ガンバライダーVAL Chronicles Episode.ZERO 作:ケニア&VAL
「ようこそ!我がGRZ社へ!」
ガンバライダーになってくれと言われた事にも困惑しているのに目にしている部屋の光景が現実の物であった驚きで思考が追いつかなくなってた。
「じゃあさっきの“企画”って嘘だったんですか?」
「いえいえ、ガンバライダーに変身して欲しいって企画は嘘じゃないんです、貴方にゲームイベントの出演者になるようにと勘違いするように話したのは謝ります」
頭を深々と下げながら謝罪した。
そこまで畏まれても困るのだがひとまず話を聞く事に。
「我々がガンバライダーに変身してくれる人間を探している理由はこれでして…」
大武が差し出した写真にはこの世界に居る筈の無い“マゼンタカラーの二眼レフカメラを首にぶら下げたあの男”が写っていた。
「こいつは……?!」
「ええこの男がこの世界に来てから世界はゆっくりと歪み始めた……それが丁度に6年前」
「こいつが何かしていったんですか?」
「いえ、世界の歪みの原因はこの男なんですが、直接は何もしていません……ですが、歪みは起きてしまいました。ライダーがいないこの世界でできることは我々独自でライダーを作り、歪みに対抗する事……」
「そしてガンバライダーを作った……」
「はい、当ゲームの前進“ガンバライド”を使って適正者を見つけ出し、ガンバライダーにスカウトするのがこのゲームの役割なんです」
イベントのアルバイトの話かと思いきや、本物のガンバライダーになってくれとの話に戸惑ってしまうが“写真のカメラの男”を見せられては疑う余地は無かった。
「話は分かりましたが俺自身はそんな腕っ節には自信が無いんですけど……」
「ご心配無く、それらを考慮した対策は練ってありますので、こちらへどうぞ」
大武に連れられて奥の部屋へと行くと部屋の中央にガンバライダーがあった。
「これが本物のガンバライダー……」
「の、素体ですね。これからこの素体に貴方の精神を入れてその上で変身して下さい。」
なるほど、そうすれば生身の身体能力の低さや万が一敵に負けた場合でも生身には影響はないってことか……
「勝手は分かりましたか?それではイニシャライズを始めましょう。そこの椅子“ガンバダイバー”にお掛け下さい」
SF映画などによく出てくるヘルメット付きのデカい椅子と言えば分かるだろうか?
ガンバダイバーに座り大武の合図で一瞬意識が飛んだ俺はガンバダイバーに座る自身を見る形となり意識はガンバライダーのボディにへと移っていた。
「これが……ガンバライダーの身体か……」
少し動いてみたのだが生身とは断然違う、どれだけ激しく動いても息切れがない。
「では貴方のICカードです、それを“ガンバドライバー”へと装填する事でイニシャライズは完了します」
自分のICカードを手渡され、いつもゲームの始めに見る“アレ”をした。
「いくぞ!変……身……!!!」
とうとうガンバライダーへと変身を遂げ、その姿はゲームで使っていたアーマーパーツそのものだった。
「これでイニシャライズは完了しました、如何です?ライダーになった感想は?」
「ああ、すごくいいね……!で、変身したら次はどうすればいい?」
「説明いたします、変身した状態でドライバーのボタンを押しますと仮面ライダーの世界へのゲートが開きます、そこへ飛び込むことで世界の跳躍が可能となります、以後のサポートは私では無くこちらのオペレーターにお任せ下さい」
そのオペレーターというのがさっきのワゴン女性だったのだ。
「これから貴方のオペレーターを担当する事になりました四ノ宮と申します、よろしくお願いします」
こちらも軽くお辞儀をして挨拶を交わしたところでまた大武に目を戻す。
「せっかくですからシミュレーションを受けてみてはどうでしょうか?こちらで用意した電脳空間がありますので」
「そうですね、これからの戦いに備えてやりましょう」
「分かりました、では四ノ宮君頼んだよ」
「了解です、では……貴方の事は何とお呼びしましょう?」
「ブイ・エー・エルって書いてVALだ」
「了解しました、ではVALさん今回のフィールドはヘルヘイム、敵はギルス、ビースト、オーズ プトティラです。あら?どうかなされました?」
「いや、自分から名乗っといてなんだけどさこの名前の響きがさ、どっかの殺虫剤見たいな響きだと思ってさ」
何の事かよく分かっていない四ノ宮をよそにVALはヘルヘイムのフィールドへと降り立つ。
「それではシミュレーションを開始します、今回のVALさんのチームはバロンとチェイサーです」
聞き覚えのある変身音とともに自分の横に現れたのはバロン リンゴアームズと仮面ライダーチェイサーだった。
「準備はできましたかVALさん?」
「いつでもどうぞ」
「それでは……シミュレーションスタート!」
「さて“害虫退治”といこうか……!」
ガンバドライバーのタッチし、大橙丸と無双セイバーを呼び出し、プトティラ達に斬りかかった。
こうして俺の戦いが始まった。
長きに渡るその戦いに世界存亡の一躍を担うことは誰も、自分さえも知る由は無かった。