歯車戦記   作:アインズ・ウール・ゴウン魔導王

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いよいよオプス開始です。本編は今しばらくお待ちを…必死に話考えてますので…。


Metal Gear Solid -Operations-
Opening -Prefinals-


 

 

1964年、ソ連領内ツェリノヤルスク。

 

大戦の英雄ザ・ボスは、小型核弾頭2発を手土産に自身が率いるコブラ部隊及びCIAの非合法工作部隊の一部を引き連れ、アメリカからソ連へと亡命。GRUのヴォルギン大佐の下に身を寄せた。

 

同年、アメリカはザ・ボスを抹殺するべく1人のエージェントを派遣。

 

彼の名はネイキッド・スネーク───ザ・ボスの弟子であり、彼女の持つ技術を唯一授けられた男。

 

スネークはソ連にて単身潜入し、コブラ部隊及び非合法工作部隊の攻撃を潜り抜け、ヴォルギン大佐と核搭載戦車シャゴホッドを排除し、ついにザ・ボスをも倒した。

その功績でスネークはザ・ボスを越える称号BIGBOSS(ビッグボス)と名を与えられる。

 

しかしあの戦いの裏に張り巡らされていた真相を知った彼は間も無くFOXを除隊、地位も名誉も捨てて国を出た。

 

 

 

 

 

 

 

「で…セレブリャコーフ中尉。反乱兵どもの正体は間違いないのかね?」

 

 

アメリカ、CIAのとある施設内の一室にて、小柄な将校が目の前に立つ部下から報告を受けつつ、眉間に皺を寄せていた。

 

 

「はい、FOXの部隊に間違いはありません。現在もサンヒエロニモ半島にて行動しているようです。なお、FOXの反乱を煽動した首謀者は未だ不明です」

 

「だから国防総省はスネークが反乱の首謀者もしくはそれに近い煽動者として指名手配したのか…」

 

「"事実は小説より奇なり"とは言いますが、物事を単調に捉えすぎです。少なくとも私は首謀者は別にいると確信します」

 

「だろうな…で、その繋がり故かはたまたとばっちりか…私にもこいつが送られてきたと?」

 

 

デスクに肘を立てながら高級な革張りの椅子に腰掛けた小柄な将校は、右手でデスクに置いてあった紙を1枚取る。

 

そこには国防総省への召喚を要請する文面…

 

いや、召喚というのは字面だけ。実際には出頭命令だ。出頭理由は文面上は細々かつ丁寧な言い回しだが、要約すれば単純明快───『お前CIA所属だしFOXと関わりあるよな?何か知ってんなこっち来て洗いざらい吐け。もし嘘吐いたら軍刑務所で老後生活な』───である。

 

 

なお私の心境は"ふざけるな"だ。

 

 

こっちはようやくクソったれな泥水啜る前線生活から解放されて、コーヒー片手に事務仕事して夕方にそれなりに豪華な我が家でディナーを楽しめる生活に戻れたのだぞ?

 

今日だって帰宅したらベルギーから取り寄せた老舗のチョコ菓子を肴にコスタリカ産コーヒーを楽しむ筈だったのだぞ……それが……それが全てパーだ。

 

 

(大体私はCIA所属だが、上の指示でゴースト・カンパニーは解散したのだぞ…ヴァイスはグリーンベレー、ケーニッヒはFBI、ノイマンも海兵隊学校の指導教官だ。グランツすら上院議員のSPでそれぞれ自分の暮らしに入ってる…だというのに何故私にはこうも厄ばかり振りかかるのだ?ああ、クソったれな存在Xに災いあれ!!)

 

 

「少佐殿…如何致しますか?召喚理由が理由ですから、不当な嫌疑として抗議出来ますが?」

 

「いや、それでは問題が先延ばしになるだけだ…連中は潔白を証明しなければ、またつついてくるに決まっている────セレブリャコーフ中尉、表に車を回しておけ。少しばかり国防総省でテーブルトークに興じてくる」

 

 

どうせ逃げられないなら、口先手八丁で少しでも身の潔白を訴えておかなければならない。

 

 

ああ、全く…なんて厄日な一日だ…!!

 




今月一杯はストーリー構成で終わるかもしれない…。

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