問題児たちと一緒にただのオッサンも来るそうですよ?   作:ちゃるもん

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お読みいただきありがとうございます。

ちゃうねん……ボックスガチャ回したいがために適当になったわけやないねん……

では、どうぞ。


第71話 開会宣言

 フェイス・レスは焦っていた。十六夜と互角……否、それ以上の実力を持つ彼女が。クイーン……自身の主から与えられた騎馬に跨りその身が震えるのを必死に抑えていた。幸いなのは、その口と鼻辺り以外を隠す仮面のおかげで表情が読みとりにくい事ぐらいか。

 

 はるか後方、恐らくは最後尾。そこにあるひとつの気配。水の上に立ち、ただ、そこにあるだけでこうも圧迫される。覇気が感じられない分、余計に気味が悪い。

 

 フェイス・レスはその気配を知っていた。それこそ、箱庭の住人なら知らぬものはいない。気配は分からずとも、姿を見たことは無いとしても、名前を聞けばその場で命乞いを始めてもおかしくない。それだけこの事をやってきた巫山戯た存在。

 

(こんなお遊びのようなゲームで、動くのですか!? 〝枯れ木の流木〟と揶揄された、あの男が……! 七大妖王・蛟魔王が!?)

 

 早くなる鼓動と、滲み出る汗。理解をしてしまったがための弊害。白夜叉の開会前の言葉や、観客の大歓声。それらの情報が一切入ってこない。どうしろと言うのだ、どうすれば良いのだ。よりにもよって相手の盤上の上で……。一方的な殺戮を黙って見ていろと言うのか。

 

 そんな事は許さない。これはゲームなのだ。一方的な暴力でも、殺戮でもない。お遊び程度の、レースゲーム。で、あれば。

 

(蛟魔王は水の上に立っている。と言うことはサポートに徹するはず。本命はその隣。騎馬も蛟魔王のものだとしても、乗り手からは重圧は感じない。名もしれない強者では無いことを祈りましょう)

 

 フェイス・レスが1人祈りを捧げる中、件の義仁と蛟劉はルールの確認を行っていた。

 

「水に落ちたら失格だけど、陸に上がったりはおーけー。進路はこの大河やな。僕らは勝ちじゃなくて完走を目的にしてるから気楽に行けるし、この辺り一体は皆そうやから軽く休憩入れながらでもええやろ。アラサノ樹海は分岐になるから、好きな所を進んでええからね。後ろからついて行くし、危なくなったら助けるから。

 んで、目的の物として、山頂に群生する〝海樹〟の実を取ってこなあかん。前の本気組がそこらで戦闘おっぱじめるかもしれんから、最悪此処は僕が前に出る。義仁はんはそのまま下って完走! ってな感じになる筈よ」

「戦闘が起きるのは確定なんですね」

「ある意味醍醐味やからねぇ。トップ3が争ってる中で、最下位組がこっそり取って1位ゲットだぜなんてこともあるくらいやし」

 

 コロコロと笑う蛟劉。その顔には緊張なんてものも無く、ほんの少し、ほんの少しだけ緊張している自分が恥ずかしい。義仁は辺りを見渡し、他の参加者達の様子を伺うが、どうやら同族は最前線を張る者達だけで、後ろは何ともほんわかした雰囲気が漂っていた。

 

「ほら、そろそろ始まるで」

 

 蛟劉がキョロキョロする義仁へと声をかけた。義仁もその声を聞きしっとりとした手綱を握り直す。ほんわかした雰囲気が一瞬途切れ、それと同時に白夜叉が両手を開き、

 

『それでは参加者たちよ。指定された物を手に入れ、誰よりも早く駆け抜けよ! 此処に〝ヒッポカンプの騎手〟の開催を宣言する!』

 

 ―――開会宣言後、刹那の剣閃と剛腕がぶつかり合う。その波動で大きな波が立ち、咄嗟に手綱を握り直せなかった者達が落馬した。

 

「随分な挨拶やねぇ? 仮面ちゃん」

「貴方相手にこの程度、まだ生温いと思いますが?」

 

 フェイス・レスは弾かれた蛇腹剣を腕を振るい柄まで戻す。

 

「あーあーあーあー、半数近くが落馬か。だらしないと言うべきか、仮面ちゃんの腕を褒めるべきか。取り敢えず、山頂までは手を出さんどいてやる。山頂に着いた時に君が居たら、覚悟しときや?」

 

 フェイス・レスの苦悶の声。それと同時に騎馬を翻し我先にと、逃げるかのようにして走り出した。それに慌てて続くように最前線組が走り出す。後衛組はこれからどうするかと、相談を始めた。取り敢えず進むだけ進むかという者もいれば、最悪死ぬぞと自ら落馬する者も。

 

 そんな中で義仁は

 

「これ、私も目を付けられてませんかね?」

「付けられたやろねぇ」

「私は何もしてないはずなんですけどね」

「不思議やねぇ」

 

 なんとも、閉まらない雰囲気のままヒッポカンプの腹を蹴った。

 




お読みいただきありがとうございます。

巷ではクッパ姫が流行っていますね。
僕もそれを見ましたはい。
惚れました。
二次創作を書きたくなる衝動にすら駆られるレベルで惚れましたねええ。
あれはやばい。
マリオ関係の女体化は属性が多すぎて、なにがってもうやばい。

そのうち短編でも書きたいものですな。

では、また次回〜
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