…作者の『次回予告』は余り信用しないで下さい。
◇シリューside◇
3勢力和平に基づき、天界から代表として駒王学園に派遣されたのが、天界トップ4の一角、熾天使の1人だったのが分かった、その日の放課後の部室…
「おい、リアス・グレモリー、少し尋ねるのだが…」
「………………………………。」
「神崎孜劉、少し良いか?」
「「………………………………。」」
「なぁ、アーシア・アルジェント。ここの部分だが…」
「「「………………………………。」」」
「おい、木場祐t
「ちょっとヴァーリ!」
「ん?」
オカ研に入部はしたが、眷属でない故に、悪魔契約稼業にはタッチしていないヴァーリ。
この日も、出された宿題の分からない箇所を、俺や部長に聞いて…いや、白龍皇が真面目に宿題てwww…な点は、今はスルーしてくれ。
兎に角、分からない問題を、俺達に聞いていたのだが、
「此処は学校であり、部室!
私にしろシリュー達にしろ、貴方の先輩なのよ!
フルネーム呼び捨てでなく、"先輩"なり、"さん"を付けて呼びなさい!
あ、私は"部長"よ!」
…そうなのである。
この男、クラスメートの小猫、ギャスパー、レイヴェルは それぞれ、塔城 ヴラディ フェニックスと、名字を呼び捨て…これは同級生相手の話だから、別に問題は無いのだが、俺や部長…残る2年3年のメンバーに対しては、フルネーム呼び捨てだったのである。
黒歌に対しては、『黒歌』だ。
新学期初日のミーティングの時は、"そーゆーキャラだから"で流していたが、此処迄フルネーム呼び捨てが連発すると、流石に一言、物申したくなったのだろう。
しかも この男、今は俺達に宿題を…しかも その問題の解き方や調べ方でなく、答え その物を教えて貰っているのだ。
「ヴァーリ君、体育会系の上下関係は絶対ですよ。」
「えぇ??! 小猫ちゃん、この部って、体育会系だったの?」
えぇ??! ギャスパー、知らなかったのか?
まさか お前、この部を文系とでも思っていたのか?
赤龍帝である この俺が、グレモリー令嬢に有事は兎も角、学校内で頭が上がらないのも、部長と部員、若しくは先輩と後輩な関係なら成る、その鋼鉄の掟故なのだ。
「オカ研に至っては、鋼鉄通り越して、ロンズデーライトの掟です。」
ま、まぢですか?小猫さん??
「ぅ…しかし…だな…リアs
「O・DA・MA・RI!!」
「……!!?」
そして何やら言い訳しようとするヴァーリを、夏休みのグレモリー邸にて、部長の父親であるグレモリー卿の発言を封殺していたグレモリー夫人…あの"
「し、しかし…」
それでも やや畏縮しながら、言い返そうとするヴァーリだが、
「外なら まだ、何も言わないけど、学校内は示しを付ける意味でも、学年等から成り立つ礼節等には、従って貰うわよ!
シリューだって、学校内ではアザゼル…先生の事を、先生呼びしてるんだから!!」
「ぅうっ!!」
我等がリアス部長は、それを赦さない。
全くご尤も。
アーサーやロスヴァイセさんなら特に、先生呼びでも抵抗は無いが、あの堕天使総督に対しては…いや、別に怨みが有るとか嫌いとかでなく、あの いい加減男に先生を付けて呼ぶのは、何だか凄く嫌なのだ。
因みに部長も同じらしい。
尚、他のオカ研メンバーや生徒会の皆さんは、夏休みから指導して貰っていた事も有り、既に余り抵抗は無いとか。
≫≫≫
「おい、神崎孜劉。
そんな訳で、俺と勝負しr(すぱかーん!)ャガガ!?
い、いきなり何をするのだ?
リアス・グレm(ズバガァッ!!)ょくろー!?」
…あの遣り取りの後、何が そんな訳なのか分からないが、宿題を終え、俺に勝負を仕掛けてきたヴァーリのド頭に、部長のハリセンが炸裂。
更には続けざまに顔面、鼻っ柱目掛け、ハリセンによる"牙突"が決まった。
「何度言えば分かるのよ?!
シリューは先輩、私は部長と呼びなさい!
…ってゆーか、勝負って何なのよ!?」
「ふっ…
白と赤は、常に戦う宿命に在るのさ。
これには学園内に於ける上下関係とやらも、関与出来n
「あ゙っ、ぁあ゙んん?!!」
「いゃ…その、す、すいません…」
それは仮にアニメ風に例えるならば、"画面弩upで本職さん顔負けな迫力で睨み付けるリアス部長に、画面左下隅で小さく狼狽えながら謝るヴァーリ"の図。
≫≫≫
「ダニクヒメコワイ、ダニクヒメコワイ…ブツブツ…」
結局は部長の迫力に屈し、部室の隅っこで蹲り、ブツブツと何やらボヤき始めたヴァーリ。
「……………………。(¬_¬) チラッ…」
そして時折、何かを求め訴える様に、俺の顔を見やがる。 ハァ…
「…分かったよヴァーリ、闘ってやるよ。」
ガバッ
「ほ、本当か?」
俺の この一言に、刹那で立ち上がると、先程迄の駄肉姫様の圧力に脅えていた様は何処へやら、瞳をキラキラと輝かせた満面の笑みで応えてきた。
勢い良く振られる尻尾が見えるのは、目の錯覚だと思いたい。
「ちょ…シリュー?
貴方も、何を考えてるのよ!?」
そして当然な如く、それを問い質す部長。
「いや、こうでもしないと、ずっと部室の隅で体育座りして、"どよ~ん"て空気、撒き散らされても困るでしょう。」
「ハァ…わ、分かったわよ、認めるわよ…
但し…!!」
「「?」」
俺の意見に、リアス部長は折れ、そして条件付きで、勝負を認めてくれた。
~シリューvsヴァーリ・対戦ルール~
・神器の使用禁止
・魔力の使用禁止
・
・決着はK.O、ギブアップ、レフェリーストップによる
・殺しダメ!絶対!!
・勝敗問わず、ヴァーリは今後、学園内では先輩や教諭に対して、相応の態度で接する事
・ヴァーリが敗北した場合、(仮)部員や外様部員を含め、部内のヒエラルキーは一番下となる
・その他その他…
≫≫≫
「ふっ…少し不満も有るが、神崎孜劉と闘れるなら、この際 俺は構わない。」
…このバトルマニアめ!!
そう言いながら、部長がパソコンで打ち出した、この契約書か誓約書とでも云うべきか…な用紙に、サインして血判を押す白龍皇。
どうやらコイツの戦闘狂癖は、ドラゴン云々でなく、"素"な様だ。
そして如何にハーフとは云え、悪魔的に何事に於いても、契約は絶対な筈。
結果からすれば、部長は上手い事、ヴァーリの部内での態度を改めさせた事になる?
「ごめんねシリュー。
何だかんだで、結局は貴方を利用したみたいで…」
「気にする必要無いですよ。
生意気な後輩に、キッツい お灸を据えるのも、先輩の仕事ですから。」
少しだけ後ろめたい気持ちな部長に、無問題と応える俺。
そして勝負の為、皆は部室からグランドへ場所を移すのだが、何だか この勝負に未だ不満が有るのか、ボヤいてるのが約2名…否、2匹。
『いや、赤いのとのバトルは、俺を使わんと意味が無いのだが…。』
『全くだ。赤と白の戦いに、ドラゴンの力を使わないとは有り得ない。』
「はぁあ゙っ?! 何か、言った?」
『『す、すいません、何でも無いです。』』
◇小猫side◇
「ほぉ~?何だか、面白い事に、なってるな?」
「そうですね。」
グランドに出た後、一応は認識阻害と防護の結界を張っている中、やって来たのはアザゼル先生とアーサー先生。
「先生、何か有ったのですか?」
「いや、会議の内容が余りにも否・建設的で暇だったのでな…」
「ロスヴァイセ先生に全部押し付けて、抜け出してきました。」
こ、この人達わ…
「お?小猫、このキャラメ〇コーン、貰って良いか?」
「ちょ…先生?」
更には私の断りも無く、私の おやつ袋から、キャ〇メルコーンを取り出すと、
バリ…
袋の"下"の方を開きました。
「これ、ピーナッツが美味いんだよな~♪
アーサー、お前も食うか?」
「頂きます。」
………………………………………………。
先生…いきなりピーナッツは、邪道ですよ?
≫≫≫
ざわざわざわざわざわざわざわざわ…
結界を張り終えた頃には、更に沢山のギャラリーが。
「ヴァーリー、殺っても良いぞー!
俺が許す!寧ろ、殺れ!!www」
「結界を張る気配を感じたので、何事かと思えば…」
生徒会の皆さんに、大学部からシーグヴァイラ様とコリアナさんにルガールさん、
「ヴァーリさん~、頑張れ~♪」
「我、お菓子、所望…」
中等部からは、ルフェイちゃん、そして何故か、そして何処からか、オーちゃんもやってきました。
はい、オーちゃん、とんがり○ーンですよ。
「どっちも頑張るにょ~。」
ミルたんもバイト先から、転移で駆け付けて来ました。
会議中のロスヴァイセ先生と、業務時間が終わると、直ぐに帰宅したガブリエル先生を除いたら、駒王の関係者勢揃いです。
◇木場side◇
スゥ…
審判役の部長が、右手を上に上げます。
「それじゃ、始m…」
バキィッ!!!!x2
…って、えぇえっ!??
部長が手を振り下ろすと同時の、「始め」の言葉を言い終わる前に、神崎君とヴァーリ君の拳が、互いの頬に突き刺さりました!
「ヴァアーリィイイ!、貴っ様ァ!
不意打ちとは、何て卑怯な!」
ん…、神崎君?
思いっきりブーメランだからね?それ。
「ちぃっ!」
何か突っ込みたい顔をしながら、ミドルキックを放つヴァーリ君。
ん。何となく分かるよ。
ガシッ…
しかし神崎君は、その蹴り足を両腕でキャッチすると、その儘 自らの身体を捻り、一回転させての…
ドシュッ!
「ぐわっ?!」
ドラゴンスクリュー!
「まだまだぁっ!」
ガチィッ!
「うがぁあっ…?」
更には其処から、スピニング・トゥ・ホールドに繋いでいく!
「あ~、やぁっぱ、魔力とか抜きの、単純な肉弾戦の喧嘩じゃ、神崎に分が有るわな~。」
「そうなのですか?」
「ああ。"白龍皇"としてのヴァーリの戦闘スタイルは、殴る蹴るを全く使用しない訳じゃ無いが、魔力弾ぶっ放す戦法がメインだ。」
「成る程…対してシリュー先輩は、ドラゴン波等の所謂"飛び道具"も使いますが、本当に得意なのは、隣接戦闘…」
「そーゆーこった。
ま、それでもプロレス技は…なぁ?(笑)」
アザゼル先生が、バトルの流れを分析しながら苦笑。
「クソ!」
ガン!
ヴァーリ君がフリーになった足を蹴り出し、スピニング…から脱出。
即座に起き上がり距離を開け、再度 戦闘の構えを見せるけど、よく見たら膝が僅かにカクカク言っている。
「一気に決めてやる!」
それを見逃す筈の無い、神崎君。
バサァッ…!!
「「「「「きゃーっ!♪」」」」」
「「「きゃああぁっ!?」」」
「なっ…??!」
「あらあらあらあら♪」
「「おぉっ!」」
「にょにょっ!!」
「「はぁ…」」
「「ぎゃーーーっははははは!!」」
「「「はわわわわゎ…」」」
「…赤龍帝、暑いの?」
ははははは…
神埼君のアクションに、歓声やら悲鳴やら溜め息やら爆笑やら、その他様々なリアクションが巻き起こる中、ダッシュで間合いを詰めると、
ダブルアームスープレックス→ローリングクレイドル→み〇る式パイルドライバーに繋げていき、最後は、
「ぐがぁあぁっ…!!!?」
吊り天井固め…ロメロ・スペシャルをガッチリ極めた!
◇小猫side◇
「ぅがぁあ…か、神崎孜劉!
参った!俺の、負け…だ!!」
シリュー先輩のプロレス技オンパレードの前に、ギブアップを宣言するヴァーリ君。
「あ゙?誰…だって?」
「す、すいません、神崎先輩!ギブっす!
…てか、早く解いて下さい!
いや、マジに!痛てててててててて!!」
ヴァーリ君は、ヤク〇゙ドラゴン先輩に屈しました。
そして…
≫≫≫
「おいヴァーリ、ウーロン茶買ってきてくれ。」
「あ、ヴァー君~、私、焼きそばパンとバナナ・オレ~。」
「私はマンゴープリンをお願いします。」
「我、はーげん〇っつのまっちゃ所望。
ついでに、お金も払って。」
「じゃ…じゃあ、僕は…」
「は、はい、ただいま…!」
バトルの際の契約に基づき、ヴァーリ君はオカ研のパ〇リになりました。
あ、パシらせて お金も払わせる鬼畜所業は、オーちゃんだけですよ?
next…『復活の不死鳥(フェニックス)!』
『黒翼の赤龍帝』『ガルーダDxD(仮)』もヨロシクです。