幻想は現実よりも奇なり   作:咲き人

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青く大人な吸血鬼

第四回目の紅魔館の住人紹介だが、やっと館の主のご登場だ。名前は『レミリア・スカーレット』。500歳の吸血鬼の幼女だ。見た目と年齢がマッチしていないがそこはまぁ、吸血鬼と人の成長は違うということで……それはさて置き、彼女は吸血鬼的にはまだ幼く、カリスマ性もちょっと足りておらず、殆ど咲夜が前に紹介した三人と妖精メイドたち全員を束ねるほどのカリスマ性を持っている名前だけの主であった。

 

 

これが皆が知っているであろうレミリア・スカーレットのこと。

 

 

━━━━━だが、現実は違った。

 

 

紅魔館主の部屋にて、彼女は棺桶の中で就寝していた。そこへ十六夜咲夜が紅茶を運んできた。

 

 

「お、失礼しま~す……あれ?寝てる?おかしいなまだ……」

 

「起きてるわ」

 

 

咲夜の後ろに青すぎる服(・・・・・)を着たレミリアが立っていた。いきなり後ろに立たれたことに驚いた咲夜はビクッと体を震わしてしまい、持っていた紅茶を零してしまう。

 

 

「あっ!?……ぶない!」

 

 

咄嗟に時を止めた咲夜。能力を使用することだけはドジらないようだ。コップを元の位置に戻し、時を動き出す。

 

 

「ふぅ……」

 

「ご苦労様、咲夜。下がっていいわよ」

 

 

レミリアはドジっぽい性格の咲夜を嫌がることなく接する。その優しさに咲夜だけでなく、他の皆も彼女に従ったのだが……

 

 

「あ、お、起こしてしまいすいませんでした!」

 

「ふふ、良い目覚めになったわ」

 

 

レミリアはそう言って自分よりも背の低い(・・・・・・・・・)というよりは咲夜よりも背の高い(・・・・・・・・・・・・・・・)レミリアは咲夜の頭を優しく撫でる。

 

 

「~~♪」

 

 

気分よくなった咲夜は甘えるようにレミリアの成すがままになる。

 

 

「今日は霊夢がお客様として来るから美鈴にそう言っておいて頂戴」

 

「承知いたしました」

 

 

咲夜はメイドらしくペコリと頭を下げると部屋から退室しようとしたが何もないのに躓いてしまった。それをクスクスと笑いながらレミリアは咲夜を見送った。

 

 

「さて、と」

 

 

レミリアは一息つこうと先ほど咲夜が注いだ紅茶を飲む。ほんのりとしたフレッシュの香りがする少し変わった紅茶だ。レミリアが好きなものであった。

 

 

「……うんうん。精進してるわね~」

 

 

レミリアはまるで我が子のように咲夜の成長に満足しながら紅茶をごくごくと飲んでいく。彼女は客人が来るまで再びひと時の眠りについた。

 

 

レミリア・スカーレット。圧倒的なカリスマ性で紅魔館の全員を束ねているが、そのカリスマ性というのは彼女の先天性の母性(・・・・・・)から来るものであった。たった一人の例外を残して……

 

 

 

 

 

 




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