やはり俺のToLOVEるな日常はまちがっている。   作:スキート

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トラブル5 初めてのデート

 西連寺からのお礼と言う名のデート当日の日。俺は小町に「女の子を待たせちゃダメだよ‼︎」と言われ、待ち合わせ15分前に待ち合わせ場所にいた。

 

「比企谷くん!待った?」

 

 そう言いながら俺の方に走ってくる少女───西連寺春菜は手を振りながら向かって来ていた。ふぇぇ。周りの人が西連寺と俺を見てるよぉ〜。

 

「待ってないぞ。まず約束の時間10分前だしな」

 

 俺はそう答えると西連寺が最初に行きたがっていた場所に足を運ばせた。

 

 

 

 ─×─×─×─

 

 

 

「………」

 

「な、なぁ。西連寺………」

 

「ど、どうしたの?比企谷くん?」

 

「や、やっぱり何でもない…」

 

 いや、どうしたのじゃないでしょ。と言いたいところなのだがこの事は俺が原因でもあるのでなんも言えない状況になってしまっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何で俺が西連寺と手を繋いでんだよぉ‼︎ しかも、少し顔を俯いて赤らめてるし‼︎

 

 別に嫌というわけではないのだが、こういう美少女と一緒に手を組んでいると周りからの目が痛い上に俺のメンタルがボロボロに削られていく。ただでさえぼっちは視線に敏感なんだぞ。

 

 集合してからいろいろな店を周り、こないだのお礼という事でネックレスを買ってくれた。値段は何と………1200円!

 

 高いのじゃなくていいと言ったはずなんだが、「お礼だから!」と言われ押し切られてしまった。………俺弱っ。

 

 まあ、多少心が痛んだ俺は何かやってほしいことを言ってくれと言ったらこの有様である。流石にいうとは思わなかったが今俺たちが歩いている商店街が結構混んでいるからはぐれないようにだろう。うん。絶対そうだ。

 

「あ、比企谷くん。ここ入っていい?」

 

 顔を赤くした西連寺があるお店に指を指す。西連寺が指を指した場所は─────

 

 

 ──────下着屋(ランジェリーショップ)だった。

 

 

 ……………やばい。これはやばい。男の俺が下着屋(こんなとこ)に入ったら不審者扱いされる。しかも目が腐ってると言う付録付きだ。

 

「? ひ、比企谷くん?」

 

「……あ、ああ。わかった………」

 

 俺は流されるがままに、西連寺に連れていかれた。………本当にどうしよ?

 

 

 

 ─×─×─×─

 

 

 

「ひ、比企谷くん。これとかどうかな?//」

 

 どうしてこうなった⁉︎(本日2回目)

 

 まぁ、西連寺が下着を選ばなかった所は良しとするが、流石に下着屋(ランジェリーショップ)に男を連れて行くのはどうかと思う。この店を見渡したら男俺一人だし。店員さんにも変な目で見られてるし。

 

 今西連寺が手にしてる服はワンピースだ。白をメインとした西連寺に相応しい美しい服だ…………はっ!俺は何を…。

 

「い、いいんじゃないか?」

 

「ほんとっ⁉︎」

 

「お、おお」

 

 この娘ちょっとキャラ変わりすぎじゃないか? こんな積極的だったけか…。

 

「じゃあ。ちょっと試着してきてみるね」

 

「了解。じゃあここで待ってるわ」

 

 西連寺が入った試着室の隣の壁に俺は寄りかかる。……そういえば今日リト達がララに彩南町を案内するって言ってた気がするな……。もしかしたら会うかも……。そんなことを考えている時だった。

 

 この店に、四人組の男女が飛び込んできて、ピンク髪の少女一人だけが、西連寺の隣の隣の試着室に入った。

 

 …………ん? 何か見覚えがあるんだけど………。

 

「……あれ? 八幡じゃないか?」

 

 俺に話掛けてきたその少年は、ピンク髪の少女が入っていった試着室の前に立っている。

 

「…うす。リト」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──────結城リト。俺の幼馴染がそこにいた。

 

 なんてシリアス口調に言ったが、特に大したことじゃない。

 

「は、八幡。なんでここに……ま、まさか……」

 

「おい。いや、違ぇから。俺がどんなに怪しくたってそんなことはしないから」

 

「そ、それなら良かった……」

 

「リトーー! これとかどうかな?」

 

 試着室から出てきた少女、ララは下着姿で立っていた。

 

 それと同時に着替えが終わった西連寺が試着室のカーテンから顔を覗かせる。

 

「この声……ララさん?」

 

「あ! 春菜だーー‼︎」

 

 ……突然の西連寺の登場に、リトの口は大きく開き、驚いた顔をしていた。

 

 

 

 ─×─×─×─

 

 

 

「わぁー! きれーい‼︎」

 

「いろんなおサカナがいるねー!」

 

 なんだかんだで俺と西連寺、リトとララ、美柑、小町が合流し、一緒に彩南水族館に行くことになった。ってか、西連寺とこの前一回会っただけなのにもう美柑と小町はすごい仲良くなってるし。コミュ力はんパネェ。

 

 そしてララは水族館が初めてなのかは知らんがすごい喜んでいるようだった。

 

「当たり前だろ。水族館なんだから」

 

 ララの言葉にリトが的確に突っ込む。

 

「あ! あれ すごーい♬」

 

「ララさん。あんまりはしゃぐと迷子になるよー」

 

 ララは美柑の言う通り、水族館を走り回っていた。…どんだけ嬉しいんだよ。

 

 すると、小町が俺の腕を肘でつつく。

 

「お兄ちゃん。春菜さんとのデート邪魔しちゃってごめんね」

 

 ボソボソと俺の耳に呟かれた小町の言葉は、少し楽しそうだった。

 

「おい。小町。にやにやしてんじゃねぇ」

 

「べっつにー!にやにやしてなんかないよー」

 

「嘘つけ」

 

 俺たちがおんな会話を繰り広げる中、リトが西連寺に「デート邪魔してゴメンね」的なことを言っている。バ、バッカ。これデートじゃねぇし。西連寺がお礼って言ってたし。

 

「んじゃ、小町はララさんのこと追いかけるからねー」

 

「あ! 私も行く」

 

「じゃ、じゃあ俺もー」

 

 小町がララを追ったのを皮切りに、残りの二人もいなくなる。

 

 ……これ絶対測ってやってんだろ。あいつら…。

 

 こうして、俺は再び西連寺と二人っきりになった。

 

「ひ、比企谷くん。一緒に回ろっか?」

 

「あ、ああ」

 

 なんで、俺がこんなラブコメな雰囲気を漂わせているのか。

 

 さっきまでは二人だったのに、いきなり二人っきりにもう一度された俺…いや、俺たちは、少しだけ、緊張していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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