「キーン」
金属のぶつかる音が続く。
「あれが奈々なのか」
俺は目を疑っていた。さっきまでとは全く違う。互角の戦いをしていた。
「あなた、強いのね。こんなに強い敵に会えたのはのいつぶりかしら」と咲夜は凶暴な笑みを浮かべていた。
「あんたもなかなかやるじゃん」鍔迫り合いの中二人はそんな会話をしていた。
「でも、もうそろそろおしまいにしましょう」そう言って奈々を弾き飛ばした。
鎌を振り回し斬撃を飛ばしてきた。
倒れている俺の所にも斬撃が飛んできたが、
「おりゃあ!」奈々が切った。
「はぁぁぁぁ、ぐっ。」何本もの斬撃が飛んできがそれを切っていく奈々、しかし、そのうちの数本は当たっていた。
「すごいわね。それだけしか当たらない相手は初めてよ」
「誉めるのは後からにしろ。それより貴女も見せてくれたんだからこっちも見せないとね」
そう言うなり不思議な剣の持ち方をした。
「あら、なにをするのかしら」
次の瞬間奈々は消えたかった。
「一閃」
「くはっ」
消えたはずの菜々は咲夜の後ろにいた。咲夜の脇腹から少しは血が滲んでいた。
「二閃」
また、奈々がいなくなった。それと同時にキーンという甲高い音がした。
「三閃」
また、甲高い音がして今度は目の前に奈々がいた。
「やっぱ、三閃が限界かぁ」
「なにをしたんだ?」
理解できた私は口をポカーンとしていた。
「なにって、これが私の力よ。あれ、さっきまでの余裕はどうしたのよ」
「やっぱり、あなた最高。ますます切り刻みたくなった」
そのとき、周りが急に光始めた。
「なんなんだこれ」
「あら、時間切れね」
咲夜は変身を解いた。それと同時に歪みの世界にいた私達はもとの世界に戻っていた。
「逃げるなよまだ終わってないんだから!」
「こんな所で戦ったら大変な事になるでしょ。分からない」
「そんな事言って本当は私が怖いんじゃないの?」
菜々は咲夜を煽った。すると、何処かに行こうとしていた咲夜が止まってこっちをみた。
「そんなはずないわ。だって、
人形に心なんてないんだから」
俺は耳を疑った。
「なに言ってんの、意味が分からないわ」
「普通の人にはこの考え方は理解出来ない。そうよね」
そして、なぜか俺の方を見ていた。
「それじゃ」そう言って咲夜はいなくなった。
「ちょ、待て」
私はさっきの言葉の真相を聞きたくて咲夜を追いかけようとした。
「バタン」
と今度は奈々が変身が解けて倒れた。私は追いかけるのを止めて菜々の所に駆け寄った。
「おい、西山さん、大丈夫か、おい返事をしろ」
しかし私の呼びかけに答えることはなく私は菜々を秘密基地に運んだ。
「なあ、今日のあいつどう思う」
俺は菜々を秘密基地に運んだ後、今日起きた事を考えながらクロにたずねた。
「あ?お前達を攻撃してきた咲夜って奴か」
「そう、かなり強かったじゃん。でも、仲間なんていらないって言ってたけどどう思う?」
「そんなの例えどんなに強くても限界があるに決まってるだろ」
と吐き捨てるように言った。そして、
「それができてたら今頃お前達は必要無かった・・・」
ぼそっと言った。
「さっきの菜々さん、まるで別人のようでしたが」
とシロは眠っている奈々の横にいた。
「まだ、なって間もない彼女があんな使えるわけないのに」
「そんなに難しいことかしら」
寝ていた菜々が目を開けた。
「奈々さん大丈夫で・・・、いやあなたは誰ですか!」
シロは距離あけたて尋ねた。
「なに言ってるのシロ、私は菜々、西山菜々よ」
「そんなはずありません。奈々はあなたみたいに恐ろしくありません」
「そう、やっぱり分かっちゃうんだね。まあ、別に何かしようって訳じゃないの。ただ警告しにきただけ」
「警告ですか?」
「そう、いつまで人形なんかのパートナーでいるつもりなの」
そう言った彼女の目は怒りと軽蔑、そして悲しみが写っていた。
「どういうことですか」シロは聞き返した。しかし、
「あれ、シロどうしたの」
「奈々さんですよね」シロは恐る恐る尋ねた。
「なに言ってるんですか私は奈々ですよ。それより、友久さんは」
「大丈夫です。咲夜さんは逃げていきました」
「そっかぁ、よかったぁ」
その返答にシロは驚いた。
「覚えていないんですか、さっきの戦い」
「いやぁ、咲夜さんに突き飛ばされてからの記憶がなくてね」
さらにシロは驚いた。
「あのぉ、奈々さんは彼女と互角いや、圧倒してたんですよ」
「え?そんなのあり得ないですよ」
と奈々は否定する
(じゃあ、あのとき戦ったのは誰なの)
「はぁ、生徒会長が呼んでるだぁ!?」
俺はあまりの驚きに叫んでしまった。
「そうだよ、お前なんかしたのか」
「いや、そんな学校3日目でなにやらかすんだよ」
「ま、お前ならしそうにないしな。それより、お前気をつけろよ」
「はぁ!?」なぜ知ってる俺達が昨日やられかけたってこと!
と驚き言い出そうとした瞬間
「あの会長でいい噂を聞いたことがねぇ」
「え?」
「あの会長が企画したとは必ず成功するんだ」
「なんだよ。そんなのいい噂じゃないか」
「でもな、目的のためならどんな犠牲を惜しまないっていわれてんだ」
「・・・・」
「本当に気を付けとけよ」
「分かった。気をつけてるわ」そう言って席を立った。
「なあ、ひとつ聞いていいか」
「なんだ」
「もし、そんなやつがリーダーだったらどう思う?」
「確かに必ず結果を残すのはいいけど、やっぱミスの1つや2つはしてくるたほうが安心するし、寂しいじゃないか。それに目的のために犠牲を惜しまないとか友達からしたらちょっと悲しいかな」
「・・・・そうか、ありがとうな」
そう言って俺は生徒会室に向かった。