サヨが斬る!   作:ウィワクシア

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今回はあるキャラが初登場します。


第八十一話

   助っ人を斬る

 

 

8月29日

 

 

サヨ達が秘境から帰還した翌日にちょっとした騒動が起こっていた・・・

 

 

 

サヨはお風呂上がりに複雑な表情で自分の胸を見つめている。

 

 

「間違いない・・・私の胸、大きくなってる!!」

 

以前から自分の胸に違和感を感じていたが大きくなっていることを確信したのであった。

 

 

「原因は・・・あれしかないわね」

 

それはレオーネにしょっちゅう胸を揉まれていたからである、だがサヨはもう一つの原因には気づかなかった、それはナイトレイドに入ってから栄養のある危険種を食していたということを。

 

 

「私の胸、アカメと同じくらいに大きくなっちゃてる・・・」

 

 

サヨは正直胸が大きくなったことをそれほどうれしくなかったのであった。

 

 

「実際胸が大きくなってもそれほどいいものではないわね、結構肩が凝っちゃうし・・・」

 

 

サヨはかつてアカメの胸をうらやましいと思ったことがあったのであったが・・・

 

 

 

 

 

 

回想

 

 

 

「アカメの胸大きくてうらやましいな」

 

 

「そうか?大きい胸など暗殺には不要だぞ、動きにくくなるからな」

 

 

「でもレオーネはすごく大きいわよ」

 

 

「レオーネはパワーでねじ伏せるタイプだからな、だが私のは緻密さが命だからな少しでも動きが鈍ると命取りだからな、全くお前のささやかな胸がうらやましいぞ」

 

 

(・・・怒っちゃダメ、アカメに悪気はないんだから)

 

 

 

「今ならアカメの気持ちよくわかる・・・なんでこんな時に大きくなっちゃうのよ私の胸!!」

 

サヨは気づいていなかった、後ろにある人がいることに・・・

 

「どうしたの?」

 

「うん、胸が大きくなっちゃって困ってるの」

 

「へえ、そうなの?」

 

サヨは後ろに殺気のような気配を感じ振り向いた、するとそこにいたのはマインだった。

 

 

「それって私への当てつけ?」

 

(マイン!?しまった!!)

 

マインは完全に殺し屋モードになっていた、サヨはどうやってこの状況を切り抜けるか思案した。

 

 

「ねえ、私達がキノコ狩りに行っている間仕事どうだったの?」

 

「!!?」

 

サヨの質問にマインはさらに機嫌が悪くなった。

 

 

あれ!?不愉快なことがあったのかな?どうしよう・・・サヨが困っているとチェルシーが間に入ってきた。

 

 

「私が説明してあげるよ」

 

「ちょっと、よけいなことしないでよ!!」

 

「別にいいじゃない、ボスも知ってるんだから、ボスから聞けばわかることよ」

 

「勝手にすれば・・・」

 

「じゃあそうする」

 

 

チェルシーはサヨ達がいない間に起こった出来事を語り始めた・・・

 

 

 

 

マインとチェルシーは民からの依頼で帝都に来ていた、ある標的を暗殺するためである、その標的とは・・・

 

 

 

「今夜決行ね」

 

「ええ、標的は大臣の遠縁の男イヲカルとその護衛達よ」

 

「大臣の親戚であることをいいことにやりたい放題か、アタシそういう奴すごくムカつくのよね!!」

 

「まあそれも今日までだけどね」

 

「でも、それにしても・・・」

 

「それにしても?」

 

「なんでキノコ狩りなんかにメンバーの大半を割いたりしちゃうのよ!!」

 

 

上からの命令でナイトレイドのメンバーの大半をキノコ狩りに向かわせたのがマインには不満いっぱいであった。

 

 

「しょうがないでしょう、総大将の回復にそのキノコが必要なんだから」

 

マインにも総大将の回復が必須なのはわかっているが暗殺の任務を二の次にしたことには納得していないのであった、二人だけで任務をこなさなくてはならないからである、しかもよりによってチェルシーと・・・

 

 

「アンタは暗殺の達人だけど戦闘ダメでしょ!?護衛結構強いらしいわよ」

 

 

「確かにそうだけど今回の任務に助っ人が派遣されるって言ってたわよ」

 

「助っ人ねえ・・・」

 

 

マインはイマイチ喜べなかった、中途半端な助っ人なんか迷惑でしかないから。

 

 

「ところでその助っ人ってどこにいるの?」

 

「確か公園にいるらしいわよ」

 

「とりあえず行ってみるわよ」

 

「そうね」

 

 

二人は公園に向かうことにした、助っ人が使える人間であることを祈って。

 

 

「公園に着いたけどどこにいるのかしら助っ人?」

 

「そうね」

 

その時後ろから声が響いた。

 

 

「お久しぶりですわねチェルシー!!」

 

「私達が来たからにはもう安心ですわよ!!」

 

 

その声は少女のものだった、その声を聞いた瞬間チェルシーは青ざめた、チェルシーには心当たりがあったからである。

 

 

こ、この声、まさかあの二人じゃ・・・

 

 

チェルシーはおそるおそる振り返ってみた、するとそこには二人の少女がいた、その少女は歳は12,3歳くらいで衣装は藍色のミニスカートと同じ藍色の半袖の衿着きのシャツを着ている、髪型はポニーテールとツインテールであった、顔は二人とも同じである、おそらく双子だろう、マインはチェルシーの様子を見てただ事ではないと判断した。

 

 

「ねえもしかして知り合い?」

 

「・・・うん」

 

知り合いも何もこの二人はかつてオールベルグだったのだから・・・

 

 

 

「私はミーラですわ」

 

「私はロリスですわ」

 

 

ポニーテールの少女がミーラでツインテールの少女がロリスである、チェルシーは二人を見て青ざめたままであった、過去に何があったのだろう?

 

 

・・・よりによってこの二人が来るとは・・・ギルベルダが来た方がまだマシだった・・・

 

 

「どうしたのです?」

 

「私達では不満ですの?」

 

「そ、そんなことないわよ、あなた達の力頼りにしてるから」

 

 

「もちろんですわよ」

 

「大船に乗ったつもりでいてください!!」

 

 

・・・相変わらず自信満々ね、そうだ!!

 

 

 

「あなた達のその藍色の衣服すごく素敵ね」

 

 

「当然ですわ!!」

 

「私達は何を着ても可愛いんですわ!!」

 

 

双子はチェルシーに衣服を褒められてすっかり上機嫌になった、チェルシーの狙いどうりである。

 

 

 

ホントガキンチョね、チョロいわ・・・心の中でつぶやくチェルシーであった。

 

 

 

「そうかしらアタシは素敵とは思わないけど」

 

 

マ、マイン!!よけいなことを言わない!!せっかく機嫌良くなったのに!!

 

 

「大体藍色づくめの衣服ってオシャレって言えるのかしら?」

 

 

マイン!!確かにその通りだけどここは見て見ぬ振りして!!

 

 

 

チェルシーは双子が怒るのではないかとハラハラしている、だが予想に反して双子はおとなしかった。

 

 

「確かに一理ありますわね・・・」

 

「私達もできればピンクとかにしたかったですわ・・・でも・・・」

 

 

双子の説明によると藍色の布が大量に余ってるから藍色の衣装になってしまったということである。

 

 

「でもどうしても嫌なら断ればいいでしょう?」

 

「そうなればオヤツなしになっちゃうんです!!」

 

「それだけは絶対嫌ですわ!!」

 

 

そんな理由なんだ・・・ホントにガキンチョね・・・チェルシーはただ苦笑いをするしかなかった。

 

 

「まあアンタ達が戦力になるなら別に構わないわよ」

 

「それは心配ご無用ですわ!!」

 

「私達の力ご覧になるといいですわ!!」

 

 

こうして双子と合流したマインとチェルシーは公園を後にした、だがこの後に起こる出来事を誰も予想だにしていなかった。

 

 

 

 

 




今回はミーラ、ロリスの双子が初登場しました、皆さんのこの双子の認識度はどれくらいなのでしょうか?ちなみにこの双子の声はデュラララに登場する双子くるり、まいるをイメージしてください。

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