ハイスクールD×D ~勝手に転生させられた男の話~ 作:瞬殺
「それでさ、イッセーが面白くってよ」
いま俺は、久しぶりに母さんと電話している。
久しぶりだからか、すこし自分が子供っぽくなっている気がする。
『面白いこともいいけど、一人暮らしは大丈夫?キツくはない?』
「安心して大丈夫だよ、母さん。それより、母さんの方こそ仕事頑張ってよね」
『あら?自分ではまだ、若いつもりなんだけど~?』
「そういう意味じゃないって。母さんは、いつまで経っても綺麗だよ」
うん、これお世辞でもなんでもないからね。母さんなら、あと10年経っても大丈夫な気がする。
『うふふ、ありがとう。お世辞でも嬉しいわ』
「それじゃ母さん。なるべく早く帰ってきてね」
『分かったわ。頑張って早く帰るから、待っててね』
「うん、バイバイ」
さーて、久しぶりの母さんとの電話で満足したし、気分がいいから、
アーシアちゃんを助けに行くか!……もちろん、イッセーもだよ?
イッセーside
今日の夜、俺は部長に言われて悪魔稼業をしに行ったのだが、そこで頭が狂ったクソ神父に出会った。
クソ神父と戦闘になったが、光の剣には成すすべがなく、呆気なく負けて殺されそうになった。
だが、そこでなぜかしらアーシアちゃんと出会った。
アーシアちゃんは危険を犯してまで、いま俺を庇ってくれている。
「おいおい、マジですか?」
「フリード神父様、お願いです!この方をお許し下さい!どうか、お見逃しを!」
「きみぃ、自分が何をしているのかわかってるのかなぁ?」
「たとえ悪魔でも、イッセーさんはいい人です!それも、こんなこと主がお許しになるはずがありません!」
……アーシアちゃん。
「はぁぁぁ!?バカこいてんじゃねぇよ!」
キレたクソ神父が、アーシアちゃんに向かって剣を振りおろした。
さいわい、体に傷はついていなかったが、服が裂けてしまった。
「え?……きゃあ!」
「アーシアちゃん!」
「このクソあまが!なんか頭にウジ湧いてんじゃねぇのか?」
クソ神父はアーシアちゃんを壁側に押し付け、首を閉めつけた。
アーシアちゃんは、苦しそうな顔をして、体を暴れさせていた。
「うっ!うぅっ!」
「アーシアちゃん!」
クソッ!こういう時、零也ならどうする?こういうピンチの時、零也ならどうする?
「堕天使の姉さんに傷付けないように伝言されてるけど、これはちょっとお仕置きが必要かなぁ!」
「アーシアちゃん!」
どうする!?このままじゃアーシアちゃんが!
「汚れなきシスターが神父におもいっきり汚されるてさぁ。ちょっとよくねぇ?」
「いやぁぁぁ!」
「止めろ!」
「あぁ?」
そうか、簡単なことじゃないか!零也なら、どんな状況でも大切な友人の一人や二人、助けるよな!
「おっと!タダ見はご遠慮しますよ、お客さん」
「アーシアちゃんを離せ!」
「なになに?俺と戦うの?苦しんで死んじゃうよ!」
「イッセーさん、ダメです!」
勝ち目はねぇ。多分、死んじまうかもしんねぇけど、俺を庇ってくれたこの子の前で逃げるのもねぇ
「だろぉぉぉ!」
「痛い!……あ~、おもしろいねぇ。どこまで肉を細切れに出来るか、世界記録に挑戦しましょうか!」
「おいおい、イッセー。死ぬのはまだ早いぜ?」
「え!?」
突然、俺の前になにもない空間から零也が出てきた。
俺とクソ神父の間に入ってきて、両手を大きく広げた。
クソ神父は少し驚いていたが、それも少しの間。すぐに剣に力を入れた。
そして、零也の胸にクソ神父の剣が降り下ろされた。
side out
零也side
「たっく……イッセー。お前、死ぬ場面に出会うの多すぎだろ」
なんでだろうね、こいつ。死ぬ場面多すぎじゃね?かわいそうになってくるんだけど。
「え?……零也。お前、切られたんじゃ……」
「ん?あの光の剣か?俺に触れた瞬間、消えたけど」
「消えた!?」
ま、俺、神様だしな。光系には自然と強くなるのかな?
「零也……さん?」
「おう、アーシア、久しぶり。助けに来たぜ」
たっく、人が助けに来てやったのに、なんだその顔は。あ、てか俺、人じゃねーし。
「なんなんですか~?急に出て来て、人の楽しみを邪魔しておいて……」
「うるせーな。誰だよ、お前。」
「「「ッッッ!!!」」」
あーあ、ちょっとだけ殺気だしたらこれだよ。
「で、お前はここでなにしてんだ?見たところ、エクソシストみたい……」
なんだよ人が喋ってる途中なのに。てか、この魔方陣グレモリーじゃん。
「よ、遅かったな」
「零也君!?君がなんでここに!?」
「あ?木場か。いや、俺はあの金髪の子を助けに来ただけだよ。ついでに、イッセーも」
「俺はついでかよ!」
だーれが、野郎なんて好んで助けるか。男なんだから、自分でなんとかしろよ。
「あらあら、大変そうですわね」
「エクソシスト……」
「み、みんな。」
てか、早く出てこいよ。相手さんが困ってるぞ。
「おやおや、悪魔の団体さんのご登場ですか?」
おい、クソ神父。こっち見ながら言うな、相手を見て言え、相手を。別に、なにもしないのによ。
「あら、小林。あなた来てたのね」
「遅いぞ、リアス・グレモリー。俺がいなかったら、多分死んでたぞイッセーが。
お前の大切な下僕なんだろ?自分の下僕くらい、ちゃんと面倒見ろよな」
「ごめんなさいね、次から気をつけるわ」
こいつ……全然反省してねーな。どんだけ俺のこと、毛嫌いしてんだよ。
「それで?エクソシストが、私の可愛い下僕になんの用かしら?」
「そうだよお前。なにしにここに来たんだよ」
「いや……悪魔の力なんか借りる人間がいたので……」
なに、こいつ!?さっきと全然態度が違うんですけど!?
まさか、俺の殺気にビビったとか!?
「ふーん、それで殺したと。そこに、イッセーがやって来てこんな状況になったわけだ」
「はい、その通りでございます」
「ふーん。それなら、いっか。」
「「「「「え!?」」」」」
な、なんだよ、こいつら。俺、変なこと言ったか?
「だって、こいつはさ。こういう仕事だからやっただけだし。それを俺らがダメとは言えねーし」
「なんでだよ零也!?こいつは、アーシアちゃんに酷いことをしたんだぞ!?」
「え、そうなの?ほんとかお前?」
「い、いや、その。私も、あの時はテンションが高くなっていたので……つい」
死刑確定!
「そうか。」
そう言って俺は、このクソ神父をぶん殴って、宇宙の星にしてあげた。
「それじゃあ俺は帰るわ。じゃあな、アーシア。また、どこかで会おうぜ」
side out
アーシアside
行ってしまいました。急に現れたかと思ったら、すぐにどこかへ行ってしまいました。
「今日も突然と消えるわね、あいつ」
「それよりも部長。この子はどうしましょう?」
黒髪のポニーテールの人が赤い髪の人と話していました。
「そうね……あなたもエクソシストなの?」
「い、いいえ。私は、この街の教会でシスターをやっています、アーシア・アルジェントと言います」
「そうなの。なら、一人で教会まで帰れるかしら?」
「は、はい。問題ありません」
良かった。この人も、零也さんやイッセーさんと同じで、優しい悪魔さんです。
「そう。それじゃ帰るわよ、みんな。今日も小林に先を越されちゃったし」
そう言うと、イッセーさん達が消えてしまいました。
教会に帰ったら、レイナーレ様になんて言いましょう?
side out
翌日
「今日か、アーシアが死ぬのは」
今日の夜に、レイナーレがアーシアの中にある【
悲しいけど、これでアーシアが悪魔になるから、どうしようもねーな。
「さーて、今日はなにをし……」
おっと、携帯が鳴っている。誰からかな?
「もしもし」
『もしもし、零也?』
レイナーレか。多分、今晩の件で手伝って欲しいみたいな感じだろ。
「なんかようか?」
『今日の夜に、人間の娘から神器を抜き取るんだけど、手伝ってくれない?』
ドンピシャか。
「すまないな、こればっかりは協力出来ない」
『なんでー?』
「レイナーレ。お前、人間とか下級悪魔を見下してるだろ?」
『うん、そうだけど?』
こいつ、正直に言いすぎだろ。
「だからだよ。ちょうど今回のはいい機会だからな、お前のその考えを公正させんのは」
『それってどういう意味?』
「今晩になれば分かるさ。けど、危なくなったら助けるから、そこは安心してくれ」
『……うん、分かった』
「いい子だ。じゃあな、レイナーレ」
さーて、夜になる前に少しだけ勉強でもすっかなー。
side out
イッセーside
フリードに逃げられた俺らはアーシアを助けるべく、地下に向かっていた。
そして地下に着いた俺らの前には、祭壇の十字架に吊るされたアーシアの姿があった。
「いらっしゃい悪魔の皆さん、遅かったわね」
「アーシア!」
「イッセー……さん?」
良かった、まだ生きてる!
「アーシア、いま行く!」
「兵藤君、危ない!」
俺が走り出そうとした先に光の槍が突き刺さってきた。
直接当たることには木場のお陰でならなかったが、
その衝撃波によって、俺と木場は壁にぶつかってしまった。
「感動の対面だけど残念ね、もう儀式は終わるところなの」
レイナーレがそう言うと、アーシアが苦しそうに叫び始めた。
「アーシアに何をするつもりだ!」
「そうか!堕天使の目的は……」
木場が堕天使の目的に気づいたみたいだ。
「堕天使はあの子の
「
「それは……」
おいおい、もしかして……
俺は木場が言いたいことに気がつき、アーシアを助けようとしたがすでに遅かった。
アーシアの胸の中から神器らしきものが現れ、それっきりアーシアは動かなくなった。
「【
「あ、アーシア!」
く、クソ!アーシアが、アーシアが!
「これこそ私が長年欲していた力、これさえあれば私はもっと……」
レイナーレがそう言うと、指輪がレイナーレの胸の中に入っていき、周りが強い光に包まれた。
光が晴れたあと、壇上にいたレイナーレは、先ほどのレイナーレとは違い、身体中に強いオーラを纏っていた。
「アッハハ!至高の力、これで私は至高の堕天使になれる。私をバカにしてきた者達を見返すことが出来るわ。それに……」
「て、ざけんじゃ「悪魔め!滅してくれる!」」
クソ!他のエクソシストが邪魔でレイナーレはに近づけられねー!
「邪魔だ!てめーらに構ってられねーんだ!」
俺は真っ直ぐ、レイナーレはに向かって走り出した。
しかし、俺の背後からエクソシストが斬りかかってきた。
けど、木場や小猫ちゃんのアシストのお陰でなんとか命拾いをした。
その後は、木場や小猫ちゃんが他のエクソシスト達と戦っているお陰で、道が開けた。
「サンキュー!」
俺は壇上に伸びている階段を全速力で登った。
途中、レイナーレはの奴が邪魔をしてくると思っていたが、俺が登ってくるまで邪魔をして来なかった。
多分、力を身につけたことにより、調子に乗っているのだろう。
「アーシア!」
俺がそう叫ぶが、アーシアは全く動かなかった。
もう、アーシアは……
「アーシア……」
「ここまでたどり着いたご褒美よ。」
レイナーレが指を鳴らしたした瞬間、十字架に捕らわれていたアーシアの鎖が解けた。
「アーシア!」
アーシアがこのままだと地面に落ちてしまうので、アーシアに近づき彼女を抱えた。
「アーシア、大丈夫か?」
俺がそう囁くと、アーシアが苦しそうに目を開け、口を開いた。
「イッセーさん?」
「迎いに来たぞ、しっかりしろ!」
「はい……」
アーシアがそう言い終わると、また、目を閉じてしまった。
とりあえず良かった。てっきり、死んでるんじゃないかと思った。
「その子はあなたにあげるわ」
「ふざけんな!この子の
このままだと、アーシアが本当に死んじまう!
「バカ言わないで。私は上を欺いてまで、この計画を進めたのよ。残念ながらあなた達は証拠になってしまうの。
でも良いでしょ?二人仲良く消えるんだから」
「兵藤君!ここなら不利だ!」
木場が場所を変えるように言ってきたが、俺には、レイナーレに言わなきゃならないことがあるので、木場を無視した。
「初めての、彼女だったんだ……」
「えぇ、見ていてとても初々しかったわよ。女を知らない男の子はからかいがいがあったわ」
「大事にしようと、思ったんだ!」
俺がそう言うと、レイナーレがデートをしていた時の声で言ってきた。
「うふふ、ちょっと私が困った顔を見せると、即座に気を遣ってくれたよね 。でもあれ、全部私がわざとしてたのよ。
だって、慌てふためくあなたの顔、とってもおかしいんだも!」
「俺、夕麻ちゃんが本当に好きで、初デート、友達と一緒にだけど念入りにプラン考えたよ。絶対、いいデートにしようと思ってさ」
「アッハハ!そうね、とても王道なデートだったわ。おかげでとっても、つまらなかったけどね」
俺は夕麻ちゃんとのデートの時を思い出していた。
彼女の笑顔はとっても可愛くて、とっても明るかったのに……
「夕麻ちゃん……」
「夕麻……夕暮れにあなたを殺そうと思って名前にしたの、なかなか素敵でしょう?」
やめろ……
「なのに、死にもしないですぐこんなブロンド娘の彼女なんか作っちゃって」
やめてくれ……
「ひどいわ、イッセー君ったら~。またあの、クソおもしろくもないデートに誘ったのかしら~?」
もう……
「あ、でも田舎育ちの彼女には新鮮だったものね。こーんな楽しいことは生まれて初めてです~、とか言ったんじゃない?アッハッハ!」
「レイナーレ!」
「腐ったガキが、その名前を気安く呼ぶんじゃないわよ!汚れるじゃない!」
レイナーレが持った光の槍が、俺の背後から襲いかかってくる。その瞬間、俺は思った。
(こいつの方が、よっぽど悪魔じゃねぇか!)
こんな風に思っても俺は死ぬのだろう。
結局はアーシアを救えないで、無駄に木場や小猫ちゃんに迷惑をかけただけ。
本当に無駄だったな……
「死ねぇー!」
だけど、まだ俺は諦めない!
アーシアを抱えたまま、背後からの攻撃をそのまま前に回避して壇上から飛び降りる。
悪魔の身体能力がなかったら出来なかったことだ。
そのまま、アーシアを抱えて逃げようとするが、エクソシスト達がそれを許さない。
しかし、襲ってきたところを木場や小猫ちゃんが防いで倒してくれた。
そんな二人の様子に俺は改めて感謝をして、地下からアーシアを抱えて逃げた。
階段を上がった俺は、アーシアを床に置いて、様子を確認した。
酷かった。呼吸は乱れていて、おでこも熱い。とても大丈夫な様子ではなかった。
「アーシア、しっかり。ここを出れば、お前は自由なんだぞ」
アーシアが目を開けて、手を伸ばしてきたので、俺は離さないように強く握った。
「俺といつでも遊べるようになるんだぞ!」
「私、少しの間だけでも、お友達が出来て、幸せでした」
なぜかアーシアが、俺ともう会えないようなことを言ってきた。
「な、なに言ってるんだ。まだ、連れて行きたい所いっぱいあるんだからな!
カラオケだろ、遊園地だろ、ボウリングだろ、ラッチュー君だって、もっと沢山取ろうぜ!
それとさ…あれだよあれ…ほら!俺のダチにも紹介しなきゃ。
松田と元浜。ちょっとスケベだけど、すっげーいい奴らなんだぜ。
絶対、アーシアと仲良くなってくれるからさ。それと零也だって、あいつとも会いたいだろ!?
それでさ、みんなでわいわい騒ぐんだ、バカみたいにさ」
涙が、涙が止まんねぇよ……
「この国に生まれて、イッセーさんや零也さんと同じ学校に行けたら、どんなにいいか……」
「行こうぜ、いや行くんだよ!俺と零也とでさ」
俺が言い終わると、アーシアが俺の頬っぺたに手をつけてきた。苦しいはずなのに……
「私の為に泣いてくれる…私、もう、なにも……」
そして、彼女の手が俺の頬っぺたから力なく離れていった。だけど、彼女は最後にこう言っていた。
「ありがとう……」
それっきり、彼女の息や鼓動が聞こえなくなった。
彼女、アーシアはもう死んだのだ。
だけど俺は、その事実を受け止めないで、泣きわめいた。
神頼みまでした。神様だって、こんな優しい女の子が、ただ友達が欲しかった彼女が、死んでいいはずがないと思ってるはずだ。
「なぁ、頼むよ!神様ぁ!」
だが、聞こえてきたのは神様のお告げではなく、とても聞きなれた声だった。
「悪魔が教会で懺悔?たちの悪い冗談ね」
「レイナーレ!」
「ほら見てぇ?ここに来る途中、騎士の子にやられちゃったわ」
え?それってつまり……
「素敵でしょう?どんなに傷ついても治るんだし。神の加護を無くなった私たち堕天使にとって、これは素晴らしい送り物だわ。
これで、私の堕天使としての地位は盤石に。あぁ、偉大なるアザゼル様、シェムハザ様。そして、彼の力になれるわ」
「知るかよ……」
「なに?」
「堕天使とか悪魔とかそんなのこの子には関係なかったんだ!」
ただ、彼女は普通に生活したかっただけなのに!
「神器を宿した選ばれた者の、これは宿命よ」
「なにが宿命だ!静かに暮らすことだって出来たはずだ!」
「それは無理よ」
「なにが!?」
「神器は人間にとって部に余る存在。どんな素晴らしい力だろうと異質な者は恐れられ、そしてつま弾きにされるわ」
そこで俺は、前にアーシアが言っていた話を思い出した。
『悪魔も治療出来てしまうような者は異教徒だと。私、友達がいないので』
「仕方ないわ~、それが人間という生き物だもの。こんな素敵な力なのにね」
「でも俺は!…俺はアーシアの友達だ!友達としてアーシアを守ろうとした!」
「でも、死んじゃったじゃない!アッハハ!その子死んでるのよ?
守るとか守らないとかじゃないの、あなたは守れなかったの!あの時も、そして今も!」
分かってる。俺が力がないとか弱いとか、そんなものはとっくに分かってるんだよ!
だけど、そんなので友達を助けない理由にはならねぇだろうが!
「だから!俺もお前も、全部許せねぇんだ!」
そこで、ふと部長の話していたことを思い出した。
『思いなさい、
「返せよ!」
『その思いが強ければ強いほど必ずそれに……』
「アーシアを返せよ!」
『答えてくれる』
そして、突然。俺の左手に今までとは明らかに何かが違う神器が出た。
『Dragon Boost!』
全身に力がみなぎってくる。明らかに俺は強くなってる!今ならレイナーレを!……
「あああぁぁぁ!」
だが、俺の攻撃はレイナーレが避けたことにより当たらなかった。
「だから言ったでしょう?1の力が2になっても敵わないって。」
『Boost!』
俺の左手から声が聞こえたのを合図に、俺はまたレイナーレに向かって攻撃した。
だが、その攻撃もすぐに空中で1回転されて避けられてしまった。
「へ~少しは力が増した?」
そのまま、空中で静止していたレイナーレから光の槍の攻撃を受けた。俺はその攻撃をもろに受けてしまった。
「光は悪魔にとって猛毒!触れるだけでたちまち身を焦がす。その激痛は悪魔にとって、最も耐えがたいのよ。
あなたのような下級悪魔にでは……」
レイナーレが、なんかごちゃごちゃ言ってるな。
悪魔にとって、最も耐えがたい?笑わせるな。こんなのな……
「こんなもの、アーシアの苦しみに比べたらな!どうってことねぇんだよ!」
『Boost!』
「大したものね~下級悪魔の分際でそこまで頑張ったのは誉めてあげる」
レイナーレがそう言うと、急に体に力が上手く入らず、ついには立てなくなってしまった。
「ち、力が!?」
「でも、それが限界ね。下級悪魔程度なら死んでもおかしくないのに、意外に頑丈ね」
もう、限界っぽいな、体が上手く動かねーや。けど、最後くらい踏ん張って頑張ろうじゃねぇかよ。
「神様……じゃ、ダメか。悪魔だから魔王か、いるよなきっと。魔王様、俺も一応悪魔なんで頼み聞いて貰えますかね?」
「なーに、ぶつぶつ言ってるの?あまりの痛さに壊れちゃった?」
頭も上手く回らないし、体じゅう痛いし。
「頼み、ます。後はなにもいらない、ですから」
「そんな!嘘よ!?なぜ、その体で立てるの!?」
「だからこいつを!一発殴らさせてください!」
だけど、一発くらいこいつを殴らないと、アーシアに顔を向けられねーな。
「立ち上がれるはずない!体じゅうを光が内側から焦がしているのよ!光を緩和することを持たない下級悪魔が耐えられるはず……」
「あぁ、痛てーよ、超痛てーよ。いまでも意識がどっかに飛んでっちまいそうだよ。
でも……そんなのどうでもいいくらい、テメーがムカつくんだよ!」
『Explosion!』
なんか、さっきより力が出てきたする。あぁ、そっか。神器は持ち主の心に応えるんだっけ。
だから、俺がこいつを殴りたいって気持ちに力を貸してくれるのか。
「あ、ありえないわ!?その神器はただの
怯えたレイナーレが、俺に光の槍を放ってきたが俺が神器で凪ぎ払った。
その後、レイナーレが飛んで逃げようとしたので、それを追いかけ手首を掴んだ。
「逃がすか、バカ!」
「私は……私は、至高の!?」
「吹き飛べクソ天使ぃ!」
あっりたけの力で殴ったレイナーレの顔面を殴った。
その勢いのまま、レイナーレは協会の窓を割りながら外に出ていった。
うぅ、アーシアが死んじゃったよう。