【完結】聖闘士DxD   作:挫梛道

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ギャスパー編ラストの予定だったけど、少し内容を修正して、新章のスタートに
 
※最新話、編集の為に1度削除したら、前にアップしたコレが、新着扱いになってる…
最新話は今日の昼休み時にアップします。




 
校庭崩壊の白龍皇
はぐれ悪魔討伐任務(但しシリュー抜き)


「この廃屋…ね…」

 

…ぶっちゃけ、リアスは かなり、焦り苛立っていた。

この最近の、彼女の周りに起きた、大きなイベント。

ライザーとのレーティングゲーム。

コカビエルの聖剣騒動。

コカビエル襲来は、相手が伝説(レジェンド)級なので仕方無いとしても、その前の、自分の婚約破棄を賭けたレーティングゲーム、その経緯は兎も角、その結果は悪魔社会(よのなか)の目からは、赤龍帝(シリュー)に負んぶに抱っこな風に見られていた。

一応、自分の眷属である兵士(ミルたん)が、駒の価値からすれば格上である、僧侶、騎士、戦車を撃破しているから、多少のフォローは出来るが、もしも あのゲームにシリューが参戦せず、リアスを【王】とした、純眷属だけで戦ったとしたら?

そして、今のリアス・グレモリーに、ライザー・フェニックスが下せたか?…となると、疑問符しか浮かばない。

故に、実績が欲しい。

別に、大金星でなくても良い、兎に角、悪魔社会の風評を吹き飛ばす程の実績が。

 

コカビエル襲来の後、『本来なら脳味噌に行くべき栄養が全て胸(バスト)に逝ってしまった、紅髪の駄肉姫』だのと、褒め言葉な…否、不名誉な二つ名が冥界に徐々に浸透しつつある事実が、彼女の焦りに拍車を駆けていた。

 

「絶っ対に見つけ出し、OHANASHIしてやるんだから!!」

怒り浸透のリアスが、最初に この銘を附けた張本人を、自身の下僕だけでなく、グレモリー家の使用人さえも動員して捜し出そうとするも、手懸かりさえも掴めず。

「もしかすると、これは冥界の外の者の仕業やも知れませぬな」…とは、グレモリー家執事長の弁。

 

「だ…駄肉姫www…!!!」

「(怒)(怒)(怒)…」

また、その二つ名を聞いたシリューが本人の目の前で大笑い、リアスに〆られたのは、また別の話である。

閑話休題。

 

冥界から、グレモリー管轄の地に逃げ込んだ はぐれ悪魔討伐の指令が舞い降りたのは、そんな時だった。

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「シリューとアーシアは、今回は退がっていて。

私達だけで、何とかしてみせる。」

「承知した。

…って、誰が流したか知らんが、あんな愉快な二つ名なんて、全然、気にする事も無いのn(すぱかーん!!)まるきーた!?」

「し、シリューさん?」

 

討伐依頼対象の はぐれ悪魔が潜むという廃屋に踏み込んだオカ研メンバー。

その討伐対象と対峙した時、リアスはシリューに、今回は待機を指示。

余計な一言でシバかれはしたが、その心情を察したシリューは、鼻を押さえながら了承するのだった。

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「ぐへへへ…誰が来たかと思えば…ガキばっかりじゃねえか…」

浅黒い肌に、Tシャツとジーンズな服装の2㍍を超えた巨漢な悪魔は、1人を除いて駒王の制服を着ているリアス達を見て、完全に舐めている様子。

どうやら、目の前の人物(あくま)が、グレモリー家の者だと気付いていない、或いは潜伏先に選んだ この地が、グレモリー(及びシトリー)管轄だと知らない様子だ。

 

「はぐれ悪魔ドラムロ!

グレモリーの名に於いて、貴方を消滅しに来たわ!!」

「けっ!何が貴族様だ!

雑魚い分際で、生まれだけで偉そうにしてるんじゃねーよ!」

グレモリーの名を聞いても、はぐれ悪魔…ドラムロは臆する事は無い。

 

「消し飛びなさい!!」

そんな態度にカチンと来たのか、リアスが前に踏み出し、問答無用で巨大な魔力弾を撃ち放つが、ドラムロは見た目からは想像出来ない様な素早さで、これを回避。

ボゴッ!

標的に躱された滅びの力は壁に着弾、綺麗な真円の大穴を作る。

そしてドラムロは、その回避のスピードを攻撃に転換、両手の爪を鋭く延ばし、リアスに向けて一直線に襲い掛かるが、

「…えぃ」

どん!ズバァッ!

【王(キング)】を護るべく、前に立った小猫が、カウンターの一撃を浴びせる。

 

「ヤツは【騎士(ナイト)】なのか?」

「いや、報告では、アイツは【戦車(ルーク)】だった筈だよ!」

「それじゃ、あの素早さは『素』なのか?

…ってアーシア?」

「シリューさんは、見ちゃ駄目です!」

しかし、小猫が拳を繰り出したと同時に、ドラムロも鍵爪の斬撃を放っており、それはリアスの盾となっていた小猫の制服を斬り裂いた。

それにより右側の小さな丘が露わとなると、透かさずアーシアがシリューの背後に回り込み、背伸びして、両手でシリューの両目を覆い隠すのだった。

 

「痛ってーだろうが、この弩チビ!」

「む…どちび…」

パサ…

台詞の割には効いた素振りの見せないドラムロは、背中から悪魔の羽、そして薄い透明の、昆虫の様な羽を広げると低空滑空し、再度、リアス達に突撃を仕掛ける。

 

「させないよ!」「にょ!」

その前に立って迎え撃つのは、木場とミルたん。

更には、

「雷よぉっ!」

カッ!

朱乃が その後方から雷撃での援護射撃。

 

「せいやあっ!」

斬!

間髪入れず、木場が魔剣を創り出して斬り付けるが、

「今、何か、したのか?」

ドガッ!

「うわあっ?!」

ドラムロは その剣を右腕で受け止めると、その勢いの儘、強烈な裏拳を騎士の顔面に叩き込み、吹き飛ばした。

どん!

「きゃあっ?」

そして木場は その儘、朱乃に激突。

 

「終わりかあ?この雑魚があ!!」

雄叫びと共に、ドラムロの浅黒かった肌が、更にドス黒く変色。

同時に身体も二回り近く大きくなり、着ていた衣服が引き千切れると、その下からは まるで甲虫をイメージしたかの様な、鎧の様な地肌が剥き出しとなり、額からも、1本の硬そうな角が生える。

 

「ベースは昆虫系の妖魔か…」

「はっ!その通りよ!人間!」

シリューの呟きに、はぐれ悪魔は肯で応える。

 

「俺は元々ガタイには自信があったがな、更なるパワーを得られるってゆーから、悪魔に転生してやってみたら、やれ上級悪魔に対する礼儀だの、やれ眷属としての嗜みだの、雁字搦めぢゃねーか!

俺は そんな、お行儀を学ぶ為に、悪魔になった訳じゃねー!!」

「力を欲して力に呑まれた、典型的なタイプですね…。」

「力!力!力!! その、何が悪いのだ?!

力が無い雑魚の分際で、偉っそうに下僕なんざ拵えて、偉っそうに指図するから、その下僕に殺されるんだろーがよ!」

レイヴェルの言葉にも、それの何が悪いとばかりなドラムロが、次の獲物とばかりに目を向けたのは、当然レイヴェル。

                  

「やれやれだな…」

この時のドラムロの台詞に、シリューの目が冷めた物となる。

                  

はぐれ悪魔…その殆どは、与えられた力に溺れ、場合によっては主を殺害しての出奔だ。

しかし、主人の横暴な振る舞いに耐えきれず、やはり時には主に手を掛けての逃亡な場合もある。

その場合、身内や恋人等を人質に捕られ、無理矢理に転生させられた者も、少なくないと云う。

少し前、シリュー自身が そういうパターンに陥りかけた際にサーゼクスにOHANASHIして、今後、そういう者は出奔時の主殺しは不問とした上で、それ以外の罪を犯していない者は保護、或いは悪魔側の敵対勢力に就いたり、人間界で悪さをしないと約束するならば解放するという仕組みを作り上げていた。

因みに保護された者は、シリューが悪魔側と同盟を結んだ際に受け渡された、グレモリー領とシトリー領の一部、両領地の境部分に新たに制定された、シリューの領地に住むようになる。

また、現在の上級悪魔の眷属となっている転生悪魔に対しても、無理矢理に転生させられた者は、はぐれ認定とせずの出奔を認めさせると、決して少なくない人数が、シリューの領地に移住したり、冥界を去ったりしていた。閑話休題。

 

シリューからすれば、無理矢理に転生させられ者ならば、頃合いを見て戦闘途中に横から入り込み、話し合う事も有ったが(断じてOHANASHIに非ず)、力に溺れた者ならば、話は別。

今回…今は最初にリアスに言われて、手を出す心算は無いが、既に途中で「待った」を掛ける考えは失せていた。

 

「燃えなさい!」

ぼゎぁっ!!

そしてドラムロにターゲットにされたレイヴェルも、大人しく攻撃を受ける心算は無く、翳した掌から、炎の球を投げ飛ばす。

 

「熱ちち!?」

先程の朱乃の雷撃は、大した効果を得られなかったが、この炎の攻撃は有効だったのか、嫌がる様にガードするドラムロ。

 

「隙あり!」

斬!

「うげゃ!?」

このタイミングで、木場が背後に回り込み、生来の虫の羽と転生で得た悪魔の羽、4枚の羽を炎の魔剣で斬り落とす。

 

「体は固くても、羽の付け根は そうでもないんだね?」

「が…ガキィ…!!」

ドラムロが木場を怨めしそうに睨み付ける中、リアス眷属のターンは終わらない。

                  

「アクアたん、出番にょ!」

バシャアッ!

ミルたんが床に魔法陣を展開させると、其処の中心から彼女?の使い魔である、水精(ウンディーネ)のアクアが姿を現し、

「せーにょっ!!」

ドガァッx2!!

そして2人揃って、魔力を込めた拳を床に撃ち衝けると、

「「「「「「きゃあぁっ!?」」」」」」

「うゎわっ!」

「ぅをゐっ?!」

「ぬゎぉっ!!?」

その衝撃から立つのも儘ならぬ程の震動が生まれ、ドラムロだけでなく、シリューを含むオカ研メンバーも、体勢を崩してしまい、アーシアとギャスパーに至っては、その場に へたり込んでしまう。

                  

ドポン…

そしてアクアは、まるで水の中に潜り込む様に、床下に姿を消すと、

バキィッ!

「ぐぺっ!」

やはり水面から飛び跳ねるが如く、ドラムロの足下から姿を現し、その勢いの儘、強烈なジャンピングアッパー…ドルフィンブローを放ち、はぐれ悪魔を天井まで吹き飛ばした。

                  

「にょっ!」

そして それを追う様に、ミルたんとアクアがジャンプ。

空中で2人掛かり、ドラムロの両手両足、首を完全ロックした儘 落下からの、

「ミルたん・NIKU⇒LAP、にょー!!」

DOGAAH!!

本人曰わく、魔法少女の嗜みらしい、ツープラトンでの肉体言語を炸裂させた。

 

「ぐ…ぐばびぶ…べぼ…ほゎ…」

打撃や斬撃、雷撃には耐性が有っても、肉体言語には耐性が無かったのか、それとも この攻撃自体が、防御耐性を上回っていたのか、意識朦朧、虚ろな表情で それでも覚束無い足取りで、フラフラと起ち上がるドラムロ。

 

「ガ…キィ…」

戦意こそ喪ってはいない様だが、其れ等の佇まいは『効いたフリ』な演技でない限り、既に勝敗は決しており、

「コホン…改めて、消し飛びなさい!!」

ドシュッ!!

最後はリアスの滅びの一撃で、ドラムロの肉体は跡形もなく、此の世から消滅したのだった。

 

「ふぅ…皆、お疲れ様。」

前髪を掻き上げながら、リアスが自分の下僕に労いの言葉を懸ける。

その笑顔はシリュー抜きでの討伐任務達成、その戦果に充分満足している様だった。

 

「さぁ、部室に戻って、お茶でも飲みましょ。」

「ええ、部長。

でも、その前に…反省会ですね。」

「え゙??」

ピシィ…

しかし、そんな御機嫌顔も、僅かながらに怒っている感じな赤龍帝(シリュー)の顔と言葉に、まるで石化したかの様に、硬直してしまうのだった。

 

 




‡‡‡‡【 次回予告(予定)!! 】‡‡‡‡
 
「さ・て部長…OHANASHIの時間ですよ…?」
「ぉお、お手柔らかに、お願いします…」
 
次回:ハイスクール聖x龍
『OHANASHI(仮)』
乞う御期待!! コメントよろしくです。
 
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