私は魔王を倒す存在だった。それ以外は普通の少女だった。でもあの日私は変わった。一人の男の出会いで。
「本当楽しかったねこの前の宿泊体験」
「ああ、一応な。でも、色々と問題があったが」
と、近頃の色々なことを思い出しシノを見た。
「二人とも、もう宿泊体験は終わったんですから。早く学校行きましょ」
三人は学校に登校していた。
すると、空から雪が降ってきた。
「あれ?今日って雪だったけ?」
「いや、今日は晴れって天気予報は言ってたけど」
シノと菜々は空を見上げた。
「ホントに降ったの?」
私も空を見上げようとしたとき、
「ふふっ」
三人の前に一人の女性が立っていた。彼女と私は目があった。
「何見てるんですか」
後ろからの菜々のこえがした。
「いや、さっきだれかが前にってあれ?」
しかし、そこには誰もいなかった。
「あれ?雪やんじゃった」
「こんな日に雪なんて降らないよ」
「ホントに降ったのにぃ」
と、朝から不思議なことが色々と起きたのだった。
「ええっ!?翔大さんに智さんの正体ばれたんですか」
「ああ、咲夜が教えたらしいんでだよ」
「そーなんだ。ま、どうせいつかばれるかもしれないんだからいいじゃん」
適当に答えながらシノは自分の弁当をつまんでいた。
「それはそうだけど、まさか咲夜にばらされんなんておもってもなかったのよ」
ちょっと拗ねながら自分の弁当を食べていた。
「ちょっといいかしら」
噂をしてたらなんとやら。三人の前に咲夜がやってきた。クラスは急な会長の登場にざわざわした。
「どうしたんですか会長。私達になにかようですか?」
「ええ、ちよっとね。ていうか、智はどうして不機嫌なの?」
「別にいいじゃん」
ぶっきらぼうに答えながら弁当をつまんだ。
「茜音先生が呼んでるの。すぐに来て」
そんなことを言われたら拒否もできず、菜々とシノの後ろを仕方がなく智もついていった。
「それで、なんで不機嫌なの」
四人になったところで咲夜は尋ねた。
「咲夜のせいで私が友久だって翔大にばれたじゃないか」
「なにを言ってるの」
「とぼけないで。この前翔大に咲夜から教えてもらったっていってたんたよ」
「そんなことないでしょ」
「へっ?」
「確かにあの似顔絵を校内に張るのを指示したのは私だけどそんな事教えるわけないでしょ」
「あ、あいつぅ」
智の頭の中でたか笑う翔大の顔が写った。
四人は秘密基地の中に入った。中には誰もいなかった。
「天使。智達を連れてきたわよ」
「ありがと咲夜ちゃん」
と、天使はいつもの部屋からコーヒーを飲みながらやってきた。
「それで、なんで私たちをここに呼ん」
三人は驚いた。なんと天使の後ろから女子が現れたのだ。
「紹介するわね。この子が4人目の『ファイター』の」
「津田綾香です。よろしく」
目があった瞬間突然寒気がした。
「こちらこそ、長瀬智よ。よろしく」
「私はシノよ。よっろしくぅ」
と二人は握手をするため右手を出したが綾香はその手を無視し部屋を出ようとした。ドアの前に止まってこっちを向いた。
「私はあなた達なんて必要じゃないわ。邪魔、しないでね」
そう言うと部屋を後にした。
「なにあれ。感じ悪」
シノは怒りながらいった。
「ああ、まるでどっかの誰かさんのような態度だってな」
「そうですねぇー」
と言いながら二人は咲夜を見た。
「それは昔よ。今は変わったわこんな風に」
そう言って、咲夜は智に抱きついた。
「ちょ、何やってんだ咲夜。離れろ」
「いいじゃない。これだけ仲良くなったんだから」
そう言ってさらに強く抱きついてきた。
「会長、離れてください。困ってるじゃないですか」
「あら、どうしたの?やきもち?」
「ち、違います。ただ智さんが困ってたから・・・」
菜々は語尾を濁しながら言った。
「ふふ、分かったわよ」
そう言って咲夜は抱きつくのをやめた。
「はぁ、やめてくれよ咲夜」
俺は疲れはてていた。
「なんであんな態度をとったのかしら」
遠目で綾香を見ながらそう呟いた。
「それってぇ、綾香なの?咲夜なの?」
ニヤニヤしながらシノは菜々を覗いた。
「にゃ?なんでここで会長なの。綾香さんに決まってるじゃん」
むきになりながらシノを叩いた。
「なんで?咲夜なの」
「なんでもないです!!」
涙目になりながらこちらを睨んだ。
「わ、分かったからその目やめてくれ」
後退りしながら智は目をそらした。
「なんで、あんな態度とったのかなぁ」
そう言いながら智は綾香を見た。そして、さっき感じた寒気を思い出した。
「ホントにあれが4人目なの?」
「そうよ、私が選んだのよ。間違えないわよ」
そう言って胸をはった。
「あの子はちょっと特殊なのよ」
天使は物思いにふけていた。
「私は魔王を倒すための存在。誰にも邪魔はさせない」
その瞬間冷たい風が吹いた。
(嫌よ。もうやめて)
「??」
どこからか声がした。聞き覚えのある声だった。
しかし、ポケットの中にある端末が震えた。
「仕事ね」
「はい。場所は私が指示しますんで」
肩には三毛猫が乗っていた。
「転身」
そうして、彼女はまた戦いに身を置いた。同じ事が起きる可能性を考えることなく。