暗い僕と至高の彼女   作:ネコ缶

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生活

一ヶ月後、法的手続きが済んだ後、

奈々と僕は僕の家で共に暮らすことになった。

「奈々を拾ってくれてありがとう」

奈々が、家に『最初』に入る時、

に僕に言ったことである。

 

普通、白髪でタバコ臭い二十代後半の男性

なんかに、かける言葉じゃない。

そういう言葉は、

結婚する相手にするようなものだ。

 

僕は、奈々が結婚するまでは、

面倒を見ようと思った。

 

奈々と僕は家に入った。

家は、散らかったままだった。

新しいハードな仕事に

順応するために、

僕は家の片付けを怠っていた。

 

「ごめん、奈々が家に来るっていうのに、

何も片付けてないや」

 

「じゃあ、一緒に片付けよう、パパ」

 

僕は、一瞬、硬直した。

僕は、奈々にパパなんて呼ばれる程、

の資格は無い。

 

「僕は、パパなんて呼ばれる資格はないよ。

ヒカルって呼んで」

 

奈々は少し深刻な表情になった。

だが、すぐに微笑んだ。

 

「ヒカル、奈々と片付けよう」

 

奈々は、熱心に片付けをしてくれた。

半年分の食べ終わったカップラーメン、

何十本もの酒ビン、、、

 

奈々は有無を言わず幸せそうに片付けていた。

 

「やっと綺麗になった」

「ありがとう奈々」

 

僕は、

タバコが吸いたくなったので、

奈々の前でライター

とタバコを取り出した。

 

僕は、つい何も考えずに行動してしまう

癖があった。

奈々が悲しそうな眼差しを向ける。

 

「ねえ、ヒカル。無理してとは言わないんだけど。

あのう、そのう、、、

タバコは、私あんまり好きじゃないんだ、、」

 

僕は、解った。

おそらく、奈々の家が火事になった原因は、

タバコによる出火が原因によるものだと。

そんな事すら、

奈々の気持すら解ってあげれないのか僕は。

 

僕は、タバコとライターを棄てた。

 

「わがまま言ってごめんなさい」

 

「そんな事ないよ。

僕も、最近吸い過ぎてて、反省しようと

思っていたところなんだ。」

 

「ならよかった」

奈々は、ふと笑顔になった。

 

「それより、

お腹すいたから夕飯にしようか。

今から弁当買って来るから何が良い?」

 

「ダメだよ。

いつも、カップラーメンやレトルト食品

で済ましたら。

塩分の取り過ぎで死んじゃうよ。

奈々が美味しいもの作ってあげる」

 

奈々と僕は、

歩いて近くのスーパーに行った。

 

「ヒカルのために、肉じゃが作ってあげる」

 

食材を選んでいる奈々は可愛かった。

昨日、自殺しようとしていたとは

誰も思わないだろう。

 

あれ、僕は、昔にも、

同じ事を経験した事がある。

 

昔、『奈々』と買い物をした。

なのに、僕は、『奈々』の顔すら、

忘れてしまっていた。

あれほど好きだったのに、、、

 

「どうしたの。ヒカル、涙出てるよ」

 

気づいたら奈々が僕の顔を覗きこんでいた。

 

それも恐ろしいほど心配そうに。

 

「なんでもないよ。他には買うものはないかい」

「大丈夫。家に帰って、肉じゃが作ろう」

 

奈々は、終始、僕の手を握っていた。

 

僕たちは買い物を終え、家に帰った。

 

奈々は手際よく肉じゃがを作ってくれた。

僕は、見ているだけだった。

手出ししたら逆に迷惑だと思ったからだ。

「出来上がり、さあ、一瞬に食べよう」

 

奈々は、僕の猫背から、箸の持ち方まで

優しく正してくれた。

 

奈々の料理は美味しかった。

僕がそういうと奈々はとびっきり

嬉しそうだった。

 

なんでこんな娘が

自殺しようとしていたのだろう。

 

 

 

食事が済むと、僕は、風呂を沸かした。

 

「奈々、先に入る?」

 

「先に入って、ヒカル」

 

僕は、奈々の言葉に甘えて先に入る事にした。

 

奈々が一人前になって、優しく理想的な男性

と結婚するまで、お金だけはなんとかしよう。

僕にはそれしかできないから。

僕が風呂にゆったりと使っている時、

いきなりドアが開いた。

奈々だった。

しかも裸だった。

「な、何してるんだ」

「何って、ヒカルの背中、

洗いに来ただけだよ。

早く背中洗わせて」

僕は、奈々に強制的に背中を洗われた。

たまに、奈々の柔らかくて暖かい身体が

触れて気持よかった。

 

僕と奈々は、一緒に風呂に浸かり、

風呂から出た。

「ねえ、ヒカル。奈々、

ヒカルの背中、

綺麗にしてあげたんだから、

今度は、ヒカルが奈々の身体拭いてよ」

 

「突然、また、何を言いだすんだ」

 

「早く拭いてよ〜〜。二人揃って

風邪引いちゃうよ〜」

 

奈々は何故かとても幸せそうだったので、

大人しく、

身体を拭いてあげる事にした。

僕は、慎重に奈々の身体をなぞるようにして

拭いた。

僕が胸を拭いてあげている時、

「くすぐったいよ〜」

奈々は気持よさそうな声を上げると、

少し身動きした。

 

奈々が動いた事によって奈々の身体

の感触がより正確にわかるようになった。

そして、奈々が発する少女特有の匂いが

正確に感知できるようになった。

 

やばい、これ以上、理性を保てない、、。

 

奈々が天使にみえる、。

 

「ふふふ、やっと微笑んでくれたね」

 

僕は奈々を見上げる。

 

「今まで奈々、

ヒカルが幸せそうに微笑んでくれてる

の見れなかったからとても哀しかったんだよ。

奈々のやっている事は、ヒカルにとって、

もしかしたら、

辛い事なんじゃないかって思ってたんだよ。

もう辛そうな顔したらイヤだよ。

 

『奈々がどんな事をしてもヒカルがを見

幸せにするから』」

 

「はい」

 

 

 

 

奈々と僕は、一緒に寝た。

 

奈々は僕に抱きつきながら寝た。

 

奈々は、すぐに寝てしまった。

 

奈々は寝言を言っていた。

 

「ヒカルのためなら、

なんだってしてあげる。

だから、奈々を、、棄てないで、、」

 

 

 

 

 

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