Angel Beats!~ちょ、俺まだ死んでないんだけどオオオオオオオオ!!~   作:日暮れ

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 お久しぶりです。ずいぶん間を空けてしまってすみません。 

 夏休みは、友達と遊んで、たまに勉強して。それ以外はずっと家で二つのゲームをしてました。
 一つ目は、某実況者さんの影響で始めた勇者と娘のRPG。
 そして二つ目が、サービスの再開したAngel Beats! -Operation Wars-です。
オペレーションを全部やってしまって少し飽きてきたところにミニイベントのお知らせが届いたのが今日の話。そのイベントでSRの関根を手に入れたのがついさっきの話です。

 水着の関根。しっかりポーズも決めて水鉄砲片手に無邪気な顔してキャッキャウフフしてるビキニの関根。なんて言う天使ですか? 俺はどうすればいいんですか? とりあえず叫べばいいんですか?

 というわけで連続投稿の第一回目です。


EPISODE.9 In Your Memory
第二十三訓


★―医局 保健室―

 

仲村「この娘、一度にたくさんの意識と同化しちゃったんだってね」

 

 眼前に映るベットで横たわる立華を思い、仲村はぽつりと呟く。

 

 もう一週間このままだ。

 

 凛々しくも儚い、そんな表情でたたずむこいつを見てしまうと、今この瞬間も必死に闘っているとは思えなくなる。

 

 こいつの意識を乗っ取ろうと、この一週間こいつのちっぽけな頭ですさまじい数の意識がひしめき合っている。俺はなにもできずに、ただこうして眺めているだけだ。

 

「薄情なヤローどもだ。見舞いにすら来やしねぇ。昔の敵がどうなってもしったこっちゃねぇってか」

 

 自分のしていることを肯定したくてそんな言葉を吐く。そんな自分が嫌になる。ヤローどもがあの後どんだけ様子を見に来てくれたか。どんだけこいつを心配してくれてるか知っているのに。

 

 自嘲ぎみな笑みも、手持無沙汰な怒りも、本当は自身に向けるべきものであるはずなんだ。

 

仲村「私のせいね」

 

 仲村はそんな黒々とした感情を受け止めて、自分で受け止めて責任を感じていた。

 

「……(おご)ってんじゃねーよ。あれは俺たちにできる最善の手だった。これは当然の結果だ。これ以外の道なんてありゃしなかったのさ」

 

仲村「……できたらもっと優しくなぐさめてほしかった」

 

「なぐさめてるつもりなんてねーからな。それとも何? そこのベットで一発慰めてほしいの?」

 

仲村「嬉しいけど、冗談につきあうほど元気じゃないわ」

 

「そーかい」

 

 ……

 

仲村「それ」

 

「あ?」

 

 仲村が指差す先には、俺の木刀が転がっていた。

 

仲村「何で持ってるの? オペレーションの時以外は持ってなかったわよね」

 

「……多分、テメーの腰に刺さってる銃と同じ理由だろうよ。何のこたぁねぇ、ただの棒きれさ。立華が起きたらな」

 

仲村「……そう。なら私もただの鉄クズよ。奏ちゃんが起きたらね」

 

 ……起きなかったら。意識してか無意識か、そこには触れなかった。

 

仲村「じゃ、私もそろそろ行かなきゃ」

 

 今の戦線ではこの状況をどうしようかと会議が行われているの。と、手短に説明した仲村は、出口のドアに触れる。

 

仲村「起きるといいわね。奏ちゃん」

 

「……あぁ」

 

★―対天使用作戦本部―

 

高松「これまでにないことです。天使のあんな状態は初めてだ」

 

 (一応)参謀の高松くんが、今の状況を鑑みて言葉を呟く。

 

 それに対するメンバーの反応も、いつもと違い沈んだものとなっていた。

 

 あの小憎たらしい白髪天パがここにいたら、みんなはまた違う反応を示してくれるのかもしないけど。

 

高松「場合によっては、もう起きないということもあるかもしれないですね……」

 

「それこそこの世界のイレギュラーよ。彼女は目覚めるわ。問題は――」

 

直井「問題は、どっちの天使として目覚めるか……だ」

 

 ……そう。私たちが今まで一緒に居た奏ちゃんか、私たちと闘った、あの銀さんの知り合いらしいペンギンか。

 

藤巻「で? どっちで目覚めるんだ?」

 

大山「それはやっぱり最初の天使……立華さんだよ。僕らと釣りをした」

 

野田「だが俺を刺したのも、お前らを襲ったのも、全て冷酷なほうだぞ」

 

日向「あぁそういやお前見ないと思ったら前の話では序盤で串刺しになってたな」

 

野田「フン! ちょっと油断しただけだ……俺があんな赤目小娘に後れを取るなどと!」

 

藤巻「ちなみにお前を刺したの小娘じゃなくてペンギンだからな。それより、数で言ったら100:1くらいだぜ?」

 

 あんな鳥類に刺し殺されたのか俺は……と膝をつく野田くんを無視し、話を進める。

 

 どっちかっていうとペンギンってかオ○Qだったけど。

 

日向「今なぜ意識を失っているのか――多分、その沢山の意識があいつの小さな頭の中で……こう、ぐちゃぐちゃになって、ひどいことになってるからじゃねぇのか?」

 

大山「じゃあ目覚めるとしたら、100の意識で目覚めることもあるの?」

 

「むしろそっちのほうが可能性としては大きいわよ。99%、あの冷酷な天使で目覚める」

 

 最悪の状況を乗り切った先にあったのは、最悪だった。

 

 おそらく奏ちゃんは目覚めない。だけどそれで足を止めてる暇は私たちにはない。

 

「もしあれが天使を乗っ取って目覚めでもしたら、また直井くんの時みたいに好き勝手されるわよ。良くて一生奴隷かもね」

 

 そのワードで、みんなの顔が一気に険しくなる。冗談で言ってるならまだしも、これはれっきとした可能性なのだから仕方がない。

 

日向「どうする?」

 

「手は打ってある、と言いたいところだけど……。天使エリアに竹山くんと、プログラムを解読できるメンバーを送り込んだ」

 

直井「それでAngel Playerを無効にする、と。時間稼ぎにしかならんぞ」

 

「そう。いつかそれも突破されて、データを打ちこまれる」

 

野田「ならばマシンごと壊してしまえばいい!」

 

日向「もしもし野田先生? ドヤ顔んとこ悪いんだが、PCなんてこの学校にはいくらでもあるぞ?」

 

「ソフトも同様にね」

 

椎名「打つ手はあるのか?」

 

「無い、わけではない」

 

ユイ「どんなのなんですか?」

 

「簡単な話。彼女が起きたらどちらか確認して、冷酷な方だったら先手必勝。あとはこちらが管理するだけよ」

 

「「「……!?」」」

 

 この言葉で、みんなの表情がまた変わる。

 

 さっきまでの絶望じみた顔ではなく、わずかに怒りを帯びた、鋭い視線が一気に私に向けられた。

 

日向「昔、チャーがやったみたいにか?」

 

「それもいいし、直井くんみたいにどこかに監禁するのもいい。生き返る暇なんて与えないくらいに殺し続けるのもアリね」

 

 チャーは昔、私たちと初めて会った時、あの超人的な力を持つ奏ちゃんを封じ込めるため、一度身動きをとれなくして一人では脱出不可能なほど深い穴に彼女を放り込む、という計画を実行しようとした。

 

 今回もなにも変わらない。

 

「天使には、いやAngel Playerには不可解なことが多すぎる。ここらでその一端を潰すのもいいかもしれないわね。今回みたいにまた暴走されたら打つ手がないし」

 

大山「ゆりっぺ、それ本気で言ってるの?」

 

「あら? 冗談に聞こえた?」

 

日向「…………」

 

大山「立華さんはもう、僕らの戦線の仲間なんだよ!? まだ日は浅いけど、命だって助けられたんだ! その仲間を殺しちゃうの!?」

 

「殺すも何も、私たちは今まで彼女と戦ってきたじゃない。感情論じゃ何も解決しないわよ」

 

藤巻「ゆりっぺ、それは流石に……」

 

 今回も何も変わらない。だからこそ、

 

「そんなに嫌なら、祈りなさい。」

 

日向「……」

 

「あの奏ちゃんが戻ってくるように。麻婆豆腐が大好きで、ちょっぴり天然で、だけどとっても優しい彼女が」

 

「勝率1%以下の、自分との死闘を生き残れるように」

 

「また、みんなで釣りなんかができるような未来に」

 

 彼だって、今まさにそうしているのだから。

 

藤巻「……へっ」

 

大山「……やっぱりゆりっぺはゆりっぺだね」

 

「何それ馬鹿にしてるの?」

 

日向「そうだぜ? この暴君が今まで他人の意見に耳を貸したことなんて一切なかったろ? 今回も同じさ。何も変わらねぇよ」

 

 日向くんがこちらに軽くウィンクしてくる。

 

「気持ち悪っ!」

 

日向「酷い!?」

 

 だけど、彼の言う通りかもしれないわね。

 

 このアホども、もうあなたの仲間になったつもりみたいよ? 私も含めてね。

 

 だから、早く戻ってきて。奏ちゃん。

 

 

 次回に続く




 これで第一回は終了です。もう夏休みおわんじゃねぇかといったツッコミは御愛嬌ということで。
 
 次回は本編にのっとって、あの人の記憶の話に移りたいと思います。急に展開が変わるので、戸惑う人もいると思いますが、どうかお付き合いいただけると嬉しいです。

 この一週間のうちにあと一回投稿したいと思います。楽しみにしてて下さい!
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