問題児たちと一緒にただのオッサンも来るそうですよ? 作:ちゃるもん
はい。先週はごめんなさいね。
最近物忘れが酷くて、ストレスかしら?(言い訳)
さあ、久々の登場ですよ。
では、どうぞ〜
地面に墓標となる石が立ち、手前には棺桶を入れる為の石柱が埋まっている。日本生まれの義仁には見慣れない光景だが映画等で見た事があったため、そこまで違和感を感じることは無かった。
その中に、墓標の前に花束を添える少女が一人。人間と変わりない肌色の体に白のワンピース。しかし、風に靡くその髪は樹木の葉と同じものだ。
黒ウサギにその場で待ってもらい、義仁はその少女へと近付いた。
「久しぶり。キリノちゃん。こうして面と向かって会うのは……初めてになるのかな」
「そうですね。久しぶりと言うよりは、初めましての方が近いのかな」
それもそうだ。と、義仁は笑った。少女は振り向かない。
「知ってるかな。ゲームに出てみたんだ。初めて、自分の意思で。色々死にかけたけど、なんだかんだ二位になれた」
「知っていますよ。私は受付をしていましたから。三つ隣で申請していましたね」
「そうだったんだ。ごめんね、声を掛けられなくて」
バツの悪そうな顔で謝る。許して欲しい……と言うよりは、一方的な懺悔……、だろうか。
「謝る必要なんてないじゃないですか。それに、声を掛けられなかったんじゃないですよね? 本当は」
「…………。そうだね。うん、そうだ。私が一方的に避けてただけだった。新しく来た場所だからって、新しい友人が出来たからって……。それを優先しないとって、子供の我儘みたいに視界に入れたくないものを無理やり無視して……」
「そうですか」
キリノは墓標にそっと触れその表面に削られた、血の繋がっていない、されど、最愛の弟の名をなぞる。
「だけど、なんて言うのかな……。頑張ってみようと思う。君がくれた手紙に書いてあった通り。必死に足掻いて、足掻いて……生きて、みようと思うんだ」
「だけど、今日だって死にかけてたじゃないですか」
「それを言われると辛いな。確かに、私はそういう運命にあるみたいだ。もしかしたら、明日死ぬかもしれない。だけど、せめて死ぬ時は君たちに誇れる……―――
「違うでしょう!」
初めて彼女が振り返った。その瞳には大きな雫が溜まりポロポロと地面へと向けて転がり落ちていく。
「わた、私がどんな思いであの手紙を書いたか、あの一言を書くためだけにどれだけ時間をかけたと思っているんですか!!
わたし、は……っ!! 貴方に、この子に寄り添ってくれていた貴方だからこそ!! 生きて、この子をが見るはずだったものを見て欲しいんです!!
なのに、なのに!! どうして!! そんな簡単に自分の死を受け入れられるんですか!? さっき自分で言ったじゃないですか、必死に足掻いて、生きてみようと思うって……。だったら!! 自分の死を受け入れるな!! 私たちに誇れる!? ふざけるな!!
惨めに、カッコ悪く、意地汚くでも、生き抜いてみせろ!! それぐらいの気兼ねをみせてよ!!
嘘でもいいからッ!! 生きてやるって!! 言ってよォォ!!!!」
こうした方が、こういう言い回しの方が〝キリノを傷付けない〟と信じて発した言葉。それはみな、キリノを傷付ける刃にほかならなかった。なんて浅はかか。どうして、そんな些細なことにも気付けなかった。
泣きじゃくる彼女の肩を掴み、抱き寄せる。強く、強く抱き、声を上げた。
「絶対に生きる!! 生きてやる!!
何があっても、どんな極地に立たされても!! 生き抜いてやる!!」
お読みいただきありがとうございます。
一応キリノちゃんの出番は終わりかしら? 最後にもうちょろっと出るかもー?って感じですかね。
そこ、フラグ建築乙ですとか言わない!
では、また次回〜