目を開けるとそこは真っ白な世界だった。
「どこだここ」
「あ、目を覚ましたんですね」
そこには女性が、いや背中に羽をつけた女性らしき者がいた。
「誰ですか」
「天使ですよ、天使 」
「そうなんだ。で、天使さん、ここどこ」
「ここは天界ですよ。」
自称天使は当たり前のように答えた。
「ふーん。でなんで僕は天界に居るの」
「もしかして覚えていないんですか!!」
「何が?」
すると天使はいきなり真剣な顔でこう言った。
「あなたは死んだんですよ。」
まだ春になったばかりの肌寒い夜、僕は屋上にいた。乙女座や牛飼い座を見るなんてロマンチックな事をしにきたわけではない。僕は下を見下ろした。暗闇は何もかもを飲み込むように大きく口を開けていた。俺は少しは怖くなった。しかし、次の瞬間にはそんな気持ちは消え失せていた。そうして、僕の身体は暗闇に飲み込まれた。
簡単に言うと、僕は自殺したのだった。
「思い出した。僕自殺したんだった」
「やっと思い出してくれたんですね!」
「で、僕はどうなるの?」
とたずねた。
「あれ?あのー、自殺したことについてなにも反応はないんですか?」
天使は不可解な顔をして僕にたずねた。
「別に自分でしたことだから。それより僕はは天国と地獄どっちに行くの」」
「なるほど、君の国の文化では死んだら天国か地獄に行くって言われているんてすね。しかし、本当は違いますよ。」天使は間違いを指摘した。
「そうなの」
「はい、人は輪廻転生をして平行世界に行くのです。あ、平行世界てどんなかんじかわかりますか?」
「自分が選ばなかった世界だろ」
「だいたいそんな感じです。で、本来はほやさはは記憶と身体をリセットしてもらうんですが、あなたにはそのまま行ってもらいます」
「何で僕が」
「はい、実はその世界は今魔王が攻めている世界なんです。」
「1ついいですか。僕は魔王を倒すような力もっていません」
「いいえありますよ。運命に抗う力が。その力の存在は貴方も知っているはずです」
「・・・・。どうして知っている」
「やっと反応しましたね。もう気づいているんですよね。そんな機械のような冷たい対応をする必要はもうないんですから」
「あんたは何を知ってるんだ?」
「私は天使ですから。全てを見ていましたから」
ニコッと笑いながら天使は右手で輪をつくりそこから俺を見てきた。
「お前は天使より悪魔の方が似合うぜ」
全てを見られてるんなら隠しても無駄と俺は開き直った。
「で、俺はどうやって魔王と戦うんだ。あの力はまともには使えないのに」
「これをはめてください。」と小さな石がはめられている指輪を渡された。
「これは?」
「この指輪にはめられている石はあなたに力をくれる、魔王と戦える
(《FATER》《フェイター》)になれるわ。」
「なるほど、面白そうだしいいぜ。」
そう言って指輪をはめた。
「ふふっ。」
天使は笑っていた。
「なにがおかしいんだ?」
「いや、やっぱり貴方は今の方がいいと思っただけですよ」
「ダメだよ。こんな俺じゃ誰も救えなかったんだから」
そう言って消えた。いや次の世界に行った。
「本当に誰も救えなかったと思うんですか?」
天使は4人の少女の事を思った。
「それでも、貴方の次の人生が素晴らしい人生であることを祈ります」
そう言って天使は祈りを捧げた。
「それにしても、皆は君が命を大事にしなかったから悲しんでるよ。」
下を見れば葬儀が行われていた。
みんな泣いていた。特に家族はかなり泣いていた。
そんなときまた一つ消えそうな命があった。
「君がきちゃだめだよ。一番悲しむのは彼だよ」
しかし、その声は聞こえる事もなく、女子は暗闇に飛び込んでいった。