ダイビングの日から翌日。
今日も曜に誘われ高海の家へ向かっている。
その際に色々聞いたのだが、桜内が高海と曜のスクールアイドル活動の為に、作曲をしてくれるとのこと。
そして今日はその作詞の為に集まっているようだ。
そこに俺が呼ばれる理由は分からないが、行くだけ行ってみよう。
高海の家に到着し、インターホンを鳴らす。
「はーい!あら瑠璃くんじゃな~い。久しぶり~」
「お久しぶりです。お元気ですか?」
高海家の長女である高海 志満タカミ シマ。
妹の高海とは違い、おっとりとした雰囲気を出している女性だ。
「私は元気よ~。相変わらずカッコいいわね~」
「はは…ありがとうございます。曜に呼ばれて来たんですけど…」
「みんな千歌ちゃんの部屋にいるわ、入って入って~」
「お邪魔します」
入室の許可を頂き、頭を下げ中に入る。
志満さんは相変わらずニコニコしている。
すると急に、
「瑠璃くんは千歌ちゃんとはどうなの~?」
「…へ?どうとは?」
「瑠璃くん気遣いできるし、カッコいいし!千歌にピッタリだと思うのよね~」
急に何を言い出すんだこの人は、俺と高海が?
「高海はいい子だと思いますが、俺にはもったいないですよ」
「そう~?私はいいと思うんだけどな~」
「ははは、ありがとうございます」
とりあえず当たり障りない回答だと思う。
いまは俺自身、部活一筋だし恋愛というものに今は興味がない。
…いつかはまた恋愛したいけど。
まぁ、そんなことを思いながら高海の部屋へ。
扉をノックすると、
「はーい」
「俺だけど入っていいか?」
するとドタバタと騒がしくなり、扉が開かれた。
「ルーくんだ!」
「おう、こんちは」
「こんちか!」
高海は敬礼しながら元気に挨拶する。
てか、こんちかってなんだよ。
「入っていいか?」
「うん!どうぞ」
部屋に入ると丸机を囲んで、曜に桜内がいた。
話は聞いていたので、一通り挨拶をかわし買ってきた飲み物を渡す。
「はい、曜と高海はみかんジュースだな、桜内は紅茶とお茶どっちがいい?」
「紅茶貰ってもいいかしら?」
「ほい…ストレートだけどだよかったか?」
「ええ、ストレートで大丈夫よ。ありがと」
そんなやり取りをしていると曜がこちらをジッと見ていた。
「なんだよ」
「何だか仲がいいね」
「はぁ?昨日、ダイビングしていれば仲は良くなるだろ?」
「…まぁそうだけど」
何だか少し拗ねてる?意味わからん。
とりあえず話を終わらせ、机にあるノートを見る。
「ホントに作詞しているんだな…出来そう……ではないな」
ノートの中身を見ると言葉が書いてあるだけで、作詞と言える文章がない。
すると高海は、みかんジュースを飲み干してため息を吐く。
「そうなんだよ~…μ'sのスノハレみたいな恋愛ソング作りたいのに、全然出てこない~~!!」
みゅーず?ああ…ダイヤとルビィがハマっていたスクールアイドルか。
スノハレは曲なのだろう…ていうか恋愛ソングなのかよ。
「恋愛ソングって、それなりに恋愛経験ないと難しいんじゃないか?」
「そうなのかな~」
「ついでに高海は、恋愛経験あるのか?」
「……ないけど」
ないのかよ、
それなら難しいだろうな。
すると高海から凄い視線を感じた。
「どした?」
「……別に何でもない」
「そか」
何かあるのだろうか?まぁ、深く追求しないでおこう。
なら作曲する桜内はどうだろうか。
「桜内は?」
「私も特に思い当たらないかしら」
「へ、意外だ綺麗だし恋愛経験は豊富そうだと思ったよ」
「く…黒澤くんってサラッとそう言う事するわよね」
ん?ああ、綺麗って話しか…。
姉と妹がいると意識せずに行ってしまうのだろうか?言い訳しようとした瞬間、曜が口を開いた。
「瑠璃くん、梨子ちゃんみたいな女の子がタイプだもんね~」
「え?」
「へ?」
「ん?」
…こいつとんだ爆弾落としやがった!?いや間違いではないけども!!
すると高海が机を乗り出して詰め寄ってくる。
「そうなのルーくん!!?」
「待て、一旦落ち着け高海」
「く…黒澤くん?」
「待て桜内、そう体を隠す仕草をやめろ俺が悪いみたいじゃないか」
「わたし、知らな~い」
「お前ふざけんな!曜が落とした爆弾だろ!?」
少し騒がしくなった瞬間、高海の部屋の襖が勢い良く開かれた。
「あんた達うるさい!!!」
高海家の次女である、高海 美渡タカミ ミトが出てきて事態を収集し、4人で全力謝罪した。
そんなこんながあり、美渡さんを落ち着かせ部屋に戻ってもらった。
「とりあえず俺は恋愛に興味はない!そこだけは勘違いするな!」
「な~んだ、つまんないの!」
高海はつまらなさそうにその場で寝転ぶ。
桜内はハハハっと苦笑い。
「とりあえず友人として仲良くしてくれると助かるよ」
「ええ、改めてよろしくね黒澤くん」
俺と桜内はとりあえず握手をかわし、和解した。
さてとそこで下手くそな口笛を吹いている曜に体を向ける。
「おい船バカ」
「な…何でしょうか?」
「何かいうこと…は?」
「ご…ごめんなさい」
「よろしい」
速攻で謝りやがったぞこいつ、曜にはこれくらいで良いだろう。
とりあえず話の続きから、
「恋愛経験の話だけど、曜はどうなんだ?」
「…………えぇ!?」
何だか凄く同様して顔も徐々に赤くなっていく。
こいつは以外だ、曜はそうゆうのが興味ないと思ったのだが。
「なに?あったの?」
「な…………ない」
「ないのかよ」
動揺したからあるかと思ったけど、単純にこう言った話が苦手なのだろうか?
恋愛経験……そう思うと俺は松浦先輩の事を思い出す。
綺麗な青い髪に、落ち着いていて何処かクールな雰囲気を纏っていた彼女に俺は、心底惚れていたのだと思う。
…………あの事が会ってから合わなくなり、俺の彼女への恋心も沈んだのだろう。
まぁ昔の話だし思い出す意味もない。
「ルーくんは恋愛経験あったの?」
高海は唐突に質問して来た。
「ん~…まぁ好きな人はいたことあるかな?」
「…なんで疑問形?」
「いま色々考えると難しくてな…それに俺の体験談をお前らの曲に載せても意味がないだろ?」
「それもそうだよね~」
高海は再度ノートを開き考え込む。
そんな姿を見るとやはり厳しいのではないだろうか。
「恋愛経験ないんじゃ難しいだろ?」
「じゃぁ、μ'sも当時は恋愛してたってことかな?」
ふむ、確かにそういうことになるのかもしれない。
高海の言い分に納得する。
「調べてみる!」
高海はパソコンでμ'sのことを調べ始める。
すると桜内が口を開く。
「も~作詞に来たんでしょ?…はぁ」
「千歌ちゃんはスクールアイドルに恋しているからね」
いまスクールアイドルに夢中な状態はもしかしたら恋に誓いのかもしれない。
ん?恋に近い?
「「「あ」」」
どうやら桜内に曜も気づいたらしい。
高海は今現在、スクールアイドルに恋をしている。
ならばその気持ちを歌詞にすればいいのではないか?っと伝えようとしたが、曜が隣で既に言っていた。
すると高海は目を輝かせてながら、
「それなら沢山書ける!!」
そういうと、先ほどとは打って変わり、ノートに単語や文章を書き始めた。
これで作詞の方も、何とかなるのでわないだろうか。
適当にそう思い、俺は時間が経つのを待つことにした。
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