ノンケ提督が艦シーメール鎮守府に着任しました。   作:ゔぁいらす

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pixivで10話として投稿した物を加筆修正したものです


××鎮守府の性の由々しき事情

 「いやー結局3年間彼女できなかったなー」

「しょうがないよ。男子校なんだから。」

俺は河原で親友の淀屋とたわいもない会話をしていた。

「淀屋さぁお前卒業した後の進路とか決まってんの?」

「え、ああうん。就職するよ。」

「そうかーお前身寄りが無くて大変だもんなー」

学校帰りに河原で淀屋としょうもない話をするのが俺の日常だった。

「なぁ淀屋、」

「何?謙」

「俺、淀屋が女だったら付き合ってたわ。お前みたいな出来た人間そう居ねえよホント」

「えっ・・・・」

男子高校生特有のしょうもない会話だ。こんな話をもう何回もしていたかもしれない。しかし淀屋は黙り込んでしまった。どうしたんだろう?いつもなら「もうその話何回目だよ〜」みたいな返事をしてくるはずなんだけど

「そうなんだ・・・」

そう言って淀屋が不敵な笑みを浮かべたその時だった。急に淀屋の姿が見る見るうちに黒髪ロングの眼鏡美少女へと変わっていく。

「謙、いえ提督。その言葉を待っていました!私と付き合ってくれるんですね!!」

突然の事に理解が追いつかない

「えっ、まっ・・・ちょ・・・・おおお大淀!?」

「でも私タチなんです!提督!お尻を出してください!」

俺は淀屋に凄い勢いで押し倒されズボンを脱がされ・・・

「ちょっ・・・待て!!俺達こんな事する関係じゃ・・・それに俺達男同士なんだぞ!?」

俺は淀屋を振りほどこうとするが凄い力で抑えられていて振りほどく事が出来ない。

「大丈夫ですよ提督♡愛さえあれば性別なんて関係ありませんよ♡では提督、入れますね・・・」

「えっ!待って!!!?まだ心の準備が・・・・それにここ河原だし・・・えっマジでやんの??ちょっまt・・・アッー!!!!!!!!!!!!!」

 

 

「アッー!!!!!!!!!!!!!!」

そう大声を上げた所で俺は目を覚ました。

なんだ夢か。我ながら凄まじい夢を見てしまったぞ・・・

しかし親友が大淀という艦娘になってしまった事はまぎれも無い現実なのである。

すると急に腹が痛くなって便意が襲って来たのでひとまずトイレに駆け込もうと思ったがカギがかかっている。吹雪が見当たらないした分吹雪が使ってるんだな。

しかし吹雪が出てくるのを待っている程余裕は無い!部屋を出た先に有る共用のトイレまでダッシュしよう。

俺は自室を飛び出し共用トイレへ走った。

そして共用トイレの戸を開けると

「あっ、提督、おはようございます。」

「あら〜提督〜おはようございまぁ〜す。よく眠れましたかぁ?」

と高雄さんと愛宕さんが立ちションをしている真っ最中だった。

「すみません間違えましたァァァ」

俺は反射的にトイレから飛び出すが冷静に考えてみれば2人とも男なので何ら間違いはないのである。しかし未だに慣れないと言うか緊張すると言うか・・・と考えていると俺の腹がグルグルと音を立てる

ああもうだめだ気にしてる場合じゃない!

もう一度戸を開けトイレの個室へ駆け込んだ

俺がトイレで気張っていると

「提督の反応ってウブでホントに可愛いわよね〜」

愛宕さんがそう言って笑っていた。

「ええそうね。」

高雄さんはそう返事をする

ぐぬぬぬ・・・完全にバカにされてる・・・

俺は悔しさを噛み締めながら部屋に戻り、服を着替えて執務室へと向かった。

そして執務室の扉を開け

「おはよーございまーす」

と言って執務室へ入ると

「提督おはようございます。」

と大淀と高雄さんがいつもの様に出迎えてくれる。しかし今朝あんな夢を見たせいで変な目で大淀の事を見てしまう。いやいやいけない!淀屋はあくまで俺の友達なんだ!きっとアイツだってそう思ってるはずだ・・・多分!俺はそんな思いをかき消しながら2人に

「よし。今日は何か出撃任務とか出てるのか?」

と聞いた。すると

「いえ、本陣に寄れば今日も××港近海に敵影見ずとの事です。ただ、色々書いていただかないといけない書類が数件あるので目を通しておいてください」

と大淀は俺に資料を手渡した。

「ああそうか。いつもありがとな」

と俺は大淀に礼を言った。それを見た高雄さんが

「では、私は今日の当番があるので失礼しますね」

と言って執務室を後にする。大淀と2人っきりになってしまった・・・なんだか今日は気まずい気分だ・・・とりあえず紅茶でも入れてもらって落ち着こう。

「なあ大淀・・・」

俺は大淀を呼ぶと

「はい提督!紅茶ですね!!」

とすかさず大淀は紅茶を淹れてくれた。

「おおう、もうこれだけでわかるのか・・・まあそりゃそうか。もう長い付き合いだもんな!」

やっぱりアイツは口調や見た目は変わっても中身は昔のままだ。そう思えた。そして

「はい紅茶です。砂糖4本ですよね」

と言ってティーカップとスティックシュガーを俺の前に置いた。ここまでしっかり覚えていてくれるのは嬉しい

「ありがとう。てかそこまで覚えてんのか大淀、もはや夫婦の域だぞ・・・なっちゃってなハハハ」

俺は少しおどけてみせた。すると・・・

「そそそそんなふふふふふ夫婦だなんてやややだなぁけけけ謙」

大淀は顔を真っ赤にして言った。

「そんな顔真っ赤にしなくてもいいだろ 冗談だよ冗談。お前はホントに冗談通じないなぁ」

「そそそそうですよね・・・ははは・・・はぁ・・・」

大淀は少し安心した様な寂しい様な顔で言った。そしてまた執務室は静かになってしまう。さっきの俺の小粋なジョークのせいでまた気まずい感じになってしまったのだ。また俺は大淀に声をかけようと試みると

「「あの!」」

大淀も同時に言った。

「てっ、提督お先にどうぞ」

大淀がそう言うのでいつも俺の代わりに事務仕事をやってくれている大淀に折角だから今日位はゆっくりしてもらおうと

「ああそうか。じゃあさ、お前毎日ずっと執務室籠もりっきりじゃん。どうせ大した用事もないんだからたまにはちょっと鎮守府うろついてこれば?代わりに俺がここに居るからさ」

と提案した。

「いえ、そんな・・・私なんかが」

大淀は遠慮しているので

「いや良いんだよ。ずっと籠ってばっかりじゃ気も滅入るだろ?たまには息抜きしてこいよ」

と俺は後押しをした。すると

「いえ!悪いですしそれに鎮守府も見回って他の艦娘たちとコミュニケーションを取るのも立派な提督の仕事なんですよ!!」

と大淀は言った。

「いいや!今日は俺がここで仕事をするって決めたんだからお前はゆっくりしてろよ。」

俺はそう大淀に言う。すると大淀が根負けしたのか

「そうですか。わかりました提督。それではこの書類だけ片付け・・・きゃっ!」と言ったそして大淀は手元に置いてあった資料を手に取る。その時大淀は電気スタンドのコードに足を引っかけ俺の方向へと倒れ込んで来た。そして俺も大淀に押され一緒に倒れてしまう。

「いててて・・・」

そして俺を大淀が押し倒したかのような状態になってしまった。これ・・・夢で見たのと同じだ・・・・

「あいたたた・・大丈夫ですか?提督」

大淀は俺に尋ねる。

「あ、ああ大丈夫だ。お前はケガとかしてな・・・・」

俺がそう言おうとすると

「ててて提督!!ななななんで私の胸揉んでるんですか・・・・!!!」

大淀は俺から飛び退きまた顔を真っ赤にして言った。

そのとき俺は大淀の胸を右手でがっちりと掴んでいた事に気付いた。これ漫画で読んだ奴だ!でも相手が淀屋だからなぁ・・・喜んでいいのか悪いのか・・・複雑な気分だ。いやそんな事考えてる場合じゃない!なんとかして弁明しないと・・・!

「ちょっ・・・これは不可抗力でこうなっただけでだだだ断じて胸なんか!!!!うわっ!!マジだ!!ごごごごめんワザとじゃないんだ!!」

でも大淀の胸・・・ちょっと柔らかかったなぁ・・・って違うそうじゃない!!俺がそう言うと大淀は俺の顔を少し見つめたと思ったら

「すすすすみません提督!!!!」

と急に謝りそのまま大淀は執務室から走り去ってしまった。

「何であいつが謝ったんだろ・・・・まあ結果的に執務室から出て行ってくれたし結果オーライか」

俺は起き上がりそう呟く。そして散らかった資料等を片付け事務仕事に勤しんだ。

 

そんな事があった夕方の事、今日1日の業務を終わらせて自室でのんびり過ごしていた。

いつもは自室のシャワーで済ましているのだが久しぶりに風呂に浸かりたい気分だ。そう言えば皆は夕飯の後に風呂に入ると言っていたので夕飯前なら一人で気兼ねなく大浴場に入れる。そう思った俺は大浴場へ行く事にした。

「吹雪、風呂行ってくるわ。お前もいつもシャワーばっかじゃなくてたまには風呂入ったらどうなんだよ?一緒に入るのはマズいけど俺の後にでも入んないか?」

折角なので何やらノートに書き込んでいる吹雪にも声をかけてやる

「いえ。私はまだ日誌を付けているのでごゆっくり行って来てください。それに私・・・他人にあまり裸を見られたくないんです。ごめんなさい」

そういえば前居た鎮守府で酷い目に遭わされてたって言ってたな。俺が裸を見た時確かに多少背中にアザと傷痕はあった物のそこまで気になる物でもなかったのだが吹雪は相当気にしているのだろう。悪い事をしたな。そう思いつつ

「謝る事じゃない。それに俺も配慮が足りなかった。ごめん、それじゃあ風呂行ってくる。」

俺は逃げるように自室を離れた。

そして大浴場の脱衣所で服を脱ぎ終え大浴場の戸を開け

「久しぶりの風呂だ!ヒャッホォォォォウ!!!!」

と浴槽に飛び込む。

いやぁやっぱり風呂は最高だ。心も洗われるような気分になる。

そして一息落ち着いた所で何やら人の気配を感じたので気配を感じた方に振り返ると胸を手で隠した細身の女性が居た。誰だろう?

湯気を掻き分け目を凝らすと見覚えのある目

確かに目元は昔と余り変わっていないもののその身体は昔からそこまでゴツかった訳ではないのだがその華奢な身体に過去の面影はなく、全く男の物とは思えない。ただ下半身に付いたアレだけが彼女(?)の性別を物語っていた。

「おっ、淀・・・淀・・・大淀ォ!?」

「け・・・いえ提督どどどどうしてこんな時間にお風呂へ!?すみません!!邪魔ですよね!!すぐ出ますから!!ごめんなさい!!!」

大淀はそう言って置いていた眼鏡を拾い上げ胸と股間をタオルで隠し、猛ダッシュで大浴場から出て行ってしまった。

何だったんだ今の?あいつも裸見られるの恥ずかしいのかなぁ・・・?それにしても仕草はもう完全に女の子だよなぁ・・・正直恥じらうあいつクッソ可愛かったぞ・・・いやいやいやそんな淀屋が可愛いなどと・・・いかんいかん。淀屋は親友なんだ。それ以下でも以上でもない。変な夢を見たせいで尚更意識してしまっている気がする。

そんな事を思いながら俺も済ませる事を済ませて風呂を出ようとしたその時。

「提督さーん!!お邪魔しまーす!!!」

そんな声が聞こえたかと思うと風呂桶を片手に一糸もまとわぬ阿賀野が入って来た。その姿はもはや男らしいと言っても良い威勢の良さである。

なんだよ晩飯食うまで入ってこないんじゃなかったのかよ!!それに前を隠せ前を!!!

「あっ、じゃあ俺もう上がるからごゆっくり〜」

俺は何気なくその場を立ち去ろうと試みたが

「え〜せっかく提督さんと一緒に入ろうと思ってきたのに〜提督さん冷たい〜」

と阿賀野に捕まってしまう。胸が当たってるぞオイ・・・これは偽乳なんだこれは偽乳なんだこれは偽乳なんだこれは偽乳なんだそう頭の中で連呼し平静を保とうとする物のやはりそのやわらかさは本物の感触を知らない俺にとっては本物たりえる感触である。

「いいいいいやもう体も頭も洗ったし十分暖まったから・・・」

「そんな事言わずに阿賀野ともう少しお風呂居ようよ〜この間は一緒に入ってくれたのに〜」

「あの時もお前が急に勝手に入って来ただけだろ!!」

そんなやり取りが続き

「第一お前一緒に入ろうとか言うんならまずは胸とかそのー・・・アレを隠せよ!!もっと恥じらいを持て!!」

「えーだってお風呂の中にまでタオル入れるのはマナー違反だし〜それに男同士なんだから良いじゃない。裸のつ・き・あ・い♡って奴?」

またこれだ。都合のいい時だけ性別を盾にしてきやがる・・・しかしこれに関しては何も反論出来ず、結局その後阿賀野に言いくるめられ、俺は阿賀野の長風呂に付き合わされてしまった。

風呂に美少女が乱入してくるなど夢のようなシチュエーションではあるのだが阿賀野はまぎれも無く男なのである。喜べば良いのかなんなのか非常に複雑な気分だよまったく

「ハア〜今日は散々だったなぁ・・・・」

俺はベッドに倒れ込み呟く

「司令官、どうかされたんですか?」

それを見た吹雪が心配して俺に声をかけてくる。そうだ。ちょっと試してみよう。俺の中の悪知恵が急に働き出した。

「なあ吹雪・・・」

「なんでしょう?司令官」

「ちょっと裸になってくてないか?」

俺は突拍子もない事を吹雪に言う

「えっ・・・・」

「急に変な事言ってすまん嫌なら良いんだ。それに傷の部分は隠してもらっても良いから」

そう言うと吹雪は少し悩んだ後。

「わかりました。司令官・・いやお兄ちゃんになら私の裸見せても良いよ・・・」

ういうと吹雪は服を脱ぐ開き直ったのか吹雪に妹のスイッチが入ったようだ。

「これでどう・・・かな・・・?お兄ちゃん」

吹雪は顔を赤く染め恥じらい手で胸と股間を隠しながらこちらを見つめている。その中性的な体とその表情はエロスすら感じさせる

「そうだよ!!それなんだよ!!!!!」

俺は吹雪の肩をつかみそう言う。

「ひっ!」

吹雪は突然の事に驚く

「ああすまん。びっくりさせちゃたな。いやお前に無理なお願いをしたのは謝る。ただこの鎮守府にいる艦娘は皆恥じらいもなく裸で異性・・・いや同性なんだけどの前に居る事に何のためらいも感じてないし平然と立ちションはするし俺が風呂に入ってるのにズカズカ入ってくるしで俺に対する羞恥心が全くないんだよ!!見た目が女の子である以上は隠す所は隠すべきだと思わないか?それがしっかりできてる吹雪お前はこの鎮守府で一番の美少女だよ!最ッ高にかわいいよ!!!」

自分でも半ば何を言っているかわからないがつまりそういう事なのである。

「えっ、私・・・可愛い?」

「ああホントに可愛いぞ!!!」

「本当に本当?」

「ああ!本当に本当に本当だ!!」

もう今日の心労と鎮守府に来てから感じている悶々とした気分が相まって俺の心の箍は完全に外れていた。

「お兄ちゃん!私可愛いなんて前の鎮守府では言われた事無かったから本当に嬉しい!!お兄ちゃん大好き!!」

そう言って吹雪は俺に抱きついてくる。・・・・・・

フォーーーー!!!もうアレが生えてようがこれだけ中身が美少女なら男でもいいや!!!!

「ああ俺も大好きだぞ吹雪ぃぃぃぃぃぃ」

俺もそう声を上げ吹雪を抱きしめ返す。

そんな時、部屋のドアが急に開き

「提督、次の作戦について少しお話が・・・」

大淀が突然入ってくる。そして俺と吹雪が抱き合っている所を目撃した彼女は目をぱちくりとさせその場に立ち尽くす

「ちょ、ノックくらいしろよ大淀!!!えっと・・・あの・・・・こっこれはごごごご誤解で・・・・」

俺は必死に弁明を試みるが流石に裸の男の子と抱き合っているのだから何を言っても大淀の頭には入らなくても当然である。大淀は少し震えた後

「けっ・・・・謙のバカァ!」

そう言うや否や彼女の右ストレートが俺の頬を捉えた。

「ぶべらっ!!!」

相変わらず良いパンチだぜ淀屋・・・そのパンチを受け吹き飛ばされ薄れ行く意識の中、最後に見たのは大淀が涙を浮かべ走り去る姿だった。

 

それから数日間大淀は俺と目も会わせてくれなかったし口もきいてくれなかったが憲兵に突き出される事を覚悟して必死で経緯を弁解したところなんとか許して貰えた。

しかしなんであの時淀屋は泣いていたのだろう?それも気になったがこれ以上問題をややこしくする訳にもいかないので聞けずじまいのままだった。 

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