緋弾のアリアAA\CODE=E   作:メイカー

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夏は嫌いだ……夏!お前は人を不幸にする!


ビギンズナイト/3

 

 

 

 

 

 

 

PM・6:28

 

 

ーーあー、いかんなこいつは。

 

 

 

鳴海荘吉郎は遠くから、ある一点のみを双眼鏡で見つめていた。

 

見ているのは廃工場内にいる黒いスーツの男達…と向かっている金色という悪趣味なスーツを着た男とサングラスをかけた、屈強な男達。見えて居る限りでは7人の人数。

 

雰囲気は悪くなさそうだ、つまり考えられるのは…。

 

 

「何かの交渉…うむ。当たりか。」

 

 

双眼鏡を降ろし、バイクの後部座席兼物入れとなっている部分のハッチを開けて仕舞う。

 

交渉の内容は知らないが明らかに“悪”ではあるだろう。やましい気がなければこんな人気のない場所に来ないのだから。

 

現に黒スーツの男達の一人が持っているやや小さめのアタッシュケース、アレが怪しい。

麻薬かもしれないし、あるいは…

荘吉郎が追っている“ブツ”の可能性がある。

 

 

ちなみに今荘吉郎が居る場所は“あきる野”福生から近く、自然が多い地域である。

更に言うと、今はもう使われていない鉄塔の下だ。

 

荘吉郎はこの鉄塔を気に入っており、よく珈琲片手に鉄塔の上から景色を眺めていたりする。

この鉄塔からあきる野のみならず、隣の羽村や福生が見渡せる。

そして、“今はもう使われていない”のが荘吉郎が気に入っているところだ。

まぁ、鉄塔についてはここまでにしておこう。

 

 

話は戻り、悪趣味な金スーツの男が屈強な男達から受けとった“ブツ”らしき物を黒スーツの男達の内の一人に手渡す。

代わりに、黒スーツの男達は内二人がアタッシュケースを屈強な男達に渡す。

 

 

パシャッ、パシャ

 

それを荘吉郎は望遠レンズのカメラで一部始終撮っていく。

 

別に現行犯で逮捕しても構わないのだが、万が一逃げられた場合の事を考えての行動だ、もし逃げられた場合、この写真を頼りに探すのである。所謂保険だ。

 

 

「よし。」

 

 

撮り終えたカメラをバッグに仕舞い、懐に忍ばせて居る自分の二人目の“相棒”を手触りで確認する。

 

 

ーー頼むぞ。

 

 

確認し終わるとバイクへと跨ってメットを被り、キーを差し込む。

エンジンを起動させ、スターターを蹴り上げ、廃工場へとバイクを走らせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

PM・11:27

 

 

 

 

先程とは違う暗い路地裏にて、少年は力尽きへたり込んでいた。

 

 

ーー少し、ほんの少しだけでいいからここで休もう。

 

 

武偵高校への方向は合っている、現にあと少しで武偵高が存在する島、学園島へ渡れる橋だ。

 

何故ドクターが武偵高へ行けと指示を出したのかはわからない。

だが、ドクターは何時でも“自分達”に優しく、嘘をついた事なんて冗談程度しかない。

 

だから信じる、今は信じるしかないのだから。

 

薄れていく意識の中、脱走までの記憶が浮かぶ。

 

 

 

ーードクター…どうして…。

 

 

ーー…ごめんなさい、貴方達をこんな目に遭わせて…。

 

 

ーードク!ドクも一緒に!

 

 

ーーいたぞ!さっさと捕まえろ!

 

 

ーーもう扉が持ちません!早く!

 

 

自分達を捕獲しようと奮闘する追っ手。

 

 

ーー行きなさい!これを!

 

 

投げ渡された黒いアタッシュケース。

 

 

ーー“E”!お前は正面玄関だ!。チャル!お前は地下通路から行け!。俺はここを食い止める!

行け!二人共それは死んでも奪われるなよ!

 

 

断片的に記憶が浮かび上がつっては次々と移り変わる。

 

“仲間”は大丈夫だろうか、捕まってはいないだろうか、無事に脱出出来たのだろうか……

 

 

やがて、少年“E”は微睡に身を任せてしまった。

 

 

「……………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

AM2:15

 

 

 

「ふぅぁぁ………、ふぅ。」

 

 

大きな欠伸をしながら、少女は家路へと着いていた。

 

 

ーーお姉ちゃん心配してるだろうなぁ……。

 

 

中学生がこんな時間帯まで外にいるのは明らかにおかしいだろう、しかし、少女は先程まで友人の家で友人達と泊りがけの予定遊んで居たのだが、その友人の父が交通事故に遭い、泊りは不可能となってしまったのだ。

 

当然、行きには帰りがある。

泊りが不可能なので、友人共々それぞれの家に帰る。

親に迎えを頼む友人がほとんどだが、少女は近くの駅から姉に迎えを頼んだのだ。

 

そして今、もう終電がとっくに行ってしまった駅へと向かっている。

 

 

 

「江迎ちゃんのお父さん、大丈夫かなぁ〜………あ?」

 

 

ふと、入り組んだ狭い道へと繋がっている右側を見ると妙なものが見えた。

 

よく近づいて見ると……。

 

 

「え………っ?」

 

 

少女は段々と青ざめていく。

 

そこにいたのはボロボロの人間だったのだ。

銀髪が特徴で、簡素な服を着た人間…それも自分の姉とそんなに変わらない身長の人が壁によだれかかってへたり込んでいた。

 

 

「ど、どうしよう…!?。そそうだ、とりあえずお姉ちゃんに連絡しないと…!」

 

バッグから携帯を取り出し、姉の電話番号を打ち込む。

 

姉はワンコールで出てくれた。

 

 

「お姉ちゃん大変!人が……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうしてこうも長くできないんだ…!
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