サヨが斬る!   作:ウィワクシア

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第四十四話

   権力を斬る(前編)

 

 

7月18日深夜

 

 

ナイトレイド一同は今回の標的である大臣のおいであるラセツの屋敷の近くまで来ていた、ラセツという男は女性をさらってきて非道な調教をして死ぬまで弄ぶ外道である、ラセツの護衛もそのおこぼれで欲望を満たしており標的になっている、そして何よりそのラセツは帝具使いであり、その帝具も回収しろとの命令が下った。

 

 

ナイトレイド一同がラセツの屋敷の近辺に到着すると、ブラートが一同を待機させた。

 

「さて、屋敷に到着したぜ、もう一度作戦を確認するぞ」

 

 

ミーティングで立てた作戦はまずラセツの護衛をラセツから引き離し、護衛を仕留める、そして、手薄になったラセツを仕留めるというものである、ただし、この作戦にはリスクがある、ラセツが護衛を仕留めている間に逃げられるということである、それでもこの作戦を選んだ理由はラセツが帝具使いということである、ラセツの帝具が謎であるためラセツと護衛を一緒にしておくほうがリスクが高いと判断したのである。

 

 

 

「じゃあ、行こうぜ」

 

イエヤスが勇ましく向かおうとするが、レオーネが止めた。

 

「待て、護衛の人数が調査した時よりも多い、どうやら護衛を増やしたようだ」

 

「どれくらい?」

 

「ああ、二十人はいるな」

 

一同は驚いた、報告の倍以上の人数だったから。

 

「だが、引くわけにはいかない、行くぞ」

 

 

ブラートの檄に一同は腹をくくり行動に移った、調査によれば護衛は主に戦場から逃走した兵隊くずれである、大臣のおいの護衛なら逃走の罪から逃れると思い駆け込む者も多いのである。

 

 

 

ナイトレイドは各自に護衛を仕留めるべく行動に動く、そして熾烈な死闘が開始した、シェーレと護衛四人との死闘が・・・

 

 

 

「なかなかいい体してるじゃねえか」

 

護衛の一人がいやらしい目でシェーレを見つめている。

 

「死体でも楽しみそう・・・」

 

その護衛は最後まで言い切ることができなかった、その護衛の首は斬り飛ばされ、胴体から噴水のように血が吹き出している。

 

 

「!?」

 

 

シェーレは目にも止まらぬ速さで護衛の首を斬り飛ばした。

 

「てめえ!!」

 

護衛達は状況を判断し身構える、だがシェーレはすでに次の一手をうっていた。

 

「エクスタス!!」

 

 

シェーレは奥の手を使い護衛の目を眩ませた。

 

 

「うおおおお!!」

 

 

護衛達は目を眩ませて立ち往生している、その隙にシェーレは護衛の胸を貫いた。

 

 

「ぐおおお!!」

 

 

護衛の胸が赤く染まっていく、そしてすかさずシェーレは隣の護衛を一刀両断した。

 

 

ジャコッ!!

 

 

真っ二つになった護衛の体が地面に落ち、あたりを血の海にした、残りの一人はその光景を目の当たりにして腰を抜かし命ごいをする。

 

「い、命だけは助けてくれ!!」

 

それを見てシェーレは普段と変わらないように見えるが。

 

「そのように命ごいをした女性にあなたは何をしたのですか?」

 

その瞬間、護衛は命ごいをする女性をなぶり殺しにしたことを思い出した。

 

「そ、それは・・・その、あれだ・・・」

 

その瞬間護衛の首がズバッと斬り飛ばされた。

 

「すいません」

 

 

シェーレは護衛の死体に頭を下げた。

 

 

 

一方、その頃・・・

 

 

サヨは護衛三人を斬り捨てて片をつけたところだった。

 

 

「さて、片付いたわね、後は・・・」

 

その瞬間、サヨは悪寒を感じた。

 

 

何?この感じ・・・これはあの時と同じ・・・タツミの時と同じ・・・

 

 

サヨは屋敷の方を見つめている、胸騒ぎはいっこうに収まらなかった。

 

 

その頃チェルシーは屋敷の中にいた、護衛の一人に変化してラセツに近づき仕留める作戦である、ラセツの帝具の能力がわからない以上帝具戦は避けたかったからのである。

 

 

「さて、ここがラセツの部屋ね」

 

チェルシーは扉の前に到着した、ノックをしてラセツの所在の確認をする。

 

「なんだ?」

 

「ご報告です」

 

「そうか、入れ」

 

入室の許可が出てチェルシーは入室した。

 

 

部屋にはラセツが椅子に深々と座っている、チェルシーはすぐに報告する。

 

 

「侵入者の件ですが・・・」

 

ラセツは報告を聞き終える前に立ち上がりチェルシーの側へ近づいていく、チェルシーは不信を感じつつも報告を続けようとしたその瞬間。

 

 

「ぐっ!?」

 

 

ラセツは突然護衛に変化したチェルシーにボディブローを繰り出した。

 

 

チェルシーはもうろうとする意識の中で何故ばれたの・・・下手は踏んでないのに・・・みるみる内に変化が解けていく。

 

 

「なんだ!?てめえ、誰だ?」

 

 

どういうこと?変化を見抜いたわけじゃなかったの? チェルシーは理解できないまま床にうずくまった。

 

 

「どういうネタかはしらねえが俺に仕掛けようとするとはいい度胸だな」

 

ラセツはチェルシーをニヤニヤしながら見下している。

 

 

「な、何故・・・」

 

「何故ぶん殴ったか知りてえか、お前を見たときぶん殴りてえと思ったんだよ」

 

 

どういうこと?訳わかんない・・・チェルシーには理解できなかった。

 

「俺はな女を見ると殴らずにはいられないんだよ、男を見たとき同じ感じを感じたから妙だと思ったが納得だぜ」

 

 

な、なんで勝手なヤツ・・・大臣のおいだけあってとんだゲスね。

 

 

チェルシーは軽蔑をこめてラセツを睨んだ。

 

「いいねえ、その目、ゾクゾクするぜ」

 

ラセツはいやらしい目つきでチェルシーを見つめている、そしてラセツはチェルシーの胸をおもいっきり揉んだ。

 

 

ぐにゅううう

 

 

!!?

 

 

チェルシーの顔が一瞬で赤面したが悲鳴はあげなかった、ラセツは不満げに睨む。

 

 

 

「悲鳴をあげねえか・・・なら、これはどうだ」

 

 

ラセツはチェルシーのブラウスをおもいっきり引き裂いた、チェルシーの胸が丸出しになった、それでもチェルシーは悲鳴を上げない。

 

 

くっ、こんなヤツの思惑通りになってたまるか・・・

 

 

女の意地にかけてチェルシーは屈しなかった、その様子を見てラセツは。

 

 

「面白い、こうなったら根競べといくか、徹底的になぶってやるよ、そしてお前を俺のメスドレイにしてやるよ」

 

ラセツの笑みは下劣そのものであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




オリジナルキャラクターに大臣のおいを出しました、オリジナルキャラクターを創作するのは難しいですね、下手なりにかんばりますのでよろしくお願いします。

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