この度はご観覧頂き、ありがとうございます!
気づけば評価もコメントもお気に入りetc..沢山増えていてびっくりしました!
これからも頑張りたいと思います…(><)
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では本編どうぞ。
「……分かりました。それではこの黒ウサギもお腹を括って、精々オモシロオカシク、我々のコミュニティの惨状を語らせていただこうじゃないですか」
黒ウサギはコホンと咳払いをする。
「まず私達のコミュニティには名乗るべき“名”がありません。よって呼ばれる時は名前のないその他大勢、“ノーネーム”という蔑称で称されます」
「ほう?その他大勢扱いされるのか、それで?」
「はい。次に私達にはコミュニティの誇りである旗印もありません。この旗印というのはコミュニティのテリトリーを示す大事な役割も担っています」
「ふぅん?それで?」
「“名”と“旗印”に続いてトドメに、中核を成す仲間達は1人も残っていません。もっとぶっちゃけてしまえば、ゲームに参加出来るだけのギフトを持っているのは122人中、黒ウサギとジン坊ちゃんだけで、後は10歳以下の子供ばかりなのですヨ!」
「もう崖っぷちだな!」
「ホントですねー♪」
「……」
黒ウサギは十六夜の冷静な言葉にウフフと笑い、ガクリ膝をついて項垂れる。
しかし俺はそんな中疑問に思う事が幾つかあった。
「…どうしてそんな事になったんだ?親が子供をコミュニティに置いて去る。という事はあまり無いとは思うのだが…」
「…いえ、彼らの親は全て奪われたのです。箱庭を襲う最大の天災_____“魔王”によって」
「なに、それは本当k「ま、マオウ!?」
……」
「十六夜…今は俺が喋っていたぞ?」
「悪いな、でもよ…魔王ってなんだよそれ!超かっこいいじゃねえか!箱庭には魔王なんて素敵なネイミングで呼ばれる奴がいるのか!?」
俺と黒ウサギは、玩具を見つけた子供さながらにはしゃぐ十六夜を見て、少々唖然とする。
「え、ええまあ。けど十六夜さんが思い描いている魔王とは似て異なる部分があるかと……」
「そうなのか?けど魔王なんて名乗るんだから強大で凶悪で、全力で叩き潰しても誰からも崇められることの無いような素敵に不敵にゲスい奴なんだろ?」
……十六夜は何を言っているんだろうか……
黒ウサギは十六夜の反応に少々戸惑った様な感じで問いかけに答える
「ま、まあ…倒したら多方面から感謝される可能性はございます。倒せば条件次第で隷属させる事も可能ですし」
ふむ、それはいい事を聞いたな。次に魔王が現れたなら隷属させて見るのもありかもしれないな……目的は無いがな。
俺はそんな事を考えていると黒ウサギが話しを続ける
「魔王は“主催者権限”という箱庭における特権階級を持つ修羅神仏で、彼らにギフトゲームを挑まれたが最後、誰も断る事はできません。私達は“主催者権限”を持つ魔王のゲームに強制参加させられ、コミュニティは……コミュニティとして活動していく為にも必要な全てを奪われてしまいました」
これもまた比喩ではない。黒ウサギ達のコミュニティはその地位も名誉も仲間も、全て奪われたのだ。残されたのは空き地だらけとなった廃墟と子供達だけである。
しかし十六夜は同情する様子も無く、組んでいた脚を組み直す。
冬夜もまた、何の反応も示さず話しを聞き続ける。
「しかし名前も旗印も無いというのは不便な話だな。何より縄張り
主張できないのは手痛いだろ。新しく作ったら駄目なのか?」
「そ、それは」
十六夜の提案に俺も話を乗せる
「確かに、十六夜の言う通りだ。黒ウサギ達は何故、どのような理由があってそのような窮地に自ら立っているんだ?」
黒ウサギは言い淀んで両手を胸に当てる。十六夜と冬夜の指摘は正しい。名も旗印も無いコミュニティは誇りを掲げる事もできず、名に信用を集めることもできない。この箱庭において名と旗印が無いということは、周囲に組織として認められない、という事だ。
だからこそ黒ウサギ達は、異世界から同士の召喚という最終手段に望みを掛けていたのだ。
「か、可能です。…ですが改名はコミュニティの完全解散を意味します。しかしそれでは駄目なのてます!私達は何よりも……仲間達が帰ってくる場所を守りたいのですから……!」
仲間の帰る場所を守りたい。それは黒ウサギが初めて口にした、掛け値のない本心だった。“魔王”とのゲームによって居なくなった仲間達の帰る場所を守るため、彼女達は周囲に蔑まれることになろうとも、コミュニティを守る誓いを立てたのだ。
「茨の道ではあります。けど私達は仲間が帰る場所を守りつつ、コミュニティを再建し……何時の日か、コミュニティの名と旗印を取り戻して掲げたいのです。そのためには十六夜さん、冬夜さんのような強大な力を持つプレイヤーを頼るしかありません!どうかその強大な力、我々のコミュニティに貸していただけないでしょうか……!?」
「……ふぅん。魔王から仲間をねぇ」
深く頭を下げて懇願する。しかし必死の告白に十六夜は気のない返事で返す。冬夜は無言で黒ウサギを見ている。
その態度は黒ウサギの話を聞いていたとは思えない。黒ウサギは方を落として泣きそうな顔になっていた。
(ここで断られた……私達のコミュニティはもう……!)
黒ウサギは唇を強く噛む。こんな後悔をするなら、初めから話せばよかった。
「いいな、それ」
「______……は?」
「ha?じゃねえよ。協力するっ言ったんだ。もっと喜べ黒ウサギ、それに勿論冬夜も協力するよな?」
「当たり前だ。ここでコミュニティへの参加を断ったとしても特に行く宛もないのでな」
呆然として立ち尽くすその黒ウサギは2人の答えを聞き、二度三度と聞き返す。
「え……あ、あれれ?今の流れってそんな流れでございました?」
「そんな流れだったぜ。それとも俺達が要らねえのか?失礼な事言うと本気で余所行くぞ」
「だ、駄目です駄目です!絶対に駄目です!御二方は私達に必要です!」
「素直でよろしい、冬夜、お前の持っている水樹を黒ウサギに渡してやってくれ。その後は川の終端にある滝と“世界の果て”を見に行くぞ」
「ああ」
「は、はい!」
世界の果てで良い雰囲気になっている二人を見守るように眺めていた冬夜の事はまた別のお話。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
-飛鳥side-
「兄さん、行ってしまったわね…」
「?飛鳥…さんは冬夜さんのことが好きなの?」
「え!?す、好きではないわ!」
私は突然の事に少し戸惑った様子で答える。
でも…この気持ちは好き…ということなのかしら?
____って!私達は兄弟じゃない!なんどこんな事を私は考えているのかしら…
ただ…
「…冬夜兄さんは私のただ1人の兄よ。後、私の名前は飛鳥と読んでくれて構わないわ」
うん、そうよね。私は冬夜兄さんの事をこころから信じている、この気持ちだけで十分だわ…
…春日部さんは名前で読んでいいと言った時は少し嬉しそうだった。
「そう、宜しくね、飛鳥」
「ええ」
そんな他愛の無い話をしていると入口に到着したのか、黒ウサギが脚を止める。
「ジン坊ちゃーン!新しい方を連れてきましたよー!」
「お帰り、黒ウサギ。そちらの女性2人が?」
「はいな、こちらの御四人様が____」
クルリ、と振り返る黒ウサギ。
カチン、と固まる黒ウサギ。
「……え、あれ?もう二方いませんでしたっけ?ちょっと目つきが悪くて、かなり口が悪くて、全身から“俺問題児!”ってオーラを放っている方と見た目に似合わず大人びたオーラをだす方が」
「ああ、十六夜君と兄さんの事?あの2人なら“ちょっと世界の果てを見てくる”と言って駆け出して言ったわ。あっちの方に」
あっちの方に。と指を指すのは上空4000mから見えた断崖絶壁。
「な、なんで止めてくれなかったんですか!」
「“止めてくれるなよ”と言われたもの」
「ならどうして黒ウサギに教えてくれなかったのですか!?」
「“黒ウサギには言うなよ”と言われたから」
「嘘です、絶対嘘です!実は面倒臭かっただけでしょう、お二人さん!」
「「うん」」
黒ウサギはガクリ、と前のめりに倒れる。
すると黒ウサギは何かを思い出したように突然焦り出す。
「た、大変です!“世界の果て”には野放しにされた幻獣がいるのです!」
「幻獣?」
「はい、ですが今はそんな説明をしている暇はありません、説明の方は後ほど致しましすので黒ウサギは御二方を連れ戻しにいってまいります!」
「え、ええ分かったわ」
「ではジン坊ちゃん、後はよろしくお願いします 」
「分かった。」
黒ウサギはそれだけ言うと弾丸のようにその場を飛び去る。
「……箱庭のウサギは随分早く飛べるのね。素直に関心するわ」
「…黒ウサギも行ってしまったことだし、これからの案内は貴方がしてくれるのかしら?」
「え、あ、はい。コミュニティのリーダーをしているジン=ラッセルです。齢十一歳になったばかりの若輩ですがよろしくおねがいします」
「久遠飛鳥よ。そこで猫を抱えているのが」
「春日部耀」
ジンが礼儀正しく自己紹介をする。飛鳥と耀はそれに倣って一礼した。
「さ、それじゃあ箱庭へ入りましょう。まずはそうね。軽い食事でもしながら話を聞かせてくれると嬉しいわ」
飛鳥はジンの手を取ると、胸を踊らせるような笑顔で箱庭の外面をくぐるのだった。
今回少ない!自分でも思いました…「手を抜きすぎだろ!?」と…
本っ当に申し訳ないです…
これからもこんな感じで進んでいく事があると思いますが、暖かい目で見守って頂けると幸いです…
……白夜叉出したい_(꒪ཀ꒪」∠)_