魔法少女リリカルなのは~転生する者~   作:かおうどう

16 / 66
暴走中だよ!フェイトちゃん2

「隆君大丈夫?」

「お前らなんて嫌いだ!」

 

泣きながらなのはに抱き付いてるあたり本当にそんなことを思っているわけではなく単に助けてくれなかったことに対する恨みの言葉だろう

 

「しかし、ずいぶんなとこまで来たね」

 

歩いての移動とはいえ、すでに結構な距離を歩いている

 

「あ、悠斗が家に入っていくよ」

 

赤い屋根の大きな家を見つけ悠斗と明菜はその中に入っていく

 

「そう、ここが二人の家なんだ」

「フェ、フェイトさん?」

「大丈夫だよ、ちょっとあそこに雷落としてくるから。悠斗さんなら大丈夫だし、あの女はどうなってもいいよね?」

「「「「…(だ、だめっていえない…)」」」」

 

フェイトのさっきからの行動に自分が犠牲になりたくない一心でフェイトに反対する声をあげられない

 

「あら?どなたかしらね?」

「え?」

 

なのはが隣を見るとそこにはおねえさんが子供たちの腕をつなぎながら微笑んでいた

 

「うちに何か用ですか?」

「え?ここっておねえさんのうちなんですか?」

 

いつの間にか悠斗たちが入った家の前まで来ていた。白い作に囲まれら家はよく見ると奥の方で子供たちが遊んでいた。

 

「そうよ、誰かのお友達かしら?」

「あの、ここに悠斗さん入ってきませんでした?」

「あらあら、悠斗君のお友達?」

「「「「悠斗(さん)を知ってるんですか?」」」」

「ええ。悠斗君は今中にいるわ。入っていくかしら?」

「いいんですか?」

「もちろんよ、ようこそ。夜明けの園へ」

 

そこは昔悠斗が育った場所だった

 

「で、なんでいる」

「「「「ごめんなさい」」」」

「ほらほら、悠斗君もそんなに怒らない」

「香澄さん…」

「悠斗~早く来てよ~」

「ほら、明菜ちゃんも呼んでるし」

「はぁ、わかりました」

 

夜明けの園、かつて悠斗が拾われ3歳までここで育った。この場所を抜けた今でもたまに顔を出すようにここの責任者、明石香澄に言われ悠斗は決まってこの時期足を運んでいた。

今日は香澄の誕生日であり、この園のみんなが感謝の気持ちを込めて祝っている毎年恒例の行事だ。ちなみに、明菜もここの園で育った、悠斗とは幼馴染のようなものだ。里親が見つかればみんなは出ていくが明菜を含め今もまだ10人ほどここで暮らしている。悠斗をはじめとしたこの園の出身者が寄付金を持ち寄りこの園を継続させている。ちなみに悠斗は傭兵で得たお金のほとんどをここに寄付して言る。悠斗の仕事柄金は莫大に集まり、かなり裕福の生活ができるが香澄は子供たちに使う分には惜しまないが自分には全く使わないのでこういった行事でせめていい思いをさせてあげようと企画し続けられている伝統行事の一つだ

 

「それじゃ、みんな。仲良くしてね」

「「「「は~い」」」」

 

その説明を受けてようやくフェイトたちは納得した

庭で子供たちと遊んであげようと外に出るとそこにはアルフとリニスがいた

 

「「「「「なんでいるの!?」」」」

「私は前に散歩してる時に子供になつかれてね、ちょくちょく顔出してたんだよ。まさかここが悠斗の育ったとことは知らなかったけどね」

「私は去年明菜が来たとき無理矢理連れてかれてそれから何度かこちらに来させてもらっているんですよ」

 

そういえばアルフは朝からいなかった。つまり今日はここにいたんだろう。

 

「リニス、なんで教えてくれなかったの?」

 

アリシアの質問になのはたちは首を縦に振る、そう、知っていたのなら朝の段階でフェイトに伝えることができたはずだ、そうすればここまで自分たちは苦労する必要もなかった

 

「そんなの決まってるじゃないですか。それは」

「「「「それは?」」」

「面白そうだからです♪」

「「「「ふざけるな(なの)ーー!!!」」」」

 

ちなみにフェイトは悠斗の手伝いで一緒に料理をしている、明菜は料理ができないみたいで回るの子たちと遊んでいるため、フェイトの怒りが消えて安心していたがリニスの行動に今度はなのはたちが怒りだした

 

「おい、いつまで遊んでいる、そろそろご飯だぞ!」

「「「「は~い」」」

 

子供たちが悠斗の声に一斉に手を洗いに動いた。

 

「ほら、お前たちもだ」

「「「「…は~い」」」」

 

悠斗に言われじぶしぶ子供たちの後に続いた。決して後ろのフェイトの目が悠斗さんのいうことを聞かないなんてないよね?とか物語っているからではない。手に持った包丁が怖いわけでも、目が笑っていなくて震え上がったわけでも決してない。ないったらない

 

「「「「香澄さん、お誕生日おめでとうございます!」」」」

「うん、みんなありがとう」

「さ!食べましょう!」

「「「わ~い!!!」」」」

 

子供たちは明菜の合図で一斉に目の前の食事に手を付け始めた

それを見ていたなのはたちは唖然とした

 

「これは…」

「すごいね…」

 

次々といろいろな食べ物を手に取っていく子供たち。悠斗はせわしなく次々と食材を運んでくる。

 

「あなたたちも早くしないとなくなるわよ」

 

明菜はそういいながらも自分の食べたいものはちゃんと確保している

 

「いただき!」

「甘い!」

 

明菜がなのはたちを見た瞬間隣の子供が明菜の食品を奪おうと手を伸ばすがそれをかわす。

 

「ここではこれが日常なの。行儀は悪いけど、食事は楽しく、ね?」

 

香澄の言葉を着てもこれは楽しくというよりはもはや戦争だ。油断すれば自分のものは取られまた目の前のものもなくなる。これを戦争と言わずしてなんという

 

「少しは落ち着きを覚えてほしいものだ…」

「悠斗君は昔から自分のものを取られたことないわよね」

「ほうよ。わたひがひゅおろすとひてもしゅべてかわしゅもの」

「お前なんかに取られるか、というか口に入れて話すな、汚い」

「はれはよ!」

「お前だ!」

 

なぜこれで通じるのか仕方ない

 

「でも、どれもおいしいね」

「悠斗君は昔から料理が上手でね」

 

ご飯を食べ終わり悠斗はかたずけ明菜は子供たちを風呂場に連れて行った。

すでに時刻は8時。なのはたちも一応家族に連絡を入れ今日は止まっていくことになった

今は香澄から悠斗の昔話を聞いている

 

「それでね、悠斗君なんていったと思う?」

「なんですか?」

「それはね「おい、いつまで話してる」悠斗君」

 

悠斗が来てしまいこの話はここまでとなった。すでに何個か悠斗の恥ずかしい?過去話を聞いたのだが誰も命が惜しいので本人を前にしては何も言わない

 

「お前らも早く風呂に入って寝ろ」

「「「「は~い」」」」

 

なのはたちがその場を去り悠斗はジト目で香澄をみる

 

「あまり、話さないでください」

「そうね、ごめんなさい。そういえば、もうそろそろね。今年はどうするの?」

「そうですね。今年は顔を出そうと思います」

「そう、きっとおじいさまも喜んでくれるわ」

「そうですかね。あの爺さんのことですから」

「そうね、それは否定できないわ」

 

香澄は悠斗が傭兵をしていることを知っている。

香澄の祖父も傭兵をしており、この施設は香澄の祖母が建てたものだ。祖父は戦争孤児なんかを見つけてはこの園へと連れてきた。悠斗は傭兵の家業をはじめ、しばらくして香澄の祖父と会った。いきなり、ここに連れてこられたときは悠斗もそして悠斗を拾った香澄の祖母も驚いたものだ。それにより悠斗はいろいろ話何とか納得してもらえることに成功した。それからは祖父であるオウルランドとよく一緒に仕事をした。そして、悠斗が7歳の時オウルランドはこの世を去った。悠斗はいままで二度ほど墓参りをしたが去年はいかなかった。ジュエルシードの事件に関していろいろ準備で忙しいこともあったので今年は顔を出そうと思っていた。幸い、季節的にまだ闇の書の事件が起きるには早いし、今年はいけそうだと思っていた

 

「それで、悠斗君は誰がこのみ?」

「は?」

「ほらほら、照れないで言いなさい」

「いや、その」

「ほらほら」

「…(イラッ)」

 

悠斗は静かに腕を振り上げ香澄の頭に振り下ろした

 

「それじゃ、みんなまた遊びに来てね」

「「「「あ、はい」」」」

 

ぼろぼろな香澄を見てみんな微妙な表情でそう言った

 

「それで、お前たちはどうするんだ?」

「僕はこれから図書館に行こうともいます。いろいろな本を読んでみたいので」

「私はおうちのお手伝いなの」

「俺も今日は家に戻ってやらないといけないことあるので」

 

和人、なのは、隆はそれぞれ用事があるみたいだ。

悠斗も今日は家でゆっくりしていようと思ったので気にはしていなかった

 

「あ、なら、デートしよ!」

「はぁ?」

 

アリシアがトっ表紙もないことを言ってくる

熱でもあるのではと悠斗は変な心配をしている

 

「姉さん?」

「「「「ひぃいいい!」」」

 

フェイトはバルディッシュをアリシアに突きつけて微笑んでいる、目以外だが

 

「うん?どうしたのフェイト」

「どういうつもり?」

 

アリシアは気丈にふるまっているがすでに涙目で足が震えていた

 

「だって明菜がうらやましかったんだもん。だから別にいいでしょ?それともフェイトはなんか問題あるの?」

「っ!……ある」

「へぇ、なにかな?」

「私は…私は!」

「はい、ストップ」

「「悠斗(さん)」」

 

今にも戦いでもしそうな二人を悠斗が止めた

 

「どうして二人が争うかはわからないがとりあえず落ち着け。アリシア、お前も冗談が過ぎるぞ。フェイトお前もだ、ここでデバイスを起動させるなんて何を考えている」

「は~い」

「ごめんなさい」

「わかればいい。今日は家でゆっくりする、出かけるのはなしだ」

 

悠斗はそういって歩き出す

なのはたちはとりあえずこの場が収まったことにほっとした

 

「けど、アリシアちゃんどうしてあんなこと言ったの?」

 

フェイトはすでに悠斗の後を追いかけて歩いていた。

なのははアリシアにどうしてこのようなことをしたのか気になった

 

「だって、あの二人もどかしいだもん。少しくらい嫌われても肩を押してあげたいじゃない。私はフェイトのお姉ちゃんなんだもん」

「そっか」

 

結局はアリシアが気を利かせただけだった。無論アリシアもフェイトに嫌われるのは避けたい。でもかわいい妹と自分の恩人のために泥をかぶろうとしたのだ。なのははそんなアリシアを見て不器用だなって思った。

 

「お~い、早く行こうぜ!」

「あ、待ってよ~」

 

なのはもいつかそんなことをする日が来るのだろうか。そして、自分の肩を押してくれる人はいるのだろうか?そう思いながら隆の後を追いかけた

 




悠斗の過去を交えながらのお話でした。
そろそろ闇の書編に突入予定です。
なんか早い流れだなと思いつつそれでは!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。