フレームアームズガール 《従兄弟の兄さんは地味に凄い人》 作:アインスト
僕っ娘って可愛いと思うのは自分だけでしょうか‥‥‥。
では、どうぞ。
『三人のフレズヴェルク』
日本某所にて。
一体のFAガールと、二機の戦闘機らしきものが高速で飛んでいた。
ただ、FAガールは愚痴をこぼしていたが。
フレズ「はぁ‥‥‥なんでお前たちみたいなヤツと行かなきゃならないんだよ‥‥‥だいたい僕一人でもやれるのに」
アーテル「‥‥‥未熟。お前のその過信は後に命取りになる」
フレズ「うるさい!!お前たちは黙って僕についてくればそれでいいの!!」
アーテル「‥‥‥了解」
ヴェルク「‥‥‥」
その頃、あおの自宅。
あおは制服を着て学校へ行こうとする。
ウルフ「忘れ物は無いか?」
あお「あはは、大丈夫だよー。もう小学生とかじゃないんだからさ」
マークII「ならいいけどよ。ま、気ぃつけて行ってきな」
あお「うん、じゃあ留守番よろしくね?」
ゼロ「わかった。じゃ、行ってらっしゃい」
あお「はーい、行ってきます」
そうして彼女は扉の鍵を閉め、外出する。
今回の我々FAの任務は防衛。
つまり不審な物、あるいは人物が来た場合は丁重にお帰りいただこう。
さて、彼女らの様子を見に行くか。
轟雷「じゃーんけーん‥‥‥」
FAガール勢『ぽんっ!!』
シロ「あら、勝っちゃった。それじゃあ私がオニね。見つけた子は好きにいたぶっていいのよね?」
スティ子「ちょっと待って!?かくれんぼってそういうルールじゃないでしょ!?」
クロ「オニが隠れた子を見つけて、"見つけた"って言いながら相手の体にタッチ。タッチの加減は優しくても激しくてもお好みで」
シロ「あら、そういう事」
スティ子「どういう事よ!?」
シロ「まぁいいじゃない。それじゃ、カウントするわよ」
轟雷「では、隠れましょう!!」
アーキ「了解」
‥‥‥隠密任務か?
あるいはアンブッシュ(待ち伏せ)の訓練か?
バーゼ「なんか見つかるだけでヤバそう!!にゃははは!!」
シロ「(あぁ‥‥‥みんなが私を恐れてあわてふためいている‥‥‥良い、凄く良いわ‥‥‥!!)」
彼女らのアンブッシュ位置を確認する。
轟雷はベッドの真下、迅雷はソファーの上のクッションの裏。
スティレットとバーゼラルドは照明の裏にアンブッシュしたようだ。
轟雷「(あおの留守の間、時間を潰せると思って気軽に提案したけれど‥‥‥)」
迅雷「(このかくれんぼで我々は大事な何かを失う‥‥‥そんな気がする‥‥‥!!)」
スティ子「音を立てないように‥‥‥」
アーキ「(全機能、停止‥‥‥)」
シロ「‥‥‥10。もういいかーい?」
クロ「もういいよー」
スティ子・バーゼ「「ッ!?」」
シロ「あら、見ーつけた」
クロ「見つかっちゃった。それじゃ、みんなを探しましょうか」
轟・スティ・迅・バーゼ『(いきなりオニが二人になった!?)』
‥‥‥どうやら狙いは二人で探すためらしい。
なかなかの曲者だな、マテリア姉妹は。
轟雷「(二人が動いてこない‥‥‥?なら、ここから逃げる‥‥‥)」
シロ「きっとこの下に誰かがウジ虫のように這いずっているはずね」
クロ「どうやって見つける?」
轟雷「(‥‥‥ふぅ、なんとか脱出できた‥‥‥)」
バーゼ「あ、轟雷が危険を察知して逃げようとしてるー‥‥‥にゃあっ!?」
無用心にもバーゼラルドは照明の裏から顔を出し、轟雷を見つけたが、手を滑らせてしまう。
そしてそのまま真っ逆さまに落ちたようだ。
バーゼ「にゃああああああ!!!?」
真っ逆さまに落ちた先は運が悪い事にクロの上。
案の定見つかってしまったようだ。
バーゼ「‥‥‥はっ!!」
シロ「バーゼちゃん、見ーつけた♡」
スティ子「(何やってんのよバーゼ‥‥‥)」
それから数分後。
またやるようで、今度のオニはバーゼラルドらしい。
先ほどと同じように隠れたようだが、なんとバーゼラルドはスレイプニー太郎を用いて豪快に探し始める。
様々な作戦で轟雷たちを誘き寄せようとするが、上手くいかない。
そしてそのまま、バーゼラルドはスレイプニー太郎の上で睡眠活動を始めてしまった。
ウルフ「ふふ、見ていて飽きんな」
マークII「あぁ。やっぱ可愛いもんだ」
ゼロ「どうする?茶でも飲むか?」
ウルフ「どうやって飲むというのだ?」
ゼロ「いや、元マスターの事だしそういう機能も付いてるぞ?まぁ端から見たら飲み物が"ふっ"と消えてるようにしか見えないけどな」
マークII「うわすげぇ」
そうしてゼロはFAサイズのカップを持ち出し、休憩に入る。
‥‥‥なかなか美味いな、このコーヒー。
休憩に入っていた我々に、セカンドジャイヴが慌てた様子でこちらにやってきた。
いったい何があったんだ?
セカンド「お前ら休憩してる場合じゃねぇぞ!!未確認飛行物体がこっちに接近してる!!しかも三機!!」
ウルフ「‥‥‥!!」
マークII「しゃあねぇなぁ‥‥‥」
ゼロ「このまま警戒体制を維持。迎え撃とう」
ウルフ「了解。武装確認怠るなよ」
セカンドジャイヴの報告により警戒を強化。
そして、その時が来たようだ。
フレズ「轟雷、バトルするよ!!‥‥‥ってあれ?おーい、轟雷いないのー?」
轟雷「聞いた事の無い声‥‥‥?」
アーキ「分析完了‥‥‥ノーデータ。合成音声と推測」
轟雷「まさか新しいFAガール‥‥‥?」
フレズ「うーんと、何人かいる。でもなんで出てこないんだ?‥‥‥あ、わかった!!僕に恐れをなして隠れているんだな!!」
‥‥‥どうやらただの馬鹿らしい。
我々のテリトリーに侵入しておいて大声で自分の居場所をアピールするとは‥‥‥愚かな。
私は仲間に"敵発見、確保開始せよ"と通信を送る。
そして、閃光弾を発射する。
フレズ「ーーーッ!?」
パーンッ、という甲高い音と共に閃光を放つ。
ウルフ「ムーブ!!」
マークII「取り囲め!!」
ゼロ「ターゲット確認!!」
ジィダオ「貴様、何処の所属だ?」
レイダオ「返答次第で君がどうなるか、わかるね?」
彼女は最初は驚いた素振りを見せたが、すぐに冷静さを取り戻す。
フレズ「へぇ‥‥‥お前らを倒さないと轟雷に会えないって訳か。なら、お前ら全員倒してやる!!」
ウルフ「こちらの質問に答えてほしいものだな」
フレズ「誰がお前みたいなヤツに僕の事を教えなきゃダメなんだよ。一応言っとくけど僕、強いよ」
ウルフ「その慢心でよく生き残れてこれたな、小娘」
フレズ「お前‥‥‥むかつくなぁ!!」
いきなり飛びかかってくる彼女。
私は冷静にナイフを構え、反撃する。
ウルフ「‥‥‥」
フレズ「この‥‥‥!!」
轟雷「ウルフ、無事ですか!?」
ウルフ「轟雷‥‥‥!?」
相対する我々の間に割って入ったのは轟雷だった。
フレズ「あ、轟雷見っけ!!」
ウルフ「‥‥‥知り合いか?」
轟雷「いえ‥‥‥貴女は誰ですか?」
フレズ「ふん、僕はフレズヴェルク!!最強のFAガールだ!!」
アーキ「最強‥‥‥」
轟雷「フレズヴェルク‥‥‥」
フレズ「会社に言われて、お前の負けのデータを取りに来た!!」
轟雷「私の‥‥‥負け?」
フレズ「こいつら全員轟雷に負けたんでしょ?ぷぷ、情けなー!!」
スティ子「なっ!?」
迅雷「貴様ずいぶんと無礼極まり無い物言いだな!!」
フレズ「負け犬に用は無いよ!!轟雷、僕がめちゃんこにやっつけてあげる!!」
マークII「テメェ‥‥‥いい加減にしやがれ!!」
マークIIがクレイドルの機関砲を発砲する、が。
突如何かが現れ、銃弾を弾き返して見せた。
マークII「なんだこいつら‥‥‥!!」
フレズ「あ、やっと来たんだ。お兄ちゃん」
突如現れた二体のFA。
どちらも似たような機体だが、カラーリングが白と青である。
ヴェルク「我が名はフレズヴェルク」
アーテル「同じくフレズヴェルク-アーテル」
轟雷「フレズヴェルクが二体‥‥‥!?」
ウルフ「‥‥‥いや、正確には三体だ」
フレズ「そういう事。轟雷はともかく、そこのお前。お前はグシャグシャにぶっ壊してやらないと僕の気が済まない。だからお前も僕と戦え!!」
ウルフ「‥‥‥良いだろう」
セカンド「おい大丈夫かよ‥‥‥?」
ウルフ「問題無い。轟雷、覚悟はいいか?」
轟雷「元よりそのつもりです!!」
スティ子「轟雷!!ウルフ!!」
シロ「めちゃんこにっ!!」
クロ「壊してやりなさいなっ!!」
セッションベース設置後、装備を整えベースの上に乗る。
我々が二人に対し、相手は三体。
分が悪いが、そういう分の悪い賭けは嫌いじゃない。
轟雷「轟雷!!」
フレズ「フレズヴェルク!!」
ウルフ「ウェアウルフ」
ヴェルク「フレズヴェルク」
アーテル「フレズヴェルク-アーテル」
轟雷・フレズ『フレームアームズ・ガール、セッション!!』
ウルフ・ヴェルク・アーテル『フレームアームズ、セッション』
轟雷「Go!!」
フレズ「ばっちこーい!!」
ウルフ「出撃する!!」
ヴェルク・アーテル『排除、開始』
各機装甲を装着、及び武装する。
フレズ「ぶっ飛ばすぞー!!ぶん回すぞー!!んでもって、ピカピカドッカンの僕のビクトリー!!」
轟雷「私のプライド、目覚めました!!」
ウルフ「私には、戦う理由がここにある!!」
ヴェルク「アントの科学力の結晶、それが我々フレズヴェルクだ」
今回の戦場は砂漠地帯のようだ。
足元が掬われやすい不安定な地形が特徴。
この地形でどう立ち回るかが戦闘の鍵となる。
だが、我々は飛行能力が皆無なため必然的に対空防御する形になる。
だが、対空防御をしても我々の弾が掠りもしない。
フレズ「遅い遅いっ!!」
轟雷「速すぎる‥‥‥追いつけない!!」
ウルフ「轟雷、下がれ」
私の肩部コンテナから空中機雷を散布する。
追いつけないのなら、こちらから待ち伏せして罠を仕掛ければ良いのだ。
フレズ「あはは!!そんな見え見えの罠に引っかかるとでも思ったの!?」
轟雷「ウルフ、次の手は!?」
ウルフ「ある」
フレズヴェルクがベリルショットを用いて機雷を破壊する。
だが私の散布した機雷は爆発系ではなく、スモークチャフだ。
フレズ「ッ!!」
ヴェルク「下がれ」
フレズヴェルクが彼女を強引に後ろに下がらせ、ベリルショットによる牽制を仕掛けてくる。
だが、私には想定内だ。
ウルフ「食らえっ‥‥‥!!」
専用ソードで突くが、手応えが無い。
避けられたか。
なら、斬り返す。
ウルフ「ぬんっ‥‥‥!!」
ヴェルク「甘い‥‥‥!!」
アーテル「我がいる事を忘れるな」
ウルフ「ッ!!」
フレズヴェルク-アーテルのサイズにより、背部コンテナがやられる。
マズイ‥‥‥!!
轟雷は大丈夫なのか‥‥‥?
フレズ「それっ!!」
轟雷「あぁっ!!」
フレズ「ちょっとー。頑丈さが取り柄じゃなかったの?轟雷!!」
轟雷「くっ‥‥‥!!」
マズイ、これでは共倒れだ‥‥‥!!
彼女の方に余所見していた瞬間、フレズヴェルクに蹴り飛ばされる。
ウルフ「ぐぅあっ!!」
ヴェルク「戦場で余所見とはな」
アーテル「相方の心配より自分の心配をしたらどうだ?」
蹴り飛ばされた勢いで轟雷の元へ。
ここで‥‥‥終わり‥‥‥?
フレズ「まとめて終わりにしてやる!!ベリルショットランチャー、トルネードタイフーン・サイクロンスラッシュッ!!」
轟雷「あ‥‥‥!!」
ウルフ「‥‥‥ッ!!」
‥‥‥直撃。
彼女の渾身の一撃で沈んだ。
意識が薄れる。
ダメだ。
このままでは、私が"私"でなくなってしまう。
直接ではわからなくても、このぞわっとした感覚が、恐れている。
ダメだ‥‥‥。
ダメ‥‥‥だ‥‥‥。
‥‥‥。
《Specter-System Active》
system all-green.
Target Eliminate start.
フレズ「ふぅ‥‥‥ん?なんだ‥‥‥この、嫌な感じは‥‥‥」
ヴェルク「ターゲット、再起動確認」
アーテル「馬鹿な‥‥‥有り得ん!!」
この、感覚は何だ?
まるで、今までの感覚が偽りだと錯覚してしまう程のこの感覚は?
‥‥‥そうか。
そう、だったのか。
私は、いや"俺"は"こういう"存在だったのだ。
懐かしい記憶が蘇る。
そうだ。
俺は源内浩太によって作られた最高傑作品。
そして、"失敗作"。
俺は"対FA"のコンセプトで作られた、史上最高の傑作品で、失敗作だった。
システムが安定せず、暴走ばかり起こしていた。
それに見かねた元マスターは俺のシステムを凍結、"私"とした。
そして、思い出させないためにここに送られた。
だが、"私"が"俺"に目覚めた時、俺は自分のやらねばならない事を思い出した。
‥‥‥そうだ。
奴らを‥‥‥"コワス"。
ヴェルク「形態変化を確認‥‥‥なんだアレは‥‥‥」
フレズ「また起動したなら、またやっつければいい!!」
フレズヴェルクと彼女が接近してくる。
フレズヴェルクがベリルショットで斬りかかろうとする。
ならばどうするべきだ。
簡単な事だ。
片手に握ったソードを振るう。
スパッ、と豆腐を切るようにフレズヴェルクの右腕を斬り落とす。
ヴェルク「ぬっ‥‥‥!?」
フレズ「反応が速い!?」
ヴェルク「くっ、だが!!」
フレズヴェルクは距離を置こうとする。
逃がさない。
左肩にマウントされた六七式・長射程電磁誘導型実体弾射出器を展開、射撃する。
実体弾はフレズヴェルクの右肩に直撃する。
ヴェルク「ぐぅっ‥‥‥!?」
アーテル「退け!!今のヤツの能力は未知数だ!!」
フレズ「わかってるよ!!」
奴らを、壊す。
壊すために動く。
完膚無きまでに、壊すために。
《Attention》
system overheated.
system shutdown count for 10 seconds left.
5 seconds left.
4,3,2,1,0‥‥‥.
system shut down.
ウルフ「‥‥‥ッ!?」
フレズ「え、何?急に動かなくなっちゃったよ?」
ヴェルク「‥‥‥あれは、まさか‥‥‥」
アーテル「一時撤退すべきだ。行くぞ」
フレズ「‥‥‥ま、楽しかったよ轟雷。また遊ぼうね!!」
そう言って、奴らは撤退していった。
どうやら戦っている最中にあおはもう帰ってきていたようだ。
あお「轟雷‥‥‥」
轟雷「‥‥‥」
バーゼ「あ、みんな見っけ!!‥‥‥ってどうしたの?」
あお「あ、いや、なんというか‥‥‥」
シロ「轟雷ちゃんね‥‥‥」
クロ「負けちゃったの‥‥‥」
バーゼ「えっ‥‥‥?」
マークII「おいウルフ、大丈夫か!?おいって!!」
あお「え、そっちはどうしたの?」
マークII「ウルフが、動かねぇんだ!!」
スティ子「えぇっ!?」
ゼロ「ジィダオ、アーキテクト。何かわかったか?」
ジィダオ「あぁ。このシステムログを見てくれ」
アーキ「不明なシステム起動検知。現在再起動準備中と見られる。恐らく原因はその不明なシステム起動によるもの」
轟雷「‥‥‥ウルフ‥‥‥?」
轟雷が問いかけるが、ウルフからは返答はなかった。
次回、『FAガールはじめて物語』と『スペクターシステムに関する考察(短め)』をお送りします。
お楽しみに。
‥‥‥ってかついにやっちゃったよ。
どうなる事やら。
では、次回の更新で。
感想、質問等お待ちしてます。
ではでは(´・ω・`)ノシ