魔法少女リリカルなのは~転生する者~   作:かおうどう

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作者「今回は咲夜君の親友であるユリウスさんに来てもらいました」

ユリウス「よろしく」

作者「咲夜君とは最近どうですか?」

ユリウス「う~ん。いつも通りかな。咲夜は優しいんだけど表には出さないからね」

作者「なるほど。ちなみに、これ以降出番がほとんどありませんがそこのところどうですか?」

ユリウス「え?それほんと?」

作者「マジでござる」

ユリウス「どうして?」

作者「書くのがめんど……大人の事情です」

ユリウス「今めんどくさいって言おうとしなかったかい!?」

作者「それではどうぞ!」

ユリウス「無視!?」


再生するもの

目の前に真っ赤な炎が燃え盛っている。そんな中咲夜は走り続けていた

 

「ユリウス!これはどういうことだ!」

 

扉を開けた先にいたユリウスは苦い顔をして咲夜のほうを向いた

 

「簡単に言うなら失敗した」

「失敗?」

「ロストロギアが暴走を始めたんだ。この世界はもうすぐなくなる」

「なっ!」

 

世界がなくなるというユリウスの発言に咲夜は驚き言葉が詰まる

 

「なんでだ!管理局がいたんだろ!?」

 

こういった事態になる前に対応するために管理局が来ていたのにその結果がこれなのかと咲夜は怒りをあらわにする

 

「返す言葉もない。でも、こうなった原因は彼らじゃない、僕らだ」

「なに?」

「グロウがこれを起こしたんだ」

「あの野郎…」

 

グロウ、ユリウスが牢獄の支配者ならグロウは貴族街の支配者だった。グロウはたびたびユリウスを目の敵にしていた。それに対して咲夜やほかの牢獄のものたちはグロウの排除を呼びかけたがユリウスはそれに取り合わなかった

 

「とにかく君も早くこの場から逃げるんだ」

「お前はどうするんだ!」

「グロウを野放しにした責は僕にある。今牢獄のみんなが僕のところへ向かっている、僕は彼らを説得しなければならない」

「お前…死ぬ気か」

「……………………」

 

ユリウスは何もしゃべらない

 

「ふざけるな!お前をいまだに信じている奴だっているんだぞ!?それを裏切るのか!?」

「けど!……僕には責任を取らないといけない義務がある」

 

きゅっと唇を結んだユリウスをみて咲夜はため息を吐く

 

「俺を助けたのはお前だ。なら俺はお前を助ける義務がある」

 

この世界に来て咲夜はまだ力のないただの子供だった。そんな咲夜に戦い方を教えたのはユリウスだった。牢獄の権利をまだ持っていなかったユリウスは可能な時間を咲夜を鍛えることに使った。それにより咲夜は牢獄でも生き残れるほどの力を手に入れた

 

「そんなつもりで、君を助けたんじゃない」

「俺もそう思う。でも、お前には生きてほしい」

 

これは紛れもない咲夜の本心だった。人を殺すのは怖かった。恨みのような視線を向けられるのも。でも、咲夜はそれでもめげなかった。それはユリウスを助けたいって思いと生きたいっていう思いがあったからだ。よくわからずに二度目の生を受けた咲夜は死を誰よりも理解していた。だからこそ、友をこのまま殺されるわけにはいかなかった

 

「僕は…」

 

その時ユリウスの後ろで爆音が響いた

 

「急げユリウス!」

「っ!」

 

咲夜はそれでも動かないユリウスの手を無理矢理引いて走り出した

 

「咲夜!僕は!」

「黙って走れ!死にたいのか!」

「…」

 

一階に降り咲夜が扉を開けたとき目の前には人があふれていた

 

「ユリウス。俺たちは言ったよなグロウを始末しろと。それがこの結果だ!」

「この責任をどうとるつもりだ!」

「みんな!今はそんなことより逃げるんだ!ここにいたら死んでしまう!」

「咲夜は黙ってろ!」

「だが!」

「黙ってろって言ってるだろ!」

 

誰が投げたかわからないがどこからともなく飛んできた石は咲夜の頭に当たった

 

「咲夜!」

「…ユリウス走るぞ!」

「待ちやがれ!!」

 

頭を少し切ったのか血が滴るがそんなことは気にせず咲夜はユリウスの手を引いて走り出した。そんな咲夜たちを牢獄の人々は追いかけ始める

 

「もういい、咲夜。君だけでも!」

「うるさい!」

「咲夜!」

「五月蠅い!!もう嫌なんだ。誰かが死ぬのは。目の前で死んでいくのは!」

 

走り続ける咲夜たちだがいかんせん相手のほうが数が多い、咲夜たちはだんだんと追い詰められていった

 

「もう、逃げられないな」

「ち!」

「咲夜!もういい!」

「よくない!」

 

自分たちを囲む人々に咲夜は如月を引き抜く。だが、咲夜から切りかかることはなかった。目の前にいる人びとは自分に優しくしてくれた人や顔見知りもいる、そんな相手に咲夜はどうしても切りかかることができなかった。けど、ユリウスも見捨てたくないそんなジレンマに咲夜は襲われた

 

「おやおや、皆様お揃いですね」

「てめぇ、グロウ。よくも俺たちの前に顔を出せたな」

 

そんな中無駄に装飾品を着飾った男グロウがあらわれた

 

「何のことかな?」

「とぼけんじゃね!!」

「やれやれ、これだから下賤の輩は。おい、やれ」

 

グロウの言葉とともに彼の後ろから重火器を持った集団があらわれ。人だかりに向かって放射した

 

「やめろグロウ!」

「おやユリウスまだ生きていたのかい」

「くっ!」

 

燃えていく人たちを見てたまっていた人びとは散りじりに逃げ出した。残ったのは咲夜とユリウスだけだ

 

「そういえばこれは君たちのかい?」

「ぐっ!」

「優香!?」

 

体中傷だらけで血を流す優香がユリウスの目の前に放り投げられた

 

「優香さん!しっかりしてください!」

「……しく…じった…ね」

「今すぐ治療を」

「咲夜、ユリウスよくお聞き。あたしはもう助からない。だからあんたたちだけでも」

「そんなこと言うな!咲夜!」

「やってるよ!」

 

淡い光が優香を包むが出血はやまずに血が流れ続ける。咲夜は魔法が使えることはユリウスと優香だけが知っている。今はグロウがいるので見られたらまずいのだがそんなことは言ってられない

 

「くそ。止まれ、止まれ!」

「さく、や…もう、いいよ」

「よくないです!」

「咲夜続けてくれ!」

「……このままじゃ」

 

血は止まることを知らずに流れ続ける。咲夜が使えるのはせいぜい傷をそれもかなり小さいものを直すくらいだった。それはこの世界に魔法がそこまで浸透しておらずほとんどが魔法をつかえないから咲夜は独学で回復魔法を創った。けど、思っている以上に効果は薄い魔法で優香の傷を治すまでにはいたらない

 

―――――助けたいか

 

「だれ…」

「咲夜!休むな!」

「いいんだよ…もう」

 

頭に響いた声に咲夜は腕を止めてしまう。それをユリウスが叱咤するが優香はあきらめたようにつぶやく

 

―――――君は知っている

 

「知って…いる」

「咲夜!!」

 

近くにいるはずなのにユリウスの声がどんどん遠ざかり頭に響く声が鮮明になってくる

 

―――――さぁ、言うんだ君の力を

 

「力…」

 

―――――君が持つただ一つの力

 

「俺が持つ」

 

―――――再生する力を

 

「rewrite」

 

咲夜がつぶやいた瞬間淡い翡翠の光がオーロラを創り優香の体を包んでいく

 

「なんだこれは!?」

「苦しく…ない?」

 

傷が消え去った優香は自分の体を見て驚いたように震えた声をだす

 

「お前…何者だ」

「俺は…再生するもの。咲夜だ!!」

 

咲夜は如月をグロウに向ける

 

「お前たちは先にいけ!」

「でも咲夜!」

「邪魔だ!早く!」

「くっ!……死ぬなよ。絶対だからな!咲夜!」

「ああ、また会おう」

「何してる追え!」

「行かせない!」

 

ユリウスたちに向かおうとする奴らを咲夜は切り裂く

 

―――――右からくるぞ

 

また頭に声が響く。咲夜はそれに従うように頭を下げ右に如月を振う

そして、人だったものは地面に倒れた

 

「いける!」

 

よくわからないけど今なら勝てると咲夜は思い如月を振り続けた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後の兵を殺し咲夜は刀を杖のように突き刺し肩で息をしていた

グロウはいつの間にか逃げてしまった。咲夜はずっと疑問に感じてたこの声の正体を確かめるべく言葉を出す

 

「お前は誰なんだ」

 

―――――俺は悠斗、如月悠斗

 

「如月?この刀か?」

 

―――――そう

 

「お前は何者なんだ」

 

―――――今はただの刀さ

 

「お前は何を知っている」

 

―――――君のこと

 

「俺はこれからどうすればいい」

 

―――――好きに生きるといい。ただ、一つだけ頼みを聞いてほしい

 

「なんだ」

 

―――――これから先、十数年後ある戦いがある。その時俺をある場所へと連れて行ってほしい

 

「それはどこなんだ」

 

―――――まだ言えない

 

「なんだよそれ」

 

―――――すまない。だが、頼む。俺はどうしてもそこへいかなければならない

 

「……わけが、あるんだな」

 

――――――大切な子が、友が、仲間が待ってるんだ

 

「…わかった」

 

――――――ありがとう。何か聞きたくなったら刀をもって心で呼びかけてくれ

 

「ああ」

 

―――――頼んだぞ

 

声はそれっきり聞こえなくなった。

 

「よくわかんないけど。とりあえず行かなきゃ」

 

ユリウスたちはきっと大丈夫、そう咲夜は己に言い聞かせて走り出した

 

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