幼馴染がガチ勢だったので全力でネタに走ります   作:銀鈴

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fgo新イベ…
1つの章並みのボリューム
新クラス・ムーンキャンサー&アルターエゴ
リップ・鈴鹿御前?が☆4で、メルトが☆5…これは、林檎カード案件?


第6話 ほぼ掲示板回

「それじゃあ、なんでさっきあんなことをしたのか白状してもらうんだから!」

 

 人混みの中から離れて歩くこと数分、殆ど人通りがない通りのベンチに俺は座らされ説教を受けていた。罪状はさっきの大立ち回り、はっきり分かんだね。

 

「絶対に勝てると思ってたし、ああするのが一番早い解決方法だと思ったからだけど?」

「確率なんだから、絶対なんてあるわけないじゃん。それにあの人、β版のときからいる人だからかなり強いんだよ?」

 

 むーっと唸りながら、俺に向かって文句をぶつけてくる。そういう話なら、俺のステータスを知らない限りこうなるか。

 

「それでも勝ってたよ。俺のステータス、Lukに全振りしてるんだし」

「へ?」

「だから、万が一にも負けない勝負に持ち込ませてもらった。流石に実数値700の幸運を突破できる奴はいないだろ」

 

 超頑張って集めたうさぎのしっぽ×10、元のスキル、さっきゲットした称号を合わせると、今の俺のLuk値は700まで上昇している。そこに小細工を加えてたんだから、確実に勝てた。

 

「とーくん、今、なんて?」

「ゲーム内なんだから、本名はあんまり言わないでくれよな。それで、実数値700の幸運を――」

「ううん、その前」

「Lukに全振りしてるんだしってところか?」

「そう、そこだよそこ!」

 

 ガシッと肩を掴まれ、セナが顔をズイッと近づけてきた。うん、近くで見ても銀髪も碧眼も似合ってるんじゃないかと思う。

 

「別に極振りするのはいいんだけど、なんでLuk(幸運)なんかにしたの!? 他にStr(筋力)とか、Vit(耐久)とか、色々あった筈なのに」

「いや、だって二番煎じって嫌じゃん」

 

 その質問に俺は堂々とした顔で即答した。特に隠すことでもないし。流石に、沙織に追いつけなさそうだから一芸特化にした…なんて事情は伏せるけど。

 

「むぅ、確かにそれはそうだけど…一緒に冒険したかったのに…」

「足の遅さだけはどうしようもないけど、一応、戦えないことはない……ぞ?」

 

 ウサギと延々と戯れていたお陰で、どの程度この身体で無茶ができるかは把握したのだ。ついでに、投擲以外の遠距離攻撃も会得した。火力も無いわけじゃない(当社比)

 だからもう、足の遅さを除けば初心者と同列にはなったはず! その割にレベルが低いのは、ウサギばっかり倒していたからだ。

 

「ふーん、それじゃあ私が見てあげる! これでも私、β版のときはそこそこ有名なプレイヤーだったんだから!」

「知ってる、よろしく頼むよ。

 けど、それはそれとして…顔近くないか?」

 

 ここまでの会話は全部、息も触れ合うほど近くで交わされている。となると、いくら慣れているとはいえ恥ずかしい。何か分からないけどいい匂いがするし。

 美少女にここまで迫られて何も思わないのは、薔薇の道を走っているか不能しかいないだろう。

 

「ひゃあっ!」

 

 言われて初めて気がついたのか、セナは顔を赤くして飛び退った。随分と速いっすね…

 

「それじゃあ行くか。といってもまだレベル5だから、東かその少し上の南にしか行けないけどな」

 

 ここ数時間ずっと握っていた長杖を出現させ、肩に軽く担いで言う。買い換えた方が良いんだろうけど、まだ最初の街じゃ良いものはないだろうから無視だ無視。

 

「もう、ユキくんのばか…」

 

 そうボソッと呟かれた言葉は、覚えておくけど聞かなかったことにする。気づかないほど鈍感ではないつもりだが、こういう問題には迂闊に突っ込んじゃいけないのだ。

 

「さて、どこまで戦えるやら」

 

 ウサギと時折出てきたフォレストドッグ以外、未だにモンスターと実は戦ってないのだ。そこで通じた戦法が、果たして他の敵にも通じるのか…まあ、試してみるに限るよね!

 

 

【極振りスレ】第七の使徒襲来

 

 1.名無し@ニンジャ

 いたぞぉ、いたぞぉぉぉぉ!

 

 2.名無し@片手剣使い

 何を見つけた?

 

 3名無し@魔法戦士

 アイエエエ!?ニンジャ!?ニンジャナンデ!?

 

 4.名無し@気持ち的にナイト

 そうか、遂に現れたか。第七の同類が

 

 5.名無し@魔法使い(炎)

 βテスト振りだね

 

 6.名無し@ニンジャ

 ああ、間違いない。極振りだ

 

 7.名無し@鞭使い

 プレデターとエヴァとニンジャスレイヤーが混ざって、これもうわかんねぇな

 

 8.名無し@片手剣使い

 なんでホモが湧くんですかねぇ…

 

 9.名無し@武闘家

 まあこんなネタはいいとして、正式版稼働以来初めての極振りプレイヤーがいたんだ。β版の惨状を知っててやってるなら、勇者としか言いようがないぜ…

 

 10.名無し@片手剣使い

 で、何に振ってるんだその新しい奴は

 

 11.名無し@気持ち的にナイト

 >9

 β版の惨状って言うけど、あれはあれで楽しかったんだからな。そのお陰で今も似たような構成だし

 

 12.名無し@ニンジャ

 >10

 ……よりにもよって、Lukらしい。軽く盗み聞きしてきたところ、実数値は既に700だとか

 

 13.名無し@魔法戦士

 700wwww

 

 14.名無し@気持ち的にナイト

 なんだその数値wwいくら極振りでも頭おかしいww

 

 15.名無し@魔法使い(炎)

 そんなにLukがあれば、レア泥が捗りそうだね……勝てればだけど

 

 16.名無し@鞭使い

 なあ、それってもしかしてこいつか?

 っ【写真】

 

 17.名無し@ニンジャ

 >16

 そうそう。というか、いつ撮ったんだよそんな写真…

 

 18.名無し@魔法戦士

 >16

 それなら俺も知ってるぞ。確か始まりの街で大立ち回りしてた奴じゃないか?

 

 19.名無し@鞭使い

 おかわりもいいぞ!

 っ【動画】

 

 20.名無し@片手剣使い

 うめ…うめ…

 というか、煽りスキル高いな。みんなが黙ってたことを言って、的確に心を抉ってやがる

 まあ、この勝ち方は9割詐欺じゃねえかと思うけど

 

 21.名無し@ニンジャ

 >20

 勝てばよかろうなのだぁぁぁ!! 

 極振り相手に、同じ土俵で戦ったあいつが悪い

 

 22.名無し@短剣使い

 >21

 汚い。流石ニンジャ汚い

 けど、あいつオベロンとかいう多少上級プレイヤーだろ? 実際勝つ方法はあれしかなかったんじゃね?

 

 23.名無し@魔法使い(炎)

 それはそうとしてちょっといいですか?

 運極振り君にしがみついてるの【銀閃】さんじゃないですかね?

 

 24.名無し@気持ち的にナイト

 え? あっ…セナって呼んでるし間違いないぞ…

 

 25.名無し@魔法戦士

 しかも、待ち合わせをしていたってことは、リアルか何かでかなり親しい関係のはず…しかも凄く楽しそうだし

 

 26.名無し@武闘家

 チクショウ、こいつリアルラックまで高いじゃねえか。爆ぜろよ。

 

 27.名無し@短剣使い

 オベロンザマァと思いつつ、運極振り野郎にも爆ぜろと祈りを捧げよう……美少女と親しいとかもうね

 

 28.名無し@気持ち的にナイト

 俺らと同じく、きっと第2の街で詰むんだろうな…そこを乗り越えてくれることを祈る。そして爆ぜろ。

 

 29.名無し@鞭使い

 確か最後まで生き残ってたのがVit極振りだったか?第2は普通のプレイヤーでも苦戦するからなぁ。あと爆ぜろ

 今気づいたんだが、極振り野郎の初期ローブに付いてるの、うさぎのしっぽじゃないか? しかもご丁寧に10個。

 

 30.名無し@魔法戦士

 ひいふうみい…マジだ、10個ある。つーことは、Lukと獲得経験値が30%増? 極振りなら愚者の〜〜を取ってるだろうし、頭のおかしい数値になるのも納得だな。

 

 31.名無し@ニンジャ

 一先ず、今のところ判明してる情報はこれくらいか。

 またなんか詳しいことが分かったら書き込むわ

 

 32.名無し@鞭使い

 乙ー

 それはそれとして、煽りの中にあった「失礼ながら大爆笑ですね」って部分、クッソ昔のアニメの名台詞のパロなんだろうが…

 

 33.名無し@片手剣使い

 乙ー

 ガン×ソードだろ? 話してたら懐かしくなってきた…【UPO】に蛮刀ってあったっけ?

 

 (以下雑談が続く)

 

 

 


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