緋弾のアリアと姫神の巫   作:三元新

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これは、前作の『緋弾のアリア〜平和を守りし正義の男の娘〜』の設定を元に1から作り直して別の作品に仕立てあげた作品です! この前の作品は暫く凍結させるのでいまは読めないですごめんなさい。


プロローグ

ここはとある県の近くの沖にある島。大きさは淡路島の半分くらいの面積を誇る、大昔からある島だ。ここには人は殆ど住んでいないが、とある一族が領土としてもっている島でもある。

 

名を『如月島』。世界に名高る姫神家の本家がある島である。姫神家とは、大昔、それこそ縄文時代のあったはるか昔から存在している一族のこと。嘘か真かわからぬが、まだこの地上に月人がいた時代に既に存在していたとも言われていて、その当時の名前は『如月』だったという。そのため、島の名前が如月島といい、現月人が月に行った際に地上に残っていた人間の内の一つだそうだ。時が流れるにつれ、名を『如月』から『姫神』に変えいまに至るそうだ。 その話が嘘か誠か……誰にもわからない。そう、誰にも……

 

それはともかく、実際に姫神家の歴史は最も古くかの『星伽』の一族よりも、姫神家の発言力はとても大きく、日本の幕府や現在の政府など、多くの裏業界と繋がっていた。世界でも姫神家に喧嘩を売る大バカはいないと言われるほど……とても大きな力を持った家なのだ。 しかし、それはあくまでも世界の『裏』での話。『表』では星伽の一族同様、ただの古い家でしかないのだ。

 

そんな一族の血族として生まれ落ち、現在は姫神家の守護者にして世界の歴史を見守る者、『姫神の巫女』として、日々の修行を重ねている少年がいた。

 

その名を『姫神 士織(ヒメガミ シオリ)』。姫神家の末っ子にして、生まれつき数多くの超能力の使い手である。椿はその己の力を高め制御するために、今日もいつもの如く修行中の身であった。

 

「っすぅ――ふぅ…………うん。こんなものかな?」

 

周りは木々に囲まれ、その木々の中ポツンと空いた空間で、切られて切り株だけとなっている上に、巫女服をきて座禅していた少女――いや、少年がいた。

 

少年の姿はとても麗しい。それこそ、見た目はかなりの絶世美少女と言われるほどだ。髪は日本人特有の黒色でポニーテールが風になびく、眼は髪と同じ色。声は女の子の様な鈴色の心地よい声で、聞くものを癒す様なほどの綺麗な声をしている。華奢で肌も雪の様に白く細い。腕など簡単に折れてしまいそうなほどだ。それほどまでに華奢な体だ。女が羨ましく思うほど括れも綺麗でまさに絶世の美女にふさわしい体だといえる。はっきりいって男の象徴を見ない限り男には見えないだろう………。

 

だがしかし、侮るなかれ。その様なか弱き見た目の乙女。又は、箱入り娘のお姫様の様な気配を醸し出している。そんな儚い姫様の雰囲気がある姫神士織だがその力はまさに男……いや、最早 超人そのものだ。

 

硬いコンクリートを素手で砕き。人よりも太い鉄柱を片手で持ち振り回したり、35m級の鉄塊を足から放つ鎌鼬のような風圧だけで真っ二つにしたり、素手の武器とも言える手刀で達人ビックリの剣圧(鎌鼬)を飛ばすこともできる。その理由に剣術も武術も達人クラスだ。どんな武器も自由自在に扱え、さらに銃等の機械系統の近代兵器の腕もピカイチときたものだからオールランダーな戦闘員だ。更にそこへ生まれついての超能力も加わり、もはや化け物と言われてもおかしくないほどの腕をもっている。

たった1人で国の一つや二つ落とせる程にはね……。と言っても大国クラスとなると落とせない訳では無いが長期戦は必須だろう。

 

……人は見かけによらないなどよく考えたものだよ。

 

「……む? そろそろ準備しないと行けない時間か。ここからだと、武偵校の男子寮までは……ふむ。能力使って十分か。境界を操る程度の能力を使えばそれぐらいですむかな。」

 

修行をひと終え、休憩していた彼は顎に手をやりながら何かブツブツと呟き独り言をいっている。傍から見れば何か独り言を言っているおかしな人にしか見えないだろう。

 

『武偵校』……それは、武偵と呼ばれる者達を育成する専門学校である。

 

武偵――

それは、凶悪化する犯罪に対抗するために新設された国家資格。語源は『武装探偵』の略である。

武偵免許を持つ者は武装を許可され、逮捕権を有するなど警察に準ずる活動が可能になる。しかしあくまで武偵は金で動き、金さえ貰えれば武偵法の許す限りどんな仕事でも請け負う者。

例えるならそう、いわゆる『何でも屋』である。

また、同様に武装を許可された「武装弁護士」「武装検事」というものも存在する。

 

そして、そんな武偵達を育成する場所こそ武偵校。

武偵を育成する教育機関の総称だ。一般教育課程も履修するが、学業の大半は武偵に関する授業である。日本にある京武偵高校のみならず、ニューヨークやウィンチェスター、ローマなど世界中に存在し、独自の学科を設けている施設も存在する。武偵校から一般校への転入は一応可能だが、学力の低さ、社交性のなさから転校先の学校を退学することが多く、嫌がられてまず転入を認められない。そのため、東京武偵校では個人情報保護法8条の穴を利用して一度武偵校を退学させてから編入をさせている。もっとも、結局は武偵校に戻ってくる場合がほとんどのため、教務科もそれを見越して再受け入れの態勢を整えている。

 

そして、その日本にある武偵校が一つ、東京武偵高校。

レインボーブリッジ南方に浮かぶ南北およそ2キロメートル・東西500メートルの人工浮島に設立された、武偵を育成する総合教育機関。一般教育の他に武偵の活動に関わる専門科目を履修でき、学園や民間からの依頼を受けてそれをこなすことも授業の一環とされていて、報酬は任務を遂行した本人に支給される仕組みになっている。

校則により校内での拳銃・刀剣の携帯が義務付けられており、制服は男女共に防弾繊維を使用した『防弾制服』である(ちなみに、ネクタイは防刃製)。

進級に必要な単位は授業の他に、学園に寄せられる依頼をこなすことで獲得できる。それでも単位が足りない場合は、休み中に解決すべき任務を学園が割引価格で引き受けてきた緊急任務で補うことができる。

 

この学校には学科が複数あり、その学科が以下の通りである。

 

・強襲科(アサルト)

拳銃・刀剣その他の武器を用いた近接戦による強襲逮捕を習得する学科。日常的に激しい戦闘訓練があり、犯罪組織のアジトに突入する依頼が来るなど、他の学科と比較して、危険度は高い。卒業時の生存率が97.1パーセントと、約3パーセントの生徒が死亡するため、「明日無き学科」とも呼ばれる。

 

・狙撃科(スナイプ)

狙撃、観測といった遠隔からの戦闘支援を習得する学科。南郷が主任。狙撃は極めて高い集中力を必要とするため、性格的な向き・不向きに左右される傾向が強く、適性のある強襲科の生徒に転科をうながすこともある。

 

・諜報科(レザド)

特殊工作員を養成する学科。犯罪組織に対する諜報・工作・破壊活動を主に学ぶ。学内での異変について、調査レポートを作成することもあるが、ガセが多いことでも有名である。特性上、強襲科との戦いになると相性は最悪と言われる。

 

・尋問科(ダギュラ)

話術、心理学、人体学などを使用し、確保した犯罪容疑者から情報を引き出す方法いわゆる尋問を学ぶ学科。綴が主任。拷問方法も学ぶという噂もあるが、定かではない。

 

・探偵科(インケスタ)

探偵術と推理学による調査・分析を習得する学科。高天原が主任。武偵高の中では比較的まともな教員が在籍している。外部からの依頼で迷子や行方不明者を探したり、未解決事件のプロファイリング、浮気調査なども行っている。

 

・鑑識科(レピア)

犯罪現場や証拠品の科学的検査を習得する学科。学内での事故や犯罪等の痕跡・遺留品の調査も担当している。探偵科と協力して捜査にあたることが多い。

 

・装備科(アムド)

武偵活動における装備品の調達、カスタマイズ、メンテナンス方法を習得する学科。装備科はその性質上、機材の一括買い付けを行なっているため、他よりも安価で他学科の生徒へ弾薬などを販売している生徒もいる。腕のいい生徒は、高額で武器の改造やメンテナンスを請負い、かなりの利益をあげている。

 

・車輌科(ロジ)

武偵活動における車輌・船舶・航空機の運転操縦、整備を習得する学科。江戸川が主任。必要に応じて様々な機材や技術、知識を他学科の生徒たちに提供している。車輌科に在籍していると、取得可能な年齢に達していなくても運転免許を取得できるメリットがあるため、それ目当てで入学してくる学生も存在する。水上飛行艇を隠し持っている。

 

・通信科(コネクト)

通信機器を用いた情報連絡によるバックアップを習得する学科。事件現場で錯綜しがちな情報から必要なものを聞き分ける術のほか、盗聴なども学ぶ。特に聴力・判断力が重視され、優れた学生はわずかな音声から、大量の情報を聞き分ける能力を持つ。緊急時だけでなく、イベント時などには学生や教員への連絡、放送を担当する。

 

・情報科(インフォルマ)

情報処理機器を用いた情報収集と整理方法を学ぶ学科。大量に集積された有象無象の情報の中から、重要なものを選別して整理する方法が教えられる。学園内では、様々な情報をレポート化し、生徒や教員が閲覧できるようにする役目も担っている。また校内用のイントラネットを管理しており、教務科からのお知らせや犯罪情報の掲載も行う。

 

・衛生科(メディカ)

武偵活動の現場における、医療・救助活動を習得する学科。戦闘が行われている現場に飛び込んで治療を施すため、自衛程度の戦闘技術を習得する必要がある。学生・卒業生問わず、衛生武偵は、現場で治療を施した相手に事後で高額な請求をすることがままある。

 

・救護科(アンビュラス)

主に武偵病院に勤務する医師を育成するための学科。医師としての専門知識や技術を学ぶ。依頼や訓練で負傷、ないしは体調を崩した生徒の治療も担当している。専門棟には武偵病院が隣接している。

 

・超能力捜査研究科 (SSR)

超能力・超心理学による犯罪捜査研究を行っている学科。日本各地の霊場で合宿を行うこともある。サイコメトリーやダウジングといった超能力捜査がメインであるが、中には攻撃的な超能力をもつ人間もいる。武偵高でも特に秘密主義が徹底されている専門科で、関係者以外で詳細を知る者は少ない。

 

・特殊捜査研究科 (CVR)

特殊条件下における犯罪捜査を研究している学科、結城ルリが主任。いわゆる色仕掛けの罠(ハニートラップ)の専門技術を磨く学科であり、美少女しか入科できない。諜報科でも手に負えないような相手に投入されるため、最も危険な任務に就く学科ともいえる。日焼けや寝不足などあらゆることに気をつけなければならない。

 

・教務科(マスターズ)

その名の通り教職員が所属している。前歴が自衛隊、警察OB、特殊部隊、傭兵、マフィア、殺し屋らしき人物まで多数在籍しており、強襲科、地下倉庫と並ぶ東京武偵高の「3大危険地域」と呼ばれている。民間からの依頼の仲介は、教務科が行っている。

 

 

さて、そのような危険しかない学校になぜ彼は行くのか? 理由は単純。彼が『武偵』だからさ。だから行く。そう、ただそれだけ。それ以外でも以下でも以上でもない。

 

――なんだってそれが、普通なのだから。

 

―side out―

 

 

 

―??? side―

やぁ、みんな初めましてかな。私の名前は姫神士織。この姫神家の巫女をやっている者だ。まぁ、正確には男の巫女なので、『覡』と呼ぶね。あぁ、現代では"禰宜"だったかな? ま、どちらにせよ私たち姫神家の者は世間とは違うから関係ないか。

 

因みにだが、こんななりだがれっきとした男だ。ちゃんと下もついてるぞ?

 

 

「ふふふ。おや、かわい子ちゃんがいるね。君は新人かい? 歓迎するよ。私はかわい子ちゃんは大好きさ 」

 

 

私の腕の中で顔を赤くし蕩けている少女はとても愛らしくて可愛い。ああ、やっぱり女の子はいいな。

 

そう、可愛いは正義。可愛いこそ世界の心理! 可愛くないものは悪なのだ!

 

 

「……で。お前はいったい何をしているんだ? "人の姿を使って"」

 

 

何も無い所から突然声が聞こえてきた。そこに目を向けると、まるで空間が縦に裂けるように開き、その中には多数の目玉が存在していた。そんな空間の割れめから1人の少女……のような美少年が出てきた。

 

髪はまるで濡鴉のようなツヤ色をした黒色で、それをポニーテールにし長く垂れた髪先が風になびく、そして小さな顔にぷっくりとし艶のある綺麗で可愛い唇。両眼は髪と同じ黒い色で、綺麗な鈴色の心地よい声で、聞くものを癒す様なほどの美しい声をしている。華奢で肌も雪の様に白く細い。腕など簡単に折れてしまいそうなほどだ。それほどまでに華奢な体をしている。誰もがが羨ましく思うほど括れも綺麗でまさに絶世の美女にふさわしい体をしている。そんな絶世の美少女が私の前に現れた。

 

―――そう、我らの姫君、"本物の姫神士織"が現れたのだ。

 

 

「はっはっはっ! 嫌だな志織隊長。私は隊長の名をもっと世に知れ渡るために敢えてこの姿をしているのじゃないですか。気のきく素敵な仲間を持てて隊長は幸せ者ですね。ふふ」

 

 

そうっ!! 私は姫神志織様ではない! 私のなは桐谷隼人。姫神家が作りし専属組織のとある部隊に所属する隊員なのさっ! そして、そんな私の所属する部隊とは別の部隊の隊長こそ、何を隠そう目の前にいる姫神志織様なのだ!

 

私はそんな、可憐で美しい隊長の名とその御姿を広めるために敢えてこの士織隊長の姿にしているのだ! 決してナンパの成功率が上がるとかの理由ではないぞ?そうっ! 決して隊長の姿だとコロッと女性が落ちるから使っているだなんて決してないぞっ!!

 

 

「…………ほほぉう。それで俺の姿を…ねぇ。………随分と露出の多い衣装じゃないか。俺が修行中の間に随分と楽しくしちゃって、ねぇ〜⋯」

 

 

ニコニコと笑顔の隊長。⋯⋯お、おかしいな? 隊長はいつものような素敵な笑顔を浮かべているはずなのに、か、体の震えが止まらないぞ? むしろ震えが酷くなっているような――

 

 

「そんな余裕がいまある桐谷殿は随分と元気が有り余っているようだ。我が部隊を含めこの基地内の全隊員には日々の鍛錬を怠らず修行しろと命じているはずなのだが…………桐谷殿、ちょっと―――オハナシ、シヨッカ?」

 

 

……………………ふふ。

 

 

「逃ぃぃげるんだよぉぉぉん!!」

 

 

さぁ! 私の勘が警告音をガンガンと響かせている!! あの人に捕まったら最後だと!!

 

 

「――ぁ、逃げた。そっち…鬼教官がいるのに………………まぁ、いっか。千冬ねぇにシゴいてもらってろ。」

 

 

――む? 何かいま不吉な単語が聞こえたような? まぁいい! 私は逃げるんだ!!

 

 

「む? おい!そこの貴様止まれ! 基地内をなに走り回っているんだ!!」

 

 

私は思わずビックリして止まりT字路の廊下を見る。……それが、私の敗因だったのだろう。

 

 

「……また貴様か、桐谷隼人。これで何度目だ? しかもその姿――なぜ貴様は私の弟の姿をしているんだ?」

 

 

そこに居たのは・・・・・私が所属する部隊で『鬼教官』と呼ばれている我らが隊長――姫神千冬大隊長がいた

 

 

「え、あの、それは……」

 

 

「――ふむ。なるほどな。お前の事だ、どうせナンパの成功率が高い士織の体を使ったのだろう。なにせ士織はあの容姿に性格、更に料理や掃除も得意で、戦闘もできる文字通りのパーフェクト且つオールランダーな人間だ。そのため男女問わず人気は凄まじい。だから士織の姿を使えば可愛い女の子を多くあされる。違うか?」

 

 

・・・・・どうやらお見通しのようだね

 

 

「―――ふっ、そうでありますよ。千冬大隊長。ですが・・・・・私は反省も後悔もしていないッ!!」

 

 

――ふふっ、決まったな

 

 

「ほぉ〜。そうかそうか、その意気やよし。……なら、いまから楽にしてやる」

 

 

――メギャッ!

 

 

そうして彼女が動いたと思った瞬間、私の意識が暗転した。

 

―side out―

 

 

 

―士織 side―

 

 

ふむ。次こそ初めましてだな。俺が姫神士織。この姫神家に生まれ、いまは77代目『姫神の巫女』をやっている。⋯⋯まぁ、男なので正式には『姫神の覡(かんなぎ)』なのだがな。

 

つい先程、今日1日の全ての修行も終わり、東京武偵高校の始業式に出る前に、千冬姉さんに昼のお弁当を届けによると、千冬姉さんの部隊員の1人が別部隊の隊員を口説いていたのを発見。しかも俺の姿を使って。それがバレた犯人は逃走。しかし、その逃走先に千冬姉さんが現れあえなく撃沈っと……まぁ、こんなものかな?

 

 

「……はぁ、まったく。桐谷のバカは少し…いや、かなり性格を直さなければいけないな。腕と顔は良いのに性格がアレでは全てが台無しだぞ。」

 

 

「あ、あはは。士織様もお疲れ様ですね」

 

 

俺が嘆息していると、ナンパされていた女性――八重垣カンナが話しかけてきた。

 

 

「本当だよ。あとごめんね?八重垣さん。家のバカがやらかして」

 

 

「いえいえ。私は気にしていませんよ。悪いのはあの人ですし、士織様が謝ることじゃありませんって」

 

 

八重垣カンナ――結構、私の所属し指揮しているこの部隊に出入りしている人物の1人で、俺のことを何故か神様のように信仰している隊員だ。実は、この女性隊員は元自衛隊の人間で、現在は私の姉の1人である姫神彩音の部隊に所属する隊員だ。

 

過去に一度、とあるテロリストが自衛隊に扮して民間人を襲い、その民間人を盾にその場にいたチームメンバーの女性自衛隊員と一緒に人質をとってホテルに立てこもる事件があった。その時の自衛隊の部隊のチームの中に彼女がいて、彼女ともう1人が人質に取られたのだ。その時、たまたま近くに来ていた俺がそんな彼女らを含めた人質にされていた人達を危機的状況から救って以来、俺のことは様付けだ。何度やめてといっても聞いてもらえず、諦めたんだよなぁ。その事件の後は自衛隊をやめて、彩音姉さんの部隊に所属している。

 

なぜいるのか聞いたら、今日彼女は非番でついでに千冬姉さん宛の届け物を届けに来たらしい。なんでも千冬姉さんがその届け物に早急に用があり、彼女を呼びつけたようだ。

何か企んでるみたいだが……何かはわからない。まぁ、なんにしようが俺は俺のやる事をやるだけだ。それに、俺の姉さんや兄さん達が何かよからぬ事を企むはずがないさ。………………たぶん。

 

 

「……いや。千冬姉さんだから、大丈夫…だよね?」

 

「? どうしましたか?士織様」

 

「いや、どうもしてない。さて、俺はそろそろ武偵校に行くよ。始業式が間に合わなくなるからね」

 

「あっ、もうそんな時期ですか。なら頑張ってください士織様! 応援しています!」

 

「うん。八重垣さんも頑張ってね 」

 

「〜〜〜っはい!! 八重垣カンナ! この命をかけて士織様のために頑張らせていただきます!!!!」

 

「あはは、む、無理だけはしないでね?」

 

「――――〜〜〜ッッッッッ!!――はいっ!!」

 

 

物凄く嬉しそうな彼女。そんなハイになっている彼女の敬礼を横目に見つつ、俺はまた境界を操る力を使って隙間を作り出し、武偵校の男子寮に空間を繋いだ。

 

 

「さてさてさ〜て。今年はどんな年になるのかな? 感だけど、何だか今年の学年は事件が多く起こりそうだなぁ」

 

 

そんなことを口走りながら俺は進む。

 

……それが、真の現実に起こるともしらないで――

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