なのは「ポンコツじゃないもん!」
作者「なのはさんにとって咲夜君はどうですか?」
なのは「無視されたの……えっと、頼りになるお兄さんかな?」
作者「なるほど、しかし、そうなると妹愛好家が黙っていないと思うのですが」
なのは「たまに喧嘩してるの。最近は引き分けが多い見たいらしいけど、よくわからないの」
作者「へぇ~。それじゃいつものお願いします!」
なのは「リリカル・マジカル。始まります!」
さらに2年の月日が流れた
「いらっしゃいませ~」
「咲夜お兄さんお父さんに頼まれたもの持ってきたよ~」
「なんだ、ポンコツ少女か」
「む~またなのはのことポンコツっていう」
「だってポンコツだろ?特に運動が」
「うっ…そうだけど…」
咲夜は1年ほど前から管理外世界の通称地球と呼ばれる世界で喫茶店を開いていた。咲夜の年は14のため初めは働くことが難しかったのだが咲夜の身長が163とそれなりに高かったため18歳と偽ってここで働いていた。今袋をもって入ってきた少女は高町なのは。咲夜が喫茶店葵を開くために参考にした場所翠屋の末娘である。なのはの父である士郎とは珈琲に関してライバルでありよく飲み比べをしていたりする。
「それで、士郎さから頼まれたものって?」
「うん、新しい豆が入ったから御裾分けだって」
「新しい豆ね」
士郎が新しい豆を咲夜に渡すのはそろそろ勝負をしないかという暗黙の了解だったりする。
「わかった。3日でマスターしてやるから6日後の日曜日に勝負しようって言っておいて」
「わかったの。本当に咲夜お兄さんとお父さんは好きだよね~」
「よきライバルだからね」
ライバルになったのは本当に些細なことであった。咲夜が地球に来てまだ数日、いつものように浜辺で訓練をしていたらちょうどランニング中の士郎とその息子と娘である恭也と美由紀にあったのだ。その時なぜか店まで連れていかれ恭也と戦わされるはめに、結果は引き分けだったのだがそれからというもの恭也は咲夜と何度か試合をしようと言ってきたのである。試合が終わった後に士郎が出した珈琲に関して咲夜がコメントしそれから咲夜が作った珈琲を飲んだ士郎が咲夜に対抗心を燃やして今に至る。ちなみに恭也とはほとんど試合を行っていない
「それじゃ、私もう帰るから」
「なんだ、お菓子くらいなら出すぞ?」
「う~ん。そういわれると…」
咲夜はお菓子作りも結構な腕を持っている。なのはの母桃子には及ばないが翠屋のシュークリームと葵のバームクーヘンとは海鳴の二大名お菓子としてそこそこ有名だったりする
「まぁ、用事があるな止めないが、とりあえずお土産として持っていけ」
「うん!ありがとうなの!」
袋に入れてなのはに渡すと笑顔で微笑んだ
「それじゃ気負つけてけれよポンコツ少女」
「なのはなの!!」
「わかったよポンコツなの」
「いー、だ!!」
べーと舌を出して店を後にしたなのはに対して咲夜は苦笑した
「悠斗、何か言いたそうだな」
―――――よくわかったな
「長い付き合いだしな」
咲夜が持つ刀如月。今は魔法によって体内に取り込んでいるためこうしていつでも話ができる
―――――もう少し優しくしてやったらどうだ?
「やだね。これは俺のスタンスだから」
―――――子供相手に…
「俺は老若男女差別はしない主義なんでね」
――――――そういうなら何も言わん
「というかどうしてあの子を気にするんだ?
――――――言えない
「相変わらずか」
――――――すまない
「いや、お前にも事情があるんだろ」
如月は基本的には何もしゃべらない。咲夜の訓練にたまにアドバイスをすることがあっても特に強く言うことはない。けれど、なのはたちに関しては何かを言いたそうにする時がある。これはあくまで意識を同化させている咲夜だからこそ感じることのできるものだ
「さて、そろそろお昼か」
―――――ここは閑古鳥が鳴いてるな
「五月蠅い」
咲夜の店は出すものはどれも一流のものだがいかんせん場所のせいか、看板を出していないせいか客はそこまで入ってこない。けれど知る人ぞ知る名店として知られてはいる
―――――いい加減看板を出したらどうだ?
「なんか負けた気がする。うちは好きになってくれた人だけ来ればいいんだよ」
―――――店としてどうかと思うがな
「うっせ、金には困ってないしいいだろ」
管理局で働いていた咲夜はそれなりの金額を持っている。今も嘱託として本当にたまに仕事を受け持っているのでこの喫茶店事態咲夜のただの趣味なのだ。そのため臨時休業もするのであまり客入りはよくない。けれど咲夜の出すものが好きで何度も足を運んでくれる人もいる。咲夜はそういった人だけを大事にしている
「と、いらっしゃいませ~」
「あらあら、咲夜君いつものお願いね」
「かしこまりました」
入ってきたいつものお客にいつも通りの対応をして咲夜は注文の準備を始めた。
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そしてその夜
「ん?魔力反応?アルカス、サーチできるか?」
(…大きな魔力反応が21、小さなものが1ですね)
「なんでまたそんなに感知してるんだ。管理局でも来たのか?」
(いえ、その感じではありません。もしかしたらロストロギアの可能性が)
「めんどくさ」
――――どうするんだ?
「う~ん。実害はあるのか?」
(現状では何とも)
「ならとりあえず放置で」
――――いいのか?
「よくわからないものに首突っ込んで面倒になりたくないし」
――――お前が決めたのならそれでいいだろう
(私もマスターの意見を尊重します)
「ありがとうよ」
咲夜はそのまま布団にはいって眠った。
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小さな森の中民族衣装を着た少年は走っていた
「はぁはぁ。お前はここにいちゃいけないんだ!」
少年の目の前には黒い物体がうねうねと動いている
「ジュエルシード封印!!」
「ぐおおおおおおおおお!!!」
およそ生き物とは思えない雄たけびをあげて黒い物体はその場から消えた
「はぁ、くそ。早く。早くしなきゃ」
少年はそのまま力尽きたのか地面に倒れた。腕からこぼれたのは赤い宝石だった
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「変な夢を見たの…」
なのはは朝日が昇るのを感じ目を覚ました。思い出すのはさっき見た夢。自分と変わらない少年が何かと戦っている夢。なのははとりあえず思考を切り替え学校に行くために制服に袖を通した。
「あら、なのはおはよう」
「おはようお母さん」
なのはの母桃子がキッチンでご飯を作り父である士郎は新聞を読んでいた。
「お兄ちゃんたちを呼んできて」
「は~い」
桃子に言われなのはは家にある道場へ兄と姉を呼びに行った
「お兄ちゃん。お姉ちゃん。ご飯だよ~」
「ああ、なのは。呼びに来てくれたの?ありがとう」
「美由紀今朝はここまでにしよう」
「うん」
なのははなぜ兄と姉がこうして道場で鍛えているのかはわからないが楽しそうな二人の様子に顔を緩ませた
「それじゃ、いってきま~す」
朝食を食べ終わりなのはは自身が通う聖祥付属小学校へ向かった
学校に行くためのスクールバスの停留所が見えてきたとき、なのはは見知った顔を発見した
「楓ちゃ~ん。良太郎君!」
「あ、なのは。おはよう」
「おはよう。なのは」
風霧楓、橘良太郎はなのはとは幼馴染である。3歳の時なのはの父士郎が怪我をしてしまいその時なのはは家族に迷惑を掛けたくなくて一人で公園にいた。楓はなのはと家が近いこともあり、そんななのはを見てよく一緒に遊んでいたのだ。良太郎はなのはたちが幼稚園の時に知り合った友達である
「ふぎゃ」
「「あ」」
もうすぐで二人の前に行くときなのはは何もないはずの場所で転んだ
「なのはちゃん大丈夫?」
「うん。ありがとう楓ちゃん」
「う~ん。年々なのはのポンコツ具合に磨きがかかってきてるね」
「うれしくないの。それにポンコツって咲夜お兄さんみたいなこと言わないでよ」
「そういえば咲夜さんと最近あってないわね」
「僕も最近あってないな。お店あいてるかな?」
咲夜が気まぐれで店を休みにするため二人は咲夜の作るお菓子が好きなのだがよくいってあいていなくて肩を落としている。ちなみにポンコツ少女と咲夜はなのはのことを読んでいて良太郎はそれを聞いてたまになのはのことをポンコツと呼ぶ。こうした行動をとるためいまだにポンコツ少女のあだ名からは脱却できていない
「この前は空いていたよ」
「う~ん。今日行ってみる?」
「そうね、どうせだし」
咲夜が店を休みにすることはよくあるが一度開くと少なくとも1週間は空けている。これと言って基準はないのだが
「お父さんと勝負するみたいだからたぶんいると思うよ」
「お。また見れるのか」
「リョウ何気好きよね。二人の勝負」
「だって面白いじゃん」
「にゃははは」
何気に咲夜と士郎の勝負は人気がある
「あ、バス来たよ」
「本当ね、そろそろ行きましょうか?」
「だね」
三人はバスに乗り込み奥の席へと向かう。するとそこには金色の髪の少女と紫色の髪の少女が乗っていた
「あ、すずかちゃん。アリサちゃん」
「おはよう。なのは、楓、良太郎」
「おはよう、なのはちゃん。楓ちゃん。良太郎君」
「「「おはよう」」」
すずかとアリサはなのはとは小学1年生からの付き合いである。なのはの幼馴染である楓と良太郎もなのはを通して二人と知り合い、今では良き友達である。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
お昼になりなのはたちは屋上で昼食をとっていた
「将来の夢か~」
「二人はなにかあるのかしら?」
「私?私はパパの会社を継ぐって考えてるわよ」
「私も工学系が好きだからそっちかな」
「ふぇ~、二人とも考えてるんだね」
授業で言われた将来の夢。なのははいまだにそのことで自分は何ができるのだろうかと考えていた。そのためアリサとすずかに聞いてみたのだが二人は将来にしっかりとしたビジョンを持っていて驚きと同時に自分はと少しだけ自己嫌悪してしまった
「そういう楓と良太郎は?」
「あたし?特に決めてないわ。そんなの高校にいったあたりに決めればいいのよ」
「僕もかな。あ!でも、喫茶店やりたいかも咲夜さん見たく」
「うっ…咲夜さんね…」
「にゃははは。アリサちゃん咲夜お兄さん苦手だもんね」
「苦手って言うかあいつ私のことツンデレ少女とか意味の分からないこと言うのよ!?」
「私もよくわかんないあだ名つけられたよ」
「それはみんなじゃないかしら?」
咲夜がつけたあだ名は
なのは:ポンコツ少女
アリサ:ツンデレ少女
すずか:月っ子
楓:中二少女
良太郎:もやしっ子
である。
「どうして咲夜さん名前で呼ばないのかな?」
「う~ん。たまにほんっとうにたまにだけど名前で呼ぶし。ただの気まぐれじゃないかしら?」
「「「「あー。なるほど」」」」
咲夜の評価はそこまで高くないらしい
「でも、一人で喫茶店やってるし、何かしら参考になりそうな答えが聞けるかもね」
「ま、確かにあいつの紅茶は美味しいわね」
「アリサ、そういうからツンデレっていわれるのよ?」
「なんでよ!?」
「お~い。ここにいたのか!」
「「「「……………………」
屋上の扉が開いて入ってきた少年を見た瞬間なのはたちは顔をしかめた。
「もう行きましょ」
「そうね」
「おいおいどこ行くんだよ。俺と一緒に昼食はどうだ?」
少年の言葉を無視しながらなのはたちは教室に戻る準備を始める
「どうしたんだみんな?ああそうか、俺がクラスの女子と話してたのに嫉妬してるんだな。安心しろ、俺はお前たちを愛しているから!」
声高らかに言う発言をはのはたちは全力で聞こえないふりしてその場を出ようとする。
「おいおい、そんなに怒るなって…おい!お前!またなのはたちの周りをうろついていたのか!」
「…………はぁ」
「なんだよ!モブの分際で調子に乗ってんじゃねーぞ!」
「そんなつもりはないよ大神君」
「はっ!モブは黙って消えてろ!さぁ、なのはたち。俺と一緒に食べようぜ!」
大神劉臥。銀髪のオッドアイの少年でことあるごとになのはたちを嫁を呼び付きまとっている。友達である良太郎はいるも劉臥に因縁をつけられこうして詰め寄られているのだ。なのはたちは良太郎に申し訳なく思いながらも自分たちも彼とはいたくないため早足でその場を去って行った
「全く、照れてしかたに奴らだな!」
劉臥の声は屋上にむなしく響いていた
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ほっとうになんなのあいつ!」
「最近度が過ぎるよね」
「私もなんかあの視線が嫌なの」
「私もよ」
「「「「はぁ」」」」
教室に戻って4人はそろってため息をついた。この中で誰も銀髪(これよりそう呼ぶ)のことをすいているものはおらず嫌悪感しかない。それなのに銀髪は自分の都合のいいように脳内で変換している素晴らしい思考の持ち主のためなのはたちの苦労は計り知れない。クラスの人たちもなのはたちには初めは嫉妬を燃やしていたが、今はいたわるような眼で見ている。
「良太郎君もごめんね」
「あんたには迷惑かけるわ」
「ごめんね」
「リョウ。大丈夫?」
「いつものことだからね。慣れたとは言わないけど体性は少しくらいならついたよ」
優しい笑みを浮かべる良太郎に4人は良太郎の爪の垢でも飲ませてやりたいと本当に思ったりしたとか…
―――――――――――――――――――――――――――――――
「それじゃあ私たち塾があるから」
「わかったわ。気負つけてね」
「またね~良太郎君、楓ちゃん」
「また明日」
「うん、じゃあね」
塾があるなのは、アリサ、すずかは三人で良太郎たちとは別方向に歩き出した。
「ねぇ、リョウ」
「なに、楓」
「始まった。のよね」
「うん。たぶん。昨日の魔力反応間違いなくジュエルシードだ」
「やっと、ここまで来たのよね」
「うん。僕たちで哀しい結末を終わらせよう」
二人は咲夜と一緒でこの世界に転生してきたものだ。ただし咲夜と違って原作としての知識を持っていたためこの先の結末をハッピーエンドにしようと今日まで頑張ってきたのだ
「障害は一つだよね」
「あいつね」
銀髪もなのはたちを嫁と行っていることから楓たちは彼も転生者だと思っていた。そして、もう一人
「咲夜さん。結局どっちなんだろうね?」
「わからないわ。魔力はあったけどあまりにも小さすぎるもの」
「それに、どうしてなのはたちより先に生まれたのかもわからないし…」
二人は咲夜もおなじ転生者だと思った。けれど魔力量がすくないし、自分たちより先に生まれている。原作に介入するのにこれではあまり意味がない。だからこそ楓たちは自分たちの知らない原作になかった、けれど存在していた人物かそうでないかの判断を迷っていたのだ
「とりあえず、今夜よ。リョウ準備は?」
「大丈夫、あいつら、というかあいつが戦いたくてうずうずしてるみたい」
「彼好戦的だものね」
「そっちは?」
「完璧よ」
「そっか。じゃあ、頑張ろう」
「ええ」
二人は手をつなぎながら葵で紅茶とバームクーヘンを食べようと話をしながら帰って行った。