魔法少女リリカルなのは~転生する者~   作:かおうどう

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戦いの終わり

「何者だ!」

「私はクリス、悪いけど、ここにあるジュエルシードは私が貰い受けるわ」

 

クリスはそう言い放ち発動したジュエルシードに向かいまたも氷の礫を落とす。それにより6個あるうちの3つまでもが封印状態となった

 

「すごい」

「これで残りは3つ、これだけあればレオンもきっと生き返る」

「まずい!これ以上渡してはいけない!みんなすぐに奴に攻撃を!」

「無駄よ」

 

クリスは剣を引き抜き軽く振る、それだけですさまじい衝撃波がなのはたちを襲う

 

「なのは!」

「フェイト!」

「「隆君(和人)!!」」

 

二人がなのはとフェイトの前に立ち衝撃波を防ぐ

 

「あら、なかなかやるじゃない」

「生憎と、そんなんでやられるほど軟じゃないんでね」

「みんな、彼女は僕と隆がやる、そのうちにジュエルシードを」

「でも!」

「行けなのは!」

「っ!気をつけてね!」

「和人お願い!」

「やらせないわ!」

 

ジュエルシードに向かうなのはたちをクリスは追撃しようとするがそこに和人と隆が立ちはだかる

 

「悪いけど、君の相手は僕たちだ」

「簡単にはいかせねーよ」

「くっ、いいわ。あなたたちから殺してあげる」

 

クリスの放つ魔力に少したじろいたがそれでも隆たちの目には怯えはなかった

 

「倒せそうか?」

「どうだろうね。魔力なら僕たちと同じかそれ以上だ。あとは経験の差がものを言うけど、正直勝てる気はしないね」

「俺もだな。だけど」

「ああ。負ける気はない!」

「ゲートオブバビロン!」

「ブレイジングコメット!」

 

剣と銃弾の嵐がクリスを襲う

 

「甘いわ。フリーズランサー!」

 

かざした手から魔法陣が浮かび無数の氷の槍が飛び出し撃ち落とす

 

「さぁ、遊びましょ?」

 

クリスは不敵に笑い続けていた

 

――――――――――――――――――――――――――――

 

 

なのはとフェイトはユーノとアルフの支援をうけジュエルシードを封印しようとしていた

 

「フェイトちゃん!」

「うん!」

「スターライト!」

「ファランクスシフト」

「ブレイカー!!」

「ファイヤ!!」

 

二人の砲撃と魔法弾が暴走するジュエルシードにあたり何とか封印することができた

 

「よし、すぐに彼らの救援に向かおう!」

「あら、もう終わっちゃったのかしら?」

 

クロノの指示ですぐに向かおうとしたとき後ろには無傷で立つクリスがいた

彼女の腕には傷つき血を流す隆と和人の姿があった

 

「隆君!?この!」

「だめだなのは!」

 

ユーノの静止もきかずなのははクリスに砲撃を仕掛けるが簡単に止められ逆に剣が迫る、しかしそれが届く前にフェイトがなのはを掴んでその場から離れる

 

「大丈夫?なのは」

「うん、ありがとうフェイトちゃん」

「あの人、強いよ」

「うん」

 

フェイトも和人の強さを知っている、だからこそこうもやられてしまったのは驚きを隠せないし、怒りもある。でも、悠斗が前に言っていたこと

常に劣勢の時こそ思考を止めるな。打開策はきっとある

その言葉を胸に今はクリスを見据える

 

(魔力は私たちより上、経験もある。勝てる要素はない。でも、可能性があるなら)

 

前に稽古で悠斗を相手にフェイトがやったこと

超近接戦闘による、連続攻撃。それしかない

 

「バルディッシュ」

(ハーケンフォーム)

 

愛機を鎌の形状に変化させる

 

「へぇ、近接戦闘を挑むの?いい考えね」

 

クリスはそれでもただ微笑むだけだ、どんなことをしようとも自分に傷つけられるとは思っていないだろう

 

「なのは、さっきの砲撃、もう一回いける?」

「え?うん」

「なら私が時間を稼ぐ、だからお願い。アルフ、私のサポートを」

「おう!任せな!」

「フェイトちゃん!気負つけて!」

「うん」

 

フェイトは駆け出す。チャンスはそうない、なのはの砲撃なら今のクリスにも通用する、だから今の自分にできることは時間を稼ぐことだ、だが、フェイトは間違っていた。ならばなぜ自分より戦闘もできる、魔力もある和人がなぜ敗れたのか、そして悠斗がなぜ撤退をしたのか、それらを考えなかったことこそフェイトの敗因であろう

 

「これで、終わりかしら?」

「ごほ」

「フェイトちゃん!」

 

フェイトの攻撃はどれも通用せずに簡単に打ち負かされた、そして今フェイトは剣で肩を刺され宙吊りの状態になっている

 

「うちの娘に何するのかしら!」

 

突如として飛来する雷、クリスはそれを障壁で防ぐ

 

「こんにちはプレシア、Fのことを話してくれる気になったかしら?」

「そんなことよりうちの娘を離しなさい!」

 

どれだけ打とうがクリスには届かない

 

「かあ、さん」

「フェイト!」

「フェイトちゃん!」

「ごめん、ね」

 

もうだめだと思ったのか、それほどの血が流れている

すでに顔は真っ青で一刻の猶予もない

 

「くっ!」

「謝る必要などないさ」

 

雷が栗の上に降り注ぐ、プレシアの攻撃かと思ったが当のプレシアも驚いている

 

「やっと来たのね」

 

煙が晴れてそこに立っていたのは黒いローブをなびかせ、腰に刀を差し込みフェイトを抱える悠斗の姿だった

 

「ああ、またせたな」

「悠斗、さん」

「すまない、遅くなった」

「いえ、信じてました」

「そうか。ゆっくり休んでろ」

「でも」

「いいから、プレシア、フェイトを受け取ってくれ」

「ええ」

 

プレシアにフェイトを託し、集まったみんなに悠斗は魔法をかける

 

「母なる風よ、優しき癒しを運び、すべての傷を癒したまえ。リザレクション」

 

大きな魔法陣がみんなを包んだかと思うとだんだんと怪我が治って行った

 

「すごい」

「こんな魔法見たことない」

「フェイト、大丈夫?」

「うん、母さん」

 

あれだけ重症だったフェイトもすでに完治ている、それほどまでに悠斗の魔法は高レベルのものだった

 

「それで、私をどうするのかしら?」

「ここで、止める」

「止める?無理よ。あなたでは止められないわ!ほら、残りのジュエルシードも使っちゃうからね!」

 

クリスは残りのジュエルシード3つを発動させとうとう人の形を捨てた。

顔は兜に覆われ、鎧ですでに肉体と呼べる部分がどこにもない

 

「人であることすら捨てたか」

「レオンのためよ」

「ばかが」

 

悠斗は刀を引き抜く

 

「ディン、枷を外せ」

(Yes、master)

 

突如悠斗からただならぬ威圧が生まれる。悠斗は普段の生活に枷を強いることがある。それが修行の目的でもあるがもう一つ意味がある。魔力を持たない悠斗が結晶化させた魔力を体内に所持している、それは日ごろ枷で封印されているが枷を解いた悠斗にはそのすべてが使えるのだが、魔力が強すぎるせいで自身の体が付いてこないのだ。

 

「悠斗さん血が!」

「問題ない」

 

悠斗の腕からあふれた魔力の影響か血が噴き出している

 

「捨て身というやつかしら?」

「さぁ、どうかな」

 

二人の間に威圧が立ち込める。そして、先に動いたのはクリスだった

 

「氷乱舞!」

「雷撃剣、イズナ!」

 

クリスの放つ氷を悠斗が刀を振りぬき叩き落とす

 

「フリーズランサー!」

「フレイムドラゴン!」

 

氷の槍と炎の龍が激突する

 

「テンペスト!」

「詠唱破棄!?」

 

悠斗は枷を外すことで高古代魔法まで詠唱なしで使える

クリスは驚き回避が間に合わず嵐に包まれる

 

「悠斗さんすごい」

「これが、彼の実力」

 

誰もが悠斗の勝利を確信していた。これほどの強さならばとだが

 

「甘いわ、こんなので傷つけられると思うなんて心外だわ」

「嘘!?」

「そんな!」

 

鎧に微かな傷がついているがクリスはそれでも立っていた

 

「これくらいではだめか」

「これでどうにかなると思ったの?」

「いや、思っていないさ」

 

今度は悠斗が切りかかる、二人の姿がその場から消えた。いや、消えてはいない。ただ早いのだ。そのためかこの場でスピードに自身のあるフェイトと、戦いを経験しているクロノ、大魔導士であるプレシアだけがかすかにその姿をとらえていた

 

「そろそろ、決着をつけるか」

「あなたにできるかしら?」

 

傷を負っているのはクリスのほうだ、だがどれも決定打にはなりえていない

悠斗は怪我が追っていないが体にかかる負荷が相当なのだろう、若干だが呼吸を乱している

 

「いいわ。これで決めてあげる。私の最大攻撃でね!」

 

クリスが剣を上にかざす、すると魔力が集まりだす

 

「収束魔法!?」

「あんな魔力ふざけている!」

「それじゃ、さようなら。フラングラスエクシード!!」

「みんな急いで退避を!」

「間に合わない!」

 

誰もが絶望した。これはなのはの放ったスターライトブレイカーよりも大きく濃度が濃い

こんなもの防げるわけがない

 

「ディン!」

(いつでも行けます!)

「斬、鉄、剣!!」

 

悠斗が刀を振るう、そんなもので何ができる。そう思った矢指、砲撃が二つに割れた

 

「「「「「え」」」」

 

そのまま砲撃は海に激突し大きな水しぶきを上げる

 

「何を、したの」

 

クリスも信じられないかのように悠斗を見ている

 

「今度はこちらの番だ」

 

だが悠斗はそれには答えず詠唱を始める

 

「全てを返し、虚空の彼方へと消え去れ。止めどなく溢れる流れをただ、消滅させよ。終わりの時、黄昏の終焉、響け!虚無の彼方!ゼロフレア!」

 

詠唱が追わり魔法が放たれた、クリスを包み来みそれは膨れ光が晴れたとき

そこにはクリスが変わらぬ姿で立っていた

 

「何をしたの?まさか失敗かしら!」

「そんな」

 

悠斗の魔法が通じないことはないと思った。けど現実はちがった

変わらず立っているクリスは勝利を確信した、だが、悠斗は静かに驚きもせずクリスを見つめている

 

「何か言ったらどうかしら」

「……さよならだ」

「なに?」

 

クリスは自分の体が徐々に消滅しているのを感じた

 

「なにこれ!?どうなってるの!」

「すでに、お前は死んだんだ。痛みはない。そのまま逝け」

「くそ!何よこれ!私はこんなところで追われない!終わらせない!」

「もう無駄だ。ゼロフレアは当たったものを否応なく消滅させる。それが何であろうと」

「私はまだ!まだ!」

 

クリスはそれだけ叫びながら消えていった。

静寂が支配する。終わってしまえばあっけない幕切れだった

 

「ふう。すまないな。待たせて」

「いや、それよりもジュエルシードは」

「あれはクリスと完全に融合していた。だから一緒に消滅したよ」

「殺したのか?彼女を」

「あれはすでに人間じゃない」

 

悠斗の言う通りあれはすでに人の域を超えている。だから悠斗を殺人でとらえることはできないだろう

 

「だが、いや。なんでもない。助かったよ」

「無理するな、俺はなんと言われようとも気にしない」

 

人殺し、この言葉は傭兵をやっているからこそいつでも聞いていた。悠斗はそれに対して怒りも悲しもない。なぜなら悠斗の心は砕けかけているから

 




戦闘シーンは難しい…
さてはて、とりあえずそろそろ無印も終わりです。
このあと悠斗はどうなってしまうのでしょうか?
こうご期待?
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