暗い僕と至高の彼女   作:ネコ缶

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展開が急すぎてしまったので少し付け加えてみました。
(5月7日)


消失

翌朝

僕が起きたら奈々はいなかった。

「奈々、何処にいるの?」

僕は、しばらく探していると

テーブルに一枚の手紙があった。

桜色の綺麗な手紙だった。

奈々が書いたのだろうか。

僕は読んでみることにした。

『拝啓 奈々の親愛なる

ヒカルへ

 

奈々は、ヒカルの事が

大好きです。世界で一番

でも、奈々はどうしても

行かなければならない場所が

あります。

 

恐らく、数年間は会う事が

出来ないでしょう。

でも、それは、

またヒカルと会うためには

どうしても必要な事なのです。

だから、許して。

しばらく一緒にいられなくても、

奈々はいつでもヒカルの事を

大切に想っています。

だから、私に会うまで、

健康でいてください。

お願いです。

私に会うまで、死なないで

そして、自分の思った道を

貫いてください。

奈々より』

 

奈々の手紙は、少ししわ

ができていた。

恐らく泣いたのだろう。

涙でインクがにじんでいる

のがまるわかりだ。

僕は、奈々からの手紙を

なくさないように自身の机の中に

しまった。

奈々、どうして、いなくなったんだよ。

でも、奈々も、僕と離れたくて

離れたわけじゃなかったんだ。

僕は、一瞬、

奈々にも捨てられてしまったと思ったが

次に奈々と会うために、

なるべく立派な人になろう

と『決意』した。

それと同時に、どうして、

『さようなら』の声すらかけて

くれなかったのか、『昨日の奈々』に

問いたかった。

 

僕は、どっちかというと、

陰湿な理系オタクだ。

高3の夏休み、僕は、

タイムマシンやブラックホール

の研究で有名である理系単科大学である

宇宙科学大学に入学しようと

『決心』した。

 

僕は、同級生、教師、親

誰がなんと言おうと意志を

曲げたりしなかった。

僕は、『自分の思った道を貫く』

という奈々との約束を破りたくなかった。

奈々だけは裏切りたくなかった。

僕は、半年間、勉学に勤しんだ。

おかげで、受かりっこない

と言われていた、

あの宇宙科学大学、

理学部宇宙物理学科に

補欠合格ながら入れさせてもらえた。

そして、宇宙物理学を学んだ。

過去へ戻るタイムマシンを

発明するために。

奈々と出会ったときに戻って、

聴いてみるんだ。

 

どうして、いなくなったのか。

 

 

僕は、その事を聴くために

大学卒業後も一生懸命研究し、

ついに、やっと

一人で過去へ戻るタイムマシンを

発明した。

仕組みは、車のバッテリーで

超小型のブラックホールを

創り出し、

それに飲み込まれる事により、

時空を移動して、

過去に行くというものである。

 

これで、やっと奈々に会える!

今までの、『天命』が果たせる。

 

しかし、

私はとある重要な事項のことに

気がついていなかった。

 

僕の作ったタイムマシンは、

使用者の生まれる前には戻れても、

使用者の生まれた後の時代には

戻れないのだ。

『僕は、奈々と会った過去へは

戻れない』

何故なら、本来、同じ時刻には

同じ人間は、一人しかいない。

 

つまり、もしも僕が、

奈々と過ごした十年前に戻ったら、

僕という存在が『二人』存在

してしまう事になってしまう。

どちらかが『本物』で、

どちらかが『偽』なのか?

 

この場合、僕という存在が、

同時代には僕は一人しかいない

という存在に矛盾して、

僕という存在はこの宇宙から、

『消失』してしまう。

 

だから、自分が存在するより前の

時代には行けるがそれ以外は行く

ことが出来ない。

そう、僕が今までしてきた努力は、

『無駄』だったのだ。

 

僕は、もう、奈々と会えない。

 

 

「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

僕は、自宅で発明したタイムマシンの横で、

泣き叫んだ。気が狂ったように。

 

何で、何で、何でなんだーー!

 

僕はもう、永遠に奈々に会えないのか!

僕の十年は、僕の一生は、無意味だった。

 

僕は、

半年間、堕落し、絶望した。

僕は、

タイムマシン(中古の軽車を改造した物、

一応は、運転という機能も併せ持つ)

を小さな車庫にしまい、

鍵をかけた。

一度と使わないだろう。

 

そして、あまりお金がないので、

家に引きこもり、酒、タバコ、

暴飲暴食、昼夜逆転……

ありとあらゆる不健康な生活をした。

自分というかけがえのない存在を

虐げる事に楽しみを見出していた

のかもしれない。

 

僕は、みるみる病弱になっていく。

髪の毛は、26なのに白髪だ。

もう、誰とも会いたくなかった。

奈々との約束を破ってしまった。

でも、もう会えないからな、、、

僕の右目から、一滴の涙

が流れ落ちた。

 

 

 




奈々とヒカルはもう二度と会う事すら許されないのでしょうか。
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