問題児たちと一緒にただのオッサンも来るそうですよ? 作:ちゃるもん
決してテストやワールドに追われていたからクオリティが落ちた訳ではない。
ワールドのラスボスすっごいカッコよかった(*´ω`*)
では、どうぞ。
ペストは困惑していた。
どうして、コイツらはこうもサックりとしているのだろう。
私は魔王だ。貴様らを殺そうとした魔王だ。街を破壊し、その命を奪った魔王だ。
その視力だって、奪ったのは私だ。
なのにどうして? そんなにも割り切れられる?
いや、そもそも気にしていないのか?
そんな筈は無い! それだと私たちがアホらしく見えるじゃないか!
木島義仁……ジン=ラッセル……貴様たちは一体何を感じているんだ……?
※
「義仁さん! 無事でよかった」
会議室に入るとともにジンが駆け寄り義仁へと飛びつく。
「ジンくんこそ。無事でよかったよ。それよりも、よかったのかい? 会議中だと聞いたんだけど」
「それなら心配いらない。少し前に終わったところだ。それに、ほどよく緊張が解けた。さて、また少し堅苦しい話になるが、今回の功績者も来たことだ。もう1度簡単に説明しよう」
抱きついているジンを下ろし、サラに向き合う。
「まず、義仁殿には感謝を。貴方がジンを救っていなければ我々は負けていたことだろう」
むしろ、私が足を引っ張っていた。とは言わなかった。
「そして、ペスト。君が巨人を退ける決定打となった。本当にありがとう。春日部殿にも言いたかったのだが、いないみたいだな。
さて、我々は巨人族に勝利した。街の中に入ってきていない巨人族は全て逃げていった。つまりは……」
「もう1度攻めてくる可能性が?」
「そういう事になる。今回の襲撃の要となっていた〝黄金の堅琴〟は〝ノーネーム〟春日部殿の活躍により取り返すことが出来た。今は封印作業中だろう。ただし、資源が少ないため時間が掛かっている。相手がまた〝黄金の堅琴〟を奪おうとする可能性は大いにある。何か違和感などを感じたらすぐに知らせてくれ。
それと、分かりきったことではあるが、収穫祭は延期。街の外に出るのは危険な為しばらくは滞在してもらうことになる。勝手だが、許してくれ。
後は……警戒態勢の配備や攻め込まれた時の対応法だから……特に話すことは無かったか。
それでは、解散。休めるうちに休んでおいてくれ。まだ何かあるかもしれないからな」
サラが手を叩き解散の意を示す。それに伴い、会議に参加していた獣人や仮面の女性など、重役者であろう者達が部屋を後にした。
部屋に残ったのはジン、ペスト、飛鳥、黒ウサギ、そして義仁とサラ。
真っ先に声を上げたのは黒ウサギ。義仁を心配する言葉が飛び出した。
「義仁様! ご無事で何よりでございます。頭に怪我をしたと聞きましたが、大丈夫でしたか?」
「ええ。見ての通り」
「それはよかった。ところで……耀様はどちらに?」
「耀ちゃんなら、多分三毛猫くんのところにいるよ。詳しいところまでは分からないけどね」
そうですか……。と、すこし沈んだ様子の黒ウサギ。
「……ねえ、義仁さん。春日部さんは、何か言っていたかしら。私……」
おずおずと声を絞り出すように出す飛鳥。恐らく、耀に対して疑惑の目をしてしまったことに後悔しているのだろう。
「取り敢えず、耀ちゃんと話してみるといいと思うよ。僕の言葉を聞くよりもね。そうとなれば、探しに行こうか」
「私が連れていくわ。あの子は1度ペストにかかっているみたいだから、何処にいるのか何となく分かる」
その言葉に反応を示すジン達。つまり、彼女はこう言いたいのだ。〝いつでも殺せるぞ〟と。
実際どうなのかは分からない。出来るかもしれないし、出来ないかもしれない。だから、警戒する。
しかし、義仁は違った。
「それじゃあ、お願いしようかな。よろしくねペストちゃん」
「……ええ。任せておきなさい。行くわよ二人とも」
ペストは黒ウサギと飛鳥を黒い風で急かし部屋を出ていく。
チラッと後ろを向く。目が合った。首をかしげながらもほんのり笑を見せる。それがたまらなく胸を締め付ける。
あれは、私達とは根本が違う。
経過がどうあれ、結果がどうあれ、私達とアレは似たもの同士だろう。
しかし、アレは私達とは違う選択をした。ただ、それだけの事。
ああ、これが、そうなのか。この感情は初めて感じるものだ。
まったく……いらない感情を教えられたものだ。
ペストは歯噛みしながらも、ニタリと笑って見せた。
お読み頂きありがとうございます。
久しぶり過ぎる飛鳥ちゃんの出番。台詞1個
かなしいなぁ
ペストが落ちたやんけ?
ある意味最初から堕ちてるから問題ない。
では、また次回〜