伝説の超日本人一夏君   作:A.K

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「ここは......ポットの中か?」


 天の川銀河、その太陽系と呼ばれる場所の宙域にて次元を超えて『ソレ』は現れた。


「オレはカカロットとナメック星人の手で殺された後、地獄に居たはず......っ、戦闘力が跳ね上がっている!?この感じ、ナッパ───あのベジータ以上だ!」

「しかし、この行先は何処だ───『地球』だと!?」


 アタックボールと呼ばれる物の中に居る『ソレ』の頭に突如酷い頭痛が襲い、見たことが無ければ聞いたことの無い情報が頭に浮かぶ。


「うぐ......成程、今のが本当ならここはまた別の地球か。
 しかも戦闘力の無い奴等ばかり。ふははは!ならこのオレが制圧してやる!」


 『ソレ』は高らかに叫んだ。


「あのベジータやナッパも!フリーザも居ない!
 このオレが、『ラディッツ』がこの宇宙を支配してやるぞ!」


 本来の歴史とは異なる強さを手に入れ蘇ったサイヤ人の生き残りが一人、『ラディッツ』は地球へと近づくのであった。


────────────────────────


伝説の超日本人一夏君11話

クラス代表決定戦の次の日の早朝。俺は屋上で寝泊まりしているテントの中で起床し、眠い体を起こしながらアリーナへとテントを出てから飛翔する。

 

 その途中にて、ブロリーから共有された記憶もとい記録をサッと見る。見ると言っても浮かび上がる情景を頭の中で思い浮かばせるみたいなものだ。その内容はブロリーと己の姉とのやり取りだ。

 

 

───見たなァ?

 

「はっきりと。」

 

───これはオレが引き受けたものだ。貴様が気にすることは無い。貴様の体を借りてオレが徹底的に鍛えるだけだからなァ

 

「別に構わないさ。ブロリーが千冬ットを気に掛けてくれるだけでも嬉しいものだ。

 そして、宇宙からの襲撃者。ブロリーがいた宇宙の奴で、ここからこの星のずっと彼方から強い気が放たれてるのが分かる。」

 

───そそられるかぁ?

 

「この星の人間以上の戦闘力はそそられるさ。

 けど、気の強さからしてまあブロリーの言う通りだな。俺は反則も反則なやり方で強くなったからあんまり言いたくは無いけど......『興味はあるが気分が高まらない』。それ以上はないな。」

 

 

 一夏はこう言うのは無理もない。まだ一夏は知らないが一夏自身の出生や改造とサイヤ人の特性に加え、伝説の超サイヤ人としての能力値を本人の意思を無視して行われたのだから。全てはそれらを施した奴らが悪いのだ。

 

 

───オレを宿してる者としてそうでなくちゃあ困る。そうだ。オレとお前に対して奴は遥か格下。普通の状態で恐らく一発で十分な奴に、恐る事も高揚することも無い。だが、サイヤ人としての本能に従って他よりも強い者に興味を持つのはいい事だと言っておこう。

 

 

 そうこうしている内に第一アリーナへと辿り着く。そこから早朝の監視担当教員へ報告し、悪人を纏ってアリーナ戦闘区域に入る。

 一夏は生身の戦闘においては規格外だが、IS戦闘においてはまだまだ素人である。先日のオルコットとの試合においてはその部分が特に現れていた。

 

 

「生身とほぼ変わらないとて、ISのシールドエネルギーが切れてしまっては勝てることも出来んとは......」

 

 

 一夏の戦闘センスとサイヤ人の特性で膨大な経験を手に入れたが、動きに関してはまだまだ荒い。その点を振り返り、とりあえず悪人でなら可能とする特殊な移動方法から基礎的な戦闘方法を繰り返し行う。

 

 

─── 一夏よ。ISにおいて貴様が大丈夫とて、エネルギーが尽きればそこで戦闘では負けてしまう。

   先日の試合では最初は特にそうだったが無駄な動きによるエネルギー消費が激しい。

 

 

 その言葉を聞いて一夏は思い出す。確かに序盤から終盤までひたすら過剰に動き回り直撃や掠った攻撃含めて10にも満たないのに結局エネルギー枯渇寸前まで追い込まれている。

 

 

「確か瞬時加速、イグニッション・ブーストだったか。あれを使いまくっていたからなァ」

 

───貴様は過剰に動き過ぎだ。ISにおいてはいかにエネルギーを消費せずに相手をなぶり殺すかが重視されるのだろう?

 

「それはそうなんだがなぁ」

 

───なら、必要最低限の動きを最高速を保ちながら行えばいいだけの話だ。攻撃は現状のままで構わんだろう。

 

 

 機動力においては悪人は第一世代とは言え第三世代ISをも超え、堅牢さにおいても実体・光線系においても圧倒的である。しかし、この悪人の弱点はSE量がいたって普通であるという事だ。(一夏以外が使うと全てが弱点になるのだが)

 その為、瞬時加速の様なエネルギー消費する特殊加速技術は悪人にとって一番の問題たる事だ。

 

 

「いざとなれば反則技もあるからな」

 

 

 反則技。一夏から言われるそれは舞空術や気弾と言った気に関する特殊な武術だ。それらはシールドエネルギーを使わずにISを飛ばせ、気弾で攻撃出来る。だからこその反則技である。

 

 

「一応は拡張領域はスカスカで色々入るんだがなぁ......」

───確か一夏、記憶を見たが貴様は幼き頃ケンドー?とやらをやっていた様だな。それならば刃物やら鈍器を武器とするのはどうだァ?

 

 

 一夏は今の身体に似合い扱えるものを考える。

 日本刀?最低でも超特大の太刀だが、剣道も辞めてから数年は経っている。だが篠ノ之流剣術の数個の技は覚えているが、今の体でそれを扱えるかは不明。

 

 

「......大剣。それに似た様な物か。」

 

 

 一夏は訓練を止め、試しに悪人でIS学園の貸し出されている近接武装一覧のデータを表示する。

 

 

「バスターブレイド、マスドライバー、ジェット付きブレイド......なんだこの鉄血武器とやらは?

 鉄血メイス、鉄血ソードメイス、ツインメイス、それに超大型メイス。それと......これはヴァルキリアバスターソード、か。これらは入る───な。」

 

 

 一覧には他に鉄血ペンチがあるが流石に癖が強すぎるので候補から外した。

 話はメタイのだが、ブロリーに鉄血武器を使わせるなんて発想がもはや悪魔である。因みにこの光景を見ていたとある兎が既に武器の発送をしているのは秘密である。

 

 

 

 訓練を終え朝食を終えた後、悪人もとい一夏宛にラビット工業から朝見ていた武器が何故か届けられており、それらを拡張領域にインストールさせてから教室にやって来た。

 

 

「むっ。オルコットか」

 

 

 時間にして最初の授業が終わった後の小休憩。一夏に先日一方的に叩きのめしたオルコットが近付いてきた。その表情は先日の最後と同じく余分なものが落ちたスッキリとしたものだ。

 クラスの雰囲気も先日と比べればだいぶ和らいでおり、既にやる事をしたのだろう。

 

 

「一夏さんおはようございますですわ。

 先日の決闘では本当に申し訳ありませんでした。」

 

 

 ここで一礼。

 そこで一夏は自分の呼び方が変わったことに気付き、フッと笑ってから喋る。

 

 

「貴様がやるべき事はやったようだな。」

「はい。織斑先生に許可を得て、SHRの時間に。」

「ならばもう言うことは無い。これからの学生生活を楽しく過ごすのだなァ」

 

 

 そうして自分の席に行こうとした時、オルコットから制止の声を聞いた為立ち止まる。

 

 

「クラス代表の件はどうなさいますか?

 勝者たる一夏さんには就任権利と辞退権利が有りますが。」

「貴様はやりたいか?」

「前ならやりたいと答えたでしょうが、今はやりたくないと言えますわ。

 一夏さんとの戦いでまだまだ自分が未熟である事を認識し、暫くは訓練に集中したいですから。」

「クククク......あれだけ嫌っていた相手にこうも変わらせられると貴様でさえ思いもしなかっただろうな!

 良いだろう。クラス代表、喜んで受けさせてもらう!」

 

 

 一夏のクラス代表就任確定によりクラスは沸き立った。そんな中、一夏は自分の席にたどり着いて胡座をかいて浮かび上がる。

 

 

「さあお前達!もう授業前だからさっさと席に着くがいい!」

 

 

 一年一組クラス代表伝説の超日本人織斑一夏、今ここに爆誕したのである。もうダメだ…おしまいだぁ…

 

 

 

 

 時間は経ち放課後。現在俺は箒とオルコットの二人と共にアリーナに来て訓練と一緒に今朝インストールした武装のチェックをしている。因みに一夏が近接武器を用意したと聞いて頭痛を起こし嫌な予感がすると呟いていた。

 

 

「こ、これは......。」

「凶悪な物ばかりですわね。」

 

 

 アリーナの地面に突き刺さる一夏の武器達を見て二人はそう言う。

 

 

「一夏さん。この武装はどうしたのですの?前の戦いでは出していませんでしたよね?」

「ん、あー......悪人で欲しい近接武器眺めてたら今朝なんかラビット工業って所から届いた。よいしょっと!」

 

 

 一夏はヴァルキリアバスターソードと呼ばれる超大型の剣を片手で持ち上げる。箒は身に纏う打鉄の武器である近接武器の葵を見てから一夏が握る剣を交互に見て静かに青ざめた。

 手に持つヴァルキリアバスターソード以外の武器を収納してから一夏は箒に声をかける。

 

 

「よし。武装確認訓練......箒やるぞぉ!」

「(こ、断りたい!断りたいがそれを私は受け容れられない!一夏からの誘いなんだぞ!?でも......ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!!!!!!!!!)

 

 うむ。やるか!(ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!!!!!!!!!)」

(箒さんご愁傷様ですわね。)

 

 

 とりあえずオルコットは離れた距離から一夏と箒の様子を見る事にした。オルコットから見て一夏の振るうヴァルキリアバスターソードはまさに巨人の大剣であり、通常ISが使うようなものでは無い。それをブンブンと高速で回し、強風が起こる様子は恐怖でしか無い。どっかのDGGの様なその剣回しを見た箒はもはやこれから起きる事を認識して震え上がっている。

 

 

「行くぞォォォォ!!!!!」

 

 

 覚 悟 完 了 !

 決死の覚悟で一夏に葵を構えて突撃。通常のIS専用の日本刀型ブレードである葵と、IS専用とは言え超大型の規格外サイズたるVBソード(ヴァルキリアバスターソード略称)では取り回しの悪さは命取りだ。それが当たり前であると箒は認識しており、懐に入った箒は瞬時に葵で斬りかかる。

 

 

 ギギギギ......

 

 

 箒は目を疑った。己は確かに一夏に葵で斬りかかり、その刃はその身に届いた筈だ。なのに......!

 

 

「あの状態から刃の側面で防いだ!?」

 

 

 オルコットが思わず叫ぶ。その斬りかかる速度は代表候補生にも届かんとばかりのもので、オルコット自身目で追うのでギリギリな程。それをIS以上の大きさを誇る大剣を気が付かないほどの速度で回転させ、その側面で防ぎきったのだ。

 

 

「俺の腕力とパワーアシストが有ればこの程度問題無い事が分かった、なァ!」

「くっ!?」

 

 

 刃の側面を押し、そのまま箒を押し退け追撃に入る。箒の居る距離は一夏が持つ武器本来の適正範囲では無いが、一夏が持つ事により箒との距離5m以内でさえ既に......

 

 

「圧倒的質量の驚異を教えてやろう!」

 

 

 VGソードの刃の側面による薙ぎ払いで箒は強烈な衝撃を受け、強さ故に一瞬意識が飛んだ。箒はすぐ様上へ飛んでからの上段を放つが一夏がVGソードを箒に向かって蹴り上げて回避しすぐ様一夏に視線を戻す───しかし、その場にはおらず右手にVGソードを左手にソードメイスを持つ一夏が箒より更に上から攻めてきた。

 

 

「そんな隙だらけの構えで!」

 

 

 距離にして30m。無意識に箒はISにおける特殊機構たる瞬時加速、別名イグニッション・ブーストと呼ばれる方法で再び一夏の懐に入り込む。しかし、そこに待っていたのはX字に斬り結ばれた一夏が持つ武器だった。

 

 

「ごほっ!?」

「ほうれ持ってけェェェ!!」

 

 

 加減してるとはいえ何とか葵で防いだ上からの攻撃に箒は地上にまっ逆さまに落ち、両手の武器を収納し超大型メイスを持ち自由落下に任せ、殺ろうと思って─────────ダメだッ! そう直感が走る。

 

 

「一夏さんそれ以上はいけませんわ!!」

 

 

 その叫びで加速していた意識が戻り、続けてオルコットのスターライトmkIIIからの射撃により攻撃軌道を大きく逸らした。

 ガゴォォンン!! と、箒から大きく逸れた地面に突き刺さる超大型メイス。その余波で打鉄を纏う箒は大きく飛ばされたがPICと葵を地面に指す事で、アリーナの壁に激突しないで済んだ。

 

 

「───すまん」

「っっっっっ!」

 

 

 箒は息が止まった。今の一撃で大きく深いクレーターを作りあげ、その威力を物語る。自由落下に一夏の力が加わっただけでここまでの威力......この時点でISの絶対防御を貫き通すのは確定だ。

 

 

「これは試合では使えんな」

 

 

 そう言って一夏は超大型メイスを収納し、使用ロックを掛けてからツインメイスを展開───したが、セシリアが突然開放回線で一夏に対して叫んだ。

 

 

「ちょっと一夏さん!今みたいなオーバーキル行為はダメですわよ!?」

「分かってるから安心しロットォォ!!」

 

 

 箒は凶悪な鈍器を構え突撃してくる一夏に対し、呼吸を整え葵を構える。

 

 

「ぬん!」

「ふっ、はぁ!」

 

 

 箒は一撃二撃と、一撃が必殺級の攻撃をギリギリで逸らし、時には葵の刃で受け流す。オルコットはその光景を見て驚愕し、そして感嘆の息を漏らす。

 

 

「へアハハハハ!

 なんだ!?箒よ、思ったよりもやるではないか!」

「これッ、でも!篠ノ之流剣道術を納めているのでな!」

 

 

 激しい乱撃の中、箒は攻撃の隙をついて一夏に対し攻撃を当て、その上で迫り来る攻撃を受け流す。

 オルコットは箒の発言でこの動きが東洋の剣術における技術を使用しているのだと理解する。

 

 

「成程、篠ノ之流......確か千冬ロットも似たような動きをしていた。成程───ならばその仕組み理解した。」

「仕組みを理解した所で、一夏は対処出来ていないだろう!」

「だからこそ、その程度で勝てるとでも思っていたのか?俺がこうして近接武器に慣れるため、この訓練をしているのだと忘れたか?」

 

 

 素手で戦うのが主なサイヤ人のため得意では無く、そして一夏は近接武器に対しての扱いは小学生以来の為完全に忘れていた。しかし、一夏の成長速度が今近接武器の扱いの認識を思い出し、勝利への道を開いた。

 

 カチリと、認識と経験の歯車が合わさった。

 

 

「ぐっ、これは───!?」

 

 

 ツインメイスを回転斬りの要領で振るい、その流れでPICと踏み込みで距離を詰めながらさらにもう一回転。それには箒も捌ききれず後方に大きく吹き飛ばされ、体勢を整えようとした時には既に前方からツインメイスが回転しながら飛んで来ていた。

 

 

「うおおおおぉ!?」

 

 

 急上昇して躱したその先に、既に一夏がその手に持つソードメイスを上段の構えで箒に向けて振り下ろしていた。

 

 

「篠ノ之流、たしか受け身や逸らしに関する女でも男に勝つ為の技術をメインとしていた。

 その捌きによる受け身の技術は大したものだが、俺にはもう通用せん!」

 

 

 轟ッ!その様な音と共に少女の悲鳴がアリーナで木霊し、その後も激震に襲われ続けたのだった。

 

 

「わたしくも豪快な近接武器があった方が良いのでしょうか?」

「これ以上豪快な武器枠は要らない!!!!」

「まだ元気があるみたいだなァ」

「あーーーやめてくれェェエエ工!!!!!!!!!!!!!!」

「一夏!私も混ぜるのです!「へアッ!?」door!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その混沌とした光景を見ている1人の少女が居た。

 

 

「アレは......一夏?」

「あら?貴女転入生の子じゃない。どうしたの?おねーさんが手続き場所に連れてってあげる!」

「え、あ、ちょ!?オーイ!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 さてさて、次回はどうなることやら。




=???=

「待っててねいっくん」

 とある場所に世界に名を轟かす『天災』がいた。
 
「これが完成すれば、いっくんはその力をISでも完全に扱うことが出来る。」

 天災の目の前には金色の腕部と脚部装甲、金色のネックレスが置かれている。


「ISー31826。この子ならサイヤ人のパワーにでも理論上耐えられる。」


 そう言って1枚の紙を手に取る。


「『宇宙的脅威生物防衛戦』、なんとかして進めないと......!」


 天災は宇宙から来る絶対脅威の対策へ乗り出していた。守るべきもののために。
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