今回はおまけ付きです。アニメ見てたら思いつきました。それだけです。
加賀「……というわけで今後の作戦行動について意見のある人は……」
加賀は意見を問いかけるが誰も話を聞いていない
「ねぇ見た?昨日の『逃げ恥』!『逃げることは恥ずかしいことじゃねぇ!』!」
「見た見た!あれ面白れぇよなぁ!」
「月野源と古垣結衣の演技力すごい!」
ガヤガヤ
バァン!!
加賀が机をたたく
加賀「静かにしなさい。今は会議中よ」
翔鶴「す、すみません!今人気のテレビドラマで……」
加賀「頭に来ました。失礼します」
「ああっちょっと加賀さぁん!」
加賀は会議室を出ていき、ほかの艦娘たちは後を追っていく
『かもしれない運転でいけ』
レンタルビデオ店
加賀「すみません。『逃げることは恥ずかしいことじゃねぇ!』ってビデオはもう出てますか?」
店員「ビデオはありませんけど、DVDなら最初の1,2巻は出ていますよ」
加賀「なんでもいいんでほしいんですが」
店員「当店はレンタルビデオショップなんで販売はしていないんですよ」
加賀「レンタルですか。ではレンタルします」
店員「かしこまりました。会員証をお持ちですか?」
加賀「すみません。持ってません」
店員「当店は初めての方ですか?」
加賀「はい」
店員「では会員カードをおつくり致しますので身分証となるものをお出しください」
加賀「軍の身分証なら……」
身分証を受け取る店員
店員「申し訳ございません。こちらのほうですね。住所と生年月日が記載されておりませんのでお作りすることはできないんですよ。運転免許証はお持ちですか?」
加賀「運転免許証」
運転教習所
瑞鶴「すいませーん。また来ちゃいました」
教官「『また来ちゃいました』じゃないでしょ!瑞鶴さん!あんたここ何回戻ってくれば気が済むの?何?今度は何やったの?」
瑞鶴「いやぁ、ちょっとね、イ級を撥ねちゃいまして、免許取り消しみたいな?」
教官「どんな運転すればイ級を撥ねるの!?隕石に当たるぐらいの確率だよ!?」
瑞鶴「先生の教えのたまものです」
教官「教えてねーよ!何ちょっと先生のせいにしてんの!?大体ね、あなたいつも言ってるじゃない。『私には幸運の女神がついているんだから』って」
瑞鶴「いや幸運ですよ?だってイ級撥ねて撃沈して、それ一応私の戦果として記録されるんだから」
教官「駆逐艦1隻で免許失ったら割に合わないでしょ!?だから言ったでしょ?『だろう運転』はダメだって。多分大丈夫だろう、誰も飛び出してこないだろう。こんな気構えじゃ急な時対応しきれないの。『かもしれない運転』で行けっていったでしょ?『イ級が飛び出してくるかもしれない』『イ級どころかレ級が飛び出してくるかもしれない』って。そういう気構えで運転していれば何が起きてもすぐ対応できるでしょ!」
車のドアを開く教官
教官「ハイ。じゃ助手席のって。君に足りないのは技術より注意力だから。ほかの人の運転隣で見て注意力を養う。じゃあよろしくね。今日は合同教習だから。」
瑞鶴が乗り込もうとすると運転席にいる人影に気づく
加賀「どうも。宇宙キャプテンカガです。よろしくお願いします」
加賀がどこぞの宇宙キャプテンの格好をして座っている
ガシャァァァァァン
加賀「ぐわぁ!!」
加賀が宇宙キャプテンの格好をしていることに気が付いた瑞鶴は速攻で16万馬力全開で右足顔面蹴りを炸裂させ加賀はパワーウィンドウを突き破っていった。
教官「瑞鶴さーん。かもしれない運転で行けって言ったでしょ?『もしかしたら合同教習の相手が宇宙キャプテンかもしれない』ね?そういう気構えで行かないとダメ」
瑞鶴「あー、すみません。ちょっとびっくりしちゃって」
加賀が戻ってくる
教官「はいカガさん車に乗って。乗車する前にちゃんと周囲確認ね」
加賀「はい」
車の下をのぞき込む加賀
加賀「もしかしたら、車の下に深海棲艦が張り付いているかもしれない」
車を急発進させる瑞鶴
瑞鶴「もしかしたら、確認作業中に車が急発進するかもしれない」
起き上がり車の後ろに回り込む加賀
加賀「もしかしたら車の後ろで深海棲艦がかくれんぼしているかもしれない」
バックさせる瑞鶴
瑞鶴「もしかしたら、車が突然バックしてくるかもしれない」
加賀に激突
加賀「頭に来ました。私はまじめに免許を取りに来てるのよ?」
教官「カガさんはね、ビデオ屋の会員になりたくて免許を取りに来たんだよ。」
瑞鶴「どこがまじめよ!?私だってまじめに免許取りなおしに来てるのよ!?あんたなんかに付き合うのなんて絶対にイヤ!!先生何とかして!!」
教官「もしかしたら仲の悪い二人が一緒に乗車することがあるかもしれない」
なんやかんやあって発車
教官「かもしれない運転だよ二人とも。あらゆる状況を想定して臨機応変に安全で速やかな運転を心がけるんだ」
レバーを操作する加賀
教官「あーいいよー。カガさん。初めてにしては実にいいハンドルさばきだ。」
カーブで片輪が浮き上がる
教官「でもちょっとスピード出しすぎだね。カーブ前は減速して」
ハンドルに異常に顔を近づけて運転する加賀
瑞鶴「加賀さん力入りすぎよ。ハンドルに寄りすぎ。かえって視界悪くなるわよ。身体を離して」
加賀が汗をかきながら一言
加賀「もしかして……私は緊張しているのかもしれない」
瑞鶴「どんなかもしれない運転!?てゆーかかもしれなくないわよ!!完全に緊張してんでしょうが!!」
カーブでドリフト状態になる
瑞鶴「ちょっとぉぉぉぉぉ!?危ないじゃない!!スピード落として!!」
教官「瑞鶴さん!ブレーキ!教習車には助手席にもブレーキがあるから!!」
瑞鶴「ブレーキ!これね!!」
瑞鶴がブレーキを踏もうとするが加賀がその瞬間ブレーキと床の間に足を滑りこませ踏めないようにする
瑞鶴「ちょっとアンタ!なにしてんのよ!?」
加賀「もしかしたら……時速50キロ以下になると爆発する爆弾を深海棲艦が仕掛けているかもしれない!」
瑞鶴「どんだけ手の込んだかもしれない運転!?てゆーかそんな手の込んだことあいつらしてくるわけないでしょ!?」
なおもめちゃくちゃな運転が続く
瑞鶴「ちょっと先生!どうすんの!?だから私いやだって言ったのよ!!こいつすっごい真面目だからこういう事になんの!!」
S字を突っ切る
教官「S字ぃぃっ!!お構いなしかぁ!!」
加賀「もしかして……S字のカーブの部分に――――――――――――」
―――――――――――――――――――――――――
家庭の食卓。老いぼれた父親と若い女が一人。食卓を囲んでいる。
「すっかりさみしい家庭になってしまいましたね。夏子さんの花嫁姿お母様にも見せてさしあげたかった。とてもきれいだったわ」
父親「何言ってやがんだ。娘なんてろくなもんじゃねぇ。どんなにかわいがって育てても結局みんな余所に行っちまいやがる。薄情なもんだ。」
嫁「あら。娘ならまだここにいるじゃないですか。お父様」
少し考えこむ父親
父親「松子さん。あんた、今からでもいい。いい人探したらどうだ?息子の嫁とはいえその息子も今は死んじまったからなぁ。血のつながりもねぇあんたがこんな老いぼれを世話する義理もねぇはずだ。あんたは気立ても器量もいいからいくらでも相手がいるよ。俺なんかに気使うな。一人だけでもやっていける」
嫁「こんなおばさん、貰い手なんていませんよ。お父様。そんなに私を追い出したいんですか?」
父親「いや、そうじゃなくてだな……」
嫁「よい相手が見つかればすぐにこんな家でていってやるわ」
そんな憎まれ口をたたくくせに女はいつになっても出ていこうとはしなかった。いつも口うるさく俺の世話を焼いた。
ある夜。
父親は散歩から帰ってくる。父親の家の庭の板垣が一部崩れて庭が少し見えるようになっている。縁側では嫁の男友達と嫁が話し合っている。
男「もういいだろ!!まだ死んだ旦那に未練があるというのか!?もう7年だぞ!!君は君で自分の人生を歩むべきじゃないのか!?もういい加減僕と新しい一歩を踏み出してもいいんじゃないのか!!」
嫁「私はいつだって自分の人生を歩んでいるわ。未練とかそんなくだらない理由でこの家にいるんじゃないわ!」
男「じゃあまさか!ほかに男でもいるというのか!?」
嫁は静かに答える。
嫁「私にはお父さんがいるから……血はつながってないけど、お父さんなの。私の」
父親は涙を流した。
父親と嫁と男の姿がモグラに変わる
―――――――――――――――――――――――――――――――
加賀「―――――というモグラたちがあの土の下にいるかもしれない」
瑞鶴「いるかぁぁぁぁぁぁ!!しかも無駄に長いのよあんたの話!!てゆーかかもしれない運転でも何でもないわよ!ただの妄想じゃない!!」
瑞鶴が踏切前でブレーキを踏み停車
教官「瑞鶴さん、よく停めたね!踏切前は一時停止うぅ……。」
瑞鶴の勇気ある行動に涙を流す教官
瑞鶴「何で泣いてんの?」
教官「窓開けて」
加賀「いや……窓ないんですけど……」
教官「ここでもかもしれない運転だよぉ。『電車が来るかもしれない』『遮断機が下りてくるかもしれない』」
教官は泣きながら言い続ける
教官「耳で直接確かめてください。まぁ教習所だから遮断機はおりませんし!電車も通りませんけど、一応形式としてやってください!」
加賀「はい。……!いやちょっと待って!」
耳を澄ます加賀
加賀(聞こえる……)
加賀「聞こえるわ!電車の来る音が!」
瑞鶴「聞こえないわよ」
加賀「これだから五航戦は」
瑞鶴「関係ないでしょそれは!」
加賀「私には聞こえる遮断機の下りる音もはっきりと聞こえる!」
瑞鶴「ちょっと、ヤバいこの人!だれか医者呼んで!」
加賀が前に何かを見つける
加賀「ん?あれは……お父様!」
さっきの父親が線路に横たわっている
父親「俺さえいなけりゃ松子は幸せに……」
ドアを蹴り開ける加賀。父親を助けようと走る。
加賀「まだまだ!間に合うかも!知れないぃ!!」
それを冷めた目で見つめる瑞鶴。
加賀「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
スライディングで助け出す加賀
加賀「バカ!!あなた死ぬところだったのよ!?あなたが死んでどうなるの!?それを松子さんが望むとでも!?」
加賀は三角コーンを抱きかかえながら言い続ける。
加賀「(加賀裏声)俺といても松子は幸せになれねぇ。松子より確実に早く俺は死ぬ。そのとき一人年老い残された松子はどうすりゃいいんだ。俺はいないほうがいいのさ。俺がいなければ松子は俺という呪縛から解き放たれ自由になれる」
加賀「(加賀裏声B)それは違うわお父様!」
加賀「(加賀裏声)お前は……松子!」
加賀「(加賀裏声B)私はただお父さんと……お父さんと……うぅ……」
加賀「(加賀裏声)松子……」
加賀「(加賀裏声B)お父様……」
加賀が一人三役をやっている間に瑞鶴は運転席に乗り換え車を急発進。加賀を撥ね飛ばす。
加賀「(加賀裏声B)お父様っ!!」
セリフを言った瞬間ひかれたので妙な声になる加賀
教官「瑞鶴さん?」
瑞鶴「はい」
教官「かもしれない運転はもうやめたほうがいいかもしれない」
瑞鶴「そうかもしれない」
加賀「まつこぉ~……お…おとうさまぁ~……」
―――――――――――――――――――――――――――――
会議室
加賀「というわけで今後の作戦行動については置いといて、先日テレビで『逃げ恥』というドラマを見る機会がありまして……」
加賀がそういうが誰も聞いていない
「なぁ見た?昨日の『海王』!」
「見た見た!あれ面白いよね!」
「町工場で生まれたエンジンでパワーボートの世界大会を目指す話でしょ?」
「役場広司の演技力すごいわよ!」
ガヤガヤ
加賀「……」
バァン!
加賀「いい加減にしなさい!話を聞きなさい!人がせっかくやっとの思いで見てきたというのに!」
翔鶴「加賀さん!『逃げ恥』はもう古いんです!今は『海王』が流行ってるんですよ!!」
加賀「なんでもかんでも新しいものに飛びつくなんて!もういいわ!テレビドラマなんて金輪際見ない!失礼します!」
「加賀さん!ちょっと!待ってください!」
加賀の後を追いかけていく艦娘たち
レンタルビデオ店
加賀「すみません。『海王子』っておいてありますか?」
店員「『海王』です。ありますよ。会員証をお願いします」
加賀「ありません」
店員「では、おつくり致しますので身分証明になるものを何か」
『指名手配 加賀 罪状:ボーキサイトのつまみ食い この顔にピンときたら提督室へ』
加賀「これでお願いします」
おまけ
どこか狭いところに手を伸ばしている秋月
秋月(諦めてはいけない。たとえどんな絶望の淵に立たされようと、どんな暗闇の中に立たされようと)
狭いところの奥に光る何かを見つける
秋月(その目さえつぶらなければ)
100円玉を見つける
秋月(
秋月「ふおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
自販機の下で這いつくばっている秋月。その周りに少しばかり人混みができる。
古鷹「吹雪、どうしたの?」
吹雪「あ古鷹さん。秋月さんがもうかれこれ一時間ぐらいこうしてて、何とかしてもらえませんか?」
古鷹「わかりました」
様子のおかしい秋月に異常性を感じながらも声をかける
古鷹「あのぉ……秋月ちゃん。どうしたの?もしかして何か落としたりした?」
秋月「ふおおおおおおおおおおおおおお!」
奇声を上げ続ける秋月
古鷹「もしかして挟まって抜けなくなったりとかしてる?」
奇声を上げ100円玉に手を伸ばし、もう少しで届きそうになるが、引きずり出されそうになる
古鷹「今助けてあげるからね!!待ってて秋月ちゃん!!」
挟まっていると思い込んだ古鷹が秋月の体を引っ張る
秋月「ふおおおおおおおおおおお!」
引きずり出されそうになり手で自販機の底をつかんで必死の抵抗をする秋月
古鷹「やっぱり完全に挟まってるね。これ。ハイせーの!」
途中で加わった神通とともに秋月の足を引っ張る古鷹
秋月(諦めないぃぃぃぃぃぃぃ!私は絶対に!)
ドォン ヒュゥゥゥゥゥゥン
吹雪「?何の音?」
秋月(諦めない!)
100円に手が届く秋月
ドカァァァァン!
「深海棲艦より攻撃!!」
「レーダー基地は何をやってたの!?」
「総員直ちに出撃せよ!艦種はタ級2、チ級3、イ級2」
全員が出撃するため走る中一人たたずむ秋月。手元の硬貨を見つめている
『こどもぎんこう 100円』
硬貨にはそう書かれていた
秋月「滅べ世界ィィィィィィ!!」
――――――――――――――――
瑞鶴「ほんとに滅ぶわぁぁぁぁぁ!!」
攻撃を撃退した後、思いっきりビンタをかます瑞鶴。秋月の体は吹き飛ぶ
瑞鶴「まったく!鎮守府がこんな大変な時にどんな低次元な絶望に見舞われてんのよ!!あんた今どんな状況かわかってんの!?なんかすごい強い深海棲艦が現れたとかで大騒ぎだってのに!」
秋月「鎮守府がどうかしたんですか?滅亡でもするんですか?それがどうかしましたか?そんなの関係なしに私は毎日が滅亡寸前なんですよ。あなた達はようやく私と同じ次元に立ったに過ぎないわ。ようこそ、わが世界へ」
一部始終を見守っていた葛城が一言
葛城「瑞鶴さん、このゲームのラスボスって秋月ちゃんなんじゃ?」
瑞鶴「そうかもしれない」