Angel Beats!~ちょ、俺まだ死んでないんだけどオオオオオオオオ!!~   作:日暮れ

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銀さんのキャラがつかめないイイイイイイイイイイ!


第二訓

 ――なんでこんなことになってんだか……

 

 

「――……死後の世界? おいおい中二にもほどがあるぜ冗談だといってくれよ300円あげるからお願いだからホントにマジで頼むからァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

「全部本当よ、私たちがこの世界で何年生きてると思ってるの?」

 

「ウソだろ! 俺まだ死んでねぇよ!」

 

「……記憶喪失の類ね」

 

 あ? なんだそれ。

 

「よくあるのよ、死因が事故とかだったらね。事故による強いショックで生前の記憶がスコーンと抜けちゃうの」

 

 いや、生前の記憶は覚えてるんだが……

 

「とにかく! あなた、このままだと消されるわよ」

 

「あぁ!? もうこれ以上何も言うなよ! こちとら急な展開についていけてねぇんだよ!!」

 

「はぁ……順応性を高めなさい。あるがままを受け止めるの。っていうかあなたこんなのには慣れっこなんじゃなかったの?」

 

 このアマ……

 

「……消されるってなんだ。誰に消されるんだ? お前らは何と戦ってるってんだ」

 

 

「……天使よ」

 

 ……はい?

 

「消されるということはつまり、成仏するということ。今の肉体は消滅し、魂は浄化され、別の生き物に宿っていくわ」

 

「えーっとつまり……何だ?」

 

「次はフジツボかもしれん、ヤドカリかもしれん。フナムシであるかもしれん、ということだ」

 

 ……マジかよ。

 

「なぜ浜辺に集中しているのかとつっこむ余裕もなさそうな顔ですね……ちなみに意味なんてありませんよ」

 

 ……コイツこの中で一番ウザいな。もしかしてヅラの生まれ変わりか? なんか無性に殴りたい。

 

「そして! 私たち『人間』を消そうとしている戦線の敵、それが天使なの」

 

 天使ってまた……

 

「……俺はどうすればいい?」

 

「さっきも言ったじゃない。順応性を高めなさい。そしてあるがままを受け止めなさい」

 

「それで?」

 

「戦うのよ、私たちと共にね」

 

 …………はぁ。

 

 どのみちこの世界は知らないことだらけなんだ、そんな状況で外歩いてたらその”天使”ってのにすぐ消されちまうだろうよ。

 

「……わーったy」

 

「早まるな! ゆりっっぷぐふぁぁぁあぁぁっぁぁぁ……」

 

 …………

 

「……なんかすごい勢いでバカが現れてハンマーみたいので飛ばされていったんだが?」

 

「アホだ……」

 

「自分の仕掛けた罠にはまってやがる……」

 

 ってかホントお前ら校長室で何してんの? 戦争ごっこ?

 

「あぁ、言い忘れてたけどここに無事に入るには合言葉が必要なのよ。対天使用の作戦本部というわけ」 

 

 このガキ共……俺が先生なの忘れてない?

 

「ちなみにここ以外に安全な場所なんてありませんから」

 

 っ……マジでこのアマ……

 

「んー?」

 

 ……はぁ。

 

「……合言葉は?」

 

「――『神も仏も、天使もナシ』よ。よろしく、新人さん」

 

 今日は厄日だわ、いやホント。

 

ゆり「あぁ自己紹介が遅れたわ。私はゆり。この戦線のリーダーよ」

 

 まぁそれはなんとなく見ててわかるが。

 

ゆり「んで、彼は日向くん。あなたと同じちゃらんぽらんだけど、やるときはたまにやるわ」

 

日向「あぁ、よろし……ってフォローになってないぜ!?」

 

 おいおい俺はこんなのと一緒の扱いなの?

 

ゆり「彼は松下くん。柔道五段だからみんなは敬意を持って、松下五段と呼ぶわ」

 

松下「よろしくな」

 

 なんかロリコンそうだ、勘だけど。

 

ゆり「彼は大山くん、特徴がないのが特徴よ」

 

 ……ひどい言われようだな。

 

大山「えへへ……ようこそ、戦線へ」

 

TK「Come On Let's Dance!」

 

「え!? 何!? 誰この人!?」

 

ゆり「この人なりの挨拶よ。みんなTKと呼んでるわ。本名は誰も知らない、謎の男よ」

 

 ……そんなヤツが仲間でいいのかよ? どーなってんのこの戦線?

 

ゆり「眼鏡をいちいち持ち上げて知的に話すのは高松くん。ホントは馬鹿よ」

 

 初対面で見抜いたけどな。

 

高松「よろしく」

 

ゆり「あと、彼が藤巻くん」

 

藤巻「藤巻だ坊主」

 

 新八みてー……あーっと……出番、多いといいな。

 

ゆり「んで、さっき飛んでいったのが野田くん」

 

「あーあの馬鹿ね」

 

ゆり「そうそうその馬鹿よ。あと、そこの影で『あさはかなり』って言い続けてるのは椎名さんで、こっちに座ってるのは岩沢さん。陽動部隊のリーダーよ」

 

椎名「……」

 

岩沢「……」

 

 なんてーか……からみずらい。ただただ。

 

ゆり「あと、ここにいないだけで戦線のメンバーは何十人と校内に潜伏してるわ」

 

 こんなのがまだ何十人も……

 

「やっぱり抜けていい?」

 

ゆり「駄目よ」

 

藤巻「なんでだよゆりっぺ!? そんな天然パーマいてもいなくても戦力にならねぇぜ」

 

「あ? んだ新八やんのか」

 

ゆり「やめなさい……藤巻くんもだけど、みんなにもこの人の説明が必要みたいね。自己紹介して」

 

「……ちっ。坂田銀時。ここじゃ教師やってる」

 

一同「……!!」

 

 ん? 何? 臭った? 確かにこの服昨日からつけてるっぽいけどさそんなに強烈?

 

大山「その人……本当に『人間』なの?」

 

ゆり「えぇそうよ。よく考えなさい。あなたより特徴ありまくりじゃない。死んだ目に天然パーマ、銀髪」

 

「……?」

 

ゆり「ともかく、あなたはしばらく隣においておきたいの。オペレーションは今日からスタートよ。頑張れ新人!」

 

「はぁ!? オペレーションって何だよ聞いてねぇぞ!!」

 

 

 ――ってなわけで今は屋上で絶賛たそがれ中なわけだが……

 

ゆり「……?」

 

 なんでコイツいんの?

 

「あー……でかい学校だな、ってか、あのグラウンドで部活してる連中は勧誘しないのか?」

 

ゆり「え? あぁあいつらは人間じゃないから」

 

「んあ?」

 

ゆり「だから、人じゃないの。彼らは。私たちはNPCって呼んでるわ」

 

「最新型のパソコンか? ウチにそんなもん買える余裕はありません」

 

ゆり「違うわよ。ノンプレイヤーキャラクター、略してNPC。一応人間みたいなものだけど、中身は無個性でまるで人形みたいなの」

 

「はーん」

 

ゆり「そして、NPCは歳をとらないし死なない。これは私たちも同じね。私たちはもう死んでるからこの世界では絶対に死なない」

 

「へー……」

 

 

ゆり「でね? ここが少し面白いところなんだけど……普通教師も全員、NPCのはずなのよ。これが私たちが驚いた理由」

 

「…………」

 

ゆり「あなたは、この世界で始めて先生として来た人間なのよ」

 

「それで? それの意味するところは?」

 

ゆり「まだなんとも言えないわ。だからこうしてあなたの隣にいるんじゃないの」

 

「……お前らの目的は? こんな戦線まで作って、お前らは一体なにがしたいんだ? 天使を消したあとお前らはどうするんだ」

 

ゆり「……私たちが生きてきた世界では、人の死は無差別に、無作為に訪れるものだった。だから抗いようもなかった。でもこの世界は違う。天使にさえ抵抗すれば存在し続けられる、抗えるのよ!」

 

「……そして?」

 

ゆり「私たちの目的は、天使を消し去り、この世界を手に入れること!」

 

「…………」

 

ゆり「……何も言わないのね」

 

「スケールがでかすぎてな」

 

ゆり「……まぁいいわ。さっきも言ったけど、今日の……あと十数分くらいでオぺレーション開始よ。しゃきっとしなさい」

 

「へいへい……」

 

ゆり「期待してるわよ」

 

 なんでそんなにノリノリなのかね……

 

 

 ついさっきから、俺にとって初めてのオペレーションとやらが開始された。

 

 俺の任務は天使の迎撃……オペレーションの目的は、一般生徒から食券を巻き上げる、だったかな。あいつらほんとに停学にしてやろうか。

 

 ……かれこれ二十分もここにいるが、天使らしいヤツもみあたらねぇ。楽なところって言ってたが……ってか当然のように銃渡されたんだが、マジ天使ってどんなヤツ?

 

 確か……女、銀髪、小柄で――

 

「…………ここで何をしてるの?」

 

「――金色の瞳、だったかな」

 

 

「……よぉ、お前が天使か?」

 

「私は……天使なんかじゃないわ」

 

「じゃああそこに何しに行くんだい?」

 

 俺は今現在陽動部隊とやらがライブをやっているところを指差す。

 

「ライブを止めに行くの」

 

「そうか――じゃあ、ここは通せねぇな」

 

「……なんで? あなたは先生でしょう? 校則は守らないと」

 

 わかっててタメ口だったのかなめやがって。

 

「あのなぁ……お前、天使じゃなきゃあ名前なんてーんだ」

 

立華「……立華。立華、奏」

 

「あのなぁ立華。どんなヤンキーでもな? 人間には味方が必要なんだよ。お前は校則を守る側の味方。俺は校則を犯す側の味方だ」

 

立華「…………」

 

「知ってるか? こんなときの対処法」

 

 

「どっちかが折れるまで……自分の正義貫くしかねぇんだよ」

 

 

立華「正義……」

 

「そうだ。あいつら止めたいんなら、俺を殺して行けよ。どうせこの世界じゃ死なないんだろ?」

 

立華「……じゃあ、お言葉に甘えて」

 

立華「――Guard skill:Hand sonic」

 

 ……えー……ナニ? その手の刃物。

 

「っ! ちょっと待て! 話し合おうぜ? 一旦」

 

立華「あなたが『俺を殺して行け』って言ったんじゃない」

 

「いやあれは雰囲気というかノリというかだな!」

 

 おい冗談だろマイク!? ステファニーったら突然手から刃物生やしやがったぜキャッホウ!

 

立華「……っ!」

 

 うおおマジかマジで来やがったァァァァァ!

 

「っそ……んのヤローが!」

 

 俺は立華に銃を向け――たんだけどあれぇ? おっかしいなぁ銃ってこんなカタチしてたかなぁ? まるで切られてるみたいだけどあれぇ?

 

立華「…………」

 

 ……アイツの足元に落ちてるのって……あきらかにこの銃の破片……だよな?

 

「っやべぇ! 死んでたまるかよ!」

 

 俺は他の連中がいるところに全速力で向かう。

 

立華「……」

 

 あの、無言で追いかけてくるの止めてくれませんか進撃の天使ですかお願いだから助けて梶くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!!

 

「どこが楽なトコだあの女!? 俺狙い撃ちされてんじゃん! スナイピングされてんじゃんテンシ13じゃんんんんんんん!」

 

 ってか他のヤツらどこ行った!? マジで洒落になってないぜこんなの!!

 

立華「……」

 

 くっそ……ここまでかよ……っ!

 

立華「――っ!」

 

 !? 立華が飛んできた何かを弾いた? あれは……あの馬鹿が持ってたハルバートか!!

 

馬k野田「ちっ! はずしたか」

 

日向「待たせたな!」

 

「お前は……ヒュウガ!」

 

日向「ヒナタです!!」

 

TK「gじゃそfgjわ」

 

 え? ナニもう一回言って?

 

藤巻「一番よえートコ狙われたんじゃねーのか!?」

 

大山「まだハンドソニックだけだよ!」

 

日向「広い場所へ!」

 

松下「後退しながら多重攻撃!」

 

高松「了解」

 

 こいつら…………

 

日向「いくぞ……!」

 

日向「打てっ!!」

 

立華「――Guard skill:Distortion」

 

 ……!! 銃弾が曲がってる!? ホントにバケモンかよ野郎!

 

日向「……っ! 遅かったか!」

 

野田「ちっ! これだから銃は!」

 

椎名「……ふっ!!」

 

 立華に向けてクナイが飛んでいく。アイツ忍者か!?

 

立華「…………っ」

 

 あさはかなりが飛ばしたクナイをいともたやすく……

 

日向「まずい、突破されるぞ、踏ん張れ!」

 

 くっそ……せめて獲物さえありゃぁ……

 

 半歩後ずさりした俺のかかとに、何かがあたった。んだコレ。

 

 ……!?

 

藤巻「もう……これ以上はっ……!!」

 

「おい、お前ら全員下がってろ」

 

日向「っはぁ!? 無理だ新入り! 天使は強すぎる!」

 

「いやいや、ヒーローは遅れてやってくるものってね」

 

 俺は天使の前に歩き出す。

 

大山「危ないよ先生!! そんな木刀ひとつで!(’’’’’’’’’’)

 

藤巻「へっ! 死に急ぎやがった」

 

椎名「…………」

 

 そんな俺に天使は容赦ない一振りを浴びせる。

 

立華「――――!!」

 

「――っっ!」

 

 

 

松下「……? ――――なっ!?」 

 

「……ふぅ、あぶねぇ」

 

日向「!? 天使の攻撃を、防いだ……!?」

 

「さぁ……お前ら、反撃開始だ」

 

 

 さっきから俺の前でありえないことが起きている。

 

 昨日この世界に来たばかりの新入りが……天使と互角に戦ってるんだ。

 

天使「――――」

 

新入り「――――」

 

 俺らには見えないほどの攻防。相手は俺らが数十人がかりでやっと足止めが効くバケモノだぞ!? 何者なんだよコイツ!?

 

 そんな俺たちの上から、白い……紙、いや食券が降ってきた。

 

 作戦成功だ!

 

「オイ新入り! 時間稼ぎ終了だ退くぞ!」

 

新入り「へーい……っと!!」

 

 新入りが天使を思いっきり吹き飛ばし、その隙にこっちに戻ってくる。

 

新入り「んで何? これ適当に取りゃあいいの?」

 

藤巻「あ、あぁ……」

 

 しんじらんねぇ、あの天使相手に互角以上だなんて……!!

 

「アンタ……何者だよ? 本当に」

 

 思わずこぼれた質問。それは、多分今ここにいる戦線のみんなが感じていることだろう。

 

新入り「んあ? 決まってんだろーがヒュウガヒナタくん」

 

「ヒナタひできです!」 

 

 決まってるって……?

 

 

新入り「――先生だよ、お前らの」

 

「……いや! そういうことじゃ」

 

新入り「あーうるせーよもう! ハラ減ってんだこちとら。あと……」

 

 

 

 

新入り「俺のことは社長と呼べ」

 

 

 

 

 

 

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