伝説の超日本人一夏君   作:A.K

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伝説の超一夏君第4話

「IS適正だァ?」

 

 

 あれから暫く時が経ち季節は秋を過ぎ、冬の終わりと春間近の季節。言うなれば三月の末だ。本来一夏は既に日本に帰国している予定だったのだが、公には一夏は死亡扱いされている。死んだと思われていた者の確認......それが世界的有名な人物の身内となればまた面倒臭い問題が出て来る。さらに、本人の生存が確認され過去にあった問題が色々と浮上して政府は今対応に追われている。

 現在千冬はこの基地での教官としての任務を全うし、IS学園と呼ばれるISを学ぶ女子高に教師として働いている。もともとISは女性にしか反応しない為、女子高なのは当たり前なのだ。

 そういう事があり、一夏は今もこうしてこの基地に滞在し、色々とお世話になっている。

 

 

「ああ。一夏が初めてISを吹き飛ばした時、ISに接触した時にIS適正があることが分かってた。だが、公にその情報が流れれば大混乱だ。その為、私を含めたこの基地以外情報を漏らさないようにしていた。

 しかし、何処からか分からんがその事がIS委員会に漏れた。」

 

「これについてはこの基地以外の場所からの犯行と思われていて今も尚調査中です。」

 

 

 一夏は基地内部にある休憩室でラウラと『黒兎隊』副隊長であるクラリッサから話があると言われ、入ってすぐ話した内容に一夏は怪訝に思っていた。

 

 

「その流れじゃあのIS学園とやらにぶち込まれそうだが?」

 

「単刀直入に言うとその通りだ。

 先日、IS委員会と司令官から来年から一夏はIS学園に通う様に指令が出た。そして、その護衛で私がIS学園に行く事になった。

 なお、私がIS学園に行っている間の代理隊長はクラリッサに任す。」

 

「IS学園か。千冬ットには悪いが、オレは彼処に対してあまり良い気分がしない。

 現状のISの意味を履き違えている奴らの巣窟じゃねえか」

 

 

 それに対してラウラはその通りだと頷き、クラリッサは苦笑する。

 

 

 一夏はISを造った篠ノ之束の心情をある程度は理解している。そもそも一夏と千冬、そして束の3人で『いつか宇宙にこの3人で行こう』と言い合ったのがISが造られた原点だ。この事は箒は知らんがな。

 宇宙に羽ばたくISは『兵器』となって地球の重力に引っ張られながら空を羽ばたく。束本人が望まぬ怒りと悲しみを撒き散らしながら。

 その現状『兵器』であるISを『ファッション』として自分を飾る物と捉える女達が多くを占める。そう捉えないものと言えば軍関係者や企業関連の代表ISパイロット達や、一部の考えに至っている者達だけだ。

 IS学園はその典型的な例であり、『IS学園に行く事が自らを飾る物となる』と言う考えで来る者達が絶えない。

 

 一夏はそれが嫌でしょうがなかった。

 

 拉致される前、己の姉がISで戦乙女の称号を得た時辺りの女達は己の姉が達成した偉業を『自らが達成した様に振る舞う』事に嫌悪感を隠さなかった。

 小学生だった一夏にとって、それがとてつもなく屈辱的な光景だったことかと今も尚覚えている。

 

 

「オレは千冬ットの偉業を、穢すような奴等の所なんざ真っ平御免だァ......」

 

 

 普段は千冬に対して嫌そうに振る舞う一夏だが、根本的な部分では心の底から己の姉を尊敬している。

男のツンデレなんざ誰が得するん...(ポーヒー)...ギャァァァァァァァァァァァァァァァァ!?

 

 

 

「────だが、IS委員会だけなら行く気はしなかったがこの基地の司令官からの命令なら受け容れてやる。」

 

「では、了承と言うことだな。」

 

 

 それに対して一夏はただ頷くのみ。

 

 

「クラリッサ、この事を司令官に報告を。

 私はまだ一夏に言わねばならん事がある。」

 

 

 ラウラからそう言われ「分かりました」と、クラリッサは言うと部屋から出ていく。そこから少しの間、何も喋ることが無くただただ時間ばかりが過ぎていく。

 それに対して一夏は苛立ち「話があるんじゃないのか」と呟く。

 

 

「今回のIS学園への入学で、IS委員会から一夏に専用機が渡される。」

 

「それで?」

 

「......大変言い難いのだが、その専用機と言うのが『ISであってISとは思えない』物なんだ。」

 

 

 そう言ってラウラはどことも無く一つのファイル『織斑一夏専用機』と書かれた物を出す。一夏はそれをペラペラとめくっていくと、なんだこれは?と声に出す。

 

 

「一夏に渡される専用機《悪人》は、従来のISとは違って装甲は手足の装甲以外必要最低限のシステムと機能しかない最低欠陥品そのものだ。」

 

 

 表示されるのは手足に付けるだろう特殊装甲。それだけだ。機能は『非常に硬いカッチン鋼使用の圧倒的防御』と『光線耐性特殊塗料』だ。

 色はこれでもかと言うほどの金色。

 そして、一夏は気付く。ブロリーと呼ばれるあの伝説の超サイヤ人が身に付けていたものと同じ腕当てと脚当てだ。

 

 

「余分なものがない代わりに、パワーアシストと機体最高速度が他の機体より圧倒的に速い。」

 

 

 ラウラがそう言ってる時、一夏は項垂れていた。何故か?答えは決まっている。

 

 

「ラウラ。俺の方がISより強いんだが」

 

「一夏から見れば『拘束具』だろうな」

 

 

 スペックを見たが、どれもこれも一夏の方が上なのである。一夏から見れば窮屈な拘束具そのもので、貴重な専用機とて『邪魔』の一言なのだ。

 

 

「一応教官から伝言をもらってる立体録画映像を流すぞ。

 

『これは一夏......お前の能力を下げるための拘束具と思ってくれ。

 

 素の状態の人間がISより強いなんて言ってみろ?

 IS委員会と女権団、さらに変なマッドサイエンティスト共が押し寄せてくる。

 そうなるとお前はそいつら全員血祭りにあげるだろう。

 それが後々国際問題に発展した場合、お前はその喚いてる奴らも結局血祭りにあげるだろう。

 

 とりあえず、怒るならある程度の拘束は必要と判断した私に怒れ。

 

 なお、専用機は四月の初めの週中にはIS学園に直接届く。あと、ラウラは5月の途中から転入の形でIS学園に入る事となっている。せいぜいハニートラップに引っかからんことだな。』

 

────────だそうだ。」

 

「......ちっ」

 

 

 何はともあれ、ある程度の拘束は必然的事だった。

 

 IS以上......以下無しの武力を持つ現在の一夏は、ISとて勝つことは出来ない。はっきり言えば某機動戦士の艦長が放つ『愛の核弾幕』ぐらいの戦力がないとダメだという事だ。

 

 

「思ったが、今日は3月30日だが入学式まであと何日だァ?

 学校なのだから当然勉強の教材がある筈だが?

 俺にそんなものが届いたって情報は聞いてないぞ」

 

 

「今日入れて......あと2日だな。

 ちょっと待て......教材等は────んん?

 教材どころか教科書や必要物も何も届いてないぞ。

 なっ......勝手に映像g『IS学園に入るために使う物は既に学園に、提出書類は私がやって置いた。それと、3月31日にIS学園に来る様に』......消えたようだ。

 

 い、一夏?」

 

 

 

ブチブチッ

 

 

「千冬ロットォォ......!!」

 

 

 一夏からその様な音が聞こえた。次の瞬間、一夏の気が高まり基地がゴゴゴッ......と震える。急に部屋のドアがバンと開く。

 

 

「おまままま!?お待ち下さい!?」

 

 

 入って来るのは左目に縦の傷跡がある司令官。とてもダンディである。

 

 

「明日までは!明日まではお待ち下さい!?」

 

 

 そう。明日ドイツ政府とIS委員会からの視察団および技術者達がこの基地にやってくるのだ。その前に基地が破壊し尽くされては、この基地の評価は何もかもお終いだ。

 

 

(なんとしても今一夏君を止めなければ基地は荒廃し、評価は何もかもお終いだァ......)

 

 

 そんな司令官のお待ち下さい☆を聞いた一夏は

 

 

「出来ぬぅ!」

 

 

 い☆つ☆も☆通☆り☆

 

 

「door!?」

 

「司令官ぁぁぁん!?」

 

 

 一夏は基地を破壊尽くしながらすぐ様飛び去った。緑色の炎が空に一際目立ち、欧州のニュースで取り上げられた程だった。そして、基地は荒廃して司令官は真っ白に燃え尽きた────司令官DEAD END。

 

 

「など等思っていたお前達の姿はお笑いだったぜ☆

 さあお前達、半日で基地を元通りにするのです!」

 

 

ダメデス!

コノバカヤロー!

シレイカンナンテウチュウノアクマサ!

 

 

「フゥアッハゥハッハッハッハ☆」

 

 

この始末☆

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