FATER   作:知咲

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 暑い暑い夏がもうすぐやってくる。そんな中智達の中でプールで泳ぎたいという提案が挙がるのであった。


プール

「「ヤッホー!プールだぁー」」

そう言いながら綾香とシノはプールに飛び込んだ。

「準備体操しないと」

私は二人に注意したがもう遅かった。

「シノ達は大丈夫ですよ。それよりも私達も入りましょ」

「あら、一人占めは駄目よ。菜々さん」

「そ、そんなんじゃありません会長」

菜々は顔を真っ赤にして反抗した。その瞬間を狙ったのか咲夜が腕に抱きついてきた。

「じゃあ、私と入りましょ」

「ちょ、会長ー」

と智は引っ張りだこになっていた。

「みんな元気だね。梨央ちゃん」

「ええ、てかよくこんな時期にプール借りれたわね。しかも、貸し切りで」

「それは、智さん達が頼んだらしいよ」

 

「暑ぅい。なんでこんなに暑いの」

「本当、もう少し涼しくてもいいじゃんね」

とやる気0のシノと綾香は一緒にだらけていた。

「ほんと、お前達いつの間にか意気投合したよね」

「まあ、仲がよいのにこしたことはないですから」

「そうだ!プールで泳ぎたい」

「いいねぇ、それ!」

二人の目がキラキラ光った。

「でも、この近くにプールなんて・・・・」 

「「んっ」」

綾香とシノは同時にある場所を指差した。そこにあったのは校内の屋外プールだった。

「まだ7月なったばかりよ!まだ、掃除すらされてないのよ」

 あまりの提案に二人は呆れていた。

「お願いだよ。先生に聞いたらいいかもしれないじゃん」

「ほんと、なら二人だけで頼んでくれば」

「そうしたいのはやまやまなんだけど・・・・」

そう言って二人は目をそらした。

「この二人、問題児扱いされてるんですよ。授業の態度とか、課題とかで」

 菜々は智がわかるように説明した。二人は肩をビクッと震わせた。智は睨むと二人は泣きついてきた。

「お願いだよ。一緒に来てぇ」

「私達だけじゃ絶対無理なのぉ」

智は二人の姿を見て大きなため息をついた。

「分かったよ。一緒に行ってやるから」

「「ヤッタァー」」

さっきの涙は嘘のように喜んでいた。

「でも、智さん一人でシノ達の愚行が補えるとおもってるの?」

菜々鋭い指摘に二人は石になった。

「しょうがないから私も一緒に行ってあげるから」

「ありがとぉー。お姉ちゃん」

今度はシノが菜々に飛び付いた。

「やめてよ。恥ずかしいじゃん」

「ほんとはお姉ちゃんも泳ぎ」

「はやく行きましょ。職員室」

シノを跳ねとばした菜々は職員室に向かっていった。それを追うように三人は付いていった。

 

「それで、プールで泳ぎたいって」

「うん、暑くなったてきたから。やっぱりプールは必要だから」

 シノの発言に綾香は頷いていた。

「成程、シノと綾香が提案したけど二人ならきっと無理だから智と菜々を連れてきたってところかしら」

ギクッ。と二人は動きを止めた。 

「図星ね。まあ、いいわ。私が教頭に頼んであげるわ」

二人の表情は明るくなった。

「ありがとう茜音先生」

「いいから、さっさと教室に戻りなさい。もう、授業が始まるわよ。問題を起こしたらどうなるか分かってるわよね」

「リョーカイしました」

と言って二人は教室に走って戻っていった。

「すみません、シノ達が無理言っちゃって」

「いいのよ、私は貴女達に楽しんでもらって欲しいのよ。それが貴女達への贖罪なんだから」

最後のほうは声が小さくて二人には聞こえなかった。

 

放課後私達は秘密基地に呼び出された。

「どうしたんでしょうか、何かあったんですかね」

「さぁ、特にディアブロス討伐には不備はないが」

と話しているうちに茜音先生が入ってきた。

「今日の昼休みの件だけど、オッケーだったわ」

「やったぁー。プールだぁー」

二人はハイタッチをして喜んだ。

「但し、条件があるの」

「条件?」

「プールは去年の夏からずっと放置されてるの。それで、コケとかが一杯生えているから、プールの掃除をしてくれるなら良いってことよ」

「それなら皆ですればすぐに終わるね」

「ああ、今の人数じゃきついかもしれないけどな」

「なら、何人か他に手伝ってもらう必要がありそうね」

いつの間にか咲夜が部屋に入っていた。 

「私も気晴らしに良さそうだから手伝うわよ」

咲夜は快く承諾してくれた。

「気晴らしねぇ」

私は一人の女子の顔が思い浮かんだ。

 

「よっしぁー。さっさと掃除終わらして明日の準備しよう」

「「おぉー!」」

シノの掛け声と共にモップを持った5人がプールに入っていった。

「あんまり走らないようにね。苔が生えてて滑りやすくなってるから」

どこから持ってきたのかパラソルをさして茜音先生はイスに座っていた。

「ほんと、ツルツルすべっ!」

私は転んで尻餅をついてしまった。

皆は大笑いしていた。

 こんな風に私達の掃除は笑いの絶えなかった。

掃除が終わったら皆は水着を買いに行くことになった。

その前に私はある女子に電話していた。

「もしもし、雪ちゃん。今なにしてる!」

「今ですか。今は特に何もしてないですけど」

「じゃあ明日は?」

「明日も何も予定は無くて。無いなら彼を探そうとおもっていますけど」

「なら、明日学校のプール借りるから今から水着買いに行こ」

「はい?プールですか」

突然の提案に雪は首を傾げた。

「そう、今日掃除が終わって明日泳げるの」

「私も一緒に泳いでいいんですか。何もしてないのに」

「いいの。最近、ずっと雪ちゃん気を張ってるように見えたから気晴らしにって」

「そうだっんですか。じゃあ、お言葉に甘えさせてもらいます。それと友達も一人呼んでもいいですか」

「いいよ。じゃあ、商店街に友達と来てね」 

そうして、智と菜々とシノと咲夜と綾香と雪と梨央はそれぞれの水着を買いに行くのだった。

 

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