというわけにはいかないだろう。

 

 

「心配するな、ある危険種を食材にしているからな」

 

「そうなんですか」

 

「ああ、とても繁殖力が強い危険種だ、革命軍で養殖している」

 

「どんな危険種なんですか」

 

「・・・それは極秘事項だ」

 

「そうですか」

 

サヨはそれ以上追求しなかった、食糧に困ってないのなら別によかったからである。

 

 

「さて、食事が終わったら鍛練するわよ」

 

「おい、少し休もうぜ」

 

イエヤスはまだ朝食を食べていた。

 

「何言ってるの、私達はまだまだなんだから鍛練にはげまないと」

 

するとブラートは立ち上がり。

 

「じゃあ、俺がお前らをビシバシしごいてやるぜ」

 

イエヤスは苦笑いしながら思った、サヨの奴、余計なことを・・・

 

 

「よし、二人とも駆け足」

 

ブラートはそう告げると、イエヤスは朝食を急いでたいらげてサヨと一緒に食堂を後にした。

 

 

 

「昼食はボリュームのあるものにするか」

 

「ああ」

 

ナジェンダはスサノオに返事をしつつ思っていた、サヨには言えんな、革命軍が食材にしている危険種が巨大なミミズだということを。

 

 

 

 

 

 




帝国の惨状を考えたら革命軍の食糧事情大変だと思うんです、これも仕方ないことです。

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