サヨが斬る!   作:ウィワクシア

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七ヶ月ぶりの投稿です、その間文章の勉強を少ししましたがさっぱり上がりません、ではご覧ください。


第九十三話

信用を斬る

 

 

ギルベルダの一撃によって危険種の身体が木っ端みじんに砕かれて肉片が辺りに降り注いだ、凄まじい力であるが本人にとってはまだまだである、するとそこへ血相を変えたジャドが駆け込んで来た。

 

 

「おい、何をやっている!?」

 

「何って、肩慣らしだよ」

 

「何が肩慣らしだ、こんな騒動を起こして任務に支障が出たらどうするんだ!?」

 

「大丈夫だよ、心配するな」

 

「お前・・・」

 

 

ギルベルダはキレる寸前のジャドを前にしても全く平然としていた、チホシの方はあたふたしていたが、するとそこへミーラとロリスがやってきた、さらに面倒なことになる予感しかしない・・・

 

 

「よう、お前ら、しばらくだな」

 

「一年と三ヶ月ぶりですわ」

 

「そうか、にしてもお前ら背がずいふん伸びたな、入団した時はあんなにチビだったのによ」

 

「もっと伸びますわよ、いずれギルベルダさんより高くなりますわよ」

 

「なれるものならなってみな、そうなったらお前らに何でもおごってやるよ」

 

「約束ですわよ」

 

「ああ」

 

「話は変わりますが、変顔勝負しませんか?」

 

「は?変顔勝負?」

 

「ただ賊を仕留めるだけじゃつまらないから仕留めた賊の顔を使って変顔勝負しようって言ってるんです」

 

「そういうことか、それもいいがどっちが多く殺せるかの方が面白くないか?」

 

「確かに、そっちの方が面白そうですね」

 

「乗りましたわ」

 

 

三人が盛り上がっているのと裏腹にジャドの表情がますます険しくなってきた、そしてついに爆発した。

 

 

 

「いい加減にしろ!!おとなしく聞いていれば勝手なこと抜かしやがって、任務を何だと思ってやがる!!」

 

 

顔を真っ赤にして激怒したジャドを三人は平然とながめていた。

 

 

「さっきから言ってるだろ、ちゃんとやるって」

 

「そのふざけた態度が信用できないんだ」

 

「アタシ達にはアタシ達のやり方があるんだ、口出しするな」

 

「てめぇ・・・」

 

 

一気に辺りの空気がピリピリと張り詰めたものに変わった、一触即発とはこのことである。

 

 

「忘れてないか?アタシ達に革命軍に協力する義理はあっても義務はないんだぞ」

 

「・・・そうだったな、お前らにそんな義務はなかったな、俺達の共通点は敵が帝国、ただ、それだけだ」

 

 

ジャドは頭を冷やして冷静になりこいつらとは信用関係などなくお互い利用しあっている関係だと認識したのであった。

 

 

 

 

・・・信用できないのはこいつらだけじゃねえ、チュニも信用できねえし、ムディやガザムもしかり、カグラにいたっては論外だし、何より一番信用できないのはエヴァの奴だ、全く頭が痛えぜ・・・

 

 

 

革命軍の人間は世のため人のための志を持った人間ばかりではない、帝国への怒りと憎しみを持ち復讐するために革命軍に入った人間も多いのである、・・・さらに食うために革命軍に入った者も多い、カーコやチホシのように。

 

 

「とにかく任務は必ず成功しろ、失敗は許さんからな」

 

「アタシが失敗するかよ、こいつらはともかく」

 

「聞き捨てならないですわね」

 

「私達を侮っては困りますわ」

 

「だったら証明してみな」

 

「もちろんですわ」

 

「・・・お前ら、勝手にしろ」

 

 

 

 

 

こいつらにいちいち怒るのもバカバカしくなったな、まあ、革命軍の勝利のためにこいつらをとことん利用してやるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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