VR恋愛SLG「ガールズ&パンツァー」   作:しなるわかめ

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「はい」

名前をランダムで作成しました。八雲 恭介。この名前でよろしいでしょうか。

「はい」

次にあなたのステータスを振り分けます。オールクリアボーナスにより初期ポイントは500です。全てを最大値まで上げますか?

「はい」

名前 八雲 恭介
容姿 100
性格 100
頭脳 100
運動 100
趣味 100

以上でよろしいでしょうか?

「はい」

以上で設定は完了です。それでは、ガールズ&パンツァーの世界をお楽しみください。


第一話

西住みほは、いつも通り部屋に鳴り響く目覚まし時計によって慌てて起き上がる。

ベットから転げ落ちながらもなんとか目覚まし時計のスイッチを押し、立ち上がって急いで着替えを始めようとしてぴたりと動きを止めた。

 

「……そっか、もう家じゃないんだ」

 

そう言って笑顔を浮かべた。

 

実家やかつて通っていた黒森峰では早朝から戦車道の訓練があり、それに僅かでも遅刻なんてしようものなら規律に厳しい母からなんと言われるか考えただけでも恐ろしかったのだが、それも今や過去の話。

県立大洗学園に転校してからは戦車道とは無縁の生活を送っており、以前のように急いで着替えて訓練場に向かう、などといったことをしなくても大丈夫になった。

子供の頃から続けていた習慣がなくなったことに対して思うところがなくもないが、今はただ、ごく普通の女子高生みたいな生活が送れることが嬉しかった。

 

それからゆっくりと着替えたみほは、朝食をのんびりと取って家を出る。

階段に差し掛かったところで、ふと家の鍵を閉めていないことを思い出し、慌てて自分の部屋に戻ろうとして――

 

「ふぎゅっ」

 

何かにぶつかった。

おかしいな、こんな所に壁なんてなかった筈だけど、などと少々見当違いなことを考えながら慌てて後ろに下がってから、ようやく自分が何にぶつかったのかに気付く。

 

――それは青年だった。

 

さらりとした少し長めの黒髪に、非常に整った目鼻立ち。身長は158cmの自分が見上げてようやく顔が見えるほど――180cm近くはあるだろうか。

すらりとしていながらも、しかししっかりと筋肉はついており――所謂、イケメンと呼ばれる部類に入る青年であった。

 

女子が嗜む武道の家系に生まれ、通っていたのはずっと女子校と、子供の頃から男性に触れる機会が極端に少なかったみほにとって、青年のような容姿に優れた、俗にいうカッコいい人物を間近で見るのは初めてであった。

 

――故に、いつも通りであればすかさず謝るみほも、この時ばかりはぽけーと青年の顔を見つめたまま固まっていた。

 

「――あの」

 

青年の口が開き、そこから声が発せられる。

イケメンから発せられる、見た目から想像した通りの爽やかで、それでいてしっかりとした落ち着く声。

そんなイケボから発せられたのはしかし――

 

「ごめん。大丈夫かな?」

 

謝罪の言葉であった。

 

「……ふぇ? え、あ、あわわわ! ご、ごめんなさい! ごめんなさい!」

 

その言葉に、みほはようやく今まで起きたこと――突然振り向いた自分が、青年にぶつかった挙句ぽーっと見惚れていた――を思い出し、恥ずかしさと申し訳なさから顔を真っ赤にしてひたすら謝罪した。

 

「いや、そんなに謝らなくても。……むしろ謝るのはこっちだよ。いつもなら避けられたんだろうけど、しっかりと前を向いてなかったみたいだ」

 

「そ、そんなこと! いきなり振り返ったわたしが……」

 

どう考えても悪いのは自分の方なのに、申し訳なさそうに謝る青年を見てみほはあわてて訂正する。

 

「えーっと、困ったな……、あはは」

 

こちらが謝れば向こうも謝るという無限ループに陥ったことに青年は苦笑する。

お互いに自分が悪いと思い譲らないのは良いことなのであろうが、このままでは一生続きそうであり、遅刻は免れない。

 

「……うん、じゃあこうしよう。僕が悪いけど君も悪い。これで終わりだ。……どうかな?」

 

「でも……」

 

「このままじゃいつまでも終わらないし、学校にも遅刻してしまうよ。このままじゃ不良になってしまう」

 

「う……わ、わかりました」

 

このままでは青年に更に迷惑を掛けてしまうと考え、みほは謝罪を止める。

 

「それで、何か家に用があったから戻ったんじゃないかな?」

 

「あ、はい。部屋に鍵を掛けるのを忘れてしまって……」

 

「なるほど。さ、どうぞ」

 

すっ、と壁際に避けた青年の横をおずおずと通り抜け、自分の部屋のドアノブを捻る。

 

――ドアノブはびくともしない。どうやら実際は鍵を掛けていたらしい。

 

青年のくすりとした笑い声が耳に入り、みほは再び顔を真っ赤に染めた。




(前書きにも書いた通り、VR要素とかこの先)ないです。
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