魔法少女リリカルなのは~転生する者~   作:かおうどう

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作者「さて、今回来てもらいましたのは」

シグナム「よろしく頼む」

作者「ヴォルケンズの将であるシグナムさんです」

シグナム「悠斗殿はあのような過去をお持ちだったのだな」

作者「本当はちゃんと過去回想させるか悩んだんだが、夢の中だしちょい違うかなと思ってやめたのよ」

シグナム「つまりは力がなかったのだな」

作者「うっ…そういわれると…それで、そろそろ闇の書編も解決だね」

シグナム「本日は我が主が頑張るので是非読んでもらいたい」

作者「ま、終わるのは闇の書編だけではないんだけどね」

シグナム「なに?それはどういうことだ?」

作者「さぁ、それでは言ってみます?」

シグナム「…リリカル…………マジカ…言えるかあああああああ!!!」

作者「ちょっ!切りかからないで!!」

シャマル「さぁ、始まりますよ!」


幸運の追い風

 

「悠斗さんが、悠斗さんが…」

「お前たちも、永遠の眠りの中に」

「このっ!よくも悠斗さんをーーー!!!!」

 

フェイトは闇の書をにらみつけ切りかかる。しかし、それは簡単に防がれてしまう

 

「エイミィさん!」

「ちょっと待って…あった!悠斗君のバイタル正常を確認!まだ生きてるよ!今助ける方法を検索中!」

「フェイトちゃん!聞いた!」

「うん」

 

なのはの声でフェイトは幾分か怒りが収まったのか落ち着いた声で答えた。

それでも、いまだに瞳には怒りが消えていることはなかった

 

「みんな。悠斗さんと互角にやりあってたあれと戦って持つ自信ある?」

「にゃはは、ちょっと厳しいよね」

「近接も遠距離もたぶん私たちよりずっと上だし、あの防御も固いよ」

「それでも。まぁ」

「諦めるわけにはいかないよな!」

「「「うん(ああ)!!」」」

「フェイト!突っ込むぞ!」

「和人!なのは!サポートお願い!」

 

フェイトと隆は前衛を、なのはと和人は後衛を務めることを決め激突した

 

「アクセル」

「プリズム」

 

なのはと和人は魔法弾を形成し始める

 

「シュート!」

「バレット!!」

 

桃色と青色の魔法弾が闇の書へ降り注ぐ

 

「ブラッティーダガー!!」

 

血に染まった短剣がそれを撃ち落とすがすべてを撃ち落とすことはできずに何発か被弾させることができた。しかし、それでも大しダメージを与えられていないのか涼しい顔をして闇の書は立っていた

 

「隆!」

「おう!九頭竜陣!!」

「アークセイバー!!」

 

隆の炎を纏った龍とフェイトの斬撃が闇の書を襲う

 

「盾」

 

しかし、それを片手で闇の書は受け止めた

 

「マジかよ…」

「闇に、沈め」

「まずっ!」

 

隆は闇の書が形成し始めた黒い球体を見てフェイトをつれその場を離脱した

 

「デアボリックエミッション!!」

「なのは!」

「任せて!」

 

この中で一番防御が固いなのはが防御を張り隆と和人がその周りを覆う。最後にフェイトがみんなを囲むように障壁を張った

一瞬で包まれた暗闇の中。だんだんと闇が晴れていくと肩で息をしているなのはたちがいた

 

「お前たちも、もう眠れ」

「いつかは眠るよ。でも今じゃない!」

「哀しい現実から目をそらして、それでいいことなんてない!」

「誰だって辛い中を生きてるんだ!自分が一番不幸ですって顔してんじゃねーよ!!」

「はやて!戻ってきてくれ!僕は、君に伝えたいことがあるんだ!やっとわかったから!はやて!!!」

 

なのはの、フェイトの、隆の、和人の叫びが響き渡った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「眠い…」

 

はやてはうつろな表情で空間を見上げていた。

意識がだんだんと微睡の中に引き込まれていく

 

「そのままお休みください、和が主。すべてはあなたの望みのままに」

「望み…なにを……望んやったっけ…」

「健康な体、温かい家族」

「体……家族」

 

―――て!―――はや―――――はやて!!!

 

「和人…君?」

 

空間の中にとても大切な、大好きな人が呼ぶ声が聞こえる

 

「そのままお休みください!全ては夢の中で!」

「夢……」

 

誰かが自分に向かって何かを叫んでいる。それはとても哀しそうで今にも泣きそうな声ではやての耳に鮮明に響いた。そして、別の声が聞こえてくる

 

―――はやて!

 

「なん…や?」

 

―――――はやて!帰ってきてくれ!

 

「かえ……る?…どこに…?」

 

――――――伝えたいことがあるんだ!

 

「なにを……や?」

「主!!」

 

その時空間にひびが入る。そしてはやての意識が完全に覚醒した

 

「そう、や…思い出した」

「どうか。どうかお休みください!我が主!」

「思い出した。全部思い出した。どうしてこうなったか、何があったんか!」

「主、お願いです!どうか…どうかもう一度お休みを。あと何分もしないうちに私は私の呪いであなたを殺してしまう。せめて心だけでも幸せな、夢の中で」

 

彼女の頬に涙が流れる。はやてはそんな彼女をみて微笑み。手を添える

 

「優しい気持ちをありがとう。そやけど、それはあかん」

 

拒絶するはやての言葉に彼女は驚いたように目を見開く

 

「私らずっとようにとる。哀しい思いをしてきて一人でできないことばかりで。せやけど忘れたらあかん。今は私がマスターで、あなたの主なんや」

「しかし!もう暴走は止まりません!」

「…止まって」

 

祈るようにはやては彼女の頭に手を置いて強く念じた

光に包まれ空間を揺らしていた振動が止まる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「動きが、止まった?」

 

急に動きを止めて苦しそうにしている闇の書をみてなのはたちも動きを止めた

 

(あの!外の方!すみません!この子の主!八神はやてです!)

 

彼女から聞こえてきた声はなのはたちがよく知っているはやてのものだった

 

「はやてちゃん!?」

「はやて!」

(うぇ!?なのはちゃん!?和人君!?なんでや!?)

「今分け合って闇の書さんと戦ってるの!」

(ならお願いや!その子に着いとる黒いよどみ。それを取ってほしいんや!それが防衛プログラムや!)

「でも、どうやって!」

(なのは!)

「ユーノ君!」

(よく聞いて、今なら悠斗さんもはやても助けられるかもしれない!)

「ユーノ本当!?」

(うん!だからみんな!あの子に向かって純粋魔力砲で打ち抜いて!全力全開!手加減抜きで!)

 

その言葉にみんなは顔を見合わせて笑った

 

「さすがユーノだな」

「ほんと、わかりやすいよ!」

 

なのはが、フェイト、隆、和人が魔力をため始める

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「名前をあげる。もう、闇の書とか呪われた魔道書なんか言わせへん、呼ばせへん!ずっと考えてた名前や。強く支えるもの。祝福のエール。幸運の追い風。リインフォース」

「暴走は止まりません」

「うん、まぁ。何とかしよか」

 

光に包まれ。空間が砕けた

 

「みんな!いっくよーーー!」

「N&F中距離殲滅コンビネーション!」

「ブラストカラミティ」

「「ファイヤアアアアアア!!!!」」

「会わせろよ!和人!」

「誰に言ってるんだよ!」

「「悠斗さん(師匠)直伝。夢幻の剣星刹那と消える!滅びを呼ぶ龍の息吹。バビロニア・バレット!!!!!」」

 

放たれる無数の閃光と剣の嵐。そして

 

「「「「うち、砕けええええええええ!!!!」」」」

 

闇の書を光が打ち抜いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光が晴れ、闇の書がいた場所に小さな白い光の塊が漂っていた。そして、それが砕けその中からはやてがあらわれる

 

「はやて!」

 

和人の言葉にはやてはニコッと笑みを返し、すっと息を吸い込んで杖を掲げる

 

「集え!夜天の光!リインフォース、セットアップ!」

 

はやてのインナーだけの服装からバリアジャケットを着た姿へと変化する。そしてユニゾンしたことによりはやての目と髪の色が変化した

 

「おいで、私の騎士たち」

 

はやての言葉に導かれるように四つの光が顕現する

光がお染まりはやてはゆっくりと地面に立った

 

「その」

「すみません」

「いいんや、リインフォースが教えてくれた」

「はやて!」

 

ヴィータが抱き付き、ほかの三人にもうっすらと涙が浮かんでいる

 

「なのはちゃんたちも迷惑かけてもうたな」

「ううん。そんなことないよ」

「問題ないよ」

「気にすんなって」

 

なのはたちも笑顔ではやてを迎えるそんな中和人だけがたたずんでいた

 

「和人君」

 

はやてに呼ばれ和人はびくっと体をすくめた

 

「ごめん」

 

絞り出したように紡いだのは謝罪の言葉

 

「うちも、ごめんな。こないな迷惑かけて」

「違う、僕が弱かったから」

「ちゃうよ、和人君がいてくれたから今の私があるんや」

「はやて…」

「ありがとう。和人君」

「っ、はやて!」

 

救おうと思った、その結果がはやての寿命を縮めていて、さらにはこんな結末を招いてしまった。一歩間違えてたらはやてはここにはいなかった。助かったことによって生まれた罪悪感。けど、はやてはそんな和人に微笑みを返し抱き寄せてお礼を述べる。それは、和人の心を癒し、和人は静かに涙を浮かべた

 

「水を差すようですまない、時空管理局のクロノ・ハラオウンだ。時間がないので手短に確認したい。あそこにある黒いよどみ。あれが闇の書の防衛プログラムで間違いないか?」

 

クロノがさしたのは海の真ん中に漂っている黒いよどみ。それはリインフォースとはやてによって切り落とされた闇の書と呼ばせた原因そのものである

 

「うん、防衛プログラム。ナハトヴァール」

「あれを停止させるプランは2つ。きわめて強力な氷結魔法で停止させるか、上空で待機しているアースラのアルカンシェルによって破壊するか。何かほかに意見があったら教えてほしい」

「えっと、はじめの方は厳しいと思います。あれは魔力の塊みたいなものですし」

「しかも、魔力障壁と物理障壁が存在する。それごととなると厳しいだろうな」

 

クロノの提案にシャマルとザフィーラが答える。さらに

 

「アルカンシェルも絶対ダメ!こんなところで打ったらはやてのうちがなくなっちゃうじゃないか!」

「アルカンシェルってそんなすごいの?」

「えっと、100㎞を空間歪曲させながら消滅させる魔道砲っていえばわかる?」

 

ヴィータの剣幕になのはが聞いてユーノが答えた、あまりの威力に想像が難しいが、とにかく大変なものだとは理科出来た

 

「あの!それ反対!」

「私も!絶対反対!」

「僕も艦長もできれば使いたくないよ。でも、このままじゃ被害は大きくなる一方だ」

 

なのはとフェイトが異議を唱えてクロノも苦い顔をするが、現段階でそれ以上の方法が浮かばない

 

「だぁ!もうじれったいね!こうズバッとぶっとばせないのかい!?」

「簡単に言うな」

「ずばっと、ぶっとばす?」

 

アルフが耐えきれずに大きな声をあげるがそれをクロノが制す。そして、なのはがアルフの言葉に引っ掛かりを覚えた

 

「ここでは打てないから」

「でも、別のところなら…」

「「「あ!」」」

 

フェイトとはやても考え三人が同時に気づき、笑顔で顔を見合わせる

 

「あの、クロノ君。アルカンシェルってどこでも打てるの?」

「どこでもって、たとえば?」

「今アースラがある」

「軌道上とか」

(打てますよ!海だろうが、宇宙だろうが!)

「おい、君たちまさか」

「みんなでバリアを抜いて」

「コアを、露出。そしてユーノたちの強制転移で軌道上に転送」

「そいで、アルカンシェルで消滅。て、どうや?」

「なんて、ギャンブルだ」

(でも、実現可能だよ!)

「仕方ない、そのプランで行かせてもらう!」

 

クロノも決意を決め、みんなが作戦を決行するために位置に着き始める。が

 

「あ!悠斗さん!」

「「「「あっ!!」」」」

 

いまだにこの場にいない悠斗の存在を思い出した。

 

「はやて!悠斗さんは!?」

「リインフォース!」

(わかりません。私がプログラムを切り放つとき、彼の存在を感知しませんでした。すでに外へ戻っているはずなのですが…)

「そんな…」

 

悠斗がいればこの作戦はかなり成功する確率が上がる。けれど、その悠斗がいない。リインフォースの話ではすでにこちらに来ているはずなのに。どうして姿を見せないのか。みんなに不安が漂う

 

(どうするの?!あと3分で臨界点に入っちゃうよ!)

「く!彼がいないのは心細いが仕方ない。このまま作戦を始める!」

「でもクロノ!」

「いない人間のことを考えている余裕はない!」

 

クロノの言葉にフェイトが唇をかむ。フェイトだって現状で悠斗を探す余裕もないことは理解している。けれど、どうしても感情に抑制が効かない。今すぐにでも駆け出したい。そんなジレンマがフェイトを襲った。その時

 

(おい、聞こえるか?)

「悠斗さん!」

 

みんなに届いた念話の声はさっきまで話に出ていた悠斗だった

 

(悪い、今意識を取り戻した。現状の説明を頼む)

「今、防衛プログラムが暴れだそうとしています」

(ああ、だいたいわかった。それで、俺は何をすればいい?一撃くらいなら何とかなる。防御を全部すけばいいか?)

「そんなことが可能なのか?」

(できないことは言わないさ。それで。どうする?)

「こちらとしても全力でコアだけを狙えるならそれに越したことはないが」

(なら、1分時間をくれ)

 

悠斗はそれだけ言って通信を切った

 

「悠斗さん、大丈夫なのかな?」

 

さっき悠斗は一撃ならといった。つまり、下手をしたら悠斗は今死にかけている状況かもしれない。そんな不安がフェイトを襲った

 

「信じよう、フェイトちゃん」

「なのは」

「きっと、大丈夫だよ」

「……うん」

 

きっと大丈夫。そう信じながらフェイトは悠斗がくれたネックレスをそっと握った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、これはどういうことだよ」

 

闇の書から帰還した悠斗は自分の体の中にあった魔力がほとんど失われていることに気が付いた

 

(おそらく闇の書に吸収されたときに吸い取られたのでしょう)

「それにしたってな。これ、もうしばらくは魔法ほとんど使えないな」

(さらに、貴方の中から感じられる力が弱まっています)

「きっと、あのバカどものせいだろ」

(そう思われます)

 

オウルランドたちがしたのは悠斗の力をもとに戻すこと。強すぎる力で悠斗は体を傷つけていた。それはルシファーの力である程度緩和されていたがそれでも悠斗の体は傷ついていた。それをオウルランドたちは悠斗から自らが渡した力を取り上げることで、悠斗を年相応の力の持ち主へと変えた。だからこそ、フェイトたちには一撃が限界だといった。今の自分の出せる力ではどう頑張っても一撃しか打てない。それでも限界まで引き出せば防御くらいならば抜ける力は残っていた

 

「なら、最高の一撃を打つしかないよな」

(そうですね)

「最低で、最高の置きみあげをしてくれたものだな」

(でも、私はこれでよかったと思います。これであなたは人として歩むことができる)

「血に濡れたこの手でか?」

(彼女たちならばきっと受け入れてくれますよ)

「そう、だと…いや、きっとそうだな」

 

優しいから、彼女たちはきっと受け入れてくれる。こんな自分を、けれど、怖い。信じてはいる。でも、裏切られると…そう、思うと足がすくんでしまう

 

「………今そんなことはどうでもいい。ディン」

(yes master)

「魔法と物理、両方抜くなら」

(あれしかありませんね)

「禁断魔法も、最上級魔法も使えない。ならばすべての魔力をこの剣に乗せて打ち抜くだけだ」

(魔力循環異常ありません)

「滅臥神罰撃!!!」

 

悠斗の何倍もある大きな槍を手に持ち投擲する。槍はまっすぐとナハトヴァールまで飛んでいき、防御を打ち砕いた

 

「あとは、頼んだぞ…」

 

防御砕け散り、大きな魔力が集まりだすのを感じ悠斗は意識を手放した。

 

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