【完結】聖闘士DxD   作:挫梛道

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サブタイの割には、思った以上に"S"にならなかった…?
 



弩Sドラゴン

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「アザゼル先生と呼べ。♪」

「先に言っておく。

堕天使や只の人間から、教えを乞うのに納得が往かない者は、無理強いはしない。

邪魔になるだけだから、早々に消えて貰えると助かる。」

「「「「「「………………。」」」」」」

 

冥界5日目。

グレモリー邸の中庭。

駒王学園のグラウンドよりも、遥に広い、芝生の敷き詰められた庭に、リアス、ソーナ、そしてゼファードルと その眷属悪魔達が集まっている。

8月の終わりに行われる、若手悪魔のレーティングゲームに備えた合同訓練の為だ。

魔王の要請で、堕天使総督のアザゼルと赤龍帝である俺は、パーティー翌日の今日から少しの間、この3眷属の訓練アシストを依頼された。

因みに それぞれの対戦相手である、ディオドラ、シーグヴァイラ、サイラオーグは、サイラオーグの地元(ホーム)であるバアル領にて、やはり魔王から要請を受けたミカエルと、「面白そうだから」と、何故だかオーディンが、特訓を受け負っているらしい。

そして更にはサイラオーグと その眷属達には、それとは別口で、デスマスクが指導する事になっている。

 

和平調停により、今回は堕天使であるアザゼルがトレーナー役として、此の場に居る訳だが、やはり過去からの種族としての確執は、簡単に消える物では無い。

ましてや今は まだ、あの調停から1ヶ月も経っていないのだ。

だからこそ、堕天使総督や、転生悪魔でもない『人間』である俺に教えを乞うのが不服だと思う者が居ても、それは不思議ではない。

だからこそ、「やる気の無い者は去れ」と、先に言ってみたが、とりあえずは本当に それで立ち去る者は、居なかった。

 

 

…が、

「一応、君達の能力等は、この資料(レポート)で把握した心算だ。

それを踏まえた、特訓メニューを作らせて貰った。」

「「「「「………………!!?」」」」」

そう言って、ゼファードルと その眷属達に、プログラムを書き込んだ用紙を渡すと、此奴等の顔付きが豹変。

 

「ふっふふ…巫山戯てるのか?これわ?」

「何なんスカ?この、悪魔でさえも思い浮かばない様な、鬼畜プログラムわ?!」

「「「「「無ー理!無理無理無理無理無理無理無理 絶対無ー理!!」」」」」

…鬼畜とは失礼な。

単純に、人間と悪魔の体の頑丈さの違いを考慮した上で、俺が前世(いぜん)、五老峰にて修行した内容を少し…ほんの少しだけハードル上げたけなのに。

恐らくはデスマスクも、このゼファードルの今回の対戦相手であるサイラオーグ達に、同レベルか それ以上の、コイツ等の言う鬼畜メニューを施すであろうと云うのに。

この前の乱闘から察するに、現状で間違い無く劣っていると云うのに…

良いのか? 此の儘じゃ絶対に勝てないぞ?

 

「まじで無理ですって!」

「ゲームの前に、潰れるっスよ!!」

「大体 俺は、其処のメイド服から昨日 受けたダメージが、まだ抜けてないんだからな!!」

「もしかして この前、若が喧嘩売ってきたの、まだ根に持っているんですか?!」

あ~、煩い。

やってもないのに、無理とか決めつけるんじゃない。

まあ、ミルたんの肉体言語のダメージが消えてないと云うのは、解らんでもないが…

まあ、とりあえず…

燃えろ!我が小宇宙(コスモ)よ!!

 

「Brats-Don't-Get-Flurried!!」

バシィッ!!

「「「「うっぎゃあぁーーーっ!!?」」」」

聖域(サンクチュアリ)にて代々、教皇のみに伝えられる奥義で この、狼狽えている小僧共を天高く迄吹き飛ばし、黙らせる事にした。

因みに俺も この技は、過去に一度だけ、シオン教皇から喰らった事がある。

仮に「もう二度と貰いたくない技」のランク付けをするなら文句無く、ぶっちぎりでトップ1に入る荒技だ。閑話休題。

 

ドシャアッ!!

「「「「「「ぐぺらぁっ!?」」」」」」

そして吹っ飛ばされたゼファードル達は、万有引力に逆らう事無く、地面に(顔面から垂直に)落下激突。

 

「「「うぐぐぐ…」」」

「「「「「ぺぺぺぺぺ…」」」」」

「ほら、さっさと立て!

兎に角 真剣に勝ちたいなら、この最低ラインのメニュー程度は こなさないと、話にならないぞ?」

のたうち回るゼファードル達に、話し掛ける俺。

 

「これが最低ラインかよ!?」

当然。こんなのは謂わば、前菜だ。

 

「それから今後、俺に対しての返事は、『はい』か『是的』か『Ναι』以外は認めんからな。」

「「「「「「暴君だー!!」」」」」」

「ほぅ?今一度、さっきの技を貰いたいのか?」

「うぅ…お、お前等、腕立て1000回100セット、始めっぞ、おらぁ!!(T_T)」

「「「「「「~っす!(ToT)い~ち!にぃ~い!すゎぁ~ん…」」」」」」

                  

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「…まぁ、大体、こんな感じだな。

それと…、くどい様だが匙元士郎、このチームの要は、お前だ。

お前が自身の中に宿す黒邪龍(ヴリトラ)をどれだけ活かせるか…それで このチームの戦力は、大きく変わるからな。

ゲーム迄の1ヶ月で、禁手化(バランス・ブレイク)に至れるか…それが鍵だな。」

「…はい!」

シリューがゼファードル達を指導している頃、アザゼルは生徒会…即ちソーナ・シトリーと其の眷属達に、各自の訓練内容をレクチャーしていた。

                  

「それから何人かは、この訓練の成果次第で、俺の開発した特製・人工神器を渡そうと思う。

これはサーゼクス達から、きちんと許可を得てるから、余計な心配は しなくても良いぞ?」

「何?アザゼル、まさか あの、【閃光と暗黒の龍絶剣(ブレイザー・シャイニング・オア・ダークネス・ブレード)】を遂に完成させたのか?」

「むっ殺すぞ、テメー!!」

そこに話し掛けてきたのはシリュー。

それは丁度、ゼファードル達の訓練を粗方見た後、今後のトレーニング内容を話し合おうかと、アザゼルの下に足を運んだタイミングだった。

                  

「と、処で…オメー、『アレ』について、どれくらい聞いた?」

若干引き攣り顔のアザゼルが、先程シリューが口にした【閃光と暗(…以下略)】について問い質すと、

「多分、全部?」

「…因みに、誰から?セラフォルーか?」

「サーゼクスさん、グレイフィアさん、セラフォルー、ミカエル…それから、シェムハザ氏。」

「あ…アイツ等ぁ…orz」

当人からすれば、最悪とも云える応えが返ってきた。

                  

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「…以上だ。

では各々、渡したメニューに従い、訓練に入れ。」

「「「「「はい!」」」」にょ!」

「はっはぃい!」「…はぃ…」

生徒会…支取先輩達の次は、我等がオカ研、リアス部長達へ指示を出しているアザゼル・先・生(笑)。

俺は昨日の夜、この堕天使総督殿と、3人の若き王(キング)と其の眷属、全員分のトレーニングメニューを作っていた。

 

リアス部長は攻防等、例えばゲームみたいに そのステータスを数字で表すとしたら、その数値・だ・け・ならば、既に戦力として申し分無い。

問題は、王(キング)でありながら、真っ先に敵に特攻(ぶっこみ)仕掛ける脳筋っぷり。

この頭に届くべき養分が、全てバストに行き渡ってしまっている駄肉姫には、過去のレーティングゲームの記録等を参考として、戦略術を鍛えて貰う事に。

たらればでは有るが、部長の火力に、支取先輩の頭脳がミックスされたら、本当に最強だと思う。

ん。支取先輩は、部長と真逆で、多少なり胸に届けるべき栄養分でさえ、脳味噌に取り込んでしまったんだろうな。

 

ミルたんとレイヴェルは戦闘思考に至っては、自分の能力と併せて、その駒の特製をほぼ理解しており、己に合った戦闘スタイルをに既に確立させている。

だから部長とは逆に、少しアドバイスした後は、所謂ステータスの数値をアップさせるのをメインの目的とした、訓練メニューを作成。

                  

木場は、神器の禁手化状態である、聖魔剣を十全に使いこなすと云うテーマがある。

その辺りも含め、サーゼクスさんの騎士であり、自身の剣の師匠であると云う人物に、鍛え直して貰うとか。

しかし、その剣の師匠ってのが、まさか『あの人』だったとは…

サイン、貰えないだろうか?

                  

小猫は夏休み前から変わらず引き続き、黒歌から仙術の手解きを受ける方向。

ギャスパーは…とりあえずは引き籠もりの対人恐怖症を治す処から、始める事に。

                  

                  

そして最後…アザゼルの指示に、元気良くでもなく、テンパるでもなく、只単に、活気の無い返事をした朱乃先輩。

朱乃先輩の訓練のテーマは、小猫同様に、自分の中に流れる、『血(チカラ)』から逃げず、それを受け入れる事。

アザゼルが普段、ぶっ放している『雷』でなく、それに『光』を加えた『雷光』の修得を奨める。

確かに『光』を組み合わせた攻撃なら、木場の聖魔剣と並び、対『悪魔』…少なくともレーティングゲームでは、大きなアドバンテージと成り得る。

リアス・グレモリーのチームは現状、他の若手チームと比べても、1歩2歩、前に抜き出る事になるだろう。

                  

「…そんな力に頼らなくとも!!

それに少なくとも、堕天使の貴方にだけは、言われなくない!」

しかし、朱乃先輩は、それを受け入れようとせず、

バッ…

右手、人差し指を高々と空に向けると、

「…雷光よぉっ!!」

カッ…ドッゴォオーーーーッン!!

「「!!?」」

普段、戦闘等で ぶっ放している『雷』でなく、正しく それに『光』を乗せた、『雷光』を俺達の目の前に落とし、巨大なクレーターを作り上げた。

                  

「この程度、やろうと思えば!」

俺とアザゼルを睨みながら叫び、その後 直ぐ、寂しそうな笑みを浮かべ、

「…私みたいな勝手な者が場に居ると、他の皆さんの訓練の邪魔になりますね。

シリュー君…赤龍帝様の謂われる通り、私は此の場から立ち去ります…」

「ちょ…朱乃!!? 待ちなさい!

勝手は許さないわよ!!」

立ち去ろうと背中を向ける朱乃先輩に、リアス部長が呼び止めるが、

「大丈夫、鍛錬は私なりに、きちんとやっていきますから。

ゲーム前日には、邸に戻りますわ。」

「朱…乃…」

その言葉は朱乃先輩には届かず、本当に此の場から去って行ってしまった。

 

「朱乃…どうして…」

「…部長、とりあえず、ゲーム前日には戻ると云う言葉を信じましょう。」

「シリュー…」

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「さ・て…最後に…アーシア・アルジェント。」

「は、はい!」

若手悪魔達に一通りの指示指導した後、アザゼルは半分近くは自分の趣味全開で、アーシアに神器【聖母の微笑み(トワイライト・ヒーリング)】の活用アドバイスを始めた。

半分趣味と云えども、その内容自体は至って真面目。

昨日の訓練メニュー作成の話し合いの時も そうだったが、サーゼクスさんをして、あの、いい加減に手足が生えた堕天使と同一とは思えない程だ。

 

 

「回復を飛ばす…ですか?」

「そうだ。」

アザゼル曰わく、アーシアの治癒能力自体は完成されていると言っても過言では無いそうだが、それを行使するには、その対象…負傷者の下に赴く必要が有り、しかも回復中は無防備になってしまうと云う問題が有る…らしい。

成る程…言われてみれば、その通りだな。

 

「だから俺も、最初は範囲回復…

本人を中心に、回復の力をサークル状に展開して離れた相手、しかも その範囲内なら、複数人同時回復も可能となる。

まあ、卓上の理論だがな。」

ベホ〇ラー、或いは〇者の石だな。

 

「だが、それも問題が有る。」

「範囲回復は、敵味方の区別が利かない…か。」

「あぁ。その通りだ。

しかもアーシアは性格的に、間違い無く そうなるだろうな。

仮に戦場で負傷者を認識したら、そいつが敵であろうが、回復してあげたい等と心の奥では思ってしまうだろうからな。

只でさえSLGのマップ兵器な如く、敵味方を完璧に判別するのも難しい技術なのに…な。」

「確かに敵も一緒に回復して、振り出しに戻る…じゃ、意味が無いか。」

「そーゆーこった。

言っちゃあ何だが、優し過ぎるんだよ。」

「………………。」

天使まじ天使なアーシアの優しさが裏目とは、皮肉だな。

 

「…だから、飛ぉばぁすぅう~!…ですか?」

……………………………………。

俺の漆星龍珠のアクションを取りながら、アーシアが質問。

                  

「…まぁ、そんなイメージだ。

飛び道具だな、飛び道具。

多少は回復効果は落ちるかも知れんが、それでも遠距離から回復可能となれば、それだけで戦略に幅が出来る。

…処でだ、神崎?」

「ん?」

「アイツは良いのか?

時間的に、そろそろだと思うのだが?」

あ…それじゃ俺達も、向かうとするか。

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「うわぁああああいっ!!?

い、一体、何なんだよ?アレわっ?!」

アザゼル…先生と神崎の作成した特訓メニューに従い、グレモリー領の山奥の少し開けた場所にて1人、トレーニングを始めて約1時間…

太陽が厚い雲に覆われたのか、急に周りに影が出来て暗くなったと思っていたら、上空から身の丈推定25㍍はある黒い巨体…巨大なドラゴンが翼を広げて滑空からの急降下、こっちに襲ってきやがった!

 

ドッドッドッ…ちゅっどぉ~~~っん!!

「ひぃえぇえっ!!」

その口から連続して放たれる、巨大な炎の球を、必死に避ける俺。

死~ぬ!死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!あんなの直撃した日にゃ、絶対に死ねるし!!

い、嫌だー!こんな処で死ねるかよ!!

俺は会長と、出来ちゃった結婚するとゆう野望(ゆめ)がだなぁ…

 

どっとぉん!

うゎっ!?危なっ!!

 

「お~♪今のは惜しかったな~?匙~♪」

煩えぇーーーーーーーっ!!

神崎テメー、惜しいぢゃねぇよ!

…って、神崎ぃ?…と、アザゼル先生?

 

ずずず…

「大丈夫か~?」「生きてるか~?www」

…………………………………………ー

オメー等 何、岩の上でカップ麺啜って こっち見てやがる!!? 助けろよ!!

 

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「いや~、俺は最初から話す心算だったのだが、神崎(コイツ)がなぁ…」

「ふっ…サプライズだったろ?」

「んなサプライズ、要らねーから!」

…俺を襲ってきた巨大なドラゴン。

それは神崎とアザゼル先生が、俺の専属トレーナーとして喚んでいた、元・龍王であり、今は上級の転生悪魔であるタンニーンだった。

最初に渡された、訓練メニューが書き込まれたメモは、実はダミー。

最初から この2人、俺の特訓は、この龍王に任せると決めていたらしい。

…って、巫山戯るな(怒)!!

 

「ドラゴンの修行は、昔からドラゴンとの実戦と、相場が決まっているからな。」

「本当は俺が、直撃に鍛えてやっても良かったが、お前、同級生(オレ)の言う事は、素直に聞かんだろ?

それに俺とアーシアは、明日の夜には一度、人間界に戻るからな。」

「ヴァーリも既に、人間界(アッチ)行ってるしな。」

「まぁな…って、神崎お前、あっちに帰るのかよ?」

「ふ…昨夜、ドライグから いきなり、念話(テレパシー)が来た時は驚いたわぃ。」

「いきなりのオファーって、大丈夫だったのですか?」

「うむ、面白そうだったので、二つ返事で承諾したぞ。」

面白そう…基準、それですか?!

 

「大体、会長とかって この事、知ってるのかよ?」

「「勿論。」」

はい?

 

「当然、支取先輩…と、魔王、セラフォルーの許可は取っているぞ。」

「ソーナ嬢からも、『是非ともガンガンやって下さい』と言われているぜ。」

「因みに、生徒会の皆…ついでにルーガさんも、知ってるぞ。」

はぁああ!? んだよ、それ?

俺だけかよ…?

知らなかったの、俺だけかよおぉっ!?

クッソー…

巡や花戒が必要以上に心配そうな顔をしてたの、そーゆー意味だったのかよ…

                  

「更に言えば、ソーナ嬢達に この件の口止めをしてたのも、神崎(コノオトコ)だ。」

「かかか…神崎ぃ~?! テッメェ~っ!!?」

「更に更に!」

ま…まだ何か有るんですか?

 

「お前さんがタンニーンに殺られそうになってる時もな、俺は どっちかてと早めに、『そろそろ種明かししてやろうぜ』って言ってたのだが、コイツが『も~少し!もう ほんのちょっとだけ、ギリギリ迄待と!!www』とか言ってな…」

 

…いい加減にしろ!!(怒)

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

冥界6日目。

昨夜、俺とアザゼルは、匙に付き合う形で山でキャンプ。

食事中、そしてテントの中、一晩中散々と文句言われたぜ。

 

「今日は……………(中略)……………、こんな感じかな?」

そして今は、昨日の残りのカレーを食べながら、今日以降の修行内容の確認を、タンニーンを交えて話している。

 

「いやいやいや!死ぬって!

それ、普通に死ねるって!!」

「ヴリトラの小僧よ、心配せんでも、手加減はしてやるぞ?」

「いえ!アナタのは、手加減になっていませんから!!」

だが匙は、その内容が大いに不満らしい。

何を緩い事を。

昨夜、デッちゃんとも念話(テレパシー)で話してみたが あの男、俺の予測通り、結構な鬼畜プログラムを組んでいるみたいだ。

…それにしても、いきなり強制幽体離脱→あの世逝き→自力生還強要は、流石に殺り過ぎかと思うぞ?

だが もっと驚愕なのは、サイラオーグや その眷属達は、それ等に不平不満を言わず、黙々とこなしていたとか。

若手実力No.1の呼び声は、伊達ではない様だ。

 

「まぁ、死んだら その時だし、骨は拾ってやるよ。

ついでに支取先輩にも、お前の想いは伝えてといてやる。www」

「お前は本当に、いい加減にしろ!!」

おぉっと、この男、いきなりハリセンを取り出しやがった。

…が、まだ甘い!

                  

スカッ…

「オメー、避けてんじゃねーよ!!」

いや…だって痛いし。

                  

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

どっどっどっどっどっどっどっどっどっど

ごごごごごごごごごごごごごごごごごご…

                  

「「「「「「「…………。」」」」」」」

シリューは匙とのミーティング?を終わらせた後、今度はゼファードル達と合流。

転移で、グレモリー領の北端にある、廬山の大瀑布は愚か、あのナイアガラも真っ青な滝の下に居る。

                  

「「「「「「「…………。」」」」」」」

その滝を見上げ、凄く嫌な予感しかさせないゼファードル達。

そんな彼等に向け、シリューは軽く微笑むと、

「よーし!全員、滝に打たれての精神集中2時間、逝ってみよう!!」

「「「「「「でっすよねー!?」」」」」」

どうやら予感的中だった様だ。

                  

「…って、出来るかーーーーーーっ!!?」

「てゆーか、字が何か違ってなかったですか?!」

「「「「「無ー理!無理無理無理無理無理無理無理 絶対無ー理!!」」」」」

非難囂々なゼファードル達。

                  

「………………………………………。」

「「「「「「ひぃいっ!?」」」」」」

そんな彼等にシリューは、無言で殺気を込めた微笑みを向けて黙らせると、

バサァ…

着ていた中国衣の上着を脱ぎ捨てると滝の下に立ち、

「…廬山!昇龍覇ーーーーーーーぁ!!!!」

ドガガアァァアッ!!!

滝に向けて、小宇宙(コスモ)を燃やした拳でのアッパーカット一閃。

瞬間、その何トンもの落ちてくる水は逆流し、正しく龍を象ったかの様な渦を巻く水の柱となり、空に向かって消えて往く。

そして その滝の水の裏に在る、岩壁が露わになった。

 

「「「「「「「「(」゚O゚L)!!」」」」」」」

その光景に、声を出す事無く、驚愕するゼファードル達。

 

ザババアァァァアァアッ!!!

「「「「「「「!!?」」」」」」」

そして やがて水龍となって空の彼方に消えた大量の水は、滝壺に落ち還る。

必然的瞬間的に落ちる水の量が約2倍となり、その凄まじい水飛沫により、ずぶ濡れとなるゼファードル達。

 

「…さて、それでは改めて、滝業3時間、張り切って逝ってみよう!!」

「「「「「「チックショオーォッ!!(ToT)」」」」」」

凄く悪(よ)い笑顔のシリューに、あの昇龍覇(アッパー)を見せ付けられたゼファードル達は逆らえる筈も無く、各々が泣きながら上着を脱ぎ捨ては、滝の中に足を踏み入れて逝く。

当然、その時間が増えている事には全員が気付いているが、それに突っ込める勇者も、誰1人として居なかった。

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「それじゃ、俺は もう人間界へ帰るが、修行は きちんと やっていく様に。」

太陽が1日の内で最も高く登った頃に滝業も終わり、近場で捕らえた も〇〇け姫に出てきそうな巨大な猪の丸焼きを集団で口にしながら、明日以降の修行メニューが書かれたメモ用紙を、ゼファードルに渡すシリュー。

 

「…~っす♪」

『もう帰る』…この言葉を聞いて、この数日中で最も会心の笑顔を見せ、そのメモをゼファードルは受け取る。

 

「…分かってると思うが…サボるなよ?」

「ととと…当然すよ!」

シリューの言葉に、多少上擦った口調でゼファードルは応える。

 

「…………それじゃあな。」

シュン…

ゼファードルの返事に応えると、シリューは魔法陣転移…でなく、光速のテレポートで、此の場から姿を消した。

 

 

「………………。」

 

 

 

「……………………。」

 

 

 

 

「……………………………。」

 

 

 

 

 

 

「…おい?」

「はい。」

「アイツ、本当に居なくなったか?」

「はい!あの赤龍帝の魔力、微塵も感じられないっす!!」

「…そうか。くっくくくくく…」

シリューが姿を消して数分、自分の下僕の言葉に、会心の笑みをゼファードルは浮かべると、

「「「「「「「ひゃあっはあぁ~~~っぁぃ!!」」」」」」」

「けっ!!誰が、ん~なキツいトレーニングなんか、するかっつの!」

「「「「「「でっすよね~!」」」」」」

「大体、この前は不意打ち喰っただけで、あんな魔法力なんか欠片しか持ち合わせてない雑魚なんか、少しマジになっただけで、瞬殺だっての!!」

「「「「「「そーだそーだ!!」」」」」」

「ついでに、あの瓶底眼鏡や駄肉や頭デッカチの偽乳女や糸目のヘタレ小僧も、俺の敵じゃ無っての!!」

「ちょ…若…それ、言い過ぎ…www」

「…ってか、偽乳って…」

「あぁん?お前等、気付いてないのか?

あのソーナのアレ、どー見ても、"詰め物"ぢゃねーか!!www」

「ま…まぢっすか…」

眷属達と、好き勝手言い始めた。

 

「…ほぅ?」

「「「「「「「!!???」」」」」」」

しかし、世の中には様式美(おやくそく)なる物が在る。

 

「………………。」

不意に後方から聞こえた声。

その方向に、恐る恐るゼファードルが首を回して その声の主を確認すれば、

「…成る程、貴様等の心根は、充~分に、良く解った。」

「「「「「「「の、ノォオオオオ~~~~~~~~~っ!!!(」゚O゚L)」」」」」」」其処には紛れも無く、赤龍帝(いま、いちばんあいたくないやつ)が、最高に黒(あかる)い笑顔で、立っていたのだった。

 

「ななな…何で…?」

「気配も魔力も、全然だったのに…」

あわてふためくゼファードル達。

そんな彼等にシリューは、

「言いたい事は多々有るが、トリアエズ オマエラ、アタマ、スコシ ヒヤソウカ?」

「ひ…ちょ…待…タンマタンマタンマ!」

とある魔王少女の口振りを真似すると、

バシィッ!

「「「「「「げっぷゎあ~!!?」」」」」」

…キッラーン!!

前日同様に、狼狽えるゼファードル達を天高く放り上げ、昼空に煌めく星にしたかと思えば、

バッシャーッァン!!!

「「「「「「ぶぉしっ!」」」」」」

その儘、滝壺に落としてしまう。

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「お前等、5倍な。

いいか?このエックスと俺は、視覚を共有出来るんだ。

サボったりは出来んぞ。」

「「「「「「「………!?」」」」」」」

正座して意気消沈しているゼファードル達に、喚び出した自身の使い魔である麒麟を、今後の見張り役として紹介すると、修行放棄したペナルティーとして、その修行メニューの5倍酷使を言い渡すシリュー。

 

「いや、それは、マジ勘弁!!」

「もう、ぶっちしませんから!」

「すいませんした!」

「反省していますから!」

あのメモ用紙に記されたメニューで既に、普通にキツい内容なのを、それを5倍にすると言われて、必死に謝るゼファードルと愉快な仲間達。

その真摯?な様子を見たシリューは

「…本当か?」

「「「「「「「はいっ!!」」」」」」」

「…仕方無い。」

とりあえず、5倍は赦してやる事にした。

 

「よし、3倍で勘弁してやる。」

「「「「「「「鬼ー!!悪魔ーーー!!!」」」」」」」

「馬鹿者、悪魔は貴様等だろうが。」

修行メニュー、3倍決定。

因みに この3倍というのは、実は何だかんだで理由を付けて(…てゆうか、実際に起きた状況を予測して)、最初から行う方針だったりした。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆「それじゃ、ゲームの始まる時には、また来ますから。」

「御世話に なりました~。」

「えぇ、またね!」

そして この日の夜、シリューとアーシアは、グレモリー邸内のプラットホームから冥界列車に乗り、駒王町へと戻って行ったのだった。

 

 




‡‡‡‡【 次回予告(予定)!! 】‡‡‡‡
 
『私か?
私は県立※※※工業高等学校野球部監督……※※だ。』
 
次回:ハイスクール聖x龍
『たのしいこうしえん(仮)』
乞う御期待!!
 
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