博麗の巫女……それは幻想郷と呼ばれる楽園とそれ以外の世界の境界を守る巫女の名前……彼女たちは
『楽園の素敵な巫女』
―――――と。
人々は頼もしい彼女の気に触れないよう、彼女を避けた。だが、どれだけ強かろうと結局は巫女。住む場所は神社であり、賽銭箱に賽銭がないのは彼女のモチベーション維持に繋がっている故に、面倒くさがる態度になってしまった。人々は彼女を別名『貧乏巫女』とも呼んだ。
それがみんなが知っているであろう博麗の巫女のこと。
―――――だが、現実は少し違った。
ここは博麗神社と呼ばれるその名の通り博麗の巫女の住居である。人里から博麗神社までの道はあまり整備されておらず、普通に人を襲おうとしてくる妖怪がいるのにも関わらず、
人々はここに集っていた。
何故か?当然、今代の博麗の巫女『博麗霊夢』の『
「「ああ、ありがたやー!ありがたやー!」」
そう言って賽銭箱の前にありったけのお金を賽銭し、これからも自分たちの平穏を祈り続ける老夫婦の姿すら見える。ありったけと言っても、彼らにだって生活がある。それ以上に博麗の巫女に支えられている恩恵からなのか、それはもうあり得ない量のお金を捧げる。
「あー!何やってんのよ、あんたら!?」
そう怒鳴りながらその老夫婦の前に現れたのは今代の博麗の巫女。博麗霊夢。
「だから、こんなに賽銭してもあんたらが困るだけでしょっていっつも言っているじゃない!」
「ですが巫女様。わしらはもう後先短い……子や孫の健康が保たれるのを見守るよりもこうしておった方が、巫女様のため、子供たちのためですじゃ」
「だーかーらー!……全くもう、本当に頑固なんだから……分かったわよ。じゃあこうしましょう。この賽銭で、そのお孫さんのために私が何かしてあげるわ」
「そ、そんな恐れ多いこと……」
「いいかしら?あんたらが賽銭したお金は私のモノ。そのお金をあんたのお孫さんのために使うのは私の勝手!いい!?」
「……ありがとうございます。巫女様……孫たちも喜ぶことでしょう」
霊夢の優しさに心打たれ、その場にいた老夫婦以外の人たちも涙を流してしまった。全くと少し照れくさそうに頭をかきながらその老夫婦の帰りをその場で見送っていると、後ろから長い袖を引っ張られる。霊夢が振り返った先には小さな子供たちがいた。
「ねぇねぇ巫女のお姉ちゃん!遊ぼ!遊ぼ!」
「遊ぼ!遊ぼ!」
「はぁ~……見て分からない?私今、仕・事・中~!」
「ええー!そう言っていつも遊んでくれるじゃーん!」
「あ、私飛んで高い高ーいしてもらいたーい!」
「……くっ、5分だけよ」
霊夢は折れるのが早かった。そして結局20分は遊んだという……
こんな彼女がいい!って言う意見があったらどしどしコメントください。