大妖精の手元にある花束に、周りにいた妖精たちや人間たちは歓声を上げた
「ねぇねぇお姉さん!!アタイも何かちょーだい!」
「私もなのだー!!」
すると妖精たちや人間の子供たちが、女性におねだりをしようとしていた
その様子を見た女性はクスクスと笑った
「そうですね…こんなにたくさんの方たちが私の手品を見てくれたですものね…
では、私から最後に皆さんにプレゼントを!!」
女性は懐から白い紙を取りだし、筒状に丸めた
そしてその筒に向かって指を鳴らしたら…
ボトボトボトボト!!
なんと、筒から大量の飴が出てきた
先程タネも仕掛けもないただの紙から飴が出てきたことに、観客は喜んでいた
「これは私からのお礼…私の手品を見てくれたお礼よ!
今日は本当にありがとう!」
「へぇ…魔法や能力が使えない人間たちにこういった催しをやってるんだな」
「でも素敵ね…そういう人たちに楽しませてくれるのって」
二人も彼女の手品を見て、そう評価した
「おっ、神威とアリスじゃないか!」
そのとき、何やら魔女が被ってそうなとんがり帽子を被った金髪の女が二人を呼び、近づいてく…
「あら、魔理沙じゃない」
「オタクもあの手品を見ていたのか?」
「へへ~ん!まぁな
それにタダで飴を貰うなんてラッキーだからな」
二人は女を"魔理沙"と呼んだ
とんがり帽子の金髪の女は"霧雨 魔理沙"
魔法を使える程度の能力の人間でありながら、霧雨魔法店を経営している魔法使い
異変が起きたときは共に戦った仲間の一人でもある
「なぁ、魔理沙…あの女もこの幻想郷の人か?」
「いや、私も初めて見る顔だぜ
霊夢でもあんな奴聞いたことがないって」
「そうか…霊夢でも知らないとなると…
この幻想郷に来たのは最近となるか…」
「まぁきっと紫によってここまで連れてこられたとか」
「…確かにその可能性もあり得る」
魔理沙が言っていた紫とは"八雲 紫"
スキマを操る程度の能力であり、この幻想郷の中での最強と呼ばれる神隠し…
彼女はときどき外の世界へ行き来する時もあるため、あの手品の女も紫によって来たのではないかとそう予想していた
ちなみに神威も幻想郷に連れてこられたのも、紫の仕業だ
「あ、そうだわ…
魔理沙!あなたまた神威をどうでもいい後片付けをやらせて!!
神威は何でも屋じゃないのよ!?」
「おいおいアリス…そう怒るなって…
本当は私の力でやるってわかってるけどさ…あまりにもとんでもない量だったからさ…」
「それはこまめに片付けないからでしょう!?
自業自得よ!」
アリスは…今朝が言っていた神威が魔理沙の店の後片付けの件を魔理沙に叱った
「だ…だが、ちゃんと神威に報酬をやったんだからさ…」
「そういうこったよアリス…その辺にしなよ
それに…報酬がある限り、断らない主義なんでね」
神威がそう魔理沙に庇うと、アリスは呆れたように溜め息をついた
「もう…神威ったら」
「それじゃあ私は霊夢のところに行くぜ!
アイツにもこの飴をあげないと可愛そうだからな」
魔理沙は先程手品で貰った飴を霊夢という人物に渡すようだ
「ああ…霊夢にまたよろしくと伝えてくれ」
「おぅ!それじゃあまたな!!」
と魔理沙は箒に乗って、飛び去った
「全く…魔理沙は相変わらずね」
「別にいいじゃないか
そういうところが魔理沙らしいからさ」
「もう…」
なんて会話していると、アリスは神威の腕を抱き締めた
「…私たちもそろそろ行きましょう」
「おっと、そういや買い物するんだったな」
「もう!」
こうして二人は再び人里での買い物をすることに…