【完結】聖闘士DxD   作:挫梛道

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思った以上に長くなってしまった…
若手集結まで書く心算だったのに…
 



悪魔貴族とのO☆HA☆NA☆SHI☆

冥界2日目

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

あ~、もう!

白音達リアス眷属は、今日はグレモリー領の観光だっていうのに、何で私は、エライキゾクサマの家を巡らにゃいとイケないにゃ!?

…ってゆーか!睡い!!

まだ朝の9:30だにゃ!

 

「貴様は何時迄 寝てる心算だったのだ?

って、仕方有るまい。

黒歌は…アーシアもだが、リアス嬢の眷属では無く、一応は俺の部下な位置付けなのだからな。

今回のO☆HA☆NA☆SHI☆行脚、俺と同行するのは当然だろう。」

そー言っているのはシリュー。

O☆HA☆NA☆SHI☆行脚…そう、今日の赤龍帝(シリュー)の予定は、5月のレーティングゲーム後の誘拐未遂事件の件で、その加害者である『家』の当主に、被害者として改めてOHANASHIする為に、直々に来邸する事にゃのだ。

因みに昨日のリアスママの、リアスや白音達眷属、更にはリアスパパに向けた あの睨みが怖かったのか、シリュー自身も、この冥界では赤龍帝として…普段の『部長』呼びなんかでなく、『リアス嬢』と、あくまでも冥界の客…魔王と同格の者として接すると、決めてるみたいにゃ。

ん…気持ちは、凄く解るにゃ。

あの時のリアスママの顔、凄く怖かったにゃ~!(」゚O゚L)

…そんな訳で、グレモリー邸の中庭にセットされているテーブル席に着いて、メイドが淹れた紅茶を飲んでいると、

 

ぶぉんゔぉんぉんおんぉん…

ぶるぉおおぉおお~…キッキキィッ!!

「「「!!?」」」

けたたましいエンジン音を鳴り響かせながら、真っ赤な自動車が庭内に突入、ドリフトかましながら、私達の目の前で停まったにゃ!?

 

「カウンタックのリムジン…だと?」

そして それを見たシリューの目が、何かの琴線に触れたのか、一気にキラキラと輝きを放ち始めたにゃ。

んん。赤龍帝と云っても その辺り、やっぱり男の子。

こーゆーのは大好きみたいだにゃ~!www

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

2連4枚のガルウイングドアに、後輪は2列4本、前後合計6輪の…如何にも多人数を乗せる為にカスタマイズされた、リムジン仕様のカウンタックが現れた。

ベース車は恐らく、LP-500S/Wolf…か?

何て言うか…ヤッベ!かっけーーーーっ!!

 

カチャ…

そして その運転席から降りてきたのは、ノーネクタイのカジュアルなサマースーツを着て、サングラスを掻けた紅髪の優男。

 

「やあ、皆、おはよう。待たせたね。」

サーゼクス・ルシファー。

 

「「「…お、おはよう、ござい…ます…」」にゃ…」

スーツは兎も角、全っ然似合わないサングラスを何処かの某・赤い人の様に、カッコ付け(てる心算で)ながら外して挨拶する魔王に、やや引きして挨拶を返す俺達。

                  

「それにしても まさか、馬車でなく、冥界でスポーツカーとはね…」

「ふっふっふ…驚いたかい?」

「因みに、ベース車は?」

「ふっ…オダ〇ドー・モデルさ!」

その呼び方は辞めろ!

ウルフで良いだろ?ウルフで!!?

だいたい悪魔的に、そっちの名前を出すのはアリなのか?

…あ、もしかしてアレは、生臭和尚だから、アリだったりするのか?

                  

「さぁ、乗って乗って!」

ドヤ顔でサングラスを掻け直す魔王に勧められる儘、俺は助手席に、残る2人は後部座席に乗り込み、このクレイジーな(誉めてる)真紅の猛牛は

 

ぐるぶぉんゔぉんぅぉんおんぉん…

ぶるぉおおぉおおぉぉ~っ!!

 

爆音を轟かせ、走るのだった。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「「ひゃっはっはぁ~い!!」」

「い、いやぁあああぁ~っ!?」

「ば、馬鹿魔王っ!飛ばし過ぎにゃ!!

シリューも何、一緒になって、楽しんでいるにゃあ~!?」

はわわゎ…サーゼクス様、スピード出し過ぎです!

お城を出た後の市街地は、それなりなスピードで走られていたのですが、その市街地を抜け、広い平野に入った瞬間に この悪魔(ひと)、いきなりアクセル全開です!

 

「大丈夫だよ、アーシアさん。

城(いえ)をでる前、きちんと『頭〇字D』を読んできたから♪」

「い、いやぁあああぁ~?!」

「コイツの頭はDQNだにゃ!!」

だ、駄目です、この悪魔(ひと)!

走り屋さん系のマンガを読んで、その気分に入り浸ってハンドルを握っている人の車に乗るなんて、罰ゲーム以外の何物でもないですよ!?

グ、グレイフィアさんは何処ですかっ?

こういう時には、颯爽と現れて この方を〆るのが、あの人の役割(ポジション)じゃ、なかったのですか??!

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「「はぁ…ハァ…」」

やがて この暴走車は、関所を通り抜けて、ジオティクス様が管理しているのとは、別の領内へ。

市街地となると、やはり遠慮が有るのか、それなりなスピードで走行しています。

…が、私も黒歌さんも、先程迄のサーゼクス様の暴走っぷりに、既に ぐったりです。

 

「あの程度で へばったのか?」

「絶叫系アトラクション慣れしてるシリューさんと、一緒にしないで下さい!」

「好きで慣れた訳じゃないぞ?

文句はトーカに言ってくれ。」

「然り気に惚気るにゃ!この おっぱいドラゴンが!!」

そんな会話をしている内に、このCountach(クンタッシ)は、この領内の主さんの お城へ到着です。

 

「こ、これはルシファー様、そして赤龍帝殿!よよよ、よくぞ我が城へ!」

領主の方でしょうか?歓迎の為に並んだ、大勢のメイドさんや執事さんを押しのけて、少し お年を召した方が、恐縮しながら出迎え下さいました。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

カミジン家。

この家の当主の三男は、シリューとライザーとのレーティングゲームを観た際、その赤龍帝の実力を見初め、己が眷属に せんと、結果は失敗に終わったのだが、自分の眷属悪魔を遣ってシリューの家族を質に捕ろうとした罪により、魔王の名の下に処刑されていた。

 

「せ…先日は赤龍帝殿に至っては、当家の愚息が、その、大変な ご、御迷惑を…」

顔(おもて)にこそ出してはいないが、正直な処、この当主の胸中は穏やかでは無かった。

何しろ『家』とは関係無い、本人の自業自得な独断行動とは云え、自分の息子が裁かれた元凶な男に…駒による転生すらしていない、人間如きに…頭を下げないとならないのだから。

それは、本人からすれば、屈辱以外の何物でも無く。

しかし、「そんなに『人間如き』とか言うなら、シリュー君と直接に、遣り取りしてみるかい?セラフォルーも言ってたけど、其処迄『人間如き』と言うなら、無理矢理に力で どうこうする事だって出来ると云う事だろう?それならそれで僕達は、別に止めたりはしないよ。どうするんだい?相手は『人間如き』だよ?」…と言うサーゼクスの言葉に従える筈も無く。

リアスが…最終判断はサーゼクスが推した事だが、赤龍帝を悪魔サイドに引き入れたのは、確かに戦力増強的な意味ではファインプレーだった。

しかし結果から見れば、その赤龍帝を『人間』の儘に招いたのは、普段から人間を見下している高慢な悪魔貴族達からすれば、今後は下手に人間に手出しする事が出来ない、『余計な事』でも有ったのだ。

 

「…………………。」

苦虫を噛み潰した様な顔…を我慢して、シリューを見るカミジン家当主。

 

「………♪( ̄∀ ̄)」

それに対し、その心境を察したシリューは口には発さずも その表情は正に、「ねぇ?今、どんな気持ち?www」と語っている。

学生である身故に学業を優先させ、夏休みに入り、漸く誘拐未遂を起こした者の『家』へと訪れ、その当主に対して赤龍帝として、「今後、この様な事は絶対に無い様に」と、『被害者』として改めて直接に釘を刺すシリュー。

その背後に控える、実は借りる必要性の全く無い、魔王の威を借るドラゴンに、カミジン家当主は何も反論出来ずに肯の意を示し、頷く事しか出来なかった。

その後も、伝説のドラゴンと魔王ルシファーによる口撃は暫く続き、

「兎に角だ、君の『家』に限った訳じゃないけど、迂闊な真似は控える様にね。

公個人は兎も角、『家』としては、既に前科持ちに なっているのだから。」

「…肝に命じて於きます…。」

サーゼクスの この一言で漸く、カミジン家に対するO☆HA☆NA☆SHI☆は締め括られた。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「あの、サーゼクス様…次は、どちらの領地へ行かれるのですか?」

OHANASHIが済んだ後、次の目的地を目指そうと、車に乗り込む際のアーシアの質問に、サーゼクスは

「ああ。次は、ナベリウス領だよ。」

…って、それ、私の元『家』だにゃ!?

 

「そうだね。あの家の当主殿には、黒歌さんの事で、改めて色々と聴く必要が有るからね。

本来なら、シリュー君から連絡を受けた あの時に、全てを問い質すべきだったかも知れないが、やはり、シリュー君や当事者である黒歌さんと一緒に、色々と聴いた方が、確実だと思ったからね。」

…らしいにゃ。

私個人としては、あんな『家』、二度と行きたくにゃかったのだけど…

 

「黒歌、気持ちは解るが、やはり あの『事件』の核と謂っても過言ではない、お前が居ないと話が進まないのだ。」

あ゙~っ もう、仕っ方無ゃいにゃ~っ!!

其処迄言うなら、付き合ってやるにゃ!

 

「何よりも あの『家』は、君が暴走したと云う、虚偽報告を魔王である僕達に してくれたんだ。

その辺りも、じっくりとO☆HA☆NA☆SHI☆する必要性が在るからね…」

魔王が黒い笑みを浮かべているにゃ…

自分を裏切り、棄てた『家』とは云え、本の少しだけ、同情するにゃ…

(-人-)南ゃ~無~…にぎゃあぁっ!?

ううぅ…頭が…

しまったにゃ…自分は悪魔なのに、うっかり お経を唱えてしまったにゃ…

                  

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「「ひぃいいいぃぃいぃいいぃ~っ!!」」

「「ひゃあっほおぉ~いっ!!」」

そして この お馬鹿魔王が荒野を爆走させる中、その隣に座ってる お馬鹿ドラゴンが一緒に奇声を上げて喜んでいる後ろで、私とアーシアは悲鳴を上げる事に。

あ゙~!このスピード馬鹿2人、何とかするにゃ!!

                  

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「あ☆シリューちゃん、お疲れ~!☆」

ナベリウス邸に到着、カウンタック・リモから降りた俺達を迎えたのは、四大魔王が1人、セラフォルー・レヴィアタンだった。

 

「既にツヲネちゃんには、会談室で待って貰ってるよ☆」

成る程。当主である、ツヲネ・ナベリウスとやらは既に待機か。

そして その当主の代わりに、メイドさんや執事さん達やらが恐縮しながら出迎えてくれる中、1人だけ、他のメイドさんとはデザインの違う衣装の、銀髪のメイドさんが俺達の前に現れた。

 

「お待ちしておりました、神崎様。」

グレイフィアさんだ。

 

「…さ・て、サーゼクス様?

何故、この私が、この場に居るか、理由は解りますね?」

「い、いや…全然…どうしてかな~?

あ、もしかして、寂しくなって僕に会いたくn(バキッ!)とんぬらっ?!」

グレイフィアさんの問い掛けに、思いっきり口を引き攣らせながら、惚けた口調で応えるサーゼクスさんの顔面に、グーパンが炸裂した。

 

「…其方のアーシア様と黒歌様から、メールで『運転怖いですぅ』『死ねるぅ!』と助けを求められたからなのですが?」

「え…?」

「普段から在れ程、魔王として、馬鹿な行動は控える様にと言っていましたが、判らない様ですね?」

「ま、待ってくれグレイフィア!」

「ん☆サーゼクスちゃんは、スピード狂だからね~☆!」

そしてグレイフィアさんの言葉に、顔を青くして逝くサーゼクスさん。

…って言うか、アーシアと黒歌、グレイフィアさんに助けを求めていたのか…。

 

「ちょ…グレイフィア、話し合おう!」

「本より、その心算です。

神崎様…サーゼクス様は、私と少しだけ、O☆HA☆NA☆SHI☆致しますので、この邸の当主様との会談は、セラフォルー様と御一緒宜しく御願いします。

あ、この男が居なくとも、大丈夫ですよ。

このセラフォルー様は、サーゼクス様以上のO☆HA☆NA☆SHI☆の達人ですから。」

「任せて~☆!」

「は、はぁ…」

「ひ…ひぃいっ!?ちょ…待…

し、シリュー君、助けt…」

大丈夫だサーゼクスさん…

骨は、拾ってやるよ。

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

ナベリウス家…嘗ては黒歌が、眷属悪魔として仕えていた『家』だ。

黒歌の『王』であった、当主からすれば、次男の三男…つまりは孫に当たる人物が、妻子持ちにも拘わらず、黒歌を無理矢理に手籠めにしようとした処を、過剰防衛(せいとうぼうえい)の下に成敗された件が、今回、来邸した理由だ。

黒歌によれば、その一部始終を、その男の『女王』を基とする眷属全てが目撃しているのだが、何故か『手籠めから避ける為』でなく、『能力(チカラ)に呑み込まれての暴走』による主殺害による、逃走出奔となった経緯の改めての確認聴取だ。

 

「魔王様に嘘を憑く悪い当主ちゃんには、レヴィアたん☆の煌めく魔法で、少しだけ、頭を冷やして貰う事になるかも~☆

えたーなる・ふぉーす・ぶりざーど~☆!」

「………………………。」

廊下を歩きながら、黒髪ツインテールの魔王少女がステッキを振り回すのを見て、ドン引き顔を隠せない執事が案内する中、俺達は当主の待つ会談室へ到着。

                  

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「あ…改めてまして、レヴィアタン様に赤龍帝殿…この度は御多忙の中、ようこそ我がナベリウス家へ…」

魔王(セラフォルー)と赤龍帝(オレ)、そして黒歌を前にして、完全に恐縮…否、びびりまくりなナベリウス家の当主。

正直な処、その身から感じられる魔力に大した力は見受けられない。

既に、黒歌の方が上だ。

 

「御託は要らない。

確かに理由は兎も在れ、黒歌が、主に手を掻けて出奔した事は誉められた事では無いが、その『理由』が歪められて報告された件について、改めて説明して貰おうか?」

早速、聴取開始だ。

 

「それは最初に…アレの…孫の眷属達の報告を鵜呑みにしてしまい…も、申し訳有りません。

その確認を取らない儘、魔王様に報告してしまいました!」

ガンッ

応接テーブルの天板に両手と額を押し当て、謝罪する当主。

 

「…ならば、その眷属達とやらにも、話を聴く必要が有るな。

直ぐに その時、現場に居た者全員を、この部屋に呼び出して貰おうか。」

「そ…それが…当時の者達は既に、この邸から…」

当時の者達は既に、この邸から出て行った…と、当主が言おうとした時、

「女王だったジオカと騎士のミュラなら、メイドと執事の服を着て、廊下で控えていたにゃ~。」

「……!?」

黒歌が余計(ナイス)な一言を。

 

「ふ~ん☆?ツヲネちゃんてば、この期に及んで、ま~たまた私達に嘘を憑こうとしたんだ~☆?」

「い、いえ?!そんな心算でわっ!!」

「良いから さっさと呼べ!!」

「ひぃいっ!!?」

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「皆、久し振りだにゃ~♪?」

「「「「「「「…………。」」」」」」」

…結果から言えば、誰も居ない処か、約半数の、黒歌の当時の仲間が この応接間に集まった。

この時点で、魔王に虚偽を働いた罪で、万死に成るのではないかと思いながら、

「さて、貴様達に質問する。

黒歌の主殺害の経緯について、どのように、此方の当主殿に説明したのかな?」

「…………。」

「「「「「「「………。」」」」」」」

俺の問い質しに、ナベリウス家当主が眷属悪魔達に「余計な事は喋るな」と言いた気なアイコンタクトをするが、

「皆、正~直に、話してよね?☆」

「「「「「「「…………!」」」」」」」

それ以上の威圧的魔力を、俺の隣に座っている魔王少女様が身体中から漲らせ、部屋中に緊張感を走らせる。

そして結果、嘗ての黒歌の仲間達は、現在の主よりも、魔王の圧力に屈した。

 

「誠に申し訳有りませんでしたぁっ!!」

ガンッ!!

ソファーから立ち上げると床に平伏して、DOGEZAするナベリウス家当主。

やはり俺の最初の読み通り、真実其の儘に伝えるのは『家』の恥として、尚且つ、当人不在を善い事に、更には当時は はぐれ悪魔は問答無用で即処分とされる事から、自分達に都合良く歪曲して、上層部に報告した…と云うのが真相だった。

 

「…それで、私1人を悪い風に仕立て上げるだけなら兎も角、何の暴走の危険の無い白音を、対面の為に如何にも危険視して、全ての責任を押し付けて、処分しようとしたにゃ!!?」

「ひぇっ!?」

そして今度は それを聞いた黒歌が大激怒。

その身体から迸る魔力を直に感じ、完全に腰が引けてしまう貴族悪魔。

 

「確かに あの時、白音を一緒に連れて逃げなかった自分にも落ち度が在った自覚は有るにゃ。

それでも…幸いにも、その時にサーゼクスが割って入り、グレモリー家に迎い招かれたから、結果、白音は無事だったけど…」

「く、黒歌ちゃん、落ち着いて!」

「黒歌!」

これは流石にヤバいと判断し、俺が黒歌を止めに入ろうとした時、セラフォルーが先に慌て宥めに入った。

 

「…でも、黒歌ちゃんの気持ちも解るし、何よりも魔王(わたし)達に嘘を憑き続けてきた事は、赦される事では無いよね?」

普段の台詞の途中や語尾に『☆』が附く様な口調で無く、完全に魔法少女なんかでは無い、魔王然とした口調なセラフォルー。

 

「人間の1人2人…下級妖怪の1匹や2匹、不当な扱いをしても、何の問題も無いと思っているのか?

上級悪魔の貴族様は?

その高慢不遜な思考が、要らぬ火種を招くという発想は無いのか??!」

「ひぇっ!?

も、申し訳有りません魔王様!赤龍帝殿!!

何卒、何卒 御慈悲をおっ!!」

胼胝が出来てしまわないかとばかりに額を床に擦り浸けるナベリウス家の当主だが、その懇願は俺やセラフォルーには届かず、

「…少し、頭 冷やそうか?」

「ひぇっ?!」

ピッキィィン…

その台詞と共に、室内温度は氷点下に下降、応接間は完全に凍り付き、その部屋中央には1体の土下座悪魔の氷像が出来上がった。

威力は格段に抑えているが、夏休み前の会談時、カテレア・レヴィアタン相手に放ったと云う、あの氷系の魔技だ。

 

「大丈夫☆、手加減してるから、死んでないよ☆

1ヶ月もすれば、自然解凍するよ!☆」

本来なら確実に、『相手は死ぬ』な攻撃。

その本来ならば、手加減不可能で『必』ず『殺』ってしまう魔法を、威力制御して繰り出せるのは、流石は魔王と云った処か。

…だが、

「これじゃあ もう、O☆HA☆NA☆SHI☆は出来ないね~☆?」

ナベリウス家当主への聴取は、これ以上は不可能となり、終了した。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「皆様、お疲れ様でした。」

「「「「…………………。」」」」

私達が車に戻ってみると、顔面を腫らし、簀巻き状態で横になっているサーゼクスちゃんの上に、グレイフィアちゃんが座って待っていたわ。

流石にコレは、私も唖然だよ!☆

 

「比喩でなくて、物理的…リアルに尻に敷かれてるにゃ…」

そう言ってるのは黒歌ちゃん。

 

「皆様、次の…本日最後の訪問予定先の、アバドン家には、私が運転しますので。」

ほっ…x2

グレイフィアちゃんの言葉に、安堵な溜め息をアーシアちゃんと黒歌ちゃんが零す横で、シリューちゃんは何だか物足りなさ気な表情を浮かべている。

 

「セラフォルー様は、助手席で宜しいですか?」

そう言うとグレイフィアちゃんは、私の返事も聞かずに後部トランクのハッチを開けて、その中に簀巻きのサーゼクスちゃんを放り込み、シリューちゃん達を後部座席に通すと、

「さあ、出発します。」

私が助手席に座ってドアを閉めたと同時に、普段より少し大きめの魔法陣を展開、カウンタック毎、アバドン邸へと「あっ!」と言う間に転位移動完了。

アーシアちゃんと黒歌ちゃんが、凄く嬉しそうな顔をしてる中、「何かが違う」…と、『コレじゃない感』全開な顔をしているシリューちゃん。

…ねぇ、シリューちゃん?

サーゼクスちゃんの運転って、そんなに酷かったの?

 

「ん?確かに少し、スピードは出していた様だが?」

「「多少処じゃ無い!!」」

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

アバドン家。

シリューとライザーとのゲームを観た際、この『家』の当主の次男の孫が、シリューを眷属として欲し、『YES』と言わしめる為に恋人である矢田桃花の誘拐を画策。

結果は その様な事態を予測していたシリューの魔力感知のトラップにより、仕向けられた眷属悪魔が逆に捕らえられ、事が明るみになると同時に、この赤龍帝の逆鱗に触れた当主の曾孫に当たる男は、魔王の名の下に断じられていた。

 

「それじゃ、早速だけど…」

「……………。」

赤龍帝、そして2人の魔王が来邸となり、多分に漏れずな盛大な歓迎を受けた後、グレイフィア、アーシア、黒歌の3人は別室で待機の上で、邸の応接間で話し始める魔王2人、シリュー、そしてアバドン家当主。

その会話の内容自体は、カミジン家の其れと大差なかった。

…が、先程迄のグレイフィアのシバきから漸く解放されたサーゼクスの、半ば八つ当たりな問い詰めにより、先の2家よりも苛烈なO☆HA☆NA☆SHI☆となり、そのOHANASHI終了後、やはりグレイフィアの転位移動(うんてん)で、シリュー達はグレモリー邸に帰還するのだった。

 

 

 

「絶対に二度と、サーゼクスの運転する車には乗らないにゃ!!」

 

 

 




 
因みに作者は『頭文〇D』はタイトルを知ってるだけで、読んだ事は無いです。
 
‡‡‡‡【 次回予告(予定)!! 】‡‡‡‡
 
次回:ハイスクール聖x龍
『若手悪魔集結(仮)』
乞う御期待!! コメントよろしくです。
 
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