幼馴染がガチ勢だったので全力でネタに走ります   作:銀鈴

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ダイジェストです(活動報告におまけ短編上げてたり)


閑話 それぞれのミラーマッチ

 数多の剣閃が、音速を超えて唸り飛ぶ。

 

 数多の斬撃が、空を引き裂き震撼する。

 

 全く同一に見える剣の動き、全く同一に見える戦術。双方ともに気迫は満ち溢れており、交差と激突を繰り返す。

 

 Str極振りプレイヤーアキと、そのコピー体が刃を交わし始めてから僅か数分。戦場となっているクエストのインスタントマップは、既に不壊の壁を除きアイテムは1つ足りとも存在していなかった。

 素で5桁に届かんとするStr(筋力)で振るわれる刃が交錯する毎に生じる衝撃の余波が、大気すら薙ぎ払っていく。

 

 一合毎に悲鳴をあげる運営とは対照的に、両者の身は全くの健在。しかし、コピー体のアキにだけは無数に細かな傷が刻まれていた。

 

『はぁ……はぁ……がっ』

「最新の後輩が負けたと聞いて期待していたが、所詮は絡繰。生身には及ぶべくもないか」

 

 膝をついたコピー体に向けてアキが言い放ったのは、紛れも無い失望だった。高まっていた期待に対する反動。英雄(ばけもの)ではなくあくまで人間(RPプレイヤー)であるアキにとって、それはロールプレイが綻びるほどの残念だった。

 

「だが、これまで刃を交えた相手の中で上位に食い込む腕前であることもまた事実。際限なく、万全の状態で手合わせが可能と考えるのであれば、有用といったところか」

『ふざ、けるな。何を値踏みしている。この勝負、“勝つ”のは俺だ!』

 

 コピー体が憤怒と共に立ち上がり、抜刀術を発動した。

 しかしそれは、数瞬早く発動された同じ技により中断、刃が砕かれた。

 

『まだだ!』

 

 刀の柄を投げ捨て引き抜かれた刃が、アキを捉える前に再び砕かれる。

 

「己の信念が乗っていない」

 

 砕かれる砕かれる。

 

「相手を殺す意思がない」

 

 砕かれる砕かれる砕かれる砕かれる。

 

「全てが、俺の焼き増しに過ぎない」

 

 砕かれる砕かれる砕かれる砕かれる砕かれる砕かれる砕かれる砕かれる砕かれる砕かれる砕かれる砕かれる砕かれる砕かれる砕かれる。

 

 発射速度も、射程距離も、破壊力も、全てが同値の筈の斬撃は一方的に砕かれていく。取るに足らない塵のように砕かれていく。

 硝子のように光を透かす刀身は、ユニーク装備に届く程の火力の代償として元より一度振るえば砕け散る耐久性しか持っていない。しかし、逆に言えば火力だけで言えばユニーク装備に匹敵するのだ。それを自分の装備に一切の被害を出すことなく砕くアキの技量は、常軌を逸していると言って過言でない。

 

「そのような鈍刀で、俺を破れるとでも思っていたのか?」

 

 そうしてコピー体に残った刀は、7本全てが健在の本人に対し僅か1本。既に、決着はついているも同然だった。

 

『いいや、まだ、まだだァ!

 特化付与(オーバーエンチャント)――閃光(ケラウノス)!』

 

 しかし、諦めることなくコピー体が咆哮する。そしてそれに呼応して、破滅を予感させる異音が発生し刀身が爆光を纏う。

 その特化したバフの内訳は、他のバフとは比べ物にならないほど破格だ。攻撃が掠れば死に、使った武器は即座に砕け散り、痛覚が増大するデメリットこそあるが、正しくその一撃は掠るだけでタンク型プレイヤーを10度殺して余りある威力を秘めている。

 

『奥義抜刀ーー』

「凄まじい威力なのだろうな。だが、無意味だ」

 

 そうしてコピー体が必殺の一刀を放つ直前、その身体を硝子の様に透明な刃が薙いだ。何のスキルを発動したわけでもない、現実のスキルで行われた抜刀術。その一撃は最大火力に拘ったコピー体よりも、圧倒的に早く斬撃を届かせた。

 

『バカ、な』

「換えの効かない愛刀を躊躇なく使い捨てる輩には、負けるつもりなどない。さらばだ、俺の劣化コピーよ」

 

 カシャンという微かな音と共に、コピー体が砕け散った。同時にアキの握る透明な刃も耐久限界で砕け散る。しかし、次の瞬間ユニーク装備の効果である【刀剣装填】により、アイテムボックスから全く同じ硝子刀が装填される。

 

 それを鞘に納め、コートを翻し立ち去るアキの手元にはクエストクリアのウィンドウが出現していた。

 

 アキ : クエスト挑戦回数1

    クリアタイム 05 : 27

 

「そらそらぁ! 俺のコピーってんなら、もうちっと気張れや!」

『ちっ、痛ぇじゃねえか!』

「そんなの知ったことかよぉ!」

 

 突き、払い、引き、穿ち、叩き、蹴り、薙ぎ、殴り、魔法が飛び交う。センタとそのコピー体の戦闘も、開始直後から激化の一途を辿っていた。しかし、その戦闘は一方的な様相を見せ始めていた。

 

 コピー体の攻撃は、躱され、いなされ、受け流され、受け止められ、何一つとしてセンタに対する有効打になっていないのだ。代わりに、加減された一撃が次々とコピー体に叩きつけられている。その差は双方のHPゲージに如実に現れていた。

 

「ったく、うりぼうはいい感じだったから期待してたってのによ。本体がコレとか興醒めだぜ。確かに俺の動きだから強えけどよぉ」

 

 センタ本人が移動時の自傷ダメージで削れているものの9割を維持しているのに対し、コピー体は既に3割を下回っている。

 前哨戦で行われていたペット同士の対決が互角、最新の極振りが敗北したという前情報を楽しみにしていた身としては、実際の力が拍子抜けするほど低く既に飽きがきていた。

 

『馬鹿な……ペットも、幸運の極振りも、俺たちは倒せた筈』

「あん? うりぼうは可愛いがあくまでNPCで、ユキだってVR始めてそんなに経ってねぇんだぜ? そんな奴らに勝ったところで、何が自慢できるんだっての」

『ゲイ=ボルク!』

 

 落胆しきった様子でやれやれとしているセンタに対し、不意打ち気味に黒いオーラを纏った槍が突き出された。それは、シャークトゥルフ戦で見せた所謂蹴りボルグと違って、刺しボルグと呼ばれるタイプのセンタの必殺技。

 連発可能な代わりにタンク型プレイヤー3人分程の火力を持つ筈のそれを、センタはこともなげに二本の指で掴み取った。ダメージ判定のある刃部分ではなく側面を保持し、腕の速度を槍の速度と完璧に合わせる凄まじく丁寧な荒技だった。

 

「せめて俺なら、これくらいはできねぇとな?」

 

 そして、カウンターとして放たれた槍の一閃がコピー体を貫いた。その結果HPは恐ろしい勢いで減少していき、スキルの効果で1だけ残して止まった。

 

「やっぱ呆気ねぇなぁ、お前」

 

 しかしそれも、槍が捻られたことによるダメージで0へと落ちた。開いたクエストのウィンドウを閉じ、センタは口笛を吹きながら歩き始めた。戦闘開始から、3分と42秒の出来事だった。

 

 センタ : クエスト挑戦回数1

     クリアタイム 10 : 35

 

『アンタは私、私はアンタだ』

 

 同時刻、Agl極振りのレンも自身のコピー体と向かい合っていた。お互いいつでも最高速に達することができるよう、利き脚を僅かに後方に下げている。

 そんな状態で、自身のコピー体をジッと見つめ確認したレンがぼそりと言葉を零した。

 

「なんだ、私より遅いのか」

 

 普通のプレイヤーであれば、まず聞き取ることなど出来ない声量。しかし、不運なことにコピー体には聞き取ることが出来てしまっていた。

 

『私が遅い!? 私がスロウリィ!? 冗談じゃ──』

「その言葉を、軽々しく使うな」

 

 そして、ついうっかり使用してしまった言葉がレンの逆鱗に触れた。劣化した自分が、自分に負けたことを認めたくないが為に使った尊敬するアニメキャラの言葉。レンの主観では、軽々しく、みっともなくその言葉を使われるのは非常に不愉快と言えるものだった。

 

『だったら試してみろよ、私ィ!』

「言われなくても」

 

 今まで上げていたサングラスを下ろし、鏡写しの動作で本人は右腕を、コピー体は左腕を地面と水平に掲げた。

 

「『来て、ヒエン』」

 

 その声に合わせ、青い燕がその手に留まった。主人と同様、速さを突き詰めたペットがお互いを視認し静かに睨み合いを始めた。

 

「『ユニオン』」

 

 しかしそれは、お互いの主人からの命令ですぐに中断された。名前の通り合体、それも装備と合体するスキルによって、お互い主人が装備する翠の脚甲にヒエンは合体する。

 そうして完成するのは、外側に1枚羽の様な飾りのある膝から下を覆うブーツ。燕の装飾が飾るターコイズブルーのそれは、上空の空気の様に冷たい風を纏っていた。

 

『いざ尋常に、勝負!』

 

 そして、コピー体が駆け出し──

 

 start-up。小さな電子音と共に、そんな合成音が鳴った。

 

「おっそーい」

 

 次の瞬間には、全身を刻まれ砕け散っていた。コピー体は最後まで、何が起きたか一切分からない様な表情だった。

 

「そんな速さじゃ、私にもあの人にも届かねえよ」

 

 time-out。再び鳴った音と共に、レンの手に装着されていた腕時計の様なアイテムがパージされる。データに分解されていくそれは、コピー体も所持していた筈の『自身の時間を加速することでスキルのチャージを終わらせる』課金アイテム(100円)。

 それを使うそぶりもなかったコピー体は、結果として何倍もの速度差で消し飛ばされたのだった。

 

 レン : クエスト挑戦回数1

    クリアタイム 00 : 26

 

『我は汝、汝は我。我は影、真なる我……?』

 

 ザイードのコピー体は困惑していた。自分はザイードがクエストを受け、このエリアに足を踏み入れたことで生まれた存在だ。

 しかし、そのコピー元である筈のザイードが見えない。自身の探知にも反応しない。あり得ないことだが、既にこの空間にいないのではないかと思えるほどだ。

 

妄想心音(ザバーニーヤ)

 

 そして次の瞬間には、自身のHPが0になっていることを確認した。馬鹿な。そう思うことすら許されず、コピー体は即死した。

 

「他愛なし」

 

 それをクエストクリアのウィンドウが出現したことで確認したザイードが、スキルを全て解除して出現した。その姿には、普段のRPではあり得ないものが1つ追加されていた。

 それは腕。

 長い腕。

 黒い腕。

 悪魔の腕。

 

「しかし、やはり本物の再現とは中々難しいですな。シャン」

 

 了承の意思を表す様に、黒く長い腕に赤い光が明滅した。これこそがザイードの右腕一体型ペットである、シャンという悪魔の右腕だった。

 

「だが、再現できるだけで儲け物というもの。再現率を上げるならば、我らの精進のみでしょうなぁ」

 

 呵々と笑うザイードと、光を放つその右腕は搔き消える様に去っていった。

 

 ザイード : クエスト挑戦回数1

      クリアタイム 00 : 30

 

『行きますよ!』

「ええどうぞ、こちらも行きますとも!」

 

 また別のインスタントマップでは、何もかもを消し飛ばす爆炎が吹き荒れていた。にゃしいとそのコピー体は、珍しく意気投合しはしゃいでいた。

 

『「エクスプロージョン!」』

 

 爆炎が広がる。

 

『「エクスプロージョン・改!」』

 

 爆炎が溢れる。

 

『「真エクスプロージョン!」』

 

 爆炎が吹き荒れる。

 

『「ハイパーエクスプロージョン!」』

 

 プレイヤーを10人は消し飛ばして余りある爆炎が吹き荒れる。本来はペットも同伴していた筈なのだが、とっくに消し炭と化してしまったことに2人とも気づいてはいない。

 

『「黒より黒く、闇より暗きエクスプロージョン!!」』

 

 再度吹き荒れる爆炎が、互いの攻撃を相殺して部屋を焼き焦がす。その惨状とは裏腹に、2人の顔は恍惚として今にも達しそうなほどだった。

 

「ああ、やはり爆裂は最高です」

『まさか自分が2人いるだけで、こんなにも素晴らしい爆裂が出来るとは……』

 

 全く同じポーズで、大の字ににゃしいとそのコピー体は倒れこむ。スカートの中身がモロに見えてしまっているが、この場にいるのはにゃしいのみであるので何も問題はない。

 

「ですが本来、私たちは殺し合う定め。こんな遊んでいて良いのですか?」

『何を言いますか私。私たちにとって、爆裂こそ優先度不動の1位であって、勝負事など二の次ではありませんか』

「それもそうですね!」

 

 そしてとても下品な高笑いを上げる2人。欲望がそのまま解放されているせいか、パンモロなのにも気付かず非常に満足気だった。

 

『ですが、私とあなたが更なる爆裂の高みを目指すには、私が1度は打倒されることが必須。であれば、私は潔く自害しましょう』

「マジですか。まるで私とは思えない言い草ですね」

『勿論、条件はありますとも。これからも、ここに来てくれますか?』

「あったりまえじゃないですか。ダブル私システムの快感を知った以上、来ないなんて選択肢はありませんよ!!」

『愚問でしたね!』

 

 再びとても下品な高笑いを上げる2人。相変わらずパンモロである。

 

『では、最後に窓の外に向けてダブルでエクスプロージョンを撃ち、フュージョンさせてオーバーレイからのエクシーズしましょう』

「いいですね、乗ったぁ!」

 

 ノリノリで飛び跳ねる様にダブルにゃしいは起き上がり、肩を組んでるんたるんたと窓際に向かう。そこから見える風景は、どうしようもない大嵐。ツインエクスプロージョンを試すには、絶好の天候と言えた。

 

「『空蝉に忍び寄る叛逆の摩天楼。我が前に訪れた静寂なる神雷。時は来た! 今、眠りから目覚め、我が狂気を以て現界せよ!』」

 

 勝手にBGMをにゃしいがネット経由で流し始め、ノリノリの詠唱が開始される。全く同一の動き、魔法陣、スキル使用タイミング、それが今1つに交わり極大の魔法を作り上げていく。

 

「『穿て! エクスプロージョン!』」

 

 そうして解き放たれたエクスプロージョンは、全ての雨雲を吹き飛ばして空に青を取り戻した。否、それだけではない。空に巨大な虹のアーチを掛けたのだ。

 火力点満点、芸術点満点、見栄え点満点、誰がなんと言おうと完璧なエクスプロージョンだった。

 

『それでは、まあいつか会いましょう私』

「明日にでも来ますよ、私」

 

 それを見届けたコピーにゃしいは、頬に朱が差した状態で内側からエクスプロージョンしたのだった。

 

 にゃしい : クエスト挑戦回数1

      クリアタイム 01 : 42 : 32

 

 そこは、終わりを迎えたとしか言いようのない風景だった。

 

 そこは、今尚終わり続けている場所だった。

 

 そこは、終わりが終わり続けている場所だった。

 

 床は、ある場所はぐずぐずに溶け、ある場所は冷凍された様に固まり、ある場所は溶岩が吹き出し、ある場所は光の反射が0となり不気味な様相を呈していた。

 壁も同様、様々な状態異常のテクスチャが貼り付けられ吐き気を催すマーブル模様を描いている。

 窓から覗く空も同様だ。本来あった大嵐という天候設定が書き換えられ、虹色の天蓋に緑の雪が舞うという意味不明な光景となっていた。

 

 その全ての中心たる部屋の中では、色彩が七色に変化し続ける12羽のひよこに囲まれて同じ姿の少女たちが組んず解れつしていた。傍には、魔法少女感が溢れるステッキが転がっている。

 字面だけ見れば、多少自分の頭を疑うだけで済む話のそれは、近くに寄るとよりその異常性が認識できた。

 

 短剣を逆手に構えた双方の右腕を、双方が噛み付いて動きを止めているのだ。そんな状態で、相手を先に殺さんと上下を入れ替えながら戦闘が継続されていた。

 

 コピー体翡翠が『流石私ですね。実力もさることながら、よもや美味しいとは』とでも言いたげな目を本人に向ける。

 対抗して本人も「そうでしょう。まさか私も、自分がコーヒー味とは思いませんでした」とでも言いたげな目をコピー体に向ける。

 

 上下が入れ替わる。

 

 コピー体翡翠が『それを言うなら、コーヒー漬けチャーシューじゃないですか?』とでも言いたげな目を向ける。

 本人翡翠が「肉ですし、それもそうですね。いただきます」とでも言いたげな目を向けた。

 

 因みにこのUPOというゲーム、運営の謎の拘りにより殆どのアイテムに味が設定されているのである。

 

 そして、お互いがお互いの噛み付いていた部分を喰いちぎり、一歩下がったところでペットのひよこを踏みすっ転んだ。その衝撃で、握っていた短剣もどこかへ飛んでいった。

 

 そのことを確認しつつ、もきゅもきゅと口を動かしながら立ち上がり互いを睨みつける。

 その目は「しかし、そろそろ限界でしょう。潔く負けてください」『いいえまだまだ。あなたこそ私に食べられてください』そんな風な意思が籠っていた。

 

 自身のペットの効果により、お互い既にSAN値は夢の20台に突入、そろそろ10の大台に突入しようとしていた。

 

 そんな中、本体翡翠が咀嚼していたモノを飲み込むために、一瞬目を瞑った。その瞬間を、コピー体は逃さない。足元のペットであるひよこの力も借り、本人に対し凄まじいスピードで突撃したのだ。

 

 本体翡翠が目を開けた時には、既にコピー体翡翠は目と鼻の先。あわやこのまま押し倒され捕食(そのままの意味)されると思われた時、本体翡翠がコピー体翡翠の腕を掴んだ。

 

 『そんなことで今更』とでも言いたげなコピー体。

 「それだからダメなのです」とでも言いたげな本体。

 

 どちらが正しかったのか。それは直後に明らかになった。

 

 本体翡翠がコピー体翡翠の腕を掴んだまま身体を回転させ、腕を巻き込んで行く。ここでコピー体が「しまった」とでも言いたげな顔になったが、時すでに遅し。

 妙に上手い投げ技によって、コピー体翡翠は地面に叩きつけられていた。そして、残り僅かとなったコピー体のHPを天候と待ってましたと言わんばかりのペットのつつきが削っていく。

 

「さあ、これで終わりです」

 

 トドメとして、馬乗りになった本体翡翠がコピーの心臓(クリティカルポイント)目掛け、真っ直ぐに掌打を突き入れた。

 

『か、は』

「それでは、また」

 

 満面の笑顔を浮かべて翡翠がそう言い、クエストをクリアしたウィンドウを伴い去っていった。噛みちぎられたままの右手をチロチロと舐めながら。

 

 翡翠 : クエスト挑戦回数1

    クリアタイム 2 : 12 :56

 




おまけ 各極振りのペット

アキ
==============================
 Name : エスペラント
 Race : 付喪神・真
 Lv 40/40
 HP 1500/1500
 MP 2000/2000
 Str : 600 Dex : 50
 Vit : 80 Agl : 50
 Int : 100 Luk : 130
 Min : 80
《ペットスキル》
【完全憑依 : 器物】
 ペット取得時発動
 主人の持つアイテムのうち何か1つに憑依する。憑依したアイテムに自身のステータスを全て加算する。
【スキル共有】
 自身の所持するスキルを主人と共有化する
【憑依物性能強化】
 自身が憑依したアイテムの性能を30%強化する(自身の加算分は除く)
【自律駆動】
 主人の意思とは関係なく活動することができる。その場合、毎分10のMPを消費する
【変化物】
 対霊性を獲得する
【妖刀】
 使用時主人のHPを確率で5%消費する。また、同種族(主人・ペット共通)を討伐する度正気度を1減少させる
《スキル》
【自暴自棄】
 毎秒自身のHP・MPを50消費し続けることで、全ステータスを2倍にする。
【抜刀補助】
 刀剣類憑依時限定スキル
 主人のStr・Agl合計分抜刀速度を上昇する
【刀剣ノ理】
 刀剣類を用いて攻撃する場合、与ダメージ+20%、クリティカル発生率+30%
【忠誠ノ誓イ】
 主人と自分のMPを共通化する。また、主人のHPが0になった場合、自身のHPを0にして復活させることができる。

《武器》
 憑依 : 【装刀オリハルコン】
==============================
にゃしい→狐火(別枠)
==============================
 Name : みゅいみゅい
 Race : キメラキャット
 Lv 40/40
 HP 2500/2500
 MP 900/900
 Str : 500(500) Dex : 100(100)
 Vit : 100(125) Agl : 200(215)
 Int : 60(60) Luk : 50(50)
 Min : 100(100)
《ペットスキル》
【キメラ】
 複数のモンスターの能力を共存して保有することができる
【守護獣】
 主人の半径10m以内にいる場合、全ステータスを20%上昇する
【龍の心臓】
 HPを100/60s回復する
 MPを50/60s回復する
【獣の眼光】
 MPを500消費して、20秒間自身の速度を2〜3倍にする
【闇の翼膜】
 MP消費なしで飛行を可能にする
 夜間行動時、飛行中の音を消去する
【自爆】
《スキル》
【防護ノ理】
 自身が防具装備時、被ダメージ-20%、主人の被害を100%肩代わりする
【聖なる印】
 対霊特効を獲得する
 自身の攻撃に任意で光属性を付与
【忠誠ノ誓イ】
【状態異常攻撃 : 猛毒】
《武器》
 装備不可
《防具》
 頭【十字印】Vit +5 対霊特効
 体【てんしのはね】Vit+20 Agl+15
 手 装備不可
 足【毛並みヨクナール】毛並みが良くなる
 靴 装備不可
==============================
デュアル
==============================
 Name : ロアーネ
 Race : 針山鼠
 Lv 40/40
 HP 2000/2000
 MP 1000/1000
 Str : 20(20) Dex : 50(50)
 Vit : 500(500) Agl : 80(80)
 Int : 80(80) Luk : 40(40)
 Min : 300(300)
《ペットスキル》
【守護獣】
【転がる】
 転がっている間、Agl+50
【デア・フライシュッツ】
 針を誘導付きで射出することが出来る。針の威力は150固定
【パンツァー】
 地面に接している限り、StrにVitの値を加算する
【天下針山】
 物理ダメージを35%反射する
 より多彩に針を発射することが可能になる
 針が直ぐに生えてくる
【極限硬化】
 針の強度を耐久値600相当まで上昇させる。また、全被ダメージを20%カットする
《スキル》
【防護ノ理】
【カウンター】
【悪食】
 遠距離攻撃系ダメージを無効化、想定威力の30%HPを回復する。
【針風船】
 MPを消費して近距離攻撃のダメージを50%、遠距離攻撃として計算する。残りの50%のダメージを相手に反射する。
《武器》
 装備不可
《防具》
 頭 装備不可
 体 装備不可
 手【ふわふわの手袋】対寒暖
 足 装備不可
 靴【ふわふわの靴下】対寒暖
==============================
レン
==============================
 Name : ヒエン
 Race : 山風燕
 Lv 40/40
 HP 800/800
 MP 2100/2100
 Str : 10(10) Dex : 100(100)
 Vit : 5(5) Agl : 600(620)
 Int : 50(50) Luk : 150(150)
 Min : 5(10)
《ペットスキル》
【疾風の翼】
 風を纏い減速をしなくなる
【追い風】
 戦闘開始から60秒毎にAgl+10%
 初めから最高速を出すことが可能になる
【ユニオン】
 主人の装備と合体する(合体時、ステータスを3つまで選んで装備に加算する。HPMPスキルは共有されない)
【サターンエンジン】
 MPを消費することで、際限のない加速を可能にする。
 速度がHPとLukの合計値を超えた場合、このスキルは暴走し最終的に自爆する。
【雨分身】
 周囲の水分を利用して、実体を持った同ステータスの分身を1体作り出す。
【タイム・ジャンプ】
 戦闘中1度だけ発動可能
 自身のMPを100%消費することで、自身及び主人の全てを3秒前に巻き戻す。
《スキル》
【チャンバー】
 エネルギーのチャージ・解放ができる
【氷の理】
 氷の魔法を使用可能になる
【クロックアップ】
 MPを15/2s消費することで、自身の速度を倍にする
【風切羽】
 飛行中、自身全体に斬属性を付与する
《武器》
 装備不可
《防具》
 頭 装備不可
 体 装備不可
 手 装備不可
 足【風のリボン】Agl+20
 靴 装備不可
==============================
センタ
==============================
 Name : うりぼう
 Race : ケルティック・ボア
 Lv 40/40
 HP 5000/5000
 MP 100/100
 Str : 500() Dex : 80()
 Vit : 100() Agl : 200()
 Int : 5() Luk : 10()
 Min : 100()
《ペットスキル》
【巨大化】
 巨大化する
【守護獣】
【魔法喰らい】
 魔法ダメージの30%を吸収する
【毒の衣】
 攻撃に状態異常 : 毒を追加する
 主人以外の触れた物に状態異常 : 毒を付与する
【野性解放】
 HPを500/60s消費することで、自身に状態異常 : 憤怒・狂乱・暴走を付与し全ステータスを2倍にする
【勇猛果敢】
 戦闘中Str・Vitを15%上昇させる
《スキル》
【悪食】
【野性の理】
 自身が防具を装備していない場合、与ダメージ+20%、移動速度+20%
【爆走】
 MPを消費し加速する
【運搬】
 アイテムをいくつか運搬出来るようになる
《武器》
 装備不可
《防具》
 頭 装備不可
 体 なし
 手 装備不可
 足 装備不可
 靴 装備不可
==============================
ザイード
==============================
 Name : シャン
 Race : 悪魔の右腕
 Lv 45/45
 HP 666/666
 MP 3000/3000
 Str : -- Dex : --
 Vit : -- Agl : --
 Int : -- Luk : 300
 Min : --
《ペットスキル》
【我ハ汝汝ハ我】
 召喚時主人と同化する。その際、HPMPを共有化する
【悪魔の右腕】
 同化した右腕を用いての攻撃に、確率で即死する効果を付与する
【力ハ不要也】
 Strの値を存在しない状態にする
 即死確率を上昇させる
【知恵ハ不要也】
 Intの値を存在しない状態にする
 即死確率を上昇させる
【護リハ不要也】
 Vit・Minの値を存在しない状態にする
 即死確率を上昇させる
【速サハ不要也】
 Aglの値を存在しない状態にする
 即死確率を上昇させる
《スキル》
【即死確率上昇】
【状態異常攻撃 : 呪い】
【状態異常攻撃 : 即死】
【霊体化】
 実体を消すことが可能になる
 その状態では、即死は対霊昇天攻撃としても扱う
《武器》
 装備不可
《防具》
 頭 装備不可
 体 装備不可
 手【罪ノ血染】即死確率上昇
 足 装備不可
 靴 装備不可
==============================
ザイル
==============================
 Name : ナキリ
 Race : 万能型自動人形
 Lv 50/50
 HP 2500/2500
 MP 2500/2500
 Str : 100(520) Dex : 500(640)
 Vit : 100(455) Agl : 100(170)
 Int : 100(250) Luk : 100(100)
 Min : 100(360)
《ペットスキル》
【精密稼働】
 元々のステータスに加え主人の50%程の精密稼働が可能になる
【自動修復】
 HP・MPを毎秒5回復する
【補助行動】
 補助AIスキルを装備可能になる
【戦闘補助AI】
 戦闘行為が可能になる
【生産補助AI】
 生産行為が可能になる
【運搬補助AI】
 アイテム運搬容量が増加する
《スキル》
【絡繰式剣術】【絡繰式銃術】
【絡繰式生産術】【絡繰式魔術】
【絡繰式防御術】
【補助腕】
 武器装備枠が2つ増加する
《武器》
【黒蓮銃剣 拾式】
 Str +150 Agl +20
 Dex +70
 属性 : 闇
 状態異常 : なし
 口径 : 12mm(ダメージボーナス120)
 装弾数 : 20/20
 射程延長
 耐久値 400/400
【白蓮盾剣 拾式】
 Str +100 Dex +20
 Vit +120
 属性 : 光
 防御範囲上昇
 耐久値 400/400
【蒼蓮槌剣 拾式】
 Str +150 Vit +20
 Min +70
 属性 : 水
 防御貫通(中)
 耐久値 400/400
【碧連杖剣 拾式】
 Int +150 Str +20
 Min +70
 属性 :風
 詠唱短縮
 耐久値 400/400
《防具》
 頭【微金の釵】
   Vit +20 Min +10
   周辺探知
 体【山吹の振袖】
   Vit +60 Min +60
   魔法ダメージ -10% 
 手【黒の肩衣】
   Vit +40 Dex +50
   物理ダメージ -10%
 足【白の袴】
   Vit +50 Min +50
 靴【天狗下駄】
   Vit +45 Agl +50
   移動速度上昇 +10%
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翡翠
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 Name : ひーこー
 Race : コズミック・インサニア
 Lv 45/45
 HP 1900/1900
 MP 2500/2500
 Str : 60(60) Dex : 80(80)
 Vit : 120(120) Agl : 90(90)
 Int : 100(100) Luk : 50(50)
 Min : 600(600)
《ペットスキル》
【異次元の色彩】
 身体が不規則に、七色に変化する。任意で発動は止めることができる。
 主人を除き、自身を見たプレイヤー・ペット・モンスターにSANチェックを発生させる(1/1d6)
【正気喪失】
 主人を除き、自身から半径10m以内に存在するプレイヤー・ペット・モンスターへ一定時間毎にSANチェックを発生させる(1/1d6)
【感染拡大】
 主人を除き、自身から半径20m以内に存在するプレイヤー・ペット・モンスターへ一定時間毎にランダムで状態異常を付与する
【遺伝子汚染】
 主人を除き、自身から半径20m以内に存在するプレイヤー・ペット・モンスターは一定時間毎に対抗判定を行う。
 対抗判定に失敗した場合、身体の一部がランダムで狂気的ナニカへ変質する。変質した場合SANチェック(2/2d6)が発生し、その部分は非常に脆くなる。
【隕石招来】
 小型の隕石を呼び出して攻撃する。
【殺戮ノ宇宙(そら)
 自身の半径20m以内に存在するプレイヤー・ペット・モンスターは一定時間毎に対抗判定を行う。
 対抗判定に失敗し、且つレベルが45以下の場合100%の確率で即死する。45以上の場合低確率で即死する。
《スキル》
【真・影分身】【ドッペルゲンガー】
【防護ノ理】
【状態異常攻撃 : 狂気】
《武器》
 装備不可
《防具》
 頭 装備不可
 体【毛並みヨクナール】
 手装備不可
 足【毛並みふわふわる】
 靴 装備不可
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