問題児たちと一緒にただのオッサンも来るそうですよ? 作:ちゃるもん
理由がちんけだって!?
時間が無かったんだよ察しろ!(´;ω;`)!
では、どうぞ。
〝ノーネーム〟風情の為に我らが謝罪? 頭を下げろ? むしろそちらが下げるべきだろうに。
ギャーギャーワーワーピーピーと、自分たちを正当化するべく驕り続けるグリフィスとその取り巻き。場所は〝アンダーウッド〟収穫祭本陣営。
経理を管理するものや、受付を担っているもの。その誰もが、時折聞こえてるくる、それなりに有名で権力を持った筈のヒッポグリフ、グリフィスの怒声に顔を赤らめた。
取り巻きに殴られた義仁はあばら骨が数本、折れてはいない為箱庭の恩恵で直ぐに治すことは出来た。それでも過度な運動はするなと念を押してきたのは阿修羅の如きリリである。しかし、義仁も珍しく今回だけは会議に参加したいと無理を言い、耀に介護されながら席に座っている。
テーブルを挟み睨み合う〝二翼〟と〝ノーネーム〟。一触即発の空気が変わる様子はない。唯一冷静なジンは、殴った方の取り巻きをじっと睨み付けていた。
報告書を読み終わったサラは、深い溜息を吐いて義仁をチラリと一瞥したあと、グリフィスを睨みつけた。
「……話はよくわかった。〝二翼〟代表のグリフィスとその同士には追って処罰を下す。最低でも今の地位があるとは思わないことだ」
「ふざけるなッ!!!」
怒声と共にテーブルを激しく叩いたのはグリフィスだった。
しかし、彼に反論の材料などない。手を出したのは此方側、口を出したのも此方側。反論したくても出来ない。だから、声を荒らげて威嚇するしかないのだ。そう、獣のように。それが、どれだけこの場にいる者の神経を逆撫でしているかも判断出来ないほどに。
「サラ議長! 貴女は既に力を失っているだろう! 弱者が強者に口出しをするな! 実力で議長へと推薦されたのだ、ならば実力で測れば私が議長を務めるべきだろう!?」
もはや、何を言っているのか自分自身でも分かっていない様子。それに呆れ返る〝ノーネーム〟一同達。馬鹿、阿呆……獣、いや、義仁が言った如く獣以下だろう。
そんな時義仁が静かに手を上げる。その挙動は痛々しげだが、その瞳の奥には静かに怒りが燃えていた。
「あの、いいですか? まず、サラさんを議長から降ろすことは私が許しません」
「何の力も持たない雑魚が……」
「ええ、確かに貴方からすれば私は雑魚でしょう。力でも、知恵でも勝てるかどうか。ですが、一つだけ言わせてもらいます。ここに宣言します。
サラ=ドルトレイクが議長、〝龍角を持つ鷲獅子〟の代表を降りた時点で私からの技術提供を永久停止させていただきます」
「技術……提供?」
グリフィスが頭を捻る。こいつは何を言っているのだ? グリフィスは目の前の男の事を何も知らない。いや、まさか、まさかまさかまさかまさか
「えっと、割と有名になったって聞いたんですけど、そこまでじゃないんですかね?」
「そんなはずがあるか。もはや〝アンダーウッド〟の住民で義仁殿の事を知らない者なんぞおら……んでもないか。目の前の男のように」
知っている。キジマと言う人間が魔王の呪い等で破壊された土地を、神に縋る訳でもなく、復活させる事が出来ると。その技術の一端を伝えに来たと。ああ、知っている。
グリフィスの顔が青白く変色していく。
しかし、それでは終わらない。終わるはずがない。彼は誰に、喧嘩を売ったのか、まだ気付いていないのだから。
「おやまあ! それは大変やねぇ、サラちゃん。力なくなって大変やろうけど、困ったことがあればなんでも相談してな? おっちゃん力になるで!」
「その、蛟劉殿? 200歳にもなって、それにこの雰囲気でちゃん呼びはやめて欲しいのですが……」
「あっはっは! そういう小さいことは気にせんでええって。おっと、少し遅れたが自己紹介させてもらおうか」
蛟劉は軽薄な笑のまま、しかし愉快愉快と楽しそうに、袖から蒼海の色を持つギフトカードを取り出してみせた。
そこに記されたギフトカードを見て、皆の顔色が変わる。
蒼海のギフトカードには―――〝覆海大聖〟の文字が記されていた。
「ふ……〝覆海大聖〟蛟魔王だと!?」
「こ、蛟劉さんが七大妖王の1人だと言うのですか!?」
「……?」
「義仁はんにはちと早すぎたか。まあ、簡単に言えば……ここの全員で掛かってきても軽く潰す程度の実力者って感じなんよ。ぼくは」
へぇとそれに反応するのは十六夜。だが、十六夜は動かない。こんな狭い部屋で御教授願うのはめんどくさいことにしかならないからだ。決して空気を読んだ訳では無い。
「さて、これで、僕の自己紹介は終わりやね。ああ、あと、僕だけを敵に回したと思うなよ? ひよっこくん。木島義仁も、〝ノーネーム〟も、サラ=ドルトレイクも、既に白夜王と繋がりを持っている。特に義仁はんはアカンかったな。
最強の〝階層支配者〟にして白夜の星霊。加えて恐ろしいことに、太陽の主権を14もそろえとるお方や。身も蓋もない事を言った自分を恨めよ? ―――14体の巨龍相手に、何処まで持つか……楽しみやねぇ?」
はっ……はっは……
グリフィスの乾いた声が虚しく響く。取り巻きは放心し、もはや彼らに希望はない。
しかし、それでは足りないだろう?
十六夜がゆっくりと腰を上げた。
お読みいただきありがとうございます。
義仁はんの口攻めもっと書きたかった(´・ω・`)
てか、最近蛟劉さん出番多いね。新人なのにね。飛鳥ちゃんは相変わらずだね。悲しいね。
では、また次回〜