IS 一つの夏と結ばれた華   作:見知らぬ誰か

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本日3話目なり


第11話 クラス代表決定戦!

 クラス対抗マッチ開催までの一週間は何事も無く過ぎて(・・・結華の夜のスキンシップが段々と激しくなっている気がするが気のせいだろう・・・そうであってならなければ困る)今日はクラス対抗マッチの日だ。その一回戦は一組、織斑一夏と二組、凰鈴音の試合だ・・・一週間前に一回勝ってはいるがあれは鈴が「まさか勝てるとは思わなかった」と言っていたので手を抜いていたのだろうと俺は思っている。

 現在、俺の待機している第1ピットには結華が居る、ピットから直接見るらしい・・・管制室で見れば良いのに。

 

『では、まもなく開始しますので代表はピットより出てください』

 

 そんなアナウンスが流れたので俺は展開していた白式の足をカタパルトに接続した。

 

「一夏」

「何だ?」

「勝ってきてね」

「おう、もちろんだ」

「じゃあ、負けたら一緒にシャワーね」

「あ、ああ」

 

 俺は絶対に負けられないと思いつつアリーナへと飛んだ。もう既に鈴が待機している、もちろん双天牙月(二刀状態で片手に一つずつ)も展開済みだ。

 

『では、両者とも所定の位置についてください』

 

 そんなアナウンスと共に空中に所定の位置と思われるホログラムが表示される。俺はそこに移動しつつ雪片弐型と黒龍弐型を展開する。

 

「一夏」

 

 開放回線(オープンチャネル)から鈴の声が聞こえる。その呼びかけに俺は返事をする。

 

「なんだよ?」

「前回みたいに手は抜かないからね」

 

 やはり手を抜いていたようだ・・・武士の片隅にも・・・あ、鈴は俺や箒と違って武士じゃなかった・・・。

 

「当たり前だ」

「ふふん、そうこなくちゃ」

 

 そしてカウントダウンが始まった。

 

3・・・お互いに武器を構える

 

2・・・鈴の目つきが鋭くなる

 

1・・・徐々に感覚が研ぎ澄まされていく

 

0!

 

 ブザーが鳴った瞬間に俺は白式のスラスターを一気に開放し実体剣のままの両手の得物で斬り付けるが、鈴の二刀で受け止められる・・・こっちが攻撃したはずなのに弾かれそうになるがスラスターを吹かし何とか鍔迫り合いに持ち込ませる。

 

「やるじゃない、パワー型相手にスピード型で鍔迫り合いに持ち込ませるなんて・・・でもね!」

 

 非固定部位がガシャリと音を立てて開かれる・・・瞬間俺は制御スラスターに一瞬の溜めを入れて開放した。瞬間何度かの加速感が体を襲いつつ鈴の後ろに移動した。

 

 ― ― ― ―

 

「制御スラスターによる瞬間瞬時加速《ショート・イグニッション》!?」

 

 管制室ではセシリアが驚いていた。

 そのモニターでは一夏が瞬時に鈴音の後ろに移動して右の非固定部位を真っ二つにしていた。

 

「あ、あの・・・織斑先生、瞬間瞬時加速《ショート・イグニッション》と言うのはなんですか?」

 

 聞き慣れない名称に箒は千冬に質問した。

 

「瞬間瞬時加速《ショート・イグニッション》とは文字道り、瞬間的に加速するのだがそれをするのはメインスラスターではなく、制御用のサブスラスターで行うんだ」

「そんな操作が出来るんですか!?」

 

 箒の質問に真耶が答える。

 

「篠ノ之さん、マニュアル制御には4つあるのですがISによっては出来ないと言うよりもやる必要の無い物があるんです。各国の代表や代表候補生は機体制御をマニュアルで行うのですが・・・オルコットさんもそうですよね?」

「ええ、行いますわ」

「オルコットさんのは射撃型ですよね?」

「ええ」

「オルコットさんのISではマニュアル操作で何にしていますか?」

「確か『射撃主体・機体制御モード』にしていますわ」

「マニュアル制御には『射撃主体・機体制御モード』『近接主体・機体制御モード』『機体制御モード』・・・そして『機体精密制御モード』です。オルコットさんは射撃型なので『射撃主体・機体制御モード』しか無いはずです」

「「『機体精密制御モード』?」」

 

 セシリアと箒の言葉に真耶も苦笑いするしかなかった。

 

「私も織斑先生と知り合う前には知りませんでした・・・ですから、知っているのはその名前と織斑先生が使っていたという事だけなんです」

「では、ここからは私が説明しよう」

 

 ここで真耶から千冬にバトンが渡される。

 

「『機体精密制御モード』と言うのは山田君が先に言った3つと名前が違うがそれに近い名前ならばある」

「その名前とはなんですの?」

「『密集戦機体制御モード』だ」

「『密集戦機体制御モード』?」

「近接戦よりも大胆に、レースの時よりも緻密に・・・そんなコンセプトの元に開発された制御モードだ。だが、それが搭載されても難しすぎて使い切れる者が居なかった。理由は簡単で制御用のサブスラスターまで制御しつつ戦闘をするという事を出来る者が居なかったからだ」

「ですが、織斑先生にはそれが出来たのですね?」

「ああ、そして織斑もな」

 

 モニターでは斬っては受け、斬られては流し・・・と言う戦闘が行われていた。

 

 ― ― ― ―

 

「一夏!遊んでんの!?さっさと決めなさいよ!!」

「決められるんなら決めてるさ!代表候補生相手にここまで出来るんだから良い方だろ!?」

 

 俺と鈴は俺が斬れば受けられ弾かれ、鈴が斬れば流されるという戦闘が5分ほど続いていた。

 

「まさかあんたが代表候補生でも代表でもないのにマニュアル制御でしかも、ほとんど使えない『機体精密制御モード』使ってるなんて思わなかったわよ!」

「先週の結華と鈴と箒とセシリアの戦闘を千冬姉が見てたらしくてな・・・それでマニュアル制御を毎晩叩き込まれてその時に使えって言われたのがこれだったんだよ」

 

 そんな会話の最中でも斬れば弾かれ斬られれば流すというのが5回以上続いていた・・・未だに鈴には直撃を入れられては居ないがこちらも入れられていない・・・バリアー無効化攻撃は一度も使っていないのでシールドエネルギーはあまり減っていないが制御スラスターでの瞬時加速で少し減っているため、押し切られれば鈴の勝ちだ・・・それは何としても防ぎたい。

 

「・・・っ!」

 

 俺の攻撃が弾かれた勢いをそのままに鈴との距離を取りつつ白式のあらゆる箇所に配置されたスラスターにエネルギーを溜める。

 

「行くぞ鈴」

「ええ、もちろんよ。全力できなさい?負ける気満々だけど全力で相手してあげるわ」

「勝つ気でやれよ」

「だって結華になんか言われてんでしょ?」

 

 うぐ・・・ばれてた。

 

「それでも!」

 

 俺は全力でスラスターを吹かし瞬時加速しようとしたその時。

 アリーナの空のエネルギーシールドを貫いて降ってきた・・・。




・・・はて?少し字数が少なくなった気がするが・・・気のせいでしょう(そんなわけは無い)
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