伝説の超日本人一夏君   作:A.K

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息抜き程度なんで不定期更新

今作はアンチではない
『お笑い劇場』だよ!


第1話

 俺は昔、身体を弄られた。

 

 事の発端は俺の姉────織斑千冬がやってたISというパワードスーツを使っての......なんちゃら世界大会という所まで応援(ほぼ無理矢理)に行った時の事だ。

 会場に着く直前、唐突に俺が乗っていた車(何やらVIP専用車とかなんとか)が数人の武装した奴等に襲撃された。平和な日本で過ごして来ていた学生如きが、武装した奴等に勝てる訳もなく拉致られた。

 

 数時間後、俺は良く分からない廃工場に居た。何やら話していたのだが、外国語なんて分かるわけ無かった。生憎手足は縛られ、何も出来ないのでボーッとしてたら頭に鈍い痛みが響く。それと共に意識を手放し、目が覚めたらまた違う場所に俺は居た。

 俺が居たのは何処かの研究施設の様な白い部屋。俺は相変わらず体を椅子かなにかに固定されてた。

 

 

 俺の姉である織斑千冬は日本中で人気がある人だ。文武両道(家事はできない)を成し、その容姿も美人と呼べる者。やはりISの扱いが凄く、前やったISの世界大会で優勝。凄いことは認めるのだが、大会で優勝したあとぐらいから辺りの奴らは姉と俺を比較し始めた。

 

 俺は至って普通の男で、姉は何をやっても(家事は例外)凄いので比較されてもしょうが無い。しかし、それの影響で......イジメが始まった。まあそれがどうしたって事なんだがな。もともと俺と姉は仲はあまりよくなかった。家事以外何でもこなす故に『気持ち悪かった』というのが一番だった。だから俺は姉を避けていたのに、姉はベタベタと鬱陶しい。

 

 

 それからだった。俺は体中を弄りに弄られた。良く分からない手術を受けさせられ、終わる毎に普通の人が持つことが無い超常的な力が俺の体に宿る。痛かったけど、何回か後に痛覚を無くした為苦になることは無かったが、手術はどんどん進んだ。手術は拉致されて数年間、一定周期に行われた。

 

 

 身体能力の超異常進化

 

 体から過剰に湧き上がる謎の力

 

 その力による浮遊能力

 

 

 数年間掛け手術を受けさせられ手に入れた能力と言えばこれぐらいだ。手術によって得た能力の影響か、当時170cmだった身長は急成長し200cmまで伸びていた。(何故だ) 元々鍛えていた為それなりに付いていた筋肉は、まるで金剛石の様な硬さを持った筋肉となり、戦うためだけの筋肉付きとなった。(筋肉ムキムキ過ぎだろ)

 このせいで、俺がきれる服は無く上半身だけ裸。しまいには髪の毛なんかも切らせてくれなくて腰付近まで伸びてボサボサだ。

 声も以前と全く別人のような声で、それは毎週日曜午後六時から放送される国民的某アニメの主人公のお爺ちゃんの声とほぼ同じ声だ。

 

 

 

 体から湧き上がる謎の力、研究者の中に日本人が居てこの力について教えてくれた。謎の力、それは────『気』と呼ばれる物だった。

 

 最初それを知った時『はっ?』と、自室代わりだった監禁部屋越しに呟いたのは懐かしい。気というのは古くから体中を巡回する生命エネルギーらしき物だったと思う。さらに研究者が言うには、今いる施設は『人間の体の能力を全て、考えられない程に解放する』ことが目的との事だった。

 何故俺がそんな研究の試験体となったのかと聞くと、研究者は自慢げに『君があの織斑千冬の弟だったから』と言われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はっ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺はそれを聞いた瞬間、人生で初めて心の底からブチ切れた。それと共に、湧き上がる力────気がさらに湧き上がった。長期に渡って切っていなかった髪の毛は、物理的法則を無視し逆立つ。

 

 

 

「ぬおおぉぉぉ......!!」

 

 

 こんな力を手に入れたのも、嫌いである姉のせいかと思うと腹立たしい。そんな事を思いながら叫ぶと、体から......緑色のフレアが放たれる。ただでさえ力が解放されたと思っていた体が『まだキツイ』と言わんばかりに、体が微妙に膨れ上がり始める。

 

 目の前に居た研究者は、悲鳴を上げながら何処かへ走り去りながら『ば、化物ォォーーーッ!?』とか言ってるがどうでもいい。体が、脳が『力を解放しろ』と促す。俺はそのまま湧き上がる気を全て解放した。

 

 

 

「ンンンンン......ンンンーーーッ!!」

 

 

ズドオォォォン!

 

 

「はぁ......はぁ。気が高まる、溢れるゥ!」

 

 

 気を解放した後、何故か高くなった視点が更に高くなった......が、そんなことはどうでもいい。今はこの怒りをこの施設にぶちまけてやる。髪の毛も緑色になってるのもどうでもいい。

 俺は浮遊能力が発現した時から、飛ぶ練習はしていた。慣れている故にいつもと同じ様に飛んだら、天井に頭をぶつけ────そのまま施設の屋上まで突き抜けた。

 

 施設の上空数百メートル付近まで上った時、周りを見渡す。あるのは2km程先に軍事施設らしき施設があるだけだ。どうやら黒いISが動き回ってるようだが関係ない話だ。

 

 

「千冬姉ぇ......!!」

 

 

 俺は慣れたように右手に気を込める。何故そうしたかは分からなかったが、本能的にそうした。一瞬の光と共に右手にボーリング玉ほどの緑色の光球が形成された。

 

 

「あんのバッカヤロォォーーッ!」

 

 

 右手の光球を真下にある施設に向けてぶん投げ、光球は施設にぶつかると大爆発を起こして光のドームを形成する。

 光のドームが消えると、施設は跡形も無く消え去っていた。俺はそれに満足する......が、ここで緊急事態が起きた。眠気だ。何日も手術(麻酔無し)をぶっ続けで行ったせいで寝てなかった。それが今ここで襲い掛かってきた。

 

 

 眠気には勝てんなと思い、そのまま一夏の意識は遠のく。それと共に浮遊能力も消え、一夏は光のドーム直撃中央部に落ちた。

 

 

 

 

 

「これは酷い......」

 

 

 銀髪で左目に眼帯をした少女が、一夏の攻撃で無残になった施設跡を見て呟く。その身にはドイツ産第三世代型IS【シュヴァルツェア・レーゲン】を纏っていた。そしてそのISを纏う者の名は『ラウラ・ボーデヴィッヒ』という少女だ。彼女はまだ少女とも呼べる歳で軍人であり、少佐なのだ。

 ラウラは基地から2km程離れた所から突然起きた謎の爆発を見て、基地司令官より特別任務を受けてここまで来た。見渡す限り更地だが、爆心地と思われる場所に人が倒れてるのを発見し飛翔する。

 

 

「男......それも1人か?見るからに東洋人か」

 

 

 見るからに無傷であるのが不思議だが、ラウラはとりあえず基地に通信を入れる。

 

 

『こちらラウラ・ボーデヴィッヒ少佐。

 爆心地にて東洋人の男を発見した。』

 

『こちら管制室、了解した。

 少佐、他に何かあったか?』

 

『見た所何も無い。せいぜいこの東洋人の男がいた事ぐらいだ。』

 

『了解。とりあえず織斑特別教官にも伝えておく。

 東洋人の男を少佐は運んで来てくれ。』

 

 

 ラウラはそれに対して了解と言うと通信を切った。ラウラはこの男が何故あんな爆発があった所にいるのか、何故そんなところで無傷でいるのかを考えながら抱える。身長が低いラウラは、自分より背が大きいこの男を抱える事に何故か興奮した。

 数分後、ラウラは男......一夏を抱えながら軍事施設『ドイツIS防衛特殊部隊基地』に帰投した。

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