サヨが斬る!   作:ウィワクシア

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第二話

   夜襲を斬る

 

サヨ達は街で出会った少女アリアの誘いで彼女の屋敷に訪れている。

 

「本当にすごい屋敷ね、まさに大金持ちね」

 

サヨはとても驚いている。

 

「本当によかったぜ、タツミを探してくれるんだから」

 

イエヤスは喜んでいる、だが。サヨは浮かない顔をしていた。

 

「どうしたんだよ」

 

「うん・・・、アリアさんが彼と言ったのが気になって、私、タツミと言っていないんだけど」

 

「そりゃ帝都に出稼ぎに来る奴はだいたい男だろ」

 

「そうだけど・・・」

 

「なんだよあの娘も俺達を騙そうってのか?何のために、すげえ金持ちなのに?」

 

「うん、考えすぎね、私疲れているのよね、今日はもう寝ましょう、明日からアリアさんの付き人で忙しいから」

 

「そうだな」

 

二人は寝室に入った。

 

「俺寝るわ」

 

「うんお休み」

 

サヨは帝都の夜景を見ながら思った。

 

「タツミ、あなたもこの帝都のどこかにいるのよね、早く会いたいな」

 

サヨは想いながらベッドに入った。

 

3月21日

サヨ達はアリアの買い物の付き添いをしていた、だがサヨは激怒していた。

 

「許せない・・・、皇帝陛下を補佐すべき大臣がこの国を喰いものにしているなんて、そのせいで私の村が重税に苦しんでいるなんて」

 

「どうしたのサヨ」

 

アリアが声をかけてきた。

 

「いえなんでもないです」

 

サヨは慌てて返答した。

 

「このことを私が考えてもしょうがないわね、今は仕事に集中しないと、あ、この服かわいい」

 

サヨは服を見ているとおぞましい視線を感じた。

 

「何!?」

 

振り向くとアリアがいた。

 

「べ、別になんでもないです、(な、何、今の?)」

 

サヨはわけがわからなかった。

 

夜になりサヨはベッドに横になっていたが。

 

「眠れない・・・、昼間のことが気になって」

 

サヨはイエヤスからアリアがサヨのサラサラの髪の毛をねたんで睨んでいたことを聞いた。

 

「髪の毛のことであんなおぞましい視線送るかな」

 

サヨは他にも気になることがあった。

 

「おい、ここから先は立入禁止だぞ」

 

衛兵がサヨをとめた。

 

「すみません、ところでこの先に何があるんです?」

 

「倉庫だ」

 

「なんて゛倉庫が立入禁止なんです?」

 

「そのうちわかる」

 

「そのうちって何?それに・・・」

 

夕食前

 

「あれ、アリアさんお風呂入ったんですか?」

 

「ええ、趣味が盛り上がって」

 

「趣味?」

 

「ええ、明日教えてあげるわね」

 

「明日って何?何なのこの嫌な予感は」

 

サヨはますます不安になった。

 

「どうせ眠れないんだし倉庫へ行ってみよう」

 

サヨは倉庫へ行くことにした。

 

アリアの母親が廊下を笑顔で歩いている。

 

「ふふ、明日からの日記楽しみね」

 

すると後ろに人影が。

 

ゴキン!!

 

アリアの母親の首が180度後ろに曲がり、そのまま倒れた、すぐそばに獣のような女が立っていた。

 

「!?」

 

サヨは殺気を感じた。

 

「殺気!?まさか」

 

サヨは心当たりがあった。

 

「ナイトレイド?」

 

「ああ、去年から帝都で暴れている殺し屋集団だ、主に金持ちやお偉方が殺されている、お前達も覚悟はしておけよ。」

 

衛兵の話を思い出していた。

 

「まさか」

 

サヨは廊下を走っていると、気配を感じ振り向くと、窓の外に複数の人間が浮いていた。

 

「あれが・・・ナイトレイド!?」

 

サヨは驚愕した。

 

「空中に浮いて・・・、違う、糸のようなもので支えている?それにしても連中の大半若いわね私と歳ほとんど違わないわね」

 

「おいサヨ!」

 

イエヤスが駆けつけた。

 

「寝坊魔のあなたが起きてくるなんて」

 

サヨは不思議そうに見つめていた。

 

「当たり前だろ、あんな殺気感じたら」

 

屋敷から衛兵が出てきた。

 

「おい、俺達も加勢に行こうぜ」

 

イエヤスは勇ましく言った。

 

「待って、私達が行っても邪魔になるだけよ、それよりもここから弓で援護したほうがいいわ」

 

「そうだな、頼む」

 

二人が作戦をたてていると、ナイトレイドにも動きがあった。

 

「護衛三人、標的だぜアカメちゃん」

 

「葬る」

 

「手伝おうか」

 

「いや、ひとりで大丈夫だ」

 

黒髪の少女一人が地面に降りてきた。

 

「お前ら一斉にかか・・・」

 

衛兵が言い終える前に切りかかってきた。

 

ブッ!! パン!!

 

一人は首を切りつけ、もう一人は首を切り飛ばした。

 

「・・・これも当然の・・・ぐはっ!!」

 

そのまま息絶えた。

 

「ひっ、こ、この女バケモノだ、逃げろー!!」

 

衛兵は逃げ出した。

 

「逃がさない」

 

ザグ!!

 

後ろから胸を貫いた。

 

「お、おい一瞬で全滅してしまったぜ」

 

「うん、凄すぎる」

 

二人は呆然としていた。

 

「ちょっとアカメー!!何、人の獲物横取りしてるのよ」

 

ピンク色のツインテールの少女が激怒した。

 

「すまん、うっかり」

 

「うっかりじゃないわよ!!」

 

「まあまあ、マインちゃんだってこの前アカメちゃんの獲物横取りしたでしょ」

 

緑色の髪の少年がフォローにはいった。

 

「そんなの関係ないわよ」

 

「(ワガママだなぁー)」

 

少年がア然としていると、少年の右手からキュルキュルと音が鳴った

 

「!?」

 

少年は驚くと。

 

「二人向こうへ逃げた!」

 

少年は叫んだ。

 

「応援を連れて来る気だな、追って仕留めるぞ!」

 

鎧姿の大男が叫んだ。

 

「そっちはまかせた、残りは私が葬る」

 

「ちょっとアカメ独り占めする気?許さないわよ」

 

「早くしないと逃げられちゃうよ」

 

「チッ、高くつくわよ覚えてなさい」

 

「早くしろ」

 

「わかってるわよ!」

 

黒髪の少女以外はこの場を去っていった。

 

「なあ・・・」

 

「うん、すごいわね、いろんな意味で・・・」

 

二人は呆然としていた。

 

「なあ、アリアさんを探しに行こうぜ」

 

「うん、もしかしたら倉庫へ行ったのかも」

 

「倉庫?」

 

「あそこなら立て篭もるのにもってこいだし」

 

「そうだな、倉庫に行こうぜ」

 

「うん、行こう」

 

二人は倉庫へ駆け出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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