【完結】聖闘士DxD   作:挫梛道

6 / 88
 
平和な?時代に生まれ育ち、かーなーり、俗世間に染まっているシリュー君。
 



はぐれ悪魔祓い

》》》

 

ガキィン!!

 

「ひゃっはーっ!!流っ石は赤龍帝~!

強いザンスね~(ガン!)ぅゎらばっ!!」

祝福を受けた、聖火と聖水で鍛えられた、聖銀の短剣。

その刀身を媒介にした光の長剣を、フリードが振り翳すが、その一撃は赤い籠手に弾かれ、逆に今度は、シリューのカウンターの拳を顔面に受けて、吹っ飛ばされてしまう。

先程の金髪堕天使を中心とした、コントさながらなやり取りが終わった後、一応は集団戦ではあるが、実質的には1vs1の戦いが4組、繰り広げられていた。

 

「約1名程、不安な人が居るのでな、早々に決めさせて貰うぞ!」

チラッと、堕天使と戦っている、他の仲間達の様子を見て、シリューは宣言する。

 

》》》

「何時まで逃げられるのかしらね?!

お前は『もう許して下さい、お姉様!!』って泣きながら許しを乞う迄、痛めつけてやるよ!

尤も その後、赦さずに殺すけどな!」

「くっ…!!」

カラワーナが仕掛ける、光の槍の鋭い突きの連打を紙一重で、朱乃は躱していく。

 

ずばぁっ!!

 

「きゃあっ!?」

しかし その槍が、遂に朱乃を捕らえた。

光の刃は、肌にこそ届きはしなかったが、制服の左半分を斬り裂き、文字通りの半裸状態となる朱乃。

 

「ぬっほほ~~~~ぃっ!!

見ろよ見ろよ見て見ろよ、赤龍帝ぇ~ぃ!!

あのポニテな糞悪魔の お姉さん、左半分すっぽんぽ~ん♪だぜぇ~!

いやいやいや、後ろ振り向いた瞬間にぃ、ズッバァッ!…みたいな卑怯な真似は、しにゃいからy(バキッ)どんきほーてっ!!」

紅い籠手と光の剣との鍔迫り合いをしていたフリードが、位置的にシリューを挟み、正面に立っている朱乃の霰も無い姿を見ると鼻息を荒らげ、眼福とばかりに目を煌めかせる。

そして他意は無く、純粋に男として、目の前の自分に拳を向けている男にも、『あの素晴らしい艶姿に祝福を』とばかりに誘いを掛けてみるが、その応えは渾身の右フックだった。

またもや吹っ飛ばされてしまうフリード。

 

「姫島先輩!」

此処でシリューが振り返ると、そこには朱乃の姿はない。

 

「…姫島…先…輩?」

「あらあら、シリュー君?

私は此方ですわ♪」

「え?」

声が聞こえたのは、部屋の上方。

そこには、悪魔の翼を広げた朱乃が宙に浮いていた。

 

「………………。」

制服半分を斬り裂かれた半裸状態…ではなく、白衣に緋袴、所謂巫女服を着用して。

 

「…チッ!」

誰にも聞かれない位の、小さな舌打ちをするシリュー。

 

「何々、何ッスか~!

ウチに対抗して、コスプレッスか~?!」

「コスプレ?あらあら、と~んでもない。

これが私の、戦いの装束ですわ。」

そして その姿に、金髪のゴスロリ堕天使が何故か怒った顔で、指を差して叫ぶが、

「戦いの最中、余所見するのは良くないと思う…えいっ!!」

「きゃんっ!!」

相手をしていた小猫の前蹴りを、まともに浴びてしまう。

 

 

…スタッ

 

翼を閉じ、床に降りると、再びカラワーナと対峙する朱乃。

そんな朱乃にカラワーナは

「ふん!喚装がどうした!

そんなの、珍しくも何ともないわ!」

そう言いながら、またも、光の槍の連続突きを繰り出した。

              

》》》

「どうした、リアス・グレモリー!

どうやら接近戦は、苦手みたいね?

だったら この儘、大人しく殺られてしまいなさい!!」

「…このっ!」

「あは♪危ない危ない♪」

レイナーレの光の槍の猛攻を、辛うじて避けているリアス。

この堕天使の言う通り、リアスは接近戦…格闘戦が実は得意ではなかった。

遠距離から中距離の間合いで放つ、魔弾の攻撃…それが彼女の得意とする戦法。

それを承知しているレイナーレは、距離を空ける事無く、執拗に詰め寄っての攻撃を繰り返していく。

リアスも魔力を込めた、徒手での攻撃を仕掛けはするが、その付け焼き刃の拳は、目の前の堕天使には、決して当たる事は無かった。

 

》》》

 

BANG!!

 

突如、地下礼拝堂に木霊する発砲音。

「き、貴様…」

「にゃっははははははは!

やっぱし素手にゃ、飛び道具っしょ~?

教会(裏)の祝福を受けた、聖銀の弾丸!

糞悪魔だけでなく、糞悪魔に味方したり、糞悪魔に頼み事したりする、糞人間だって、普通に殺せやすぜ~ぃ!」

何時の間にか、フリードの左手には、金と銀の装飾が施された、シルバーメタルの拳銃が握られていた。

 

ぽた…

 

シリューの頭部から、血が流れ落ちる。

フリードが至近距離から不意に放った銃弾を、シリューは辛うじて直撃は避ける事が出来るも、顳を掠めてしまう。

 

「銀の弾丸だと…貴様、まさか!?」

そしてシリューの顔が、怒りの表情に変わる。

別に、いきなりの銃の使用に対して、卑怯者呼ばわりするつもりも、それによるダメージで、キレた訳でもない。

前日の生徒会との会議の中で話に上がった、数日前に駒王町で起きた殺人事件。

被害者は、アパートで1人暮らしをしていた、23歳のフリーターの男。

それは玄関や外側の窓等は鍵が掛けられた中の、密室状態での犯行。

両手を大きく広げた、まるで十字架を象る様に、天井ギリギリの高さで壁に張り突けにされた死体には、無数の刃物による刺し傷や斬り傷。

そして、直接の死因と思われるのは、眉間への銃撃。

ニュース曰わく、死体からは、その眉間だけでなく、合計5発の『純銀製の弾丸』が体から摘出されたと云う。

 

「あ~、アレですか~?

そっおでーっす!アレは俺ちんが、犯人どぇ~っす!!」

悪びれる事も無く、あっさりと自分の犯行だと、フリードは認める。

 

「だってだって、だあっ~てよ、仕っ方無ぇじゃんよ?

ありゃ、糞悪魔に お願いする糞人間なんだからよ~ぉ!

…殺されて、当然じゃね?…ってか、糞悪魔ぶっ殺すだけでなく、そーゆー輩に お仕置きしちゃうってのも、俺ちんの仕事ですからーっ!!」

「ああ、その人が、悪魔と契約していたのは、俺も知っているよ。」 

元々、近所との人付き合い等も良く、その周辺からも、明るい好青年と云うイメージを持たれていた被害者。

ちょっとした見栄を張った事により、近所に住む中学生の家庭教師を務める事になった被害者だが、高校卒業の学歴、しかも決して当時も優等生であった訳ではない彼がこなすのは、少し無理があった。

そんな彼が喚んだのは、ソーナの眷属の1人の大学生。

この人狼悪魔から、家庭教師に足りうる学力を持つべく、彼は毎晩の様に、先に勉強を教わっていたのだった。

             

「ん~な事情なんか、知らねっつーの!

どっちみち、糞悪魔に頼ってる時点で、アウトだろーがよ!ばきゅーん!!」

 

BANG!BANG!

 

イカレ神父…その形容がピッタリな、舌をだしての歪んだ嗤い顔で、引き金を引くフリード。

しかしシリューは、今度は完璧に銀の弾丸を躱すと、

「でぇやぁ!!」

 

ぶぅん…

 

左手…赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)による拳の一撃を繰り出すが、

「いや~ん、怖い~!!♪」

それを巫山戯た口調ながら、ギリギリでフリードは躱す。

 

「あ゙ーっ!もう、まっぢ、意味不明なヤツだな!

糞悪魔と契約する様な糞人間殺って、何が悪いんですかぁ~?…だっつの!

納得出来る様、3行で説明しやがれ!!」

余りにも真面目過ぎ、自分とは対極の存在と感じられるシリューに対し、フリードが鬱陶しそうに吠える。

 

「黙れ!俺には分かるぞ!

貴様は それを口実に、単に殺しを愉しんでいるだけだろうが!!」

「にゃっは♪バレてた? (≧∇≦)ゝ」

悪魔祓い(エクソシスト)…『神』の名の下に、教会(表)から悪魔や、それに与する者を断罪するのが本来の役割。

だが、その断罪、即ち殺害行為そのものを好み遂行する異常性危険性により、教会を追放された者も少なくはない。

そして その者達の多くは このフリードの様に、堕天使サイドに身を寄せては"はぐれ悪魔祓い"として、正義と称して殺戮を愉しんでいた。

 

「をいぉゐ、先に言っとくがな、俺っちは こー見えて、一般人(バンピー)にゃ、手ェ出しちゃいね~ぞ?

で、も1回聞くがよ?糞人間殺って、何が悪いんだ?

結果的に世の為人の為、ついでに俺ちんの為になっちゃってるだろうがよ!」

「黙れ!結果的には どうであれ、仮に それが悪人だとしても、己の欲求と快楽の為に人の命を奪う等、それは決して許される事ではない!!」

 

バサァ…

 

シリューの咆哮が地下礼拝堂に響くと共に、駒王学園の制服のブレザー、ワイシャツが宙を舞った。

 

「な…」

「ひぃっ!?」

「あらあらあらあら…」

「へぇ?」

「…ハァ、またですか。」

「ぷはぁっ!眼福眼福!

脳内保存、脳内保存ッス!!」

その様を見て、様々な反応を表す、悪魔と堕天使の少女達。

そして、

「な…?おおお、オメー、何いきなり脱いじゃってんの?

無いわーってか、引くわー。

もしかして露出狂の気でも あるんじゃねーのk(ドカッ)あじゃっぷゎーッ!!」

シリュー怒りのハイキックが、フリードの側頭部にヒットした。

 

◇シリューside◇

「フリィーーーーーードォーーオっ!!」

 

バキッ!!

 

「ぎゃわん!!」

ダウンしたフリードに、俺は追い討ちを仕掛ける。

別に、あの『露出狂』という言葉にキレた訳では、断じてないぞ!

 

「部長!皆!!」

「木場?」

そこに、木場が駆けつけて来た。

 

「木場、あの堕天使は?」

「……!」

俺の質問に、木場は全身ボロボロになった制服の右脇腹部分を抑えながら、流血した跡があり、ボコボコになっている…最早"学園2大イケメン"の一角が形無しな良い顔で微笑みかけ、親指を上に向けてのサムズアップで返してきた。

かなり、苦戦したみたいだな。

 

スチャ…

 

「神崎君、助太刀するよ!」

黒い剣を構える木場だが、

「俺は大丈夫だ!少し休んでろ!!…と、言いたいが、お前は部長のサポートを頼む!

正直、部長が相性的に、一番キツい!」

 

ガァィン!

 

光の剣と赤い籠手を交える俺が木場に指示を出すと、

「…分かった。また、後で!」

「ああ、後でな!」

木場は、堕天使と交戦しているリアス部長の許に向かって行った。

 

》》》 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

「…それにしても、神崎君は何故、上半身裸だったのかな?」

 




※※※※次回予告!!※※※※
 
「シリュー…とりあえずアナタ、帰ったら説教ね。」
「何故だっ!?」
 
次回:聖闘士DxD
『解き放て!燃える龍の波動!!(仮)』
乞う御期待!!
 
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。