白銀の提督   作:雷凪

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キャラ崩壊注意です。いやほんとマジで。
ちなみに建造については自己解釈です。


提督、驚異的な運の良さを見せました!

 

〜食堂〜

 

「妖夢のご飯美味しいね!」

 

あのあと、私は咲夜さんに言われて昼食を作っていた。ついでに他のことも頼まれましたけど。つまみぐいした第六駆逐隊の4人が「妖夢のご飯が美味しい」と宣伝したようで、近くにいた人に聞くとここの鎮守府の艦娘が全員集まっているらしい。幽々子様と張り合えるぐらいの胃の持ち主もちらほらといる。今はもう終盤、デザートを作っていた。不意にスピーカーから声が流れてきた。

 

『咲夜よ。少し話す事があるから全員そこにいてて。すぐ行くわ。』

 

放送が切れると、部屋に戻ろうとしていた人達も、食堂に戻ってきた。

時を止めずにきたのだろう、放送から5分後ぐらいに咲夜さんが扉を開け食堂に入る。

艦娘達は黙って咲夜さんが喋り出すのを待っていた。長門は、咲夜さんの隣にいる。

咲夜さんが、口を開いた。

 

「何人かは知ってると思うけど、ここの鎮守府が破棄されたわ。それと提督も。」

 

ざわざわとみんなが顔を見合わせる。大半の娘達は顔を青くして、「やっぱり・・・」「どうしよう・・・」など、口々に言葉を漏らしていた。咲夜さんがそれを制止するようにコホン、と小さく咳払いをした。

 

「そのかわり、ここを私の鎮守府にするわ。」

 

さっきまでと打って変わり、艦娘達は歓喜の表情に満ち溢れていた。ただし、晴れなかった数名の顔を私はみた。事情を聞きたいが、今は咲夜さんのターンだ。私の出番はない。

 

「それと、1人紹介しておきたい人がいてね。妖夢、いるんでしょ?」

 

急に名を指されたので吃驚した。しかし、行かないわけにもいかなく、すごすごと咲夜さんの所まで歩いて行った。

 

「さっきまで料理を作ってた魂魄妖夢よ。剣も扱えるから、ちょっとした手合わせにはもってこいなんじゃないの?ほら妖夢、自己紹介」

 

「あ、えーと魂魄妖夢です。一応元の世界では冥界で庭師をしてました。ご飯の事と剣の事は任せてください!」

 

剣を鞘から抜き、構えると、おおーと歓声が上がった。顔から蒸気が出そうです。

 

「もう1つ、いいお知らせがあるわ。入ってきて」

 

咲夜さんがそういって、食堂の扉が開き、3名の艦娘が入ってきた。

 

「さっきまで大型建造をしてたの。勿論高速建造材(バーナー)を使ったけどね。その結果がこの子達よ。」

 

「航空母艦、大鳳です!よろしくお願いします!」

 

「Guten Tag.私はビスマルク型戦艦のネームシップ、ビスマルク。よおく覚えておくのよ」

 

ビスマルクの次の艦が、口を開く前に長門が呟いた。

 

「陸奥・・・!?」

 

「長門型戦艦二番艦の陸奥よ。・・・長門、久しぶり。」

 

「この陸奥は新しい陸奥である以前に、あなたの、解体されてしまった陸奥よ。妖精さんにお願いして妖夢に探してもらった魂を詰め込んだら、本当に記憶が残っている陸奥が建造されたわ。私もびっくりよ」

 

次の瞬間、長門が、泣いた。大粒の涙を頰から滴らせて。そんな長門を陸奥が抱きしめる。

成り行きを見ていた他の娘達は色んなことに驚いていた。普段そこまで感情を出さない長門が人の目を考えず泣いていたのにも驚いていたが、出にくい事この上ない大鳳とビスマルクを一発で出した事に驚いているようだ。後で聞いた話、前任提督も大鳳とビスマルクの出にくさにイライラしていたとのこと。今の艦娘達はこう思っているだろう。

 

((なんていう運の良さ・・・))

 

その幸運にあやかろうと、姉妹や親しい人を亡くした娘達は毎日のように咲夜さんに押しかけたというのは別の話。

 

☆☆☆

 

陸奥騒動の2日後、私は咲夜さんと共にいろいろな場所を見て回っていた、長門も一緒に。

 

「ねえ長門。いいのよ?陸奥と一緒にいて。感動の再会を果たしたばっかりなんだから」

 

「茶化さないでくれ、提督。ああ、記憶消滅魔法(イレイザー)があったら使いたい・・・」

 

と、少し顔を赤らめて厨二病みたいな言葉を呟く。みんなの、それも駆逐艦達も揃っているところで号泣してしまったのだ。私なら切腹してる。

 

「おい妖夢。何か言ったか?」

 

「いえ何も」

 

最後の方が漏れていたようだ。そんなこんなで工廠に着いた。工廠内には誰もいない。

 

「ほえーここが工廠ですかー」

 

「私はこの前きたわ」

 

「あの伝説か・・・」

 

「やめて」

 

陸奥、ビスマルク、大鳳を出したあの事件は、艦娘達から十六夜伝説と呼ばれている。が、本人は嫌がっている。ちなみにこの前吹雪に頼まれ叢雲と深雪、大井に半狂乱で頼まれ北上、天津風に頼まれ島風と、一切のハズレなしで出していた。しばらく中を歩いていると

 

「妖夢」

 

直後、カキーンと金属音が辺りに広がった。音の正体は、咲夜さんの後ろに回った私の楼観剣と角を浮かした女性の剣がぶつかった音だった。さっきの咲夜さんの声は、「私の代わりに受けて」が妥当だろう。全く、半人半霊使いが荒い。

 

「何!?」

 

と、角浮かしの女性が声を上げ、後ろに跳ぶ。よく見ると、2日前、咲夜さんが提督になるという報告の時に顔が晴れなかった3人が並んでいた。

 

「天龍、木曾、川内!何をしている!」

 

角浮かしの女性は天龍というようだ。天龍が口を開いた。

 

「何って決まってるじゃないか、提督の殺害だぜ。」

 

「なぜそんなことをすると聞いているのだ!」

 

「陸奥と会えたかなんだか知らないけど、こいつも前の提督の同じに決まってるだろ!また少ない資源で沈むまで戦わせるだけだ!」

 

なるほど、この3人は相当提督のことを憎んでいるらしい。咲夜さんがそんなことをするわけがないが。ちらりと咲夜さんを見ているとーーーー笑っていた。

 

「そういうことね、来なさい、私が相手してあげるわ。」

 

「どうなっても知らないぜ!」

 

天龍は地面を蹴って間合いを詰め、咲夜さんに斬りかかった。が、咲夜さんは無傷だった。それどころか天龍が傷を負っていた。

 

「っち、それ(変な力)か・・・」

 

「ご明察、私の能力は時を止める程度の能力。」

 

「分かったでしょ?私はあなた達をいたぶるような趣味はないし、何と戦うかは知らないけどあなた達がそこまで苦戦するなら私も行くまでよ。」

 

「そうだ、天龍。咲夜と妖夢は私達に危害はくわえない。なんなら、とっておきを見せてやろう」

 

と、長門は自身の懐から2枚の写真を取り出した。そこに写っていたのはーー

 

「「私!?」」

 

頰に手をあて、美味しそうにパフェを食べている咲夜と、頰を赤く染め野良猫を抱きしめている妖夢の姿が写っていた。

 

「「「可愛い・・・」」」

 

和平の瞬間である。

 

「ちょっと長門それいつ撮ったのよ!」

 

「斬り捨てますよ長門さん・・・?」

 

「誤解だ2人とも。これは今朝青葉が押し付けて来た。」

 

「その『アオバ』というものの特徴を考えるだけ教えて下さい斬り捨てに行きます」

 

「そうね、妖夢。とりあえずカメラを叩き割りましょう」

 

完全に取り残された3人は、苦笑するしかなかったのだった。いざこざの空気が消え、工廠を出ると不意に私の目の前が真っ暗になった。完全に不意打ちだった。

 

「親方!空から女の子が!」

 

「親方じゃない、長門だ。」

 

「そんなどっかのヅラみたいなツッコミいらないわよ!妖夢、大丈夫?」

 

川内と咲夜の言葉から察するに、私は誰かの下敷きになったようだ。人間なら木っ端微塵だっただろうが、伊達に人間やめてない、私は少女を押しのけ立ち上がった。

 

「それで、私に降って来たのは誰ですかねーっと」

 

私はしげしげと落ちて来た少女を見やった。

 

「この、白い耳と尻尾は・・・椛!?」

 

妖怪の山の白狼天狗、犬走椛がそこにいた。

 

★★★

 

「_(ˇωˇ」∠)_ スヤァ…」

 

犬走椛は第六駆逐隊の部屋のベッドで寝ていた。かれこれ3時間も寝たままだ。

 

「この犬の人いつまで寝てるのかしらね!」

 

「ハラショー、こいつはいい寝っぷりだ。」

 

「ずっと寝たままだけど大丈夫なの?」

 

「心配なのです・・・」

 

4人がそう話していると、ガチャ、と扉が開いた。妖夢と咲夜だった。

 

「まだ寝てますか?」

 

「そうよ、なかなか起きないのよ!」

 

「仕方ないわね・・・」

 

昨夜はそう言うと、ゴソゴソと懐から何かを出した。

 

「さ、咲夜さんそれって・・・」

 

出されたものを見て5人は顔が引きつった。

 

「ただのナイフよ。」

 

「ナイフにただもクソもないですよ!何しようとしてるんですか!」

 

「いや、起こそうと思っただけだけど・・・?」

 

「心底困惑した表情を見せないでください!あなたツッコミでしょ!ボケてどうするんですか!」

 

咲夜と妖夢がくだらない争いをしているうちに・・・

 

「う、うーん・・・ふわあ( ̄□ヾ)」

 

椛が目を覚ました。大きな欠伸と共に。

 

「犬走椛、早く起きなさい」

 

「え、なんでフルネームなんですか」

 

「ほら、犬走椛。どこか痛いんですか?」

 

「ちょちょ、妖夢さんまで!?」

 

「犬走椛、寝たままだったから頭がボーッとしてるのかしら?」

 

「犬走椛、」

 

「犬走椛、ちゃんとしなさいよね!」

 

「犬走椛、大丈夫なのです?」

 

「やめて!新手のいじめですか!」

 

「悪かったわ、椛。気を取り直したところで今の状況を説明するわね」

 

少女達説明中・・・

 

「はあ、にわかには信じがたいことですが・・・」

 

「まあ、そう思うのも分かるわ。」

 

「それでこの子達がその【海】とやらを走る艦娘って訳ですか」

 

「駆逐艦、暁よ!」

 

「同じく駆逐艦響だ。」

 

「私は雷。それでこっちが」

 

「電なのです!」

 

「よろしく、皆」

 

咲夜、妖夢、いぬb((ゲフンゲフン椛、暁、響、雷、電で少しの間喋っていた。そこに、トントンと扉を叩く音が聞こえた。

 

「誰かしら?」

 

ガチャ、という音を立て入ってきたのは先ほどの3人だった。

 

「あなた達は・・・えーと川木龍さんでしたっけ?」

 

「「「一緒くたにすんな!」」」

 

「で、何か用かしら?」

 

「いや、あのスマンかったな。さっきは。」

 

「何かあったのです?」

 

4人は頭にクエスチョンマークを浮かべている。ちなみにさっき起こった事件は、本人達と、咲夜、妖夢、長門の心の中で永久保存しておくこととなった。

 

「いや、別に大きな事は起こってないわ。そうでしょ?」

 

咲夜の考えを汲んだのか、天龍が

 

「ああ、そうだな」

 

と頷いた。

 

「ん?こいつはさっき落ちてきたやつか?」

 

「そうですよ、後で皆の前で自己紹介してもらいますね。」

 

「ああ、分かった。それじゃ俺達はここで」

 

「天龍・・・だったっけ?頼みごとがあるんだけども・・・」

 

「あ、私もです」

 

そう言うと、2人は少しの間見つめあって、言った。

 

「「【アオバ】を司令室に呼びなさい(呼んでください)」」

 

満面の黒い笑顔でそう言った。ドス黒いオーラが背中から出ていた。天龍達は少し身じろぐと、

 

「ああ、分かったぜ、言っておく。」

 

といい、部屋を出て行った。

 

「さあて、司令室に行こうかしら?」

 

「そうですね」

 

その後、青葉は全治一ヶ月を言い渡され、一ヶ月間入渠したのは言うまでもない。

 

☆☆☆

 

「えーごめんね、何度もみんなに集まってもらって。」

 

大丈夫ですよーとか、全然OKですーとかの声が飛び交う。

 

「でね、今日はまた私の世界からやってきた奴がいるのよ。犬走椛、出てきなさい」

 

「だからなんでフルネームなんですか!あ、どうも。白狼天狗の犬走椛です。幻想郷では妖怪の山の警備に当たってました。よろしくね」

 

白狼天狗ってなんですか?誰かがそう言った。

 

「えっとですね。大天狗様や鴉天狗の下っ端って所ですかね」

 

不意に咲夜が、

 

「第一回!」

 

と叫び、妖夢が

 

「椛の耳と尻尾を触ろう大会!」

 

と叫び、

 

「イエーーーーーーッ」

 

とノリのいい艦娘達が合いの手を入れた。

 

「なんですかそれー!?っていうか咲夜さんと妖夢さん企画してたんですか?!」

 

「いや、みょんは関係ねーみょん。口が喋っちゃっただけだみょん」

 

「バレバレよ妖夢。訛ってるわ。」

 

「いや冷静にツッコミ入れてないでなんとか言ってくださいよっ!」

 

咲夜が目を瞑り、またカッと目を開けた

 

「ルールは簡単!制限時間内に椛の耳と尻尾を触りまくれ!以上!」

 

「キャラ崩壊してるじゃないですか!」

 

「はい、今から30分!よーいスタート!」

 

次の瞬間、うおおおおおと艦娘達が椛を追いかける。特に駆逐艦と重巡洋艦。

 

「おわー!」

 

椛は逃げていった。全速力で。

 

「何がしたかったんだ?」

 

長門が咲夜に問いた。

 

「いや、最近のストレスを発散しようかと。」

 

「ええ・・・(困惑)」

 

ちなみに、この大会は30分に留まらず、日が暮れるまで行われたのだった、まる




ども、雷凪です。
僕は天龍が好きです。じゃの
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